今日の産経ニュースほか(2020年1月13日分)

フェミニズムの弊害
 邪教法輪功機関誌「大紀元」らしい与太記事です。何故、法輪功が「フェミニズム」を敵視するかと言えば
1)「同性愛は邪悪→同性愛に好意的なフェミニズムも邪悪」
2)女性は男性に尽くすのは当然、男女平等でそれを否定するフェミニズムは邪悪
というLGBT差別&男尊女卑の邪教だからに過ぎません。「法輪功の弊害」としか言いようのないあほ記事です。

 フェミニストによれば、性別の違いはすべて社会構造に由来するのであり、身体的な相違は何の関係もないのだ。

 無論、完全なデマです。「女性は子どもを出産できるが男性は出産できない」「女性は男性に比べて乳がんになりやすい」などの身体的相違は当然あります。フェミニズムはそんな馬鹿なことは言わない。
 フェミニズムが言ってることは「身体的相違があることで『必要な限りにおいて』男女の差異を付けることは仕方がないが身体的相違がないことで男女の差異を付けることは適切ではない(例:問題になった東京医科大の女性差別的な入試システム)」「身体的相違があることでも、様々な工夫によって女性に不利益が生じないようにすべきだ(たとえば出産の負担がある女性労働者については産休制度を作るなど)」程度の話に過ぎません。

 どちらがデートに誘えばいいのか?夕食をごちそうするのはどっち?子どもを育てるのは?どちらの仕事を優先すべきなのだろうか?これらの対立と矛盾は、私たちの母や祖母の世代には存在しなかった。

 そりゃ男尊女卑の時代は「男がデートに誘い、男がごちそうし、子どもを育てるのは女。男の仕事が優先されるべき」だったでしょうが、「フェミニズム=男女平等」においては「お互いは対等なのだから、お互いが話し合って決めればいい(ケースバイケース)」つうことになります。一般論として「男(あるいは女)がホニャララすべき」つう話にはなりません。で、それの何が問題なのか。法輪功が「私たち法輪功信者は男尊女卑でやっていきます」つうならそれは「個人の自由」で連中の勝手です。しかし「フェミニストは間違ってる、世界中の皆が男尊女卑でやるべきだ」つうのは馬鹿げています。

 女性はオキシトシンのレベルが高いため、必然的に絆や相手との関係を重視する。女性のアイデンティティーは人間関係が重要な部分を占めるため、多くの女性が恋愛のハウツー本を買うし、ラブ・コメディー映画を好む。

 というのは男尊女卑宗教・法輪功の勝手な決めつけに過ぎません。オキシトシン云々が「エセ科学の与太」か事実か俺は無知なので知りません。ただし「事実」だとしても「そう言う傾向がある」程度の話に過ぎないでしょう。「女性皆がラブコメディーを好む」などとは馬鹿げた決めつけに過ぎません。

・女性も男性のように、後腐れのない自由なセックスができると教えたのはフェミニズム
・テストステロンの多い男性は、欲望を掻き立てられやすく、感情とセックスを切り離すことができる。

 男は「愛情のない性欲のみのセックスをして何が悪い、愛人つくって何が悪い。テストステロンが多いから仕方がないんだ、それが男の本能なんだ*1」、でも「女は違うから浮気したらダメなんだ」、にもかかわらず「女も浮気していいと間違ったことを教えたのがフェミニズムなんだ*2」と公言するウヨ宗教・法輪功です。
 男尊女卑が酷すぎて唖然ですね。今時こんなことを公言したら「セクハラ暴言」として非難は避けられません。
 そして「女性差別は当然ですが」、男性差別にも当たるんじゃないか。何せ「男は性欲に操られるセックスマシーン」つう認識が法輪功のようですので。
 これを見れば普通の人間は「法輪功は頭がおかしい」と思うでしょうがそんな常識もない邪教法輪功です。
 「法輪功中国共産党政府に徹底的に撲滅されて根絶やしにされろ」と心の底から思います。


ポリティカル・コレクトネスの呪い
 邪教法輪功機関誌「大紀元」らしい与太記事です。「ポリティカルコレクトネス」とは「差別発言は良くない」程度の話に過ぎません。
 もちろん何が「差別発言」なのかは時に争いがあるし、中には不適切な主張もあるかもしれない。しかしそれは「不適切なポリティカルコレクトネス主張もある」つうだけの話です。
 法輪功オウム真理教統一教会のような邪教の存在を根拠に「宗教は全て邪悪」と言ったら「まともな宗教だってあるだろ?」と正気を疑われるでしょうが、法輪功のポリティカルコレクトネス非難はそれと同レベルです。
 何故、法輪功が「ポリティカルコレクトネス(差別発言批判)」を敵視するかと言えば「同性愛は邪悪」などの差別発言を日頃から平然としているからに過ぎません。


