「珍右翼が巣くう会」に突っ込む・番外編(10/25分:常岡浩介と黒井文太郎と桜木武史の巻)(追記・訂正あり)(追記・訂正あり)

 常岡*1らを取り上げます。主としてロシアネタ、シリアネタです。
■トルコ政府のギュレン学校(フェト学校)敵視が、日本ウヨの朝鮮学校敵視並みにすさまじい
 この件については以前http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180924/7064208022でも触れましたが、又改めて触れます。
 しかしhttp://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180924/7064208022でも指摘しましたが、朝鮮学校差別に狂奔するid:noharraや三浦小太郎のような反北朝鮮のウヨ連中に「エルドアン政権のギュレン学校敵視をどう思う?。あなた方の朝鮮学校敵視に似てると思いませんか?。つうことはあなた方って『ギュレンがクーデターの黒幕なら』当然エルドアンのギュレン学校敵視を支持しますよね?。ギュレン学校は日本での活動を停止されるべきですよね?。日本とトルコの善隣友好関係のためにも」と聞きたいもんです。
 なお、http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180924/7064208022でも書きましたが、俺は「学校内部で公然とテロ行為が教唆されてる」など、よほどの理由がない限り「仮にギュレンがトルコクーデター未遂の黒幕だとしても」こんな学校差別には反対です。俺は「差別が嫌い」なのであって別に朝鮮学校が好きなわけでも、ギュレンが好きなわけでもありません。

http://www.trt.net.tr/japanese/toruko/2018/11/04/20181104-007-1081289
■トルコ・ラジオ・テレビ協会(TRT)『チャウショール外相、日本にいるテロ組織フェトとPKKクルディスタン労働者党)の脅威に言及』
 チャウショール外務大臣は、日本の愛知県にある一般社団法人日本トルコ文化経済交流支援協会を訪問し、ここで暮らすトルコ国民と交流した。
 チャウショール外務大臣は、トルコから日本に来て国家裏切り行為をする者らに言及し、テロ組織フェトは2016年7月15日に謀反を起したのだと述べた。
 トルコ国民の勇気とレジェプ・ターイプ・エルドアン*2大統領のリーダーシップのおかげでこの謀反は阻止されたと振り返ったチャウショール外務大臣は、「今、我が国でこのテロ組織を一掃するために慎重に活動している。しかし、我が国だけではなく、世界のあちこちにこの組織があり、別のところから支持・支援されている。(テロ組織フェトは)その国にも脅威を生み出している。日本でもこの活動を続けているのだ」と述べた。

http://www.trt.net.tr/japanese/toruko/2018/12/07/20181207-002-1102377
■トルコ・ラジオ・テレビ協会(TRT)『ユルドゥルム議長、キルギスの作家アイトマトフ*3の墓を訪問』
 キルギスのムハメッドカリィ・アブィルガジエフ首相とも会談したユルドゥルム議長は、キルギスにあるテロ組織フェト(フェトフッラー派テロ組織・パラレル国家構造)の学校の閉鎖を求めた。

http://www.trt.net.tr/japanese/toruko/2018/11/30/benezueraniaruterozu-zhi-huetoxi-lie-noxue-xiao-gatorukojiao-yu-cai-tuan-noguan-xia-ni-1098060
■トルコ・ラジオ・テレビ協会(TRT)『ベネズエラにあるテロ組織フェト系列の学校がトルコ教育財団の管轄に』
 トルコ教育財団から書面で出された発表によると、ベネズエラ教育省と署名された合意に沿ってベネズエラの首都カラカスにあるテロ組織フェト系列の学校2校が、トルコ教育財団の管轄に入った。
 学校の譲渡を対象とした合意は、ベネズエラのアリストブロ・イストゥリス教育大臣、シェヴキ・ミュテヴェッリオール駐ベネズエラ・トルコ大使、トルコ教育財団理事会のネディム・カヤ理事が出席して署名された。
 対象の学校は、トルコ教育財団から派遣される専門管理者と教師と共に教育活動を続けることになる。


■常岡らのツイートにコメント

常岡浩介がリツイート
・欧州選挙
「あなたは黄色いベスト運動の一人か?」という質問で「はい」と答えた人の大統領選の投票先
 ルペン 42%
 メランション*4 20%
 フィヨン*5 16%
 アモン*6 9%
 マクロン*7 5%

 事実なら「一寸なあ(げんなり)」ですね(残念ながらこのツイートのソースが分からないので事実か確認できません。なお、このツイ主は「一個人」にすぎず、別に政府等の公式機関ではありません)。もちろんガソリン税増税に反対することが悪いとは思わないし、暴徒化してるのはごくごく一部でしょうけれども。
 かつ「この調査が正しい」という前提で話をしますが「58%はアンチ・ルペン」ではあるし、マクロン支持層(5%)やフィヨン支持層(16%)といった穏健保守層もいますけど。
 しかしメランション支持層(20%)やアモン支持層(9%)といった左派のデモ参加は何ら不思議ではないですが、やはりマクロン支持層、フィヨン支持層の参加は意外ですね。
 それにしてもこれだけで「ルペン支持者が多いなんて、フランスデモはくだらない」と言い出す常岡にはいつもながらげんなりです。

常岡浩介がリツイート
・国末憲人*8
 フランスの騒乱の背後にロシアの影か。

 常岡といい国末(元朝日新聞パリ支局長。現在、朝日グローブ編集長)といい、自分が気にくわない運動に「外国の陰謀レッテル」貼って恥ずかしくないのか?。沖縄の基地反対運動に「中国の影」とほざく、あるいは「60年安保闘争」に「ソ連の影」とほざいた、産経など日本ウヨ並みの馬鹿馬鹿しさです。
 「今回のフランスデモ」にせよ沖縄基地反対運動にせよ、60年安保闘争にせよ、他の何にせよ、外国が扇動するだけでデモや暴動が起こるのなら誰も苦労しない。仮にデモ活動家の中に「何人か親ロシア派がいた」としても、まさか「活動家は全員、親ロシアで、ガソリン税増税反対は口実。ロシアの指示に基づく国内攪乱(可能ならマクロンの大統領辞任に追い込むこと)が目的」なんてことはありえないわけです。
 「マクロン政権のガソリン税増税」への怒りがあるから、デモが起こる。
 で一方では常岡や国末のような輩はロシアでの反プーチンデモについては「プーチン政権への民主派の抗議」扱いし「西欧の反ロシア陰謀」呼ばわりするプーチン政権に悪口雑言ですからね。でたらめなことこの上ない。
 しかし「無職(自称フリーライター)の常岡」はともかく、国末みたいなバカが、産経ならまだしも「元朝日新聞パリ支局長」ですか。絶句します。まあI濱女史や阿部治平とかと同じで「専門分野では利口だけど、一般常識が欠落してる」つう類の人間なんでしょう。
 「反ロシア、親マクロン(反・マクロン批判派)、デモ嫌いの3つの合体=フランスデモに対するロシア陰謀論による常岡、国末らの誹謗」といったところでしょう。

常岡浩介がリツイート
・どらくる
 パリの黄色いジャケットの人*9が(ボーガス注:親ロシア派がウクライナからの分離独立を宣言して出来た)ドネツク民共和国*10の旗。

 「デモ嫌い」の常岡と類友らしいげすな「フランスデモ誹謗」です。常岡はあの種のデモが嫌いなんでしょう。
 あるいは「マクロン好き」をこじらせてるのか(どうせ常岡のことだからマクロン好きも「マクロンがアンチプーチンだから」レベルのくだらない話でしょうが)。
 ただし「デモなんかするな!」といって「常岡は民衆運動を否定するのか」といわれたくないので「ロシアガー」と言い出す。
 参加者の中にはそういう変な親ロシアの人もいるのかもしれない。しかしそれがデモの主流の訳がない。それが主流なら、マクロンも「ガソリン税増税の白紙撤回」を表明したりしないでしょう。

・川上泰徳*11
 発売中の月刊『創(つくる)』1月号で安田純平さんを囲んでの座談会に出席しました。<戦場取材と「自己責任論」>(12ページ)。参加は原田浩司さん(共同通信編集委員)、綿井健陽さん(映画監督、ジャーナリスト)。座談会最後に友人でもある原田さんが「安田純平じゃなかったら死んでますよ」

 安田氏を囲む座談会の参加者は川上氏のほかは「原田浩司さん(共同通信編集委員)、綿井健陽さん*12(映画監督、ジャーナリスト)」だそうです。
 さんざん「俺は安田の友人だー」といっていた常岡にこうした帰国後の「安田氏との接触」がどうも「まったくないらしいこと(あれば常岡もツイートで宣伝してるでしょう)」が常岡と安田氏の本当の人間関係を見事に暴露してるといえるでしょう。つまり常岡が売名のために友人面していたに過ぎなかったのでしょう。
 安田氏が常岡と友人なら「是非常岡氏を座談会のメンバーに入れて下さい」というでしょうからね。安田氏も「常岡との泥仕合を避けるため」に常岡を面と向かっては批判しないものの「常岡を避ける」という形で抗議意思を表明してるのでしょう。

常岡浩介がリツイート
高世仁
 月刊文藝春秋新年号に「安田純平*13【独占手記】シリア<1218日>幽閉記」が掲載されています。
 『地獄だった。武装勢力に身動きを禁じられ、目の前で囚人の拷問が行われる。生ゴミのような食事を出され、体は骨と皮だけに…私の精神は狂う寸前だった』

