今日の産経ニュースほか(2019年5月27日分)

「米国はイラン核廃棄で日本に仲介役期待」拓殖大の川上高司教授 - 産経ニュース
 「本気で言ってるの?」ですね。安倍にそんなことをやる気はないでしょうし、米国もイランもそんなことを安倍に期待してないでしょう。


「トモダチ作戦…忘れることはないでしょう」宮中晩餐会での天皇陛下お言葉全文(1/3ページ) - 産経ニュース

 今から百六十五年前の一八五四年に、貴国との間で日米和親条約を締結したことに始まります。それ以来、日米両国とその国民は、様々な困難を乗り越え、相互理解と信頼を育み、今や太平洋を隔てて接する極めて親しい隣国として、強い友情の絆(きずな)で結ばれております。

 まあなかなか表現もしづらいでしょうが「あの戦争」を「様々な困難」なんて軽い言葉で片付けちまうの?、つう気はします。

 八年前の東日本大震災の折に、二万人を超える貴国軍人が参加した「トモダチ作戦」を始め、貴国政府と貴国国民から、格別の温かい支援を頂いたことを、私たちは決して忘れることはないでしょう。

 まあ率直に言って安倍政権において「米軍を手放しで褒める」つうのは政治センスがなさ過ぎですね。産経が「トモダチ作戦」を記事タイトルにしてるのもそういうことですし。


■産経にも一定の常識はあるらしい(一方その常識がない読売)

https://twitter.com/koike_akira/status/1132773509019475968
小池晃リツイート
 全国紙の広告で他紙は(産経新聞も)「〇〇症」とした*1のに、読売新聞だけはそのまま「認知症」と。月刊Hanadaは論外ですが、そのまま載せた新聞社の見識も問われます。

池田幸代
‏ 月刊Hanada寄稿文の「97歳、日本共産党認知症だ」という見出しにものすごい違和感がある。どんな批判内容なのか分からないけれど、認知症ってこういう揶揄的に使うことなんだろうか。なぜこんなに差別的な表現が雑誌の見出しでまかり通るのか。

 産経にも意外なことに「こんな広告を載せたら『共産党に失礼』以前に高齢者や認知症患者およびその家族に失礼」という常識はあったようです。一方、「月刊ハナダ」には何も期待していませんが、読売は酷すぎますね。読売が産経以下に転落しているとは思ってもみませんでした。しかしこの駄文の書き手は「自称社会主義者*2の旧民社メンバー・梅沢昇平*3」だそうですが、こんな差別者が社会主義者を自称するとは呆れて二の句が継げません。
 ちなみに認知症といえば「晩年の香淳皇后」が認知症だったことは「公然の事実」ですし、レーガン元米国大統領にいたってはアルツハイマーであることを自らカミングアウトしていましたが、梅沢や花田はそれをどう思うのか。認知症アルツハイマーを含む)は「レーガン香淳皇后など産経らウヨが大好きな人間もかかる」純然たる病気であってこのように揶揄の言葉に使えるものではありません。


■野原のツイート

野原燐がリツイート
香山リカ*4
 NHK大相撲中継見ていてビックリ。厳戒警備の中、金美齢さん、桜井よしこさんが、退場するトランプ大統領に駆け寄り握手してました。NHK解説「あ〜一般のお客さんと握手を交わしています*5」と言ってるけど明らかに安倍友やんか。

 香山氏のデマや勘違いでなければ「はあ?」ですね(香山氏のほかにもそうした指摘がネット上にあるのでおそらく事実でしょうが)。香山氏も指摘するように、どう見ても安倍の差し金でしょう(安倍は「俺の友人知人(あるいは支持者)である桜井や金をトランプに握手させてやって何が悪い」とは公言できずに、モリカケの時のように「そんなことはしてない」と言い訳するかもしれませんが)。厳重警備の中、事前のアポなしでそんな握手が出来るわけもない。俺のような一般人がミーハー的感情から「トランプさん、私と握手してー」とアポもないのに駆け寄ったら握手できるのか。できるわけがない。その場で警官に取り押さえられるでしょう。そしてその場合のアポは、香山氏も指摘するように「よしこや金の政治性(要するに反中国ウヨ)」から考えて「安倍経由」でしょう。
 しかし、よりによって政治力を行使してトランプに握手させる人間が「櫻井よしこ」とは「前から知ってはいますが」安倍はまともではありませんね(なお、金美齢は少なくともよしこよりはましな気がします)。
 例の「中教審委員・よしこ再任なし」も安倍が自分から決めたというより「菅官房長官、二階幹事長など自民党幹部」「文科の政務三役」「文科官僚」から「桜井さんが中教審委員だと面倒見切れないから首にして下さい。歴史認識問題で百田氏(一時、NHK経営委員)のように暴言でも吐いたら中韓の桜井更迭要求で大変なことになりますよ」といわれて渋々だったんでしょうか。
 しかし以前は「安倍さんのおかげでウイグル政治犯が解放された」発言の野原が「その発言はなかったこと」にして今はこうして「安倍を批判する香山ツイート」に乗っかって安倍非難をしてるのだから、そのデタラメさには心底呆れます。せめて「過去の安倍絶賛は間違いでした」と自分の非を認めたらどうなのか。野原はどれほど恥知らずでデタラメなのか。
 しかしよしこや金も何のためにトランプと握手したいんでしょうか。単なるミーハー感情か。はたまた「あたしはトランプと握手が出来るんだ、安倍総理のコネを使って!」と自慢し、自分にハクをつけるためか。会話も交わさずただ握手してもトランプは「安倍が、あの女性たちは自分の支持者だから握手してくれというから握手してやった、それ以上の感情はない。彼女らの政治的主張は知らないし興味もない。もちろん支持などしていない」「むしろ俺はこの件で安倍に貸しを作ってやった。あとでその貸しは安倍に返してもらう」としか思ってないでしょうにねえ。こうしたよしこらウヨの対米態度は「連中が使う言葉・媚中国」をもじればまさに「媚米国」でしょう。どこまで属国根性なのか。