【正論】各国の歴史と歴史観の栄枯盛衰 東京大学名誉教授・平川祐弘 - 産経ニュース

皇国史観マルクス史観も破産した。
・空騒ぎに類する皇紀二千六百年を寿(ことほ)いだ翌年、日本は勝ち目のない戦争に突入した。

 産経文化人の文で「皇国史観は破産した」「空騒ぎに類する皇紀二千六百年式典」「勝ち目のない太平洋戦争」なんて文を読むとは思いもしませんでした。
 朝日新聞赤旗でこんな文章が掲載されたら「反日だ」と言い出すのが産経だと思っていましたが違うようです。
 産経の言う「破産した皇国史観」とは一体誰のことなのか、何のことなのか?(「誰」の「一人」が平泉澄であることは間違いないでしょうがそれ以外は誰なのか?。産経が最近やってる楠木正成美化は皇国史観なのか?)。そしていつ「破産した」のか?。1945年の敗戦で破産したのか?
 空騒ぎとはどういう意味なのか、「皇紀(神武紀元)なんてくだらない。神武天皇なんてフィクションだ」と言う意味なのか、はたまた日中戦争が長期化する中、「不要不急のイベント」に無駄金を使うなと言う意味なのか。
 「勝ち目のない戦争」とは「開戦前から勝ち目はないと分かっていた」と言う意味なのか、是非教えてほしいところです。

 中華民族五千年の文明を鼓吹(こすい)して登場した習近平は、一身に権力を掌握(しょうあく)、陰で習皇帝と呼ばれる。思い出されるのは、辛亥(しんがい)革命で中華民国初代総統となった袁世凱*3(えんせいがい)だ。袁は権力を握るや近代化革命の産物である民主法制を廃止、国民代表によって満票で皇帝に推戴(すいたい)された(一九一五年)。だが帝政は続かず、四面楚歌(しめんそか)のうちに病没した。その死ほど人々に歓迎された死はないと中国の新聞は報じている。

 要するに習主席に向かって「袁世凱のように失脚して早く死ねばいいのに」と当てこすってるわけですが、産経らしい下劣さです。


【産経・FNN合同世論調査】「3党独立した政党で」 立民支持層でも3分の1以上 - 産経ニュース
 三党支持層ですら「合流論支持は決して多くない」ようです。やはり三党各党支持者の中には「大義なき合流で支持政党のアイデンティティが失われるのではないか」という危惧があるからでしょう。自公支持者が「大義なき合流」と悪口するのは「ただの野党ネガキャン」なので無視してOKですが支持者の同意が得られないようでは問題であり、今後、三党執行部がどう対応するかが問われます。


【産経・FNN合同世論調査】自衛隊の中東派遣、5割が支持 内閣支持率横ばい ゴーン被告主張は「納得できない」9割 - 産経ニュース

 米国とイランをめぐる日本の外交姿勢については、「両国との関係を維持する外交をすべき」との回答が81・7%に達した。

 「何だ、そりゃ?」ですね。よほど変な選択肢をつくって調査したんだろうなと呆れます。普通の人間は自民党支持者ですら「日米安保を重視してイランを敵視すべき」とは回答しないでしょう。安倍ですら現時点ではそんな態度ではないですし。もちろん日米安保を絶対視しない共産党支持者ならなおさらそうです。
 一方で「イラン政策について米国批判すべき」と考える人間(例:共産党支持者)だって「米国との外交関係を断絶すべき」なんて無茶苦茶なことはいうわけもない。
 「米国ともイランとも仲良くやっていくべきだと思います」なんてのは「正論ではあるが抽象的で無内容すぎてほとんど意味のない話」です。
 「だーかーら、どう仲良くやっていくの?。米国とイランの仲介役でもやるの?」「米国のいいなりに自衛隊を中東に派遣して本当にイランと仲良くやってけるの?」「イランと仲良くやろうとして米国に非難されたらどうするの?」つう話です。

 中東海域の情報収集強化を目的とした海上自衛隊の派遣について尋ねたところ「賛成」は49%に上り、「反対」の35・3%を上回った。

 何で「違憲の疑い濃厚(憲法九条の問題&国会閉会中に閣議決定だけで強行という手続き的な正当性の問題)」「かえって中東の緊張を高める危険性のある」中東派兵を49%も支持するのかとげんなりしますが、マスコミがまともに報道しないから、そして日本人が「お上のやることには従うべきだ」という「体制(大勢)順応のメダカ民族(本多勝一)」だからでしょうか。
 ただし「願望こみ」ですが国会が開会され、今後この問題が追及されれば「賛成」は多少減るかもしれません。
 あるいは、そんなことはもちろん希望しませんが、自衛隊への犠牲が出る恐れが高まるなど、事態の悪化が危惧されれば「賛成」は多少減るかもしれません(また南スーダン派兵が中止されたように安倍が中止する可能性もある)。

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が逃亡先のレバノンで日本の司法制度などを批判した主張については、91%が「納得できない」と回答した。

