黒坂真に突っ込む(2019年12月16日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真リツイート
 同感です。プーチン北方領土を返すなど、政府、与党内で誰が言い出したのでしょうね。
◆ウンちゃん
‏ 安保法制(集団的自衛権行使容認)などの重要政策の実現がありますが、安倍総理の対露外交(北方領土返還交渉)は誤りです。「ロシアには原則論を貫き通さないとだめだ。大転換期にロシアは動く」(斎藤勉*1産経新聞論説顧問)です。

 黒坂のデタラメさはいつもながらスゴイですね。
 志位氏が「ロシアには『北方領土は日本固有の領土』という原則論を貫き通さないとだめだ。プーチンにおびえてそれができない安倍政権はダメだ」というと「悔しいですが、ロシアは誰が何をどう言っても、北方領土を返さないでしょう」といって志位氏に悪口。
 ウヨ仲間が同じこというと「同感です。安倍総理の対露外交(北方領土返還交渉)は誤りです。ロシアには原則論を貫き通さないとだめだ。」。
 「お前、志位氏に言ってることとと、ウヨ仲間に言ってることと全然矛盾してるやん?。アホか?」て話です。まあ一寸常人にはまねできないデタラメさです。まねしたいとも思いませんが。
 それにしても「政府、与党内で誰が言い出したのでしょうね(黒坂)」という「今の対ロシア外交は言い出しっぺが悪い。安倍さんはだまされてるだけなんだ」「安倍さんが目を覚ませばいい」とでも言いたいらしい安倍への甘さにはいつもながら呆れます。

黒坂真リツイート
 悔しいですが、ロシアは誰が何をどう言っても、北方領土を返さないでしょう。
志位和夫
‏ 領土問題は「主張を続ける」ことが絶対に必要で、(ボーガス注:「クリル諸島北方領土)は戦後、合法的にロシアの領土になった」とプーチン大統領やラブロフ外相などにいわれてもろくに反論しない安倍政権のように)主張をしなくなれば相手の言い分を認めたことになる。

志位氏
「今や安倍総理は『北方領土は日本固有の領土』ということすらプーチン*2大統領やラブロフ*3外相といったロシア政府高官を怒らせることが怖くて言うことが出来ません!。そんなことで島が帰ってくるんですか!。歴代自民党政権と比べてもあまりにも卑屈で外交音痴です!。安倍政権が居丈高な態度をとれるのは目下扱いしている韓国だけなのか!(俺の要約)」と言う志位氏に「誰が何をどう言っても、ロシアは北方領土を返さない」といって安倍を擁護した気らしい黒坂です。
 唖然ですね。
 そもそも「誰が何をどう言っても、北方領土を返さない」としても安倍の卑屈な態度「プーチンやラブロフを怒らせそうなことは何一つ言わない」が容認できるわけではない。
 そして「誰が何をどう言っても、北方領土を返さない」のなら「北方領土返還を目指す」という安倍は「無駄な努力をしている馬鹿」か「無駄な行為を意味があるかのようにウソをつく嘘つき」ということになってしまいます。黒坂の物言いは全然安倍擁護になってない。

参考

【iRONNA発】北方領土 「日本固有」となぜ言えないのか 木村汎氏(1/2ページ) - 産経ニュース
 北方四島はわが国固有の領土である。にもかかわらず、最近の安倍晋三首相は「不法占拠」された事実を意図的に封印し、ロシア側に一方的に配慮する。交渉事とはいえ、ロシアの言い分を丸のみして大丈夫なのか。
 毎年2月7日には、北方領土の返還を求める全国大会が催される。今年は、重大な変化が起きた。同大会を主催する官民団体が採択する大会アピールから、なんと「北方四島が不法に占拠されている」という事実を述べた文章が削除されたのである。同大会で最重要の安倍首相のスピーチにも「日本固有の領土」という言葉がなかった。
 プーチン大統領も、ラブロフ外相も、同領土が「大戦の結果、ロシアの主権下に移った」と強弁する。
 もし彼らの主張を、たとえ一部でも間接的にでも認めるならば、どうであろう。日本政府は、ロシア主権下の領土を、ロシア政府の特別の好意によって日本へ引き渡してもらうことになる。
 ロシア人は、席を憤然と蹴って交渉会場を後にする毅然(きぜん)とした相手との間に初めて真剣な話し合いを行う。ところが、安倍首相は「己とプーチン氏の間で必ずや平和条約を結ぶ」と交渉のデッドライン(期限)を設け、実際次から次へと一方的な譲歩を行う。そのような人物とは決して真剣に交渉しようとは思わないのがロシア外交の本質である。

