高世仁に突っ込む(2019年7/26分)

新段階に入る日韓関係 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 オフィスから神田駅に歩いていく途中にある栄屋ミルクホール。建物も古いが「ミルクホール」とは歴史を感じさせる。

 ミルクホール(通常は喫茶店の一種のこと、場所によってはケーキなどの菓子やサンドイッチ、スパゲティなどの軽食も食べられる)なんて完全に死語ですよね。牛乳が珍しかった明治時代を象徴する言葉です。今時牛乳なんてコンビニなどでいつでもどこでも飲めますから。
 ちなみにググったところ、「栄屋ミルクホール」の看板メニューは「ラーメンとカレー」。つまり「定食屋」であって一般的なミルクホール(通常は喫茶店の一種のこと)とは違うわけです。「ミルクホール」をとった「栄屋」にした方が誤解がないでしょう。
 なお、「ミルクホール」でググったら秘密基地 ミルクホールがヒットしました。ここは喫茶店ではなく居酒屋だそうです。「代々木駅近くにある」ようですが「たまに、美和書店に行くけどそんなんあったかなあ?」ですね。

【参考:ミルクホール】

ネスカフェが大正時代の喫茶店「ミルクホール」を期間限定オープンしたので行ってみた♪ ご当地牛乳がコーヒースイーツと楽しめます【6月1日は #牛乳の日】 | Pouch[ポーチ]
 6月1日は牛乳の日です。国連食糧農業機関(FAO)が牛乳の大切さを広く知ってもらおうと、2001年に「World Milk Day(ワールド・ミルク・デイ=牛乳の日)」を制定。そんなわけで、毎年6月1日には、世界中で牛乳関連のイベントが開かれているんです!
 そのイベントのひとつが、2018年5月31日から6月10日までの期間限定でオープンする東京・ネスカフェ原宿内の「ネスカフェ ミルクホール」。
 全国の珍しいご当地牛乳がコーヒー入りスイーツと共に味わえる、牛乳好きにはたまらない企画なのです。オープン初日に足を運んできました!
 ところで、ミルクホールってなぁに? と、疑問に思う方もいることでしょう。ミルクホールとは、牛乳にコーヒー、パンやお菓子などが楽しめる場所として明治末期に誕生、大正時代を中心に人気を博したカフェのこと。新聞を片手に牛乳やスイーツが楽しめる憩いの場だったそうです。
 これを現代風にアレンジしたのが「ネスカフェ ミルクホール」というわけ。

 上下がカステラで中にようかんが入った〈シベリヤ〉という菓子はミルクホール独特

 「シベリヤ(羊羹入りカステラ)」も名前のルーツが分からない謎の菓子ですよね。戦前からある「らしい」ので戦後のシベリア抑留が関係ないことは間違いようですが。
 戦前の日露戦争やシベリア出兵には関係があるんでしょうか?。なお、ウィキペディア「シベリア」によれば、シベリアが売られてるのはもっぱら東日本で西日本ではあまり売られてないそうです。

 問題を冷静に見るために、日経ビジネスの細川昌彦氏*1の記事《誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」》の一読をお勧めする。(補足解説2,3もある)細川氏は元・経済産業省貿易管理部長である。
誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」:日経ビジネス電子版
補足解説:誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」:日経ビジネス電子版
補足解説2:誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」 (2ページ目):日経ビジネス電子版
補足解説3:誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」 (2ページ目):日経ビジネス電子版
 《今回の措置は日本としては国際的に当然しなければならない措置なのだ。》(細川氏
 細川氏によると、この措置は韓国の半導体産業に甚大な打撃を与えることを目的にしたものではない

 いつもの「徴用工判決とか関係ない」「北朝鮮への密輸ガー」という大嘘です。ウソも大概にしろよ、ですね。高世や細川氏日経ビジネスが本気でこんなこと言ってるならバカだし、故意にウソを垂れ流してるならクズです。そもそも本当に「密輸云々」なら根拠を示すべきですが安倍政権は根拠を示しません。
 また「密輸」云々が事実ならまずは「密輸防止の強化」を韓国に求めるでしょう。それもせずに、いきなり「こんな報復的措置はしない(そうした措置は回避しようとする)」でしょう。本当に「韓国から北朝鮮への密輸(それも食料品や衣服のような一般的な生活物資ではなく軍事転用も一応可能なフッ化水素のような物資の密輸)が存在」するならその密輸ルートを塞ぐ必要があります。「日本から韓国へのフッ化水素輸出を規制する」で済む話ではない。どういいわけしても「徴用工判決ガー」の本音はモロバレです。
 いつもながら高世には心底呆れます。巣くう会との付き合いでこういうバカを言うのか、はたまた高世はがちで嫌韓国なのか。どっちしろ高世はバカでクズです。俺は心の底から高世を軽蔑し憎悪しています。
 まあ「俺のトラバを拒否設定してる」時点で「自称ジャーナリスト(本当はただのテレビ番組下請け業者)」高世には呆れていますが。多分俺が高世記事にコメントしても掲載拒否でしょうね(コメント自体は出来るが、高世が承認しないとコメントが掲載されない設定になっている。なお以前はコメント自体が拒否設定でした)。
 大体、「今回の報復行為の実施者は経産省」なのだから、「元経産官僚・細川氏」が古巣を批判できるか、考えれば少しはわかりそうなもんですが。
 しかもウィキペディア「細川昌彦」によれば