 「何だかなあ」ですね。さんざん「俺は安田の友人だ」とほざいていた常岡ですが結局、「解放後に」安田氏へのインタビューも出来ない程度の付き合いしかなかったことをこうして露呈するわけです。
 「文春に安田君の手記が載りましたって、自称友人のくせに、それは、あまりにも無様すぎねえか?」ですね。

常岡浩介がリツイート
・kazukazu88
 アメリカは大統領が、フランスは民衆が温暖化対策を不可能にするんだな

 ガソリン税増税に反対しデモしたら「マクロン政権が増税理由の一つを温暖化防止にしてるから」、温暖化に反対したことになるんだそうです。呆れて二の句が継げません。
 つうことは日本で安倍自民が「温暖化防止のためにガソリン税増税します!」つうたら手放しで褒め称えるのが常岡と類友なんでしょう(皮肉のつもり)。マクロン好きなのか、「マクロン批判派が嫌い」か知りませんが酷い詭弁です。当然ながら「ガソリン税増税しなければ温暖化防止予算が捻出できない」わけではない。

常岡浩介がリツイート
・黒井文太郎
 そういえば、日本の海外政治ネタ言論状況の系譜でみると、今の「アサド政権を悪とみてはいけない!」とかの言説は、かつての「北朝鮮は地上の楽園!」言説の正統的な後継だな

 そもそも常岡や黒井がアサドシンパ扱いする青山弘之氏などは「アサド政権打倒など現実的に無理」「反体制派は一枚岩でもなければ、国民の絶大な支持がある正義の味方でもない」「(反体制派勝利は現実的にまずあり得ないが)反体制派が勝利しても、内戦状態のアフガンのようになる危険がある。バラ色の未来とは限らない」といってるだけで「アサドは悪くない」等と言ってないのでデマ中傷もいいところです。
 それにしても「自称ジャーナリスト」の常岡も毎度毎度、「黒井のツイートにリツイート」とか「他人のふんどしで相撲をとる」んじゃなくて取材活動の報告でもしたらどうなのか。まあ、「他人のふんどしで相撲とっても飯が食える」事に気づいた今、自分で相撲を取る気にはならないんでしょう。常岡には「ジャーナリストとしての高い志」はどこにもないでしょう。

■駒木明義
20XX年 北方領土返還

X年後、民族自決の旗のもと、日本国内初の未承認国家・南クリル人民共和国爆誕、みたいなシナリオを想像してしまいます

■露探【円谷猪四郎】
 民族自決というか、露系だけでなく中央アジアや宇(ボーガス注:ウクライナのこと)からの移民も含む「多民族の共存を望む地元民」を「強力に同化政策を進める民族主義的な日本政府」から守るため異常に戦闘能力の高い自警団が蜂起、それをどこからか現れた露軍に酷似した謎の軍隊が支援、みたいな感じになりそうな気がする。

 「クリミアのロシア編入」と「北方領土返還」を組み合わせてネタにした不謹慎な冗談です。そもそも北方領土四島を返還しないと思いますが。

■常岡浩介がリツイート
■駒木明義
 国会答弁などで「不法占拠」と言わなくなったのは2011年、民主党政権時代だったことに留意。当時それを批判していた自民党も、政権奪還後は「法的根拠のない支配」「法的根拠のない占拠」という言い方を踏襲。

 いやいや駒木某(元・朝日新聞モスクワ支局長、現・論説委員)や、常岡はともかく俺はそんなことは全く気になりません。交渉相手(この場合、ロシア)を無意味に挑発しても仕方がない。「不法占拠」といえば「島が帰ってくるわけではない」し「法的根拠のない支配」といえば「島が帰ってこないわけではない」のですから。
 つうか「表現としてどぎついか、どぎつくないかの違い」にすぎず、「不法」と「法的根拠がない」には、意味的にほとんど違いがないし。


■産経『プーチン氏の秘密警察身分証 東ドイツ用発見と報道』
https://www.sankei.com/world/news/181212/wor1812120022-n1.html
 ある意味、どうでもいい話です。プーチンが過去にKGB要員であったことは彼自身隠していません。
 「KGB時代に殺人に手を染めていた」レベルのスキャンダルでも出ないとプーチンにとってもはや何のダメージもないでしょう。
 一方で様々なプーチンの問題点は、別に「彼が元KGBであるかどうか」とは必ずしも関係ないわけです。


日刊ゲンダイ『ロシア専門家が警鐘「北方領土問題進展は日本側の幻想」』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243176

 「日本の対ロ認識は甘すぎる」と警鐘を鳴らしているのが、新潟県立大学教授の袴田茂樹氏だ。
■袴田
 プーチン大統領の近年の考え方は、ほとんど変わっていません。彼は以前から「56年宣言」を認めると言っています。首相だった2012年3月1日にロシアで開いた会見でも、日本や欧州メディアの記者に対し、「『56年宣言』が日本の国会、旧ソ連の最高会議でも批准された唯一の条約だ」と発言しています。そして、12年にロシアの公式サイトに掲載されたプーチン発言はこうです。「国後、択捉は交渉の対象外」「『56年宣言』には引き渡し後の主権がどちらの国のものとなるのか、どういう条件で引き渡すかについても書いていない」と。
■インタビュアー
 11月の日ロ首脳会談後にロシア側が出した声明と同じですね。つまり、北方領土交渉は何ら「進展」していない。それなのに、なぜ、すぐにでも2島返還が実現するかのような論調があるのでしょうか。今回も、歯舞、色丹の返還は既定路線で、平和条約締結後の交渉次第では国後、択捉もあり得るのではないか、との見方がありますね。
■袴田
 「2島返還先行」や「2島返還+α」を主張する人たちは、まずは2島が返還されれば、2島周辺の200カイリの排他的経済水域が日本のものになるので、日本の漁業にとっていいこと、などと説明しています。しかし、それはロシアが日本に主権を引き渡すことが前提ですが、プーチン大統領はそのような発言を全くしていません。「2島返還先行」「2島返還+α」を主張している人たちは、ロシア側の思惑やプーチン大統領の考えをリアルに把握していない。単なる日本側の期待や思い込み、幻想をベースにした一方的な解釈と言っていい。大体、平和条約締結というのは戦後処理が最終的に終わったことを意味します。条約締結後に領土交渉はあり得ません。
 ロシア側は「『56年宣言』には、引き渡した後の主権については書かれておらず、引き渡しは返還ではない」と明確に主張しています。2島返還後もロシアが主権を保有し続ける可能性があるのです。
 彼が「領土交渉を一切やるつもりはない」と断言したら、日本はすぐにロシアとの経済協力の交渉を打ち切るでしょう。しかし、中国と経済問題を抱えるロシアは、対中交渉のためには日本カードが必要と考えている。だから、「交渉は簡単ではない」という言葉でごまかし、日本側に期待を持たせている。問題解決に関心を持っているとのポーズを取りつつ、本質的な部分は何も譲歩していないのです。
■インタビュアー
 ロシアが主張する「引き渡しは返還ではない」「主権は渡さない」というのはどういう意味なのでしょうか。
■袴田
 日本に経済開発権や住民の居住権を与えたとしても、ロシア領であることは変わりない、という意味ですから、そうなると、2島周辺の排他的経済水域もロシアの水域という主張でしょう。そして「引き渡し」さえも無条件ではないとなると、賃貸(租借)その他の条件をつけることを示唆していることにもなる。あるいは管轄権は与えるから、インフラ整備はしっかりやってほしい。でも、主権はロシアが持ち続ける、かもしれません。

 日刊ゲンダイの場合、「アンチ安倍が読者層」、袴田の場合、「肉親(袴田里美など)の関係で多分ロシアに好感持ってない」つう点を割り引くべきでしょうがそれを割り引いても全く同感です。
 「日本が甘い」つうか「安倍自民とその提灯持ちマスコミ、およびそうした連中のデマ情報に踊らされるアホ日本人が甘い」ですが。小生は最初から「島なんか帰ってきそうにない」と思ってました。別に「俺には先見の明があった」と自慢する気もない。「そう思わない方がむしろおかしい。帰らないと思う方が自然だ」と思っています。


■産経『島の引き渡し一度も議論せず ロシア副首相』
https://www.sankei.com/world/news/181211/wor1812110021-n1.html

 ロシア極東開発を統括するトルトネフ*14副首相は10日、北方領土問題について「プーチン大統領安倍晋三首相は、島の引き渡しについて一度も議論していない。協議しているのは、共同経済活動についてだ」と述べた。タス通信が同日報じた。

 何というか「どこまでロシア・プーチン政権にこけにされれば安倍は気が済むんだ?」ですね。安倍が言ってること「二島返還プラスアルファ」と全然違うじゃないですか。
 安倍が嘘をついてたにせよ、「プーチン一派にだまされた安倍が今豪快に裏切られてる」にせよ安倍の無様さには言葉もありません。
 もはや「狂信的な安倍シンパ」か「狂信的なプーチンシンパ」か「ロシアで日本企業が石油や天然ガスなどで金儲けさえできれば島が帰らなかろうが安倍やプーチンが嘘つきだろうがかまわないという立場」か、そのどれかでない限り、安倍の対ロシア外交は容認できるもんではありません。
 「俺が大嫌いな」常岡や黒井なぞと同意見なのは嫌なのですが、少なくとも安倍のロシア外交に関する限り「島が帰る保証がないのに帰ると強弁していて問題だ」つう常岡らの批判は正しいでしょう。
 まあ、そういう「安倍ロシア外交」批判は「俺が大嫌いな常岡ら」だけではなく野党各党や、「俺が評価する」五十嵐仁氏、浅井基文氏などもしていますが。