 木村*4が言ってることはほぼ志位氏と同じです。つまりはウヨだって安倍信者でも無い限り、安倍の対露外交なんか認められるもんじゃないし、当然ながらこの件で志位氏に対して「ロシアは誰が何をどう言っても、北方領土を返さないでしょう。(黒坂)」なんて無茶な詭弁で安倍をかばったりしない。

北方領土、苦しい答弁=「主権」明言、ロシア反発も-安倍首相:時事ドットコム
 立憲民主党枝野幸男*5代表は、北方四島を「一度も外国の領土となったことがない日本固有の領土」とする政府の立場に変更はないか質問。首相は「北方領土はわが国が主権を有する島々だ」と述べ、交渉対象は「4島の帰属の問題」とする立場も変わっていないと強調した。
 ただ、首相は「固有の領土」という言葉は使わなかった。国民民主党玉木雄一郎*6代表が4島それぞれの名前を挙げて帰属先がどちらかただしたのに対しても「わが国が主権を有する島々」という同じ答弁を繰り返した。ロシアとの協議内容だけでなく日本の交渉方針や考え方についても「交渉への悪影響」を理由に答弁を避け、枝野氏はこの後の記者会見で「ロシアに遠慮している」と指摘した。

 ということで「千島列島全島返還を主張(志位氏)」「そこまでは主張してない(枝野氏や玉木氏)」という違いはあるとは言え、立憲民主党や国民民主党もこの件で安倍批判してるのに、「この件で志位氏にのみ絡む」黒坂は明らかに異常です。

「政権方針の大後退が起きている」/日ロ領土問題 志位委員長が指摘
 日本共産党志位和夫委員長は7日、国会内での記者会見で記者団からの質問に答え、安倍晋三首相が国会答弁や同日の「北方領土返還要求全国大会」でも、「日本の固有の領土」ともロシアによる「不法占拠」とも言わなくなったとして、「これまでの自民党政権の方針からの大後退が起こっているのは明らかだ」と指摘しました。
 志位氏は、衆院本会議での代表質問(1月31日)で、日ロ領土交渉に臨む安倍首相の方針は歯舞群島色丹島の「2島で決着」論――「2島で終わり」論ではないかと質問したが、首相は否定しなかったと強調。「最大でも2島で終わりで、国後、択捉の領土要求を放棄するものであることは、あの論戦を通じても、この間の一連の表明を通じても明らかだ。これは重大なロシア側への全面屈服であり、売国外交だ。絶対に認めるわけにいかない」と表明しました。
 志位氏は、安倍首相の方針は「歴代の自民党政権の4島返還論ともまったく矛盾し、全部をひっくり返すことになる」と警告しました。

「北方領土は日本固有の領土か」/政府「答え控える」/答弁書閣議決定
 政府は8日の閣議で、安倍政権が「北方領土」を「日本固有の領土」と考えるかについて「ロシアとの今後の交渉に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい」とする答弁書を決定しました。
 無所属の小西洋之参院議員が質問主意書で、島根県竹島を政府が日本固有の領土と明言していることにふれ「なぜ、北方四島についてはそのように明言しないのか」とただしたのに答えました。

