今日の産経ニュース(2022年9/25分)

「出来レース」にはならない? 維新大阪市長予備選、選考委に松井氏ら - 産経ニュース
 維新らしいですが、「当事者の松井、吉村が審査委員として候補者絞り込み」というのには呆れます。それでは「予備選挙」の名に全く値しない。
 産経ですら、「絞り込みにおいて松井(大阪市長、前維新代表)、吉村(大阪府知事、維新代表)の意思が優先され、他の委員(三浦瑠麗*1辛坊治郎など松井らに諫言できるとは思えない連中)がそれを容認する→松井らの希望する候補を残すと共に、その有力対立候補を外し、希望候補の勝利の可能性が高い、選挙前に事実上結果が決まるインチキ予備選挙にならないか(独裁国家の選挙での候補者絞り込みでよくあるパターンですが)」と指摘しています。
 予備選挙というならそもそも「候補者絞り込み」をする必要はどこにもないでしょう。


東京の特養92歳女性殺害、公開手配の男を札幌で逮捕 「かっとなった」容疑認める - 産経ニュース
 勿論「殺していいわけでは全くない」のですが、介護をしているのに

 調べに対し「『ばか』などといわれ、かっとなった」と容疑を認めている。

では「供述が事実」なら一定の同情の余地はあるでしょう。こうした「介護職員の精神的ストレス」が何とかならない物か。
 実際、「うろ覚えで恐縮」ですが、先日のNHKニュースでは「介護現場の職員(ヘルパーなど)は60代以上が多く、50代*2で若手と呼ばれる」という衝撃の報道を見ました。まるで「麻生太郎(1940年生まれ、82歳、元首相、現在、自民党副総裁)が現役」で「河野太郎*3(1963年生まれ、59歳)が若手扱いされる自民党*4」ですが、つまり「3K職場」であるがゆえに、20~40代が入ってこないわけです(政界の場合は逆に麻生ら老人が権力の座に居座ってるだけですが)。その結果「介護現場に外国人労働者を導入」したりもする。
 「老老介護(年老いた子どもが親の介護を見る)」と言う言葉がありますが「プロの介護職員」を頼んでも別の意味で「老老介護」と言う悲しい事態になるわけです。


「歴史的1日」安倍元首相の国葬、テレビ各局も特別態勢 - 産経ニュース
 自民党寄りのNHK、フジテレビには何も期待していませんが、特別番組の放送など辞めて欲しい。ただし、そのNHK、フジですら「国葬の始まる2時頃から2時間程度の番組」だそうです。丸一日、安倍特番というわけにもさすがに行かないらしい。


「百花」川村さんに監督賞スペイン映画祭、日本人初 - 産経ニュース
 ちなみにこの映画、id:Bill_McCreary さんが大ファンと言うことで

情報(松田優作の駆け出し時代出演作にして、原田美枝子のプレデビューの映画である日活児童映画が、DVD化されていた)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.9.14
カミュの『誤解』を、原田美枝子主演でやっている(~21日まで) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.10.11
古手川祐子の姿を最近あまり見かけない(原田美枝子のように、60になっても活躍するのも大変だ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.12.14
祝! 原田美枝子のデビュー作『恋は緑の風の中』が、公開45年を経て、ついにソフト化される! - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2019.1.11

という記事も書いている原田美枝子が主演です。メモ書きして残しておきます。


【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(892)統一教会報道いつまでやるのか - 産経ニュース
 「霊感商法」などの反社会的カルト「統一協会」が撲滅されたわけでも、統一協会と自民の癒着が完全に白日の下にさらされ断罪されたわけでもないのにふざけた事がよくも言えたもんです。さすが未だに月刊Hanadaで公然と統一協会世界日報)と癒着する花田だけのことはあります。
 なお、「自分が文春や新潮の編集長なら、統一協会よりエネオス前会長のセクハラや五輪汚職(AOKI、角川など)*5を取り上げる*6」という花田ですがそれらは「文春、新潮*7も報じています」し、「社会的意義」と言う面でも「商売(読者の興味関心)」と言う面でも「統一協会エネオス前会長のセクハラや五輪汚職」とはいえないでしょう。
 そもそも「両方取り上げればいい話(というか文春、新潮の立場がそうですが)」であって花田のように「統一協会かそれ以外か」というトレードオフにする話じゃない。