【産経抄】5月27日 - 産経ニュース

日本ダービー(本当は(ボーガス注:JRAの公式名称では)東京優駿という)

 「優駿」とは「優秀な駿馬の走るレース」とでも言う意味で「ダービーの日本語訳」でしょうね(優駿それ自体にも「優秀な駿馬」という意味はあります)。まあ正式名称でもこんな言葉はまず使いません。
 話が完全に脱線しますが「小生は見たことがない」のですが、若かりし頃の斉藤由貴(1966年生まれ)が主演した『優駿』(1988年、宮本輝原作、杉田成道*6監督、フジテレビ制作)つう「競馬ネタの映画」がありますね。
 今の斎藤は美人とは言え、もはや「ベテランとしてある種の風格」すらありますが、フジテレビ『スケバン刑事』(1985年)、NHK朝ドラ『はね駒』(1986年)、『優駿』(1988年)のころはいかにも「アイドル」という感じがします。
 しかし

斉藤由貴ウィキペディア参照)
 1984年、母が応募した第1回東宝シンデレラオーディション*7において、最終選考まで残ったことで芸能界入り。

というのだから「芸能界入り*8から1年足らず」で「フジテレビドラマの主演」、「2年足らず」で「NHK朝ドラの主演」がきた上、それで「人気アイドル」になるわけですから、「事務所の強力なプッシュがある」とはいえ、才能と運のある人間はやはり違いますね。

 勝ったロジャーバローズという馬は、単勝9310円(倍率にして93・1倍)という超人気薄で、本命に推した競馬記者や評論家はほとんどいなかった。騎乗した30歳の浜中俊騎手もダービー初制覇である。

 「いわゆる万馬券」と思ったら「100倍以上」でないと万馬券とはいわないようです。まあ93倍というのは十分スゴイ倍率ですが。

・大相撲夏場所で、千秋楽を待たずに優勝を決めた朝乃山の快進撃を予言した好角家も寡聞にして知らない。
・関脇など三役経験のない平幕力士の優勝は58年ぶり

 まあ場所前の予想は「横綱鶴竜」「新大関貴景勝」「大関返り咲きを狙う栃ノ心」といったところですね(鶴竜栃ノ心は優勝を朝乃山と争いましたがどちらも4敗しました)。まあ「3敗で優勝」「横綱大関が4敗」つうのは残念ではあります。これが「鶴竜栃ノ心、朝乃山が千秋楽まで全員1敗で優勝決定戦」なら良かったのですが。
 貴景勝が怪我で休場という残念な結果は誰も予想してなかったでしょう。

 本名は石橋広暉というそうで、しこ名をつけるとき朝乃山英樹とした。英樹とは、恩師の名前である。

 力士の「下の名前」は本名*9なのかと思っていたら、必ずしもそうではないんですね。

*1:そもそも伏せ字ではなく掲載拒否すべきでしょうが、読売よりはマシです。

*2:藤生明・朝日新聞編集委員の記事「反マルクスの社会主義」 民社党の遺伝子 - 藤生 明|論座 - 朝日新聞社の言論サイトに寄れば、藤生氏の取材に対して、梅沢は「社会主義者を自称した」そうです。

*3:著書『ドキュメント民社党』(2004年、ココデ出版)、『皇室を戴く社会主義』(2013年、展転社)、『安部磯雄と西尾末廣:日本民主社会主義の系譜』(2016年、桜町書院)、『“革新”と国防:民社党防衛論争史』(2017年、桜町書院)、『片山哲と「中道連立」』(2018年、桜町書院)

*4:立教大学教授。精神科医。著書『<じぶん>を愛するということ』(1999年、講談社現代新書)、『若者の法則』(2002年、岩波新書)、『「心とおなか」の相談室』(2003年、NHK生活人新書)、『生きづらい<私>たち』(2004年、講談社現代新書)、『<私>の愛国心』(2004年、ちくま新書)、『10代のうちに考えておくこと』(2005年、岩波ジュニア新書)、『いまどきの「常識」』(2005年、岩波新書)、『<いい子>じゃなきゃいけないの?』(2005年、ちくまプリマー新書)、『老後がこわい』(2006年、講談社現代新書)、『「悩み」の正体』(2007年、岩波新書)、『親子という病』(2008年、講談社現代新書)、『「私はうつ」と言いたがる人たち』(2008年、PHP新書)、『うつで困ったときに開く本』、『雅子さまと「新型うつ」』(以上、2009年、朝日新書)、『母親はなぜ生きづらいか』(2010年、講談社現代新書) 、『弱い自分を好きになる本』(2011年、朝日文庫)、『〈不安な時代〉の精神病理』(2012年、講談社現代新書)、『「発達障害」と言いたがる人たち』(2018年、SB新書)など

*5:さすがに金や桜井について実名で触れることは躊躇したようです。

*6:フジテレビドラマ『北の国から』シリーズの演出で知られる。杉田が監督であるためかこの映画には田中邦衛吉岡秀隆が出演しています(ウィキペディア優駿』参照)。

*7:沢口靖子(1965年生まれ)がグランプリを受賞。沢口は1985年のNHK朝ドラ『澪つくし』のヒロインを演じ、人気と知名度を全国的に定着させた(ウィキペディア沢口靖子』参照)。

*8:まあ「正式に芸能界に入る」以前から芸能界を目指して児童劇団に入るなど何かしていたのかもしれませんが。

*9:そういう人間が一番多いのでしょうが。