「第2次大戦の結果を認めないのは、世界で日本だけ」 ロシアのラブロフ外相、「北方領土」呼称も問題視 | ハフポスト
 ロシアのラブロフ外相が1月17日、国内外の記者を集めて恒例の年頭会見を開き、日本が(ボーガス注:クリル諸島が合法的にロシア領になったという)第2次世界大戦の結果を認めるよう改めて要求、「認めていないのは世界で日本だけ。なぜなのか、それを理解したい」などと述べた。
◆ラブロフ
 日本は1956年、ソ連の支持で国連に加盟し、国連憲章を批准しました。その107条には、第2次大戦の結果はすべて変更してはならない、と書かれています。
 なぜ日本は世界で唯一、第2次世界大戦の結果を認めようとしないのか

「北方領土は合法的にロシアに移った」ラブロフ発言は正当か。ソ連もかつて旧敵国条項の無効を認めていた | ハフポスト
「南クリル(北方領土のロシア側呼称)の島々は第2次大戦の結果、合法的にソ連に移り、それをロシアが受け継いだ。日本がこれを認めることが平和条約交渉の第一歩だ」。
 ロシアのラブロフ外相は1月14日、険しい表情で記者たちに語った。

「北方領土はすべてロシアの主権だと認めよ」 ロシアのラブロフ外相が河野太郎外相に迫る(会見全文) | ハフポスト
【会談後のラブロフ氏による単独記者会見】
・何よりもまず、日本側が南クリル(北方領土のロシア側の呼称)の島々はすべてロシアに主権があることも含めて、第2次世界大戦の結果をすべて認めることが第一歩です。それについては議論の余地はありません。
・島々はロシア領です。日本の国内法で、島々を「北方領土」と呼んでいることは、ロシアは容認できないと指摘しておきます。

「北方領土」で露大使に再反論 本紙・斎藤論説顧問「降伏後の占領は国家犯罪」(1/4ページ) - 産経ニュース
 ロシアのガルージン駐日大使は7日までに、産経新聞の斎藤勉論説顧問が北方領土問題に関して行った講演内容に対し、SNS(会員制交流サイト)を使って反論した。斎藤氏は講演で、日本のポツダム宣言受諾後にソ連北方四島を強奪した経緯を語った。大使は反論で「1945年に対日参戦したソ連を非難するのか。完全に合法的に行われた南クリール獲得を『犯罪』と呼ぶのか」などと指摘した。
≪ガルージン大使の反論≫
 1月25日付産経新聞に掲載された斎藤勉論説委員(実際は論説顧問=本社注)によるロシアに関する不快な記事に対して、断固として反論する。
 あなたは1945年に対日参戦したソ連を非難するのか。完全に合法的に行われた南クリール獲得を「犯罪」と呼ぶのか。あなたには歴史の教科書を開き、注意深く最後まで読むことをすすめたい。

「北方領土は合法的にロシア領になった」ロシア大使講演:朝日新聞デジタル
・ロシアのガルージン*7駐日大使が20日、東京都内で講演した。
・ガルージン氏は第2次世界大戦の結果、北方領土が合法的にロシア領になったとの主張が「ロシアの世論の受け止め方だ」とも主張。「今の段階では(島の)引き渡しという次元の話ではない」と述べた。

*1:産経新聞モスクワ支局長、ワシントン支局長、外信部長、編集局次長、正論調査室長、常務(編集局長兼務)、副社長など歴任。著書『スターリン秘録』(2001年、産経新聞社)、『日露外交』(2002年、角川書店)、『北方領土は泣いている:国を売る平成の「国賊」を糺す』(共著、2007年、産経新聞社)

*2:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領

*3:外務次官、国連大使などを経て外相

*4:1936~2019年。北大名誉教授。著書『新版 日露国境交渉史:北方領土返還への道』(2005年、角川選書)、『プーチン〔人間的考察〕』(2015年、藤原書店)、『プーチン〔内政的考察〕』(2016年、藤原書店)、『プーチン〔外交的考察〕』(2018年、藤原書店)、『プーチンとロシア人』(2018年、産経新聞出版)、『対ロ交渉学〔歴史・比較・展望〕』(2019年、藤原書店)など

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*6:民主党副幹事長、政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを経て国民民主党代表

*7:インドネシア大使、駐東ティモール大使(駐キリバス大使兼務)、駐パプアニューギニア大使などを経て駐日大使