今日の中国ニュース(2019年7月15日分)

「死刑か無期懲役と宣告」=3回強制収容のウイグル人証言:時事ドットコム

 中国で弾圧を受けたウイグル人の証言を聞く集会がこのほど、明治大現代中国研究所*1と国際人権NGOアムネスティ・インターナショナル日本の共催で開かれ、2015~18年に3回強制収容された在米ウイグル人女性、メヒルグル・トゥルスンさん(29)がインターネットを通じて映像で登場。

 まあ、読んで思うのは頭に「???」がいっぱいつうことですね。

 エジプトでウイグル人男性と結婚し、三つ子を授かった。15年5月、生後45日の子供を親に見せようとカイロから中国新疆ウイグル自治区ウルムチ空港に到着したところ、拘束された。手錠・足かせを付けられ刑務所に連れて行かれ、尋問を受けた。その後強制収容所に移された。
 以前、警官に「私がなぜこんなにひどい目に遭うのか」と尋ねたことがある。「それはお前がウイグル人だからだ」との答えが返ってきた。
 2018年ごろからウイグル人家庭に監視カメラと盗聴器が設置され、女性のスカーフは禁じられ、スカートも膝上まで切られる。(イスラム教徒向けの)ハラル食材もラマダンも禁止され、各家庭に中国の国旗や習近平の写真が飾られている。病院や銀行の職員らもウイグル語は禁止され、話すと退職処分となる。
 強制収容所に関しては、村の役人に収容者を増やすようノルマが課され、達成するまで拘束は続けられている。収容所の規模は拡大しており、全ウイグル人が収容所を体験するのは時間の問題だろう。

 まあ本当に「わけもわからず連行される」つうこともあるのかもしれませんが、これを読む限り「反政府活動」とか何も出てきませんからね。
 「え、ご本人だけでなく家族にもそういう反政府活動家がいないのにいきなり連行されるの?」ですね。いや「いれば連行していい」つう話ではなく「連行理由がさっぱり分からなくて???」つう話です。
 関係各位は「民族同化」云々つう理解をしてるようですが、それにしても「民族同化」にしても、ここまで無茶苦茶なことしますかねえ。まあ、してるのなら勿論小生も批判しますし、また「このレベルでなければ同化政策でも問題ない、批判しない」つう話でもないですが。


台湾野党、総統候補に韓・高雄市長 鴻海の郭氏敗れる - 産経ニュース
 民進党の総統候補は現職の蔡英文となり、国民党の総統候補は韓国瑜・高雄市長となりました。
 蔡に敗れた頼清徳(元行政院長)は一応、離党せず、蔡を支援するようですが、今回、韓に敗れた鴻海精密工業の郭台銘・前会長はどう動くかという所でしょう。
 それにしても韓の候補就任にはびっくりです。彼が高雄市長に当選したのは「2018年12月」です。まだ半年しかたってない。
 さすがに「半年で総裁候補なんて市政をなめてる」つう批判が出て国民党候補にはなれないんじゃないかと思っていたんですが。


第一章 人類を壊滅する邪悪の陰謀

 ダーウィンの進化論には欠陥があり、長い間、信用のない仮説とみなされていた。

 今時進化論否定とはさすが邪教法輪功です。

 ダーウィンの主張は、彼の破滅的な理論「社会進化論」からきている。

 嘘八百ですね。ダーウィンの進化論はあくまでも「自然界で起こった事実(進化)を説明する仮説」でしかありません。進化がいいとか悪いとかいう価値判断はない。
 一方「社会進化論」は「ダーウィンの進化論」をヒントに生み出された「価値観を含む理論」です。進化論(事実を説明するに過ぎない、価値観を含まない仮説)と社会進化論(価値観を含む理論)は全くの別物です。

 科学というカルトは人間の理性を「科学的な合理性」に置きかえた。人々は、目に見えるものや触れられるものだけを信じるようになり、無神論的な世界観を強めるようになった。

 法輪功のような邪教が科学を敵視するのはいつものことです。

 金本位制を廃し、変動的な法定通貨が導入されると、絶え間なく金融危機が起こるようになった。

 まさかとは思いますが「金本位制復活」を主張する気でしょうか(ちなみに金本位制が廃止されたのが1971年8月のいわゆる「第二次ニクソンショック(ドルショック)」です。そして1971年7月の訪中発表がいわゆる「第一次ニクソンショック」です)。

 悪魔の企みを暴露しようとする者には、容赦なくレッテルが貼られる。「陰謀論者」「過激派」「極右」「オルタナ右翼」(右翼思想の一種。米国における主流の保守主義への代替案として出現した)「性差別」「人種差別」「戦争屋」「偏屈屋」「ナチス」「ファシスト」などである。

 つまりは法輪功とは「陰謀論者」「極右」「性差別」「人種差別」と批判されるような集団だということです。


悪魔が世界を統治している 序章

 共産主義が重要視した目標のひとつは、家族の崩壊である。男女平等、「富と婦人の共有」といった概念を推し進めた。20世紀に女性拡張運動が盛んになり、性の解放、性区別の取り外し、父権制の廃止、家庭における父親の権威の失墜が現れた。結婚の定義を変え、同性愛の合法化と立法化、離婚と堕胎の権利、母子家庭への手厚い社会保障を推し進めた。この全てが家族の崩壊をエスカレートさせ、その結果として多くの貧困と犯罪が生まれた。

 まあ、「同性愛差別する」わ「母子家庭への社会保障なんかするから家庭が崩壊するという」わ、「同性愛者の権利擁護や母子家庭の社会保障を許す共産主義よばわりする」わ、詳しく突っ込む必要すらないほどの暴論でしょう。中国政府が実際に行っている取り締まりの是非はともかく「法輪功は危険なカルトで取り締まりが必要です」つう中国の主張は全く正しいわけです。
 「明らかに邪教、カルト」の法輪功については「いかに犯罪的宗教でも法治主義や人権擁護に反する無茶苦茶な取り締まりは不可」「山口組やマフィアのような犯罪組織でも無茶苦茶な取り締まりは正当化できないのと同じだ」つう形の擁護しかどう見てもできません。

*1:ここの教員がM谷N子・明治大准教授のようです。