■産経【主張】回答拒む河野外相 日本の立場を捨てたのか
https://www.sankei.com/column/news/181213/clm1812130001-n1.html

 河野太郎外相が11日の記者会見で、日本が北方領土をロシア領と認めることが平和条約交渉入りの条件としたラブロフ露外相の発言について問われ、関連する4回の質問すべてに「次の質問どうぞ」とだけ述べた。
 かたくなに回答を拒んだのは情けない。
 北方領土返還を求める日本の立場は法と正義に基づく。その基本をはっきり主張できないような外相には、安心して領土交渉を任せられない。河野氏は日本の立場を堂々と語るべきだ。
河野氏が、ロシアを刺激せずに交渉を進めたい思惑から日本の立場を語らないのだとすれば、大きな間違いである。
 ラブロフ氏は7日、「『北方領土第二次世界大戦の結果としてロシア領になった』と日本が認めない限り、平和条約締結交渉に向けたいかなる協議も不可能だ」と語った。
 だが、択捉(えとろふ)島、国後(くなしり)島、色丹(しこたん)島、歯舞(はぼまい)群島の北方四島は、日ソ中立条約を一方的に破って侵攻してきたソ連軍が不法に占拠した。日本人はふるさとである四島から追い払われた。ソ連とロシアは70年以上にわたって四島に不法に居座ってきた。四島は日本固有の領土である。
 河野氏が、この基本的な事実の指摘さえはばかるようでは、ロシア側に弱気な態度を見透かされ、足元を見られる。これでは、いくら交渉を重ねても返還の道筋をつけることはできまい。
 トルトネフ露副首相も「プーチン大統領と安倍首相は、島の引き渡しについて一度も議論していない。協議しているのは、共同経済活動だけだ」と語った。
 島を返したくない本音が出ている。
 河野氏は韓国の反日行動*15に毅然とした対応*16をとるなど評価*17されてきた。なぜロシアの言いたい放題は見過ごし、日本の立場を語らないのか。これでは交渉力を弱めるばかりである。
 菅義偉官房長官は会見で「各閣僚の責任」による「個別の対応」との理由で、河野氏に対応の改善を促す考えはないとした*18首相官邸河野氏の姿勢を是としていると見られても仕方あるまい*19

 「北方領土四島返還は譲れない」「ロシア・プーチン政権は信用できない」が持論の産経にとってはこの件では河野をかばう気はないようです。とはいえこうした河野の態度は「安倍の意を受けたもの」なので、当然、安倍もこんなことでは河野を更迭どころか、厳重注意すらしないでしょう。
 むしろ「よくやった」と河野をねぎらいすらするかもしれない。
 産経が本気で「現状の対ロシア外交がおかしい」と思うのなら「北方領土問題限定」でも「安倍政権を許さない」と批判すべきでしょうが、それはしない、できないでしょうね。


■産経『「次の質問」4連発 河野太郎外相、日露関係で応答拒否』
https://www.sankei.com/politics/news/181211/plt1812110021-n1.html
■フジテレビ『北方領土に関する記者の質問 河野外相、異例の4回無視』
https://www.fnn.jp/posts/00407507CX

https://www.sankei.com/politics/news/181211/plt1812110021-n1.html
 河野太郎外相は11日の記者会見で、ロシアとの平和条約締結交渉をめぐる記者の質問に対し「次の質問どうぞ」と4回連続で繰り返し、かたくなに応答を拒否した。

 「ラブロフ外相の『第二次大戦の結果(北方領土のロシア帰属)を日本は認めるべきだ』発言をどう思うか?」という質問を逃げ続ける河野です。
 さすが安倍政権の閣僚だけのことはあります。「ここまでクズなのか」「まさに不肖の馬鹿息子」ですね。父親・河野洋平*20はここまでクズではないでしょう。しかし「プーチンが大嫌いな」フジ産経は、ロシア問題では安倍一味に冷たいですね。
 そして安倍政権批判をあまりしない最近のマスコミも「ここまで酷い話はさすがに黙認できない」のでしょう。「次の質問」といわれてもひるまず突っ込むわけです(追記:但しネット上で「まだぬるい!。佐藤栄作*21・首相退任記者会見のように全員で退席しろ。日本のマスコミも軟弱になった」つ指摘があり、「まだまだ俺も軟弱だ」と実感しました)。
 「島が帰ってくるかのようなことを放言したことの嘘」が、「ラブロフ発言などでばれつつある今」、正面から対応したくないのでしょう。改めて「島なんか帰ってこない」ということを痛感します。島が帰る自信があればここまで卑劣な態度を河野がとるわけがない。しかしプーチンやラブロフにここまでこけにされてもまともに反論できない安倍や河野の無様さには「中国や韓国、北朝鮮には態度でかいのにな。プーチン相手には借りてきた猫みたいなのな。お前ら、白人コンプレックス(その反動でアジア人差別)でもあるのか?。ノモンハン事件で旧日本軍がソ連軍にボコられたことがそんなにトラウマか?。それともプーチンと話して、奴の有能さに圧倒されてプーチンにはかなわないと完全に負け犬根性か?。いずれにせよ本当に無能な上にクズだな。生きてて恥ずかしくない?」と問いただしたくなります。
 ちなみにこの河野の対応に対する島田洋一のツイート。

島田洋一
・公式会見での木で鼻をくくった対応は、周囲をあきれさせた」。
 要職を続けるほどに増長していくタイプだろう。日本の評判を落とす。解任すべきだ。
・この男はやはり人間性がおかしい。とても世界には出せない。
・私は初めから、人間性に欠陥のある河野太郎氏の外相起用に反対だった。解任は早いほどよい。

 安倍は河野更迭などしないでしょうし、それでも島田も安倍批判しないでしょうがそれはともかく。モリカケ不祥事ですら安倍をかばう野郎がまあ、河野には冷たいもんです。確かに河野の行為は更迭されても仕方のない暴挙ですが。


■リテラ『河野太郎外相の横暴「次の質問どうぞ」はマスコミの弱腰が生んだ! 菅官房長官の会見では回答拒否をアシスト』
https://lite-ra.com/2018/12/post-4423.html
 河野が「非常識な馬鹿でくず」と言うことを大前提とした上での話ですが全くリテラのいう通りですね。
 「木で鼻をくくった返事どころか、回答拒否」という河野ほど酷くないにせよ、「まともな回答をしないで木で鼻をくくった返事ばかりして」応対が横暴である点では安倍や菅も大して変わりはしません。そうした無法を容認すればこうなるのはある意味当然です。とはいえ河野の場合は「あまりにもマスコミ対応が酷すぎた」「ラブロフ発言に何らコメントしないことが明らかにロシアに対して腰抜け過ぎて、北方領土問題を真面目に考える人間ならば、自民党支持層ですら容認できない」がためにさすがに一定の批判が起きてるわけですが。
 ちなみに「隠蔽するわけにも行かない」でしょうがこの河野の無茶苦茶な応対を文字おこししたものをそのまんま外務省がホームページに掲載している(ただし河野が謝罪してなど、もちろんいない)つうのも酷い話です。
 もはや安倍とその取り巻き連中(菅や河野)が要職(首相、大臣)にあることをやめない限り、日本の政治、行政、社会と「自民党」が止めどもなく劣化していくでしょう。
 野党に政権交代しなくても「安倍がやめ他の自民党幹部(石破*22元幹事長、石原*23元幹事長、岸田政調会長(前外相)など)が首相になるだけ」でも少しはまともになると思います。


■現代ビジネス『それでも北方領土「二島」が返ってこない理由:再交渉シナリオに存在する稚拙なウソ』矢部宏治*24
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58869
 プーチンの主張「返還した島に米軍基地を置かないことを返還前に確約してほしい」に対し

 そんなことを確約したくても「北方領土に米軍基地を置くオプションをキープしたい(実際に置くかどうかはともかく)」「また、北方領土に米軍基地を置くかどうかに関係なく、外国からの要請で米軍基地を置かないと日本政府が確約する前例を作りたくない」米国の反対で実現できないことが目に見えてるために

応じることが出来ないが故に「島なんか帰ってこない」し、そんなことは安倍政権も分かってる、分かった上で「2019年参院選」を有利にしたいがために政治的詐欺行為をやっている、これは「あるべき外交」という観点からも「詐欺で選挙を有利にしようという薄汚い謀略など許されない」という観点から、許しがたい行為だと批判する矢部氏です。まあ、そうなんだろうと思います。
 なお、このプーチンの要求を矢部氏は「そんな約束は安倍には出来ないことを見越した上で返還拒否の口実作りをしている」、つまり最初からプーチンは島なんか帰す気はないとみています。
 但し一方で矢部氏は
1)「クリミア問題、シリア問題、ロシアゲート問題」などで現在激しく米国と対立するロシアが「島に米軍基地を置くな」と要求することそれ自体には合理性がある
2)そもそも自国だった土地に「返還相手国の軍事基地(この場合、自衛隊の基地)も含めて」、軍事基地が置かれることを喜ぶ国は普通ない
としてプーチンの思惑が「返還拒否のアリバイ作り」だとしても「不当な要求とまではいえない」ともしています。