 ゴーンの件(ゴーンに否定的な見方9割)にしても、正直、小生も「違法かつ信義に反する逃亡をした」彼の主張を支持しませんが、「たぶん逃亡しなくても、合法的な形で検察に反撃しても、検察の主張を垂れ流すマスコミを鵜呑みにしてゴーンを否定した」のだろうと思い、げんなりします(またゴーンに批判する資格があるかはともかく「いわゆる人質司法批判」はゴーン以外もしている主張です)。
 「村木事件」など過去の事件もそうですが、裁判所で無罪判決が出るとマスコミも「裁判所というお上のお墨付き」に乗っかって検察批判をしますが、そうでない限り、ほぼ「毎度のように」検察主張をたれ流しです。で、批判精神のない日本人がそれを鵜呑みにする。「推定無罪」である以上、「裁判で合法的に戦うことをせず、違法な逃亡をしたあげく居直ってるゴーン」のような特殊な事情でも無い限り、基本的に被告人を犯罪者扱いすべきではありません。特に無罪主張してる被告人はそうです。


【主張】蔡英文氏再選 中国に屈せぬ民意を守れ - 産経ニュース
 別記事でも書きましたが産経らしい認識のゆがみです。国民党は「中台友好が必要、蔡英文はいたずらに関係を悪化させてる」とはいっても「中国の言いなりになれ」などとは言っていません。それにしても台湾住民が蔡の「反中国扇動に踊らされる」とは嘆かわしい限りです。いずれ「正気に戻ること」を期待したい。


[B! 世論調査] 内閣支持率49%、不支持は36% | 共同通信

id:Gl17
上がった理由は割と明白で「国会閉じたから」。総理が仕事してるとこが国民に晒されると下げ、忘れると上がる。ヤトウガー言ってる人らそういう仕事ぶりの総理で本当にいいのか(彼等も詭弁で本気じゃないと思うが)

 まあそう言う要素はあるでしょうが、それにしても「国会閉会したらマスコミがろくに安倍批判しなくなり(開会中も批判は弱かったですが)」、その結果「国民も安倍への批判意識が弱くなる」とは日本人の馬鹿さに絶望しますね。
 とはいえそれは裏返せば「願望込み」ですが「国会が開会すればかなり下がる可能性もある」ということでもありますが。消費税増税のダメージもこれから出てくるのではないか。なお、今の安倍中東訪問も「昨年下がった支持率を少しでも上げるためのパフォーマンスの一環&国会を開会しないことの口実作り」でしょう。
 それは裏返せば「対ロシア外交」「対北朝鮮外交(拉致)」でアピールすることを安倍が事実上諦めたということではあるでしょう。
 現在の政治情勢は

id:inumash
  野党がどうこう言っている人たちは「公職選挙法や公文書管理といった制度的担保を堂々と反故にすることの問題を理解できない有権者が大量にいる」という問題を直視したくないんでしょうね
id:zerotiger
 支持政党とか別にして今の内閣がやっていることを許容できる人がこんなに多くいるというのが信じられない。
id:homarara
 国民への報告を拒否して証拠隠滅でも虚偽答弁でもなんでもする内閣を、よく支持できるなあ。
id:tokatongtong
 思考の尺度はゼニカネのみ、せめて「与党内で変えるべき」って発想すら持たず、自分らのモラル/人格レベルを問われると「野党が~が~が~」と鳴いて誤魔化し、自己正当化し、開き直る類、それが安倍政権支持者層。
id:kachibito
 税金が私物化され、公文書偽造が当たり前のように行われ、税金が上げられ、反社が笑って暮らす世を作る政治を国民が望んでるのね
id:enjoymoon2
 (ボーガス注:安倍の)他の選択肢?。(ボーガス注:石破や)野党が現在進行形で犯罪犯してるとでも?

と言う指摘の通りです。「モリカケ」や「桜を見る会疑惑」の発覚後はもはや「安倍支持、不支持」は「政策の問題」「政党支持の問題」ではなく「不正を容認するのかどうか」という「田中金脈発覚後でも田中首相を支持するのか」「ウォーターゲート発覚後でもニクソンを支持するのか」(いずれも当時の国民は支持せず田中やニクソンは退陣したわけですが)というのと同じ問題です。そう言う問題で「不正を容認する」と言う結論はまともな人間のやることではない。そもそも安倍支持は「自民党支持」とは違うし、安倍批判は必ずしも「野党支持ではない」。
 田中批判が自民党批判を、ニクソン批判が共和党批判を必ずしも意味しないのと同じです。
 田中退陣後には三木が首相になったし、今の自民党だってポスト安倍にまともな人間を担げばいいだけの話です。「金脈問題で田中を退陣させて三木を担いだ辺り」昔の自民党は執行部も支持者も今ほど酷くはなかったのですがね(まあ田中退陣にはいわゆる狂乱物価という問題もありましたが)。石破元幹事長でアレ、石原元幹事長でアレ、岸田政調会長でアレ、安倍よりはマシでしょう。
 

*1:浮気を科学的(?)に正当化しようとは「エセ科学の与太」くさいですがこの分野の素人なのでテストステロン云々についてはなんとも評価できません。もちろん浮気が道徳的に正当化できる話でないことは確かです。

*2:そんなことをフェミニズムは主張してないと思いますが。

*3:山東巡撫、北洋通商大臣兼直隷総督、軍機大臣兼外務部尚書、湖広総督、中華民国大総統など歴任