【新聞に喝!】安倍氏銃撃事件を保守たたきに利用する朝日と毎日 イスラム思想研究者・飯山陽 - 産経ニュース
 保守叩きも何も、今批判されてるのは「統一協会と安倍(あるいは自民)の癒着」です。「九条改憲」などの安倍の右翼施策が批判されてるわけではない(安倍政権や自民の「LGBT差別」「同性婚否定」「性教育否定」などの右翼的ジェンダー政策は統一協会の影響もあるのではないかという指摘はされていますが)。
 むしろ「まともな保守」なら「統一協会と安倍(あるいは自民)の癒着」を批判すべきだろうに擁護するとはどういう神経をしてるのか。
 実際「週刊文春、新潮」という右派雑誌は「統一協会と安倍(あるいは自民)の癒着」を批判してる。
 そもそも「イスラム思想研究者」の肩書きで「イスラム思想」と全く関係ない文章を書くのも意味不明です。
 一応、飯山には『イスラム教の論理』(2018年、新潮新書)、『イスラム2.0』(2019年、河出新書)、『エジプトの空の下:わたしが見た「ふたつの革命」』(2021年、晶文社)、『イスラム教再考』(2021年、扶桑社新書)、『中東問題再考』(2022年、扶桑社新書)のイスラム関係著書があります。しかし「フジサンケイの扶桑社」「新潮社」と言う右翼版元からの出版は意外ではありませんが、以下の通り「右翼版元」とは言いがたい河出、晶文社は意外です。
【参考】

河出書房新社
◆倉重篤*8『日本の死に至る病アベノミクス罪と罰』(2016年)
◆野里洋*9『沖縄の乱:燃える癒しの島』(2016年)
安田浩一*10『愛国という名の亡国』(2019年、河出新書
晶文社
佐藤学ほか『学問の自由が危ない:日本学術会議問題の深層』(2021年)
◆木村草太*11『増補版・自衛隊憲法』(2022年)

*1:著書『シビリアンの戦争:デモクラシーが攻撃的になるとき』(2012年、岩波書店)、『日本に絶望している人のための政治入門』(2015年、文春新書)、『「トランプ時代」の新世界秩序』(2017年、潮新書)、『国家の矛盾』(高村正彦との共著、2017年、新潮新書)、『あなたに伝えたい政治の話』(2018年、文春新書)、『孤独の意味も、女であることの味わいも』、『21世紀の戦争と平和:徴兵制はなぜ再び必要とされているのか』(以上、2019年、新潮社)、『それでも、逃げない』(乙武洋匡との共著、2019年、文春新書)、『政治を選ぶ力』(橋下徹との共著、2019年、文春新書)、『私の考え』(2020年、新潮新書) 、『日本の分断:私たちの民主主義の未来について』(2021年、文春新書)、『不倫と正義』(中野信子との共著、2022年、新潮新書)など。自称「国際政治学者」三浦の近年の著書が版元(文春や新潮など)や著書名、共著者(国際政治学者ではない乙武、中野(中野信子 - Wikipediaによれば脳科学者)、橋下)から判断して明らかに「国際政治学と関係なく、また学術書でもない著書を出してること」は「劣化した」と言うべきでしょう。

*2:殺人犯も50歳代でした。

*3:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相などを経て、岸田内閣デジタル相

*4:正直、テレビを見ていて思わず「自民党かよ!」と言ってしまいました。

*5:さすがに「芸能スキャンダル(最近はあまりないですが)を取り上げる」といえない辺り「語るに落ちてます」ね。花田も「公人のセクハラや汚職」を持ち出さないと「そんなものを統一協会疑惑の代わりに取り上げるのか」と批判されることをさすがに認識してるのでしょう。

*6:実際には花田も文春や新潮の編集長なら、統一協会問題を取り上げるでしょう。単に【1】「Hanada」の版元である飛鳥新社統一協会とズブズブである、【2】Hanadaが統一協会から組織購入されてるなどの「今の花田の都合」でしかないでしょう。

*7:まあ、文春、新潮といった週刊誌だけでなく新聞、テレビ、ラジオも報じていますが

*8:毎日新聞政治部長論説委員編集委員など歴任。著書『秘録齋藤次郎:最後の大物官僚と戦後経済史』(2022年、光文社)

*9:琉球新報社会部長、文化部長、論説委員長、専務を歴任。著書『汚名:第二十六代沖縄県知事・泉守紀』(1993年、講談社)、『沖縄力の時代』(2009年、ソフトバンク新書)、『癒しの島、沖縄の真実』(2017年、ソフトバンク新書)

*10:著書『ルポ・差別と貧困の外国人労働者』(2010年、光文社新書)、『ネットと愛国』(2015年、講談社+α文庫)、『ヘイトスピーチ』(2015年、文藝春秋)、『ネット私刑(リンチ)』(2015年、扶桑社新書)、『「右翼」の戦後史』(2018年、講談社現代新書)など

*11:東京都立大学教授。著書『キヨミズ准教授の法学入門』(2012年、星海社新書)、『憲法の創造力』(2013年、NHK出版新書)、『テレビが伝えない憲法の話』(2014年、PHP新書)、『憲法という希望』(2016年、講談社現代新書)など