ニューズウィーク日本版『ロシアは島を引き渡さない 北方領土は現状維持で決着する』河東哲夫*25
https://www.newsweekjapan.jp/kawato/2018/12/post-25.php
 どう見てもロシア・プーチン政権は島を返すつもりがなさそうですからね。一方で安倍は参院選前の人気取りとして「ロシア外交(北方領土問題解決)の成果」をアピールしたがってる。これでは「クリミア問題やシリア問題」で欧米と対決し制裁を食らっても「シリアから撤退しない」「クリミアのロシア編入を撤回しない」で一歩も引かない「タフな交渉者」プーチンに足下を見られて言いようにあしらわれるのは目に見えています。安倍政権にロシア側を手玉にとる能力ははっきり言ってないでしょう。
 大体、「日ソ国交回復した鳩山一郎政権」以降、野田政権まで何の成果もないのに「安倍首相なら島が帰ってくる」と思う方がどうかしています。
 参院選選挙結果がどうなるかはともかく
1)ロシアが「島を返すかのようなそぶり(但し一方で先日のラブロフ外相発言のような『返す気がない』としか思えない発言もする)」を参院選までずっと続け
2)島が帰る見込みもないのに安倍*26が「帰る見込みが増した」と強弁。もちろん日露間に「島の返還について共同宣言」などの具体的成果なし
3)野党などが安倍の強弁を批判
つうことにしかならないでしょう。
 いや場合によっては「別に島を返さないとはっきり参院選前に言って安倍がダメージを受けても別にいい」つう可能性すらあるでしょう。
 こんなことは外交評論家で元外務官僚の河東氏でなくても素人の俺でも分かることです。


■フジ『プーチン氏に「世界柔道」出席呼びかけ 来夏日本で開催』
https://www.fnn.jp/posts/00407059CX
 プーチンに完全に足下を見られる行為ですね。参院選前に日露友好アピールしようという安倍の算段の一つでしょうが、これではプーチンは「訪日した俺が何を言おうと安倍はうかつに批判できない」となめてかかるでしょう。


■安倍政権、北方四島返還を事実上断念…元島民の思いを蹂躙した「プーチンへの手紙」事件(粟野仁雄*27
https://biz-journal.jp/2018/12/post_25776.html

 北方領土をめぐる交渉で安倍晋三首相は来年1月にもロシアのプーチン大統領と首脳会談を行う。2016年12月にプーチン大統領が来日した際にも日露首脳会談が行われたが、その場で安倍首相がプーチン大統領に渡した「旧島民の手紙」について、国境学の第一人者である岩下明裕*28九州大学教授・北海道大学教授は疑念を持った。
 筆者は17年2月に岩下教授を取材したが、今、その内容を掲載する。そこからは、安倍政権の「まやかし外交」が透ける。
■記者
 日露トップ会談の2日間について教えてください。
■岩下教授
 NHKのニュース番組を見て「あれっ」と思ったんです。番組では元島民の児玉泰子さんが手紙を配り、「これがプーチン大統領を動かすことになった」と美談仕立てで手紙の意義が強調されました。 
 手紙の一部が映されましたが、私は返還にまったく触れられないのが不思議でした。元島民がロシアに「島を返せ」と言わないはずがない。最初は、手紙には「島を返せ」という主旨の文面はあるのに、それを出さずに報道したと思ったのです。
■記者
 手紙は公開されたのですか。
■岩下教授
 公開されていません。一部報道によれば「島で朝を迎えたい。いつでも墓参りしたい。自由に島に行きたい」などと書かれていますが、「島を返してほしい」とはまったく書かれていない。あたかも自由渡航が一番望むことのような仕立てです。手回しよくロシア語も用意されていたが外務省がこんな手紙を用意するとは思えないので、仕組んだのはおそらく首相官邸。官邸サイドとNHKが絡んで本来の争点をそらし、成果を演出したといわれても仕方がありません。
■記者
 争点そらしとは? 
■岩下教授
 2005年の小泉・プーチン会談と同様に、実は今回の会談も共同声明を出すのに失敗しました。しかし、それでは格好がつかないと判断したのでしょう。どの程度の意味があるのかよくわからないのですが、プレス向け声明というのを出して成果を取り繕ったように思います。
 これは2枚あるのですが、その1枚で「元島民の墓参渡航の簡素化」がうたわれている。実は現在、根室から船で入るとき、入境手続きは国後でしかできないため、そこから歯舞に行くには時間がかかります。そこで根室に近い歯舞には直接行きたいという元島民の希望にこたえたのがこれなのです。島民の希望に寄り添っているようにみえますが、実は昔はやっていたことなのです。あるときからロシア側が歯舞での手続きを拒否してきたので、長年やれないままになっていました。目新しいといえるのは、中標津空港から空路の利用を行うことの合意でしょう。
 ただ不思議なのは、冬場でも往来ができるかもしれませんが、元島民が行きたい墓地は道がなく、船でしか行けない場所にある。空路の提案は、政府が仕掛けようとしている共同経済活動、これがプレス向け声明の2枚目なのですが、そのためのように思えます。私には元島民はダシにされたようにみえます。
 おそらく官邸サイドは当初、「二島プラスアルファの返還」で進めたかったが、それができず、プーチン大統領から「今そういう話はしないでくれ」と言われた。二島も駄目なら、駄目元で四島論に戻すか、あるいは二島返還すらも厳しいが、この道を進むか、どちらかです。いずれにせよ、あの手紙は表向き四島返還で団結してきた元島民の返還運動に大きなダメージを与えた。
■記者
 昨夏、急にメディアが盛り上がり「二島が返還される」かのような報道がなされました。
■岩下教授
 これは官邸しか取材していない政治部の声で、国際部のようにロシア取材をすればそんなに簡単ではないことはすぐわかるはずです。プーチン大統領の姿勢は一貫している。日本は、ロシアが1956年の日ソ共同宣言を認めるのならば二島は無条件で返還されるように思い込んだ。一方、ロシア側は(ボーガス注:色丹、歯舞の)二島とも渡したくないが、(ボーガス注:二島返還の方向性を示した)宣言は認めざるを得ず、そこからの交渉なら返還の条件を決めるだけになる。いわば択捉、国後の返還は論外で「色丹、歯舞をいくらで買いますか」という姿勢です。それを日本側は「この道を行けば二島が返還され、さらにプラスアルファがある」と思い込んだ。自分の解釈を相手も共有して当然と思い込んでいた。ここまでやろうとした以上、2005年の小泉・プーチン会談のような決裂では困る。
 「手紙の演出」で安倍首相が元島民に寄り添ったような美談を仕立て、領土に触れない声明を「成果」とした。会見で連盟の河田(弘登志)副理事長が「主権を棚上げにした経済活動とはいかがなものか」と怒りを見せました。
■記者
 会談の評価は?
■岩下教授
 私の評価は「墓標」です。少なくとも「四島返還は事実上、あきらめました」と宣言したに等しい会談だと考えます。今後は二島をめぐる交渉になり、歯舞、色丹を「高く買わされる交渉」。
 皮肉ですが、運動も交渉も「四島返還は終わった」という意味では、今回の会談は結果として歴史的な道筋をつくったのです。必ずしもこれは首相の意図ではないでしょうが、四島をあきらめ、(ボーガス注:歯舞、色丹の二島返還で問題解決にするという)現実的な領土返還の道筋をつくる「偉業」をなし得たと後世に評価されるかもしれません。

 「岩下氏のコメントを聞かなくても分かること」だとは思いますが、結局、今のままではおそらく島は何一つ帰ってこないでしょう。それに気づきながら安倍は「国民だましの道」に行っているように思います。
 なお、岩下氏はその口ぶりから
1)歯舞、色丹の二島返還でもやむを得ないと思ってるが
2)択捉、国後を含む四島返還が可能であるかのように嘘をつく安倍の汚いやり口に憤るとともに
3)安倍のやり方ではプーチンに手玉にとられ、二島返還すら可能か疑問と危惧しているように見えます。


■産経『北方領土協議、露外相「第二次大戦結果の承認が前提」』
https://www.sankei.com/world/news/181207/wor1812070031-n1.html
 「お笑い芸人サンドイッチマンのぼけ」じゃないですが「一寸言ってる意味が分かりません」ですね。
 「第二次大戦の結果承認が日露領土交渉の前提」とはどういう意味なのか。普通に考えれば「第二次大戦の結果、北方領土はロシア領になった。それは何ら違法でも不当でもない(ラブロフ外相)」でしょう。
 しかしその前提に立ったら「日本が島を返還要求する根拠はどうなるのか」。なくなるんじゃないのか。
 そしてこんなことを言うラブロフ*29外相は「二島限定でも島を返す気はない」のか。
 いや「島は返すがそれはあくまでも『日本が島がほしいつうから、日露友好のためにあえて恩恵として分けてあげるだけであって返還じゃない。二島ぐらいならわけてやってもいい』」つう話なのか。
 しかしこんなんは明らかに従来の日本政府見解とは対立します。まさか「プーチンとの友好関係をアピールする」安倍もこんなラブロフ外相の立場を支持してるわけではないでしょう。こんなんで本当に島が帰ってくるのか、つう話です。


■産経『露の北方領土占拠、若者は「知らぬ」42% 内閣府調査』
https://www.sankei.com/politics/news/181207/plt1812070038-n1.html
 「知らない」と言っても質問が