・2009年4月26日、名古屋市長選挙に自民党公明党推薦で出馬。河村たかし(前衆議院議員民主党公認、現名古屋市長)が当選し次点で落選した。
・2014年(平成26年)から文科省所管の独立行政法人日本スポーツ振興センター」の参与

なんて人間が細川氏です。自民党とどう見てもズブズブじゃないですか。
 また細川氏【第609回】なぜ歪む、対韓輸出管理の報道 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所なんて記事を国基研サイトに寄稿しています。国基研に寄稿なんてどう見てもまともな人間ではない(いずれにせよ安倍も産経も国基研も「WTO敗訴」を避けるために「北朝鮮への密輸ガー」を強弁することに結局決めたようです。当初は「徴用工判決ガー」ばかりなので本音はモロバレですが)。
 それにしても「同じ官僚OB」でも

・「加計告発&朝鮮学校無償化除外批判」の前川氏(元文科次官)
憲法九条に基づく平和外交を訴える浅井基文氏(元外務省中国課長)

などとは偉い違いですね。前川氏の立派さに改めて頭が下がります。

木村幹氏*2神戸大学教授)によると;
 《今回の一連の措置が政府・与党によって行われ、人々によって支持されている理由は、政策の効力にではなく、これにより「韓国を痛めつけ」あるいは「痛めつけようとする」のだ、と言うメッセージそのものにある事になる。つまり、この政策は韓国に対して向けられたものではなく、日本国内に対する「決意表明」であり、その「決意表明」が支持されている、と言う訳である。》

 コメ欄でも指摘がありますが、「木村意見を支持しながら、木村意見と矛盾する細川意見を評価する高世」はデタラメにもほどがあります。
 こうした高世の珍論を無理矢理「論理的(?)に理解すれば」、

・細川意見が正しいのだが、なぜかウヨメディア(産経など)は木村意見のように報じ、それを産経と同レベルの右翼国民が支持し、安倍もなぜかそれを容認してる

つう意味不明なことになります。安倍が「容認してる」時点で細川解釈など成り立つわけがない。
 それはともかく、まあ今の日本は最低最悪ですね。戦前の「暴支膺懲」「鬼畜米英」と全く変わりません。安倍批判をろくにしないテレビ局の責任も極めて重い。
 「安倍のせいで反韓国が酷くなってる面」と「反韓国が酷くなったせいで安倍が長期政権という面」と両方あるわけですが、日本が戦後70年経ってここまで酷くなるとは呆れて言葉もないですね。

■宮沢*3内閣時の河野*4談話
■村山内閣時のアジア女性基金
■小渕*5内閣時の金大中訪日&日韓共同声明
■小泉*6政権時の日韓共催サッカーワールドカップ
■菅*7内閣時のいわゆる菅談話
■菅談話に基づく朝鮮王室儀軌返還(野田*8内閣時)

などでこうした「反韓国」はもはや「政府レベル」では起こりえないと思っていた自分の不明が恥ずかしい。
 そもそも「それで韓国は痛めつけられてる」のか。まあ、弊害なしではないでしょうが、結局「日本メーカーからの半導体材料(フッ化水素など)の購入をやめて他国(韓国含む)メーカーからの購入に切り替えるだけ」でしょう。日本が「中国のレアアース輸出規制」にとったときの対応と同じです。
 かえって日本メーカーが安倍のせいで「韓国という顧客」を失ってるだけです。むしろ中国やロシア当たりのメーカーが喜ぶだけじゃないか。
 つうか「徴用工判決」「慰安婦銅像」の何が問題なのか。俺は問題だとは全く思っていません。むしろ日本の方に問題がある。
 なお、木村の指摘「単に痛めつけたいという野蛮でげすな感情しかない」「合理的判断など何もない」は「北朝鮮制裁」「朝鮮学校無償化除外」にも当てはまるでしょうね。
 朝鮮学校無償化除外などと言う無法を正当化する日本の裁判所には心底呆れ、怒りすら覚えます。何のために裁判官になったのか。

 一方、韓国の文在寅*9大統領は支持率が上昇し54%と9ヶ月ぶりに最高値をつけた。日本の「理不尽な経済報復」に厳しく対応しているのが評価されている。実際の貿易実務では混乱は起きていないという

 「『安倍の無法への対応』だけが支持率アップの理由ではない」でしょうが、そりゃ支持率が上がって当然でしょう。将来はともかく現時点では「実際の貿易実務では混乱は起きていない」のなら、むしろ下がったらおかしい。今後下がるにしてもそれは「安倍の無法に対する対応」とは全く関係ないですね。
 なお、俺の認識では文氏は「全然厳しくない」ですね。
 むしろ彼は「日韓関係の悪化(『安倍じゃあるまいし』日韓関係が悪化していいとは彼も勿論思ってないでしょう)」や「反日ナショナリズムを、自分への支持を集める道具として政治利用して、国益を犠牲にしているという国内外の批判」を恐れてか、