 北方領土をロシアが法的根拠なく占拠し続けている現状についてどの程度知っているか

ですからねえ。
 これが質問が

 北方領土をロシアが法的根拠なく占拠し続けているという事実*30を知っているか

だったら、つまり「事実」だったら、「はい、知っています」ですむ話ですが「現状」なんて書いたことで質問者が何を聞きたいのか、「意味がとりづらくなり」回答が難しくなっています。 
 現状が「北方領土の姿が現在、具体的にどうなっているか(例:水産加工工場が建ったりしてるのか、ロシア軍が駐留してるのかなど)」を意味するなら「訪問したことがないから現状(2018年現在の状態)なんか知らない」「訪問した人の話や、訪問したテレビドキュメンタリー番組なども見たことがないから現状なんか知らない」つう人も多いでしょうねえ。
 俺だって「そういう意味での現状」なら全然知りません。知らない日本人がほとんどじゃないか。
 一方「現状」が単に「ロシアが不法占拠しているという現在の事実」にすぎないなら俺も「知っています」。
 正直、「現状」という言葉が曖昧すぎて、「何が聞きたいのか理解しづらい、そして回答しづらい」悪問じゃないかと思います。俺だったら「知らないって答えたら『北方領土がロシア領だと思ってるのか!』とか誤解されるのかなあ?」と悩みながらも「知らない」と回答ですかね。
 「不法占拠という『事実』は知ってるけど島の『現状』は知らない」つう意味ですね。
 質問の「現状」が回答者にとって「北方領土の姿が現在、具体的にどうなっているか」を意味するなら「現在の北方領土を政府関係者が訪問して、広報ビデオを作り、普及する」とか「北方領土を訪問する日本人を増やす」とか言った方策が必要でしょう。単に「北方領土は日本古来の領土ですが1945年にロシアが不当に侵攻して」と説明してもそれは何ら「現状の説明」にならない。
 正直、この質問は

1)北方領土をロシアが法的根拠なく占拠し続けている「事実」についてどの程度知っているか
2)北方領土の「2018年現在の状態」がどうなっているかについてどの程度知っているか

とでも分けて書けば良いんじゃないか。
 正直「はい、皆さん、この統計調査の質問には重大な欠陥があります。何でしょう?」つう統計の授業ネタに使えるんじゃないか。


■産経【一筆多論】プーチン氏は信用できぬ 遠藤良介
https://www.sankei.com/column/news/181203/clm1812030004-n1.html

 クリミアに展開した謎の兵士たちについて、プーチン露大統領は当初、「地元の自衛勢力」であり、ロシア軍は派遣していないと公言していた。しかし、クリミア併合後になって、実際には軍の特殊部隊を投入していたことを認めた。国際社会に平然と嘘をついていたのである。
 安倍晋三首相は、プーチン氏との間で日露平和条約を締結することに改めて意欲を示している。しかし、プーチン氏は信用に足る指導者だといえるのか。この人物が真摯(しんし)に北方領土交渉に応じるのか。

 話を北方領土問題に限れば「クリミア併合」云々を持ち出す必要はないでしょう。プーチンが「島を返すと言ってるかどうか」が問題ですが、彼はそんなことは一言も言ってない。言ってない以上、返す保証はどこにもありません。しかし安倍万歳の産経も北方領土問題では「アンチプーチン」の結果、「安倍万歳ではない」わけですね。
 

■産経『日露首脳会談、両国外相を責任者とする協議体設置決定 河野外相1月訪露へ』
https://www.sankei.com/politics/news/181202/plt1812020002-n1.html
 安倍や河野は自画自賛するのでしょうが「とりあえず対話の場をつくり、詳しいことは今後話し合う。最初の会合は来年1月」にすぎないのだから実質的成果は何もありません。こんなんで成果というなら、「小泉訪朝の成果」など「大々的成果」でしょう。実際には救う会や家族会と悪口したのが安倍ですが。


■産経『北方領土問題の解決訴え東京でデモ、元島民ら』
https://www.sankei.com/politics/news/181201/plt1812010020-n1.html

 歯舞群島・勇留(ゆり)島の元島民、角鹿泰司(つのか・やすじ)さん(81)=根室市=は「島を追われて73年、自由に行くことすらできない。早期解決の声を上げたい」と語った。

 「拉致の風化」なんて家族会が言いますがもっと風化してるのが「北方領土問題」でしょう。
 何せ「1945年にロシア領になってから73年経過」です。当時の島民は高齢化してるし、元島民以外は当事者じゃないわけです。「帰ってくるか分からない島」に対する思い入れなんか大してない。
 しかもこの間、目立った進展は何もないわけです。


■朝日『北方領土引き渡し、ロシアで賛意増加 経済協力期待か』
https://www.asahi.com/articles/ASLCZ7R6MLCZUHBI033.html
 「賛成が2倍以上に増加(安倍に嫌われてる「朝日」なのに安倍対ロシア外交の勝利と言いたい?)」と言ったところで「反対意見は7割、賛成意見は17%(以前は賛成7%だそうです)」です。その上、賛成が増えた理由は「日本が経済支援など、それなりの見返りをくれれば返してもいい」つう条件付きです。無条件返還ではない。
 むしろ「帰らない可能性が高い」としか読めない調査結果です。


ニューズウィーク日本版『内戦の趨勢が決したシリアで、再びアレッポ市に塩素ガス攻撃が行なわれた意味』青山弘之*31
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/post-11348_1.php
 タイトルと記事内容にずれがあるかとは思います。タイトルだと「塩素ガス攻撃を誰がどんな理由で行ったか」について書いてあるかのようですが、実際には「ガス攻撃騒動を巡る各国の思惑や言動」が書いてあるに過ぎないからです。
 青山先生の見立てでは
1)ロシア、シリア・アサド政権は「反体制派の毒ガス攻撃」「内戦が我々の勝利の方向である以上毒ガスを使用する理由などない」と主張
2)一方、反体制派は「実際に毒ガス攻撃があったか不明」「あったとしてもロシアやアサドが我々に濡れ衣を着せ、攻撃してたたくための自作自演」と主張
3)反体制派を支援してきたトルコ、サウジや欧米などは曖昧な態度(必ずしも反体制派のロシア、アサド批判に同調しない)
といったところのようです。
 もはや「アサド側勝利の方向性」が見えてきてしまった以上「仮に毒ガスがロシア、アサドの行為」だとしても、騒ぎ立てることにトルコ、サウジや欧米などにむなしさがでてきたということでしょう。
 青山先生の見立てではついにトルコは「ロシアとの手打ち」路線に動きつつあるようです。
 過去にも「毒ガス使用疑惑」はありましたが、過去においては水掛け論に終わり、欧米が「毒ガス使用の疑い」を理由にアサド側を攻撃したのは確か1回だけです。
 結局「反体制派が使ってたなら彼らを支援するトルコ、サウジ、欧米などにとってやぶ蛇」だが、一方で「ロシア、アサド側が使っていた」ら「欧米などにとって政治的に有利か」というとそうでもない。「ロシア、アサド側が使っていた」としても、それを理由にした全面軍事介入には欧米も躊躇する(とはいえ軍事介入以外にうまい手も欧米に見当たらない)」という状況下では、「毒ガス使用が事実」だとしても事実上、打つ手がないという皮肉な事態になるわけです。まあ、そこで常岡、黒井など(桜木もそうだったか?)は「欧米の全面軍事介入」を主張し出しますがそれははっきり言って現実的ではないでしょう。


■産経『ウクライナ、ロシア人男性の入国禁止』
https://www.sankei.com/world/news/181130/wor1811300030-n1.html
 今の微妙な状況では「最悪、身の危険すらある」ので、ウクライナに行きたがるロシア人はほとんどおらず実害はないかもしれませんが、それにしたって不当な措置でしょう。
 「ロシア人のホニャララ氏は過去の言動などからウクライナ国内で軍事行動を起こす恐れがある」等の個別具体的な理由でもない限り、「一律にロシア人不許可」など問題でしょう。


■産経『平和条約「6月に(ボーガス注:訪日するプーチンと)署名を」 北方領土交渉で鈴木宗男氏』
https://www.sankei.com/politics/news/181128/plt1811280038-n1.html
 以前紹介した日経の

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO38154090U8A121C1MM8000?unlock=1&s=3
 首相が描くシナリオはこうだ。来年1月にロシアで開く日ロ首脳会談で平和条約締結に向けた具体的な交渉に入り、6月に日本で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた会談で、平和条約と北方領土問題に関する大枠合意にこぎつける。そうすれば直後の参院選にも間に合う。

と合致する「1月の日露首脳会談で交渉を本格的にスタートし、6月のG20(日本で開催)で訪日するプーチンと平和条約締結」という鈴木発言ですが、本気でも虚言でも「6ヶ月で平和条約締結にこぎ着ける」とは鈴木は常識外れですね。
 なお、日経は「権力者である安倍や鈴木にこびるための故意のデマ記事」でしょうか。


■産経【政治デスクノートプーチン氏は本当に信頼できるのか
https://www.sankei.com/premium/news/181128/prm1811280008-n1.html

プーチン氏は首脳会談翌日の15日、「(歯舞群島色丹島の)2島は何を基礎に引き渡され、島の主権はどちらになるのか、具体的にどう引き渡すのかは(ボーガス注:日ソ共同宣言には)書かれていない」と述べた。その後もロシア側は揺さぶりをかけるような発言を繰り広げている。
・外務省でロシア課長や欧州局長などを務めた小町恭士氏は著書「対ロ平和的積極外交*32」(中央公論新社)で、「引き渡し」についてのソ連の解釈は、第二次大戦の結果、四島は自国に帰属したが、歯舞、色丹だけは「『善意』で引き渡す」ということだった。
プーチン氏は15日、「第二次大戦後に生じた(国境と領土の)事実は文書に記されており、わが国は領土問題は存在しないと考えている」とも言い切った。国内向けの発言であるとはいえ、日ソ共同宣言時のソ連の解釈から譲歩する気がないようだ。
・現状は「四島一括返還」どころか「二島先行返還」も厳しくなりつつあるようにみられる。
・ここで、ある元外務省幹部が語った、ロシア人の気質を表す「3S」を改めて紹介したい。
 「ロシア人は、懐に飛び込まれると、なついてくる『素朴』さがある。しかし、自らに都合が悪い話になると面倒くさがるようになる『粗雑』さを出し、気に入らないことをされると、なりふり構わず襲いかかり、『粗暴』になる」
 そもそもロシアは、ソ連時代を通じて「法と正義」よりも大国主義に基づく自己勝手な解釈を押し通してきた。プーチン氏とて大国主義の志向が強く、例外ではない。プーチン氏は本当に信頼できるのか。

 この件では産経も安倍を持ち上げる気はないようです。


■産経『日露平和条約は「四島が日本領と明確にしてから」 小泉純一郎元首相』
https://www.sankei.com/politics/news/181127/plt1811270043-n1.html

 歯舞(はぼまい)群島と色丹(しこたん)島の2島先行返還の是非に関しては「4島の帰属を日本に認めて、最初に2島返還するというならばいい」と強調。同時に「ロシアもしたたかだ。帰属を明確にするとは言わないだろう」と語った。

 そもそも小泉氏の主張こそが歴代日本政府の立場ですからね。
 「国交正常化してる以上、あわてて平和条約を結ぶ必要はない」だったわけです。安倍が勝手に方針変更すればこういう批判が出ても本来おかしくない。
 俺個人は「アンチ安倍」ですが、この件では「二島が本当に返還されるのなら」そこで諦めをつけて、平和条約でもいいと思いますが、「四島を諦めても、二島ですら帰るようには思えない」ですからね。


ニューズウィーク日本版『研究者ですがフェイスブックにアカウントを永久停止されました』保坂修司*33
https://www.newsweekjapan.jp/hosaka/2018/11/post-25.php?t=1
 「停止するならせめて具体的理由を明示してほしい、フェイスブック規約に反してるなんて抽象的、一般的な理由だけでは納得いかない」とする保坂氏には全く同感です。小生も「ツイッター規約に反してる(保坂氏同様、何が規約違反か、具体的理由の指摘なし)」だけでアカウント停止ですからね。しかも連絡が英文ですからね(保坂氏の場合もそうだったようですが)。「何でグーグル翻訳で読まないといかん。日本支社あるやろ」ですね。
 この点、「強制パブリックモード」をかけてきたとはいえ、その理由を「I濱Y子さん(W大教授)からの抗議。I浜さんに名指しで触れた文章をボーガスは全削除してほしい、それまでは強制パブリックモードにしてほしいという要請がI濱さんからあったから」とメールで知らせてきた、はてなは理由を明示しただけ「まともな対応ではあった」といえるでしょう(正直、「別にI濱氏を誹謗した気はないのに」と不満はありますが、これ以上は何も言いません)。
 「I濱関係文書」を全削除したら、強制パブリックモードが解除されましたから。以降は彼女にはなるべく触れず、触れる場合もこうしてイニシャルトーク、一部伏せ字です。


■日経『ロシア、黒海ウクライナ艦船3隻拿捕』
https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=5714706
 ロシアにはロシアの言い分(拿捕は必要だった)があるでしょうし、一概にロシア非難も出来ないかもしれません(ウクライナはもちろん「ロシアの行為は違法」と非難していますが)。
 とはいえクリミア問題でウクライナと対立し、そのあげく、欧米から制裁食らってるのにこれです。
 「そんなんしたら欧米から今以上に反発買うやろ?」とちょっと絶句しますね。


ニューズウィーク日本版『世にも奇妙なホワイトハウス公式文書』鈴木一人*34
https://www.newsweekjapan.jp/suzuki/2018/11/post-15.php
 黒井文太郎がツイートしていた記事ですがなかなか面白いので「かなり長くなりますが」紹介しておきます。

・ツッコミどころ満載のホワイトハウス文書に逐一ツッコミを入れてみたい。
・日本の報道では、その奇妙さがあまりハイライトされず、皇太子の関与について「明言しなかった」という形で報じられることが多かった。
・文書のタイトルは「サウジアラビアを支持するドナルド・J・トランプ大統領の声明」という文書であり、「明言しない」どころか、明白に立場を示すタイトルになっており、ハーショグジー氏(ボーガス注:日本のメディアでは「カショギ氏」と表記されることが多い)殺害を巡って国際世論がサウジ批判を強めている中で「サウジを支持する」と立場を鮮明にするリスクなど全く考慮しない、サウジにおもねるタイトルをいきなり出してくる。
・しかも、さらに奇妙なのは「サウジを支持する」と言いながら、最初に何の脈略もなく「America First!」とエクスクラメ−ションマークをつけた一言を入れている点である。サウジにおもねることがアメリカ第一とどう関係するのかもよくわからない(ボーガス注:最後まで読むと『サウジは安い原油を米国に供給してくれる』などアメリカファーストの理由が分かりますが)。そして追いかけるように「世界はとても危険な場所である!」とまたエクスクラメ−ションマークをつけた文章で、何がどう危険なのか、何を言いたいのかよくわからない文章が続く。公式文書でエクスクラメーションマークをつけること自体が伝統的な公式文書の作法から言っても異様であり、このようなスローガンだけを投げつけるような書き方は公式文書でなくとも奇妙である。入り口から暴走気味の文書で、その先を読んでいくのが怖くなる。
・「世界はとても危険な場所である!」という文章の次に始まるパラグラフでは以下のように進む。

『一つの例として、イランはイエメンにおけるサウジアラビアに対する血塗られた代理戦争に責任があり、イラクの脆弱な民主主義への挑戦を不安定化させ、レバノンのテログループであるヒズボラを支援し、シリアの独裁者であるバシャール・アサド(数百万の自国民を殺害している)を支えている、などなど。同様にイラン人は中東全域で多くの米国人や無辜の人々を殺害している。イランは、強い勢いで「アメリカに死を!」「イスラエルに死を!」と叫んでいる。イランは「世界的な主導的テロ支援国家」と考えられる。』

・サウジの話をするはずなのに、いきなりイランを批判するだけの文章となっており、改めてトランプ政権のイランに対する見解が述べられている。サウジとイランは対立関係にあり、イランがひどい国家だからサウジを支持するという議論なのだろうと想像することは出来るが、それにしても、タイトルと関係ないイランの話から入ってくるあたりに、この声明が、サウジの説明を信じて、ハーショグジー氏殺害にムハンマド皇太子が関与しているかどうかよりも、イランに対抗するサウジとの関係を維持することが重要なのだという議論であることを強く示唆する文章となっている。
・なお、イエメン内戦にイランがどの程度責任を持っているのかについては議論が残る。内戦の一方の当事者であるフーシ派に軍事的支援をしているのは確かだが、シリアにおける内戦介入とは異なり、イランは武器輸出などでの支援はしているが、フーシ派を支援するためにイランの部隊(革命防衛隊クッズ部隊など)を送ってはいない。他方、フーシ派の台頭を恐れるサウジはUAEなどと合同軍を編成して3年以上空爆を継続するなど、直接介入を行っている。
・第二パラグラフでは一般に知られている事実とは異なる事実(Alternative Factsと呼ぶべきものだろう)に基づいてサウジを擁護している。

 サウジアラビアはイランがイエメンから撤退するなら喜んでイエメンから撤退するだろう。サウジはイエメンが渇望する人道的援助を即座に提供するだろう。

 イエメン内戦からイランが撤退すると言っても、そもそも(ボーガス注:イランはフーシ派に武器供給はしてるとはいえ、部隊をイエメンに送り込んでいるサウジとは違い)イランの部隊はイエメンに展開していない以上、何を撤退させるのか、という点が明らかではない。しかも、サウジと対立するフーシ派は国連主導の和平交渉に参加する意図を示し、サウジのサルマン国王もイエメンの和平を望むという発言がなされた直後にサウジはフーシ派の拠点を空爆し、イエメン内戦への介入を主導するサウジの国防大臣も兼務するムハンマド皇太子は国王の意図を無視して和平交渉を認めないという姿勢を示している。
 イエメンは現在の世界でも最も危機的な人道問題を抱えている。国連の報告では85000人の子供達が飢餓に直面しており、医薬品の不足からコレラが一時期蔓延したこともある。これらは人道支援物資の供給の拠点となるホデイダ港などが激しい戦場になっていることがあり、人道支援物資を陸揚げすることが事実上困難になっているからである。そのためにも一時的な和平が必要なのであるが、サウジはそれに応じる姿勢は見せていない。
 このように、ホワイトハウスの公式文書に書かれている内容は、およそ事実に基づいたものとは言い難い。
 トランプ大統領のサウジ支持の根幹にはサウジによる武器調達契約があるが、この公式文書の第三パラグラフでも隠すことなくそれが語られている。

 昨年の私のサウジアラビアへの交渉では、サウジは4500億ドルを支払い、投資することに合意している。これは記録的な額だ。これはアメリカに数十万の雇用を生み、素晴らしい経済成長を可能にし、更なる富をもたらす。この4500億ドルのうち、1100億ドルはボーイングロッキード・マーチンレイセオンや他の偉大なアメリカの防衛企業からの軍事装備品の調達に使われる。もし我々がこれらの契約を愚かにも解除すれば、ロシアや中国が(ボーガス注:サウジと契約して)大きく恩恵を受けるだろう。