・言葉での批判にとどめ、対抗措置どころか、WTO提訴すら現段階ではしない(将来的にはする可能性がありますし、WTO提訴なら日本や欧米も過去にやってるので何ら『厳しくない通常の対応』ですが)
・(どこまで本気だったかはともかく)米国に「出来れば仲裁をしてほしい」と依頼
与野党幹部を呼び集め、『この問題では超党派で行きたい』と発言(もちろん、この件で野党側が足を引っ張ることを封じたという面もありますが、一方で『文氏が自分の一存で動くことが難しくなった』という面もあります)

など、現段階では極めて自重した対応だと思います。彼は明らかに「安倍の無法への対応」を支持率アップにつなげようとするようなせこい行為はやっていない。
 韓国の一部では「文政権は日本への態度が手ぬるい」という批判すら出ています。
 そもそも安倍の無法な行為に対して「ただただ全面降伏」などできるわけもない*10し、一方で安倍はその「全面降伏というあり得ないこと」を文政権に要望している。これでは誰が韓国大統領だろうと「ある種の対決姿勢」に向かうほかありません。
 文氏が悪いのではなく「安倍が全面的に悪い」わけです。「徴用工判決」「慰安婦銅像」も「韓国最高裁や市民団体のやったこと」であって文氏がやったことじゃないですしね。
 「慰安婦銅像の建設を進めてるのは文政権の支持者たちだ」として文氏を産経などが批判するのなら「安倍の有力支持者である日本会議や国基研」の言動をネタに安倍批判していいのか。何せ「国基研理事長」櫻井よしこは「今はやめたとは言え」一時は「安倍政権において中教審委員」です。
 ただそうした安倍批判を韓国メディアがやれば「安倍総理とは別人格だ」と言い出すのが産経らウヨでしょうね。全くデタラメな連中です。
 なお、「日本批判が反日」なら「前も書きましたが」、朴チョンヒや全斗煥ですら反日でしょう。
 文世光事件のときは「日本の交番から盗まれた拳銃で事件が起こったのに日本の態度は無礼だ」と怒る朴チョンヒをなだめるために、「韓国ロビー」椎名悦三郎*11訪韓していますがさんざん朴に悪口されたらしく

ウィキペディア「文世光事件」
 椎名・自民党副総裁は「長い公職での人生でこれほど罵倒されたことはなかった」と憤懣やるかたない表情で語り、付き添っていた金鍾泌首相があわててなだめる一幕もあったという。

ですから。
 また全斗煥政権の時は「韓国併合を月刊文春のインタビューで正当化した藤尾*12文相」が全政権側の抗議もあり、中曽根*13首相によって更迭されています。

 私は、昨年末に起きた「レーダー照射問題」で、韓国はいったいどうなってしまったのかと大きな衝撃を受けた

 むしろ「日本はどうなってしまったのか。戦前に逆戻りしてしまったのか」「『レーダー照射問題について韓国に非があるという主張』が事実かどうか分からない*14のにあれほど居丈高になるとは」「仮に事実だとしてあれほど居丈高に非難するようなことか」という衝撃を俺は受けました*15が、高世は違うようです。
 まあ、その後、訪韓した岩屋防衛相があの件を大して騒がず、産経などから「岩屋は腰抜けだ」と批判されたことから考えて今や安倍政権ですら「あの問題を騒いだことはまずかった」と認識してることは間違いないでしょう。

*1:著書『暴走トランプと独裁の習近平に、どう立ち向かうか?』(2018年、光文社新書

*2:著書『朝鮮半島をどう見るか』(2005年、集英社新書)、『高宗・閔妃』(2007年、ミネルヴァ日本評伝選)、『韓国現代史:大統領たちの栄光と蹉跌』(2008年、中公新書)など

*3:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*4:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*5:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相

*6:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*7:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*8:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*9:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*10:「降伏すべきでない」のはもちろんですが与野党共に「安倍の方がおかしい」「文政権は安易に妥協するな」としているのだから「降伏できるわけもない」。文政権がいたずらに「反日的態度」をとってるわけでは全くありません。むしろ安倍の方がいたずらに「反韓国」です。

*11:戦前、岸信介商工相(東条内閣)の下で商工次官。戦後、岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣外相、通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任

*12:鈴木内閣労働相、自民党政調会長(中曽根総裁時代)、中曽根内閣文相を歴任

*13:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*14:と俺は認識しています。

*15:まあそれ以前に安倍が再登板した時点で「日本はどうなってしまったのか。戦前に逆戻りしてしまったのか」と衝撃を受けましたが。さらに「モリカケ疑惑発覚後も安倍がやめないこと」「安倍の無法な反韓国への国民的批判が弱いこと」などでそうした衝撃は強まっています。まああの無法について言えば「WTO敗訴は確実」だと思いますが。