 サウジからアメリカに投資される金額に関して、トランプ大統領はしばしば異なる数字を口にすることがあるが、さすがに公式文書である以上、間違った数字は書かないだろうと考えたいところだが、トランプ政権の公式文書に書かれている内容は、トランプ大統領の口から出てくる言葉と同様に信用が出来ない。とりわけここでは"my heavily negotiated trip"と一人称で書かれていることからもわかるように、公式文書とはいえ、トランプ大統領の個人的な書き物になっており、大統領自身が筆を執った可能性が高い。
 仮にこの数字が正しいとして、1100億ドルが軍事装備品に使われると言うが、この数字はサウジの(ボーガス注:1年間の)国防予算を遙かに上回る数字である。ストックホルム平和研究所(SIPRI)は2017年の国防予算を694億ドルとみている。1100億ドルが複数年にわたって支払われるものであることは間違いないが、イエメン内戦に介入する費用も含まれる国防予算の中でこれだけの支出をするのは並大抵のことではない。果たしてこの数字が本当にサウジがコミットする金額なのかどうか、疑問は残る。
・第五パラグラフでは盛んにメディアで報じられて有名になった一文がある。

 サルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子はハーショグジー氏の殺害に関する計画や実行に関して知らなかったと強く否定している。我々のインテリジェンス機関は全ての情報の分析を継続しているが、皇太子はこのひどい事件に関して知っていたという結論になるかもしれない、知っていたかもしれないし、知らなかったかもしれない!

 CIAは既に皇太子は殺害を指示したとの結論を出したと報じられているが、トランプ大統領はインテリジェンス機関の判断を知らされているにもかかわらず、皇太子の関与をどちらとも明言しなかった。
・国際的な注目を集めるハーショグジー氏殺害事件だが、(ボーガス注:サウジが親米国でイランとの戦いのパートナーであることなど考えれば)そこにムハンマド皇太子が関与したかどうかなど関係ないと一蹴する第六パラグラフ。

 何にせよ、我々の関係はサウジアラビア王国と共にある。サウジは我々のイランとの大変重要な戦いの偉大な同盟国である。

 イランとの「戦い」と、既にマインドの上ではイランとの戦争を始めているトランプ大統領だが、その「戦い」のためにはサウジとの同盟を維持することが重要であると改めて強調している。
・最後の第七パラグラフでは、国内の共和党も含むムハンマド皇太子への批判勢力(とりわけ共和党のグラハム上院議員など)へのメッセージで締めくくり、アメリカ第一主義とサウジとの同盟の重要性が説かれている。

 サウジは世界でも最大の産油国である。彼らは我々と緊密に協調し、原油価格を合理的なレベルに抑えて欲しいという私の要求に非常に積極的に対応している。
 このとても危険な世界において、アメリカが国益を追求し、我々に害をなそうとする敵対国家と強く対抗することを推し進める。簡単に言えば、これがアメリカ・ファーストだ!

・このパラグラフでは、サウジはイランに対抗し、原油価格を下げる努力をしてくれる国でもあり、それは世界のため(実質はアメリカのため、しかもトランプ支持者のため)になることをしてくれる国である、ゆえにサウジとの関係はアメリカ第一主義なのだ、という論理が展開されている。それはアメリカの価値や道徳を優先するという意味ではなく、アメリカの利益を優先するアメリカ第一主義である。
 つまり、(ボーガス注:サウジのムハンマド皇太子が)気に入らないジャーナリストを殺害するのは、アメリカが掲げる報道の自由言論の自由といった価値に反すると考え、サウジを批判するグラハム上院議員のような人に対し、アメリカの利益のために報道の自由などはたいした問題ではないというのが、このホワイトハウスの公式文書の主旨である。言い換えれば、アメリカの役に立つことであれば、ジャーナリストを殺害するのも問題ないと言わんばかりの議論である。すでにトランプ大統領はこうした(ボーガス注:言論の自由や民主主義と言った)価値や正義よりも(ボーガス注:経済的)利益を優先するという姿勢は何度も見せてきたが、それが赤裸々に公式文書で語られるということに相当な違和感がある。
 つまり、トランプ大統領にとっては、ムハンマド皇太子が殺害に関与したかどうか(中略)には関心がなく、あくまでもアメリカとイスラエルのために役に立つからサウジと同盟を組んでいるということになっている。

 まあ、アメリカが過去において
1)「台湾の蒋介石」「韓国の朴チョンヒ、全斗煥」「フィリピンのマルコス」「チリのピノチェト」「エジプトのムバラク」(以上、過去)「タイの軍事独裁政権」、「エジプトのシシ」(以上、現在)など独裁者を支持(経済支援など積極的支持か、黙認という消極的支持かはともかく)してきたこと
2)サウジも「ここまで酷いこと(領事館内での暗殺)は過去にはやってないとはいえジャーナリスト迫害自体は実行(だからこそカショギ氏はサウジにいられなくなった)」。そして「それを米国は黙認してきたこと」
などを考えれば「人権(民主主義や言論の自由など)より国益(カネ)が大事だ!、アメリカは俺が大統領になる前からそうだったんじゃないのか!」つうトランプ的議論は「一面の真実」ではあるのですが、大義名分を無視して、ここまで身も蓋もなく「人権なんか知ったことじゃねえ、カネが大事だ、国益が大事だ、サウジを支持して何が悪い」つうのは確かに歴代大統領でもトランプくらいでしょう。
 トランプが国内外から批判されるのも至極当然の訳です。


■日経『日ロ平和条約交渉「評価する」67% 本社世論調査内閣支持率51%』
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO38161810V21C18A1MM8000
 正直「アホか」「プーチン*35に言いように手玉にとられてるだけだろ(この点では安倍ロシア外交を批判する常岡や黒井、あるいは浅井基文氏と俺は同意見です)」と呆れますが、まあ、日経とか安倍礼賛マスコミが「安倍外交の勝利」とかほざいてますからねえ。付和雷同されやすいアホの日本人らしい調査結果です。とはいえ、「帰ってこないこと」が疑いの余地なく明白化すればかえってダメージかと「アンチ安倍の願望込みですが」思います。
 しかし「島が帰ってくる→51%」ですか。「モリカケのような不正を容認するのか」「島なんか帰ってくるか、馬鹿」つう意味で日本人の馬鹿さにうんざりしますね。とはいえ、一方では「あんだけ安倍が北方領土で騒いでも51%(不支持+無回答で49%)」と見ることも可能かもしれませんが。

 安倍内閣を支持する理由(複数回答)を聞いたところ「安定感がある」が40%、「国際感覚がある」が35%だった。不支持の理由(複数回答)は「人柄が信頼できない」が48%と最も多かった。

 不支持理由には大いに同感です。まあモリカケ総理ですからね。支持理由の「国際感覚がある」つうのには唖然です。

 首相に期待する政策(複数回答)のうち最多だったのは「社会保障の充実」の48%。「景気回復」が41%で続き、首相が重視する「憲法改正」は11%で最も低かった。

 安倍にそんなもんが期待できるわけないでしょうに。


■日経『日ロ交渉、消えた「4島」 平和条約巡り連続会談』(島田学)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO38154090U8A121C1MM8000?unlock=1&s=3

 そもそもロシアにとって現在、実効支配する北方領土を日本に引き渡す動機はない。まして4島すべてを返還することは選択肢にない。首相周辺が着目したのはプーチン氏が就任以来、2島の引き渡しを盛り込んだ日ソ共同宣言が平和条約締結交渉の前提だと一貫して主張してきたことだ。
 そこで首相側近らは4島の扱いを前面に出す従来のやり方ではプーチン氏は動かないと判断。16年の長門会談で「新しいアプローチ」を提案。以降、会談を重ねて感触を探ってきた。

 プーチンが適当なこと言って安倍をだましてるだけかと思いますがそれはさておき。
 「動機がない→バーター取引」つうなら北朝鮮だって「何のお土産もないのに拉致被害者を帰す動機はない」でしょう。なんでロシアと北朝鮮でこんなに扱いが違うのか。

「年内に前提条件なしで平和条約を結ぶべきだ」。
 突然にも思えた9月のウラジオストクでのプーチン氏の発言は首相官邸とのあうんの呼吸のなかで飛び出した発言といえる。

 呆れて二の句が継げません。どう見てもあの発言は「あうん」どころか「予想の範囲外」でしょうに。本気でそう思ってるのか、安倍にこびてるのか。

 首相が描くシナリオはこうだ。来年1月にロシアで開く日ロ首脳会談で平和条約締結に向けた具体的な交渉に入り、6月に日本で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた会談で、平和条約と北方領土問題に関する大枠合意にこぎつける。そうすれば直後の参院選にも間に合う。

 「捕らぬ狸の皮算用」過ぎて呆れます。「北方領土問題に関する大枠合意」が四島返還ではなく「二島先行返還」でも実現可能かどうか。2000年にプーチン政権が誕生してからの森*36、小泉*37、福田*38、麻生*39、鳩山*40、菅*41、野田*42といった歴代政権ができなかったことを「俺なら出来る」と安倍*43が思える根拠は何なのか。
 つうかこんなことを公言していいのか。俺がプーチンなら「ふーん、2019年の参院選が安倍にとってのタイムリミットなのか、じゃあこっちには安倍より余裕があるな(ボーガス注:ロシア大統領選は2018年3月に行われたばかりで、しかも大統領任期は6年なので、次の選挙は当面先(約6年後)の話ですし、今のところプーチン政権は野党の攻勢や与党内反プーチン派の内部批判などによって政治的危機に直面してるという状況でもありません)。焦ってる安倍から支援とか引き出せるだけ引き出そうぜ、可能なら領土返還も反故にしちまおう、安倍が参院選で惨敗しても知らねえし」ですね。いやそれ以前に参院選までに安倍政権があるかも分かりませんが。

 最悪なのは条約締結だけが先行して領土問題が棚上げされることだ。国民の期待が高まるなか、2島どころか1島も戻ってこない場合、政権には大きな痛手となる。首相は周辺に「もともとロシア有利の交渉。私が先にあきらめたら何も動かない」と話す。

 まあ棚上げでもおかしくないでしょう。本気で「帰ってくる」と思ってるなら脳天気もいいところです。


■東京入管、難民に関する落書きに「止めましょう」とツイート 批判の声も:支援者らからは批判の声が上がっている。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/immi-moj4
 常岡や黒井、id:noharraこと八木孝三がリツイートしてたので気づきました。「意外なことに」ウヨの常岡や黒井はこの落書きに好意的なようです(人権派ぶってる八木が好意的なのは別に意外ではありません)。
 しかし、小生には異論があります。はっきり言って「それ(入管の長期収用などの問題)とこれ(落書きの是非)は別」でしょう。
「それに批判的」だからと言って「これを擁護すべきではない」し、「これを批判すること」は「それを擁護すること」ではない。
 「抗議活動(落書き)を犯罪行為として批判するなら、たとえばローザ・パークスがやった公民権運動のバスボイコット(当時の米国法では違法行為)や全国水平社の糾弾も否定するのか」て全然違うでしょ、それ。
 たとえば小生も

・「朝鮮学校無償化問題」で不当な処分をした文科省不当判決を出す裁判所、および彼らに圧力をかけているであろう自民党公明党
・「モリカケ問題」での財務省自民党公明党

には怒りを覚えてますが、だからといってそれら(文科省財務省、各地の地裁、自民党本部など)の建物に「無償化除外反対」「ノーモアモリカケ」とか落書きしていいとは思いませんよ。
 「政治的効果(そうしたパフォーマンスが世間の共感を得られるか)」という意味でも「道義的是非(世間の評価と関係なく道徳的に適切か)」という意味でもいいとは思わない。
 大体落書きされてる場所が「入管の建物」ならまだしも、「入管の近く」とはいえ入管とは直接関係ない場所(入管近くの歩道橋など)ですからね。
 正当化できる話ではないと思います。つうか入管の壁ならまだしも何で入管と関係ない場所に落書きするんでしょうか?。
 「入管の無法が野放しになってる以上、日本人全員が共犯、だからどこに落書きしても許される」とでも思ってるのか?

「うちと関係のない公共物に損害を生じさせる表現方法を取られたので、あえてツイートをしました。描かれているメッセージの中身は関係がありません。これが仮に『入管がんばれ』という激励でも、同様のことをしたと思います」
「敷地外だとしても内容がうちに関わるものですから、知らんぷりはできません。警察と管理者にも連絡をしました」

という入管関係者の言うとおりだと思います。
 入管側も少なくともこの落書き関係では「落書きは良くない」としかいっていないわけですし。
 つうかこういうのはむしろ入管の株を上げかねない愚行じゃないか。せめて落書きするなら入管の壁にしてほしかった。
 大体「free refugee」なんて落書きしてもほとんどインパクトはないでしょう。なんで日本語で「難民を解放せよ、東京入管よ!」などと日本語で書かないのか(日本なのに?)
 まあ「難民を解放せよ、東京入管よ!」と書いてもほとんどの人には何のことか分からないし、わかる人は「かなり入管問題に詳しい人」だから別にこんな落書きしなくてもいい。そういう意味でも何の意味もない自己満足な落書きですね。「政治的に有効なら落書きしていい」とは俺は思いませんが「明らかに政治的に有効でない落書き」なんてとても支持する気になりません。

*1:著書『ロシア 語られない戦争:チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社

*2:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*3:1928〜2008年。著書『一世紀より長い一日』(邦訳:講談社)、『処刑台』(邦訳:群像社)、『カッサンドラの烙印:二十世紀の異端の書』、『キルギスの雪豹』、『チンギス・ハンの白い雲』(以上、邦訳:潮出版社)、『この星でいちばん美しい愛の物語』、『涙が星に変わるとき』(以上、邦訳:花風社)(ウィキペディア「チンギス・アイトマートフ」参照)

*4:社会党→左翼党→左翼戦線→不服従のフランス(政党遍歴)」。ジョスパン内閣(シラク大統領時代)で職業教育大臣

*5:共和党。ラファラン内閣労働相、教育相(シラク大統領時代)、首相(サルコジ大統領時代)を歴任

*6:社会党。エロー内閣経済相、ヴァルス内閣教育相(オランド大統領時代)を歴任

*7:社会党共和国前進(政党遍歴)」ヴァルス内閣(オランド大統領時代)経済相を経て大統領

*8:著書『自爆テロリストの正体』(2005年、新潮選書)、『サルコジ』(2009年、新潮選書)、『ミシュラン』(2011年、新潮新書)、『ポピュリズムと欧州動乱』(2017年、講談社プラスアルファ新書)など

*9:フランスのガソリン税増税反対デモ参加者のこと

*10:ウクライナ政府の支配が及んでおらず、事実上独立国状態。しかし、ウクライナは独立を承認しておらず、「非合法な反政府武装勢力」扱いしており、ドネツク民共和国を国家承認している国も一部を除きほとんどなく国連加盟も認められていない。

*11:著書『現地発 エジプト革命:中東民主化のゆくえ』(2011年、岩波ブックレット)、『イスラムを生きる人びと:伝統と「革命」のあいだで』(2012年、岩波書店)、『中東の現場を歩く:激動20年の取材のディテール』(2015年、合同出版)、『「イスラム国」はテロの元凶ではない:グローバル・ジハードという幻想』(2016年、集英社新書)など

*12:著書『リトルバーズ:戦火のバグダッドから』(2005年、晶文社)など

*13:著書『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(2010年、集英社新書)など

*14:ペルミ市長、ペルミ州知事、ロシア政府天然資源相等を経て副首相兼極東連邦管区大統領全権代表

*15:慰安婦問題などで安倍批判することは反日でも何でもなく当たり前のことです。

*16:「毅然」といえば聞こえはいいですが単に「韓国を不当に敵視してる」だけです。そうした敵対行動が「毅然とした対応」として評価できるのなら、例えば「ジャーナリスト殺害疑惑でのサウジ政府の対応」なども「毅然とした対応」と評価できるでしょう。馬鹿馬鹿しい限りです。

*17:評価してるのは産経のようなウヨだけです。客観的に見て隣国と敵対関係になるなど愚行でしかありません。

*18:もちろん菅のこうした対応は安倍の意思でしょう。

*19:「見られても仕方ない」ではなく実際に是としてるわけです。

*20:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*21:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*22:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*23:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*24:著書『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(2014年、集英社インターナショナル)、『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(2016年、集英社インターナショナル)、『知ってはいけない:隠された日本支配の構造』(2017年、講談社現代新書)、『知ってはいけない2:日本の主権はこうして失われた』(2018年、講談社現代新書)など

*25:外務省東欧課長、ボストン総領事、ロシア公使、ウズベキスタンタジキスタン大使など歴任。著書『米・中・ロシア虚像に怯えるな:元外交官による「日本の生きる道」』(2013年、草思社)、『ワルの外交:日本人が知らない外交の常識』(2014年、草思社)、『ロシア皆伝』(2015年、イースト新書)など

*26:正直参院選前に何らかの理由で首相辞任してほしいですが

*27:著書『アスベスト禍:国家的不作為のツケ』(2006年、集英社新書)、『「この人、痴漢!」と言われたら:冤罪はある日突然あなたを襲う』(2009年、中公新書ラクレ)、『ルポ原発難民』(2011年、潮出版社)など

*28:著書『中・ロ国境4000キロ』(2003年、角川選書)、『北方領土問題』(2005年、中公新書)、『北方領土竹島尖閣、これが解決策』(2013年、朝日新書)、『入門 国境学』(2016年、中公新書)など

*29:外務次官、国連大使を経て2004年から外相。

*30:まあ「不法占拠じゃない」つう考えもあり得るでしょうがそれはひとまず無視します。

*31:著書『混迷するシリア』(2012年、岩波書店)、『シリア情勢』(2017年、岩波新書)など

*32:2017年刊行

*33:著書『乞食とイスラーム』(1994年、ちくまプリマーブックス)、『サウジアラビア』(2005年、岩波新書)、『新版・オサマ・ビンラディンの生涯と聖戦』(2011年、朝日選書)、『イラク戦争と変貌する中東世界』(2012年、山川出版社世界史リブレット)、『ジハード主義』(2017年、岩波現代全書)など

*34:北海道大学大学院教授。著書『宇宙開発と国際政治』(2011年、岩波書店)など(ニューズウィーク記事の経歴紹介による)

*35:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*36:中曽根内閣文相、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*37:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*38:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*39:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二〜第四次安倍内閣副総理・財務相

*40:新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*41:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*42:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*43:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相