黒坂真に突っ込む(2019年9月27日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真
‏ 韓国人嫌いや、韓国人への怒りを煽る作品も芸術作品だ、という見方もありそうですね。

 ばかばかしい。ヘイト(韓国人嫌い)が芸術のわけがないでしょう*1
 あいちトリエンナーレへの因縁付けでしょうが、「昭和天皇の写真」云々について言えば制作者は「天皇批判の意図などない」としています。
 「少女銅像」に至っては見た目は「ただの少女」でしかないし、「批判の文脈」も「戦前日本&戦前日本を未だに美化する極右」への批判に過ぎないのだから「建前では河野談話支持の安倍自民」が批判する理由は「本来どこにもない」わけです。

黒坂真
‏ 池内さおりさんら日本共産党員は、昭和天皇の御写真を焼く作品展示への公金支出に大賛成なのでしょうね。それが芸術作品として素晴らしい、と日本共産党が考えているなら、日本共産党本部や各地の日本共産党の建物内で展示するべく準備したら良い。

 あまりにもばかばかしくて怒ったり、呆れたりする前に吹き出しました。
 問題は「芸術作品が素晴らしい、素晴らしくない」ではなく「天皇陛下は偉大だから写真を焼くなんて許せない」などという理由で「補助金不支給することには反対(それは表現の自由の侵害だ)」と言う話です。別に補助金不支給批判派は「素晴らしい芸術作品だ」と評価してるわけでは必ずしもない。

黒坂真
 日本共産党の支援者の集いに、筆坂さん、篠原常一郎さんを招いて小池書記局長と対談をすれば日本共産党は話題になる。

 大して話題にもならないでしょうが、それはともかく。
 その理屈なら「救う会、家族会の集会に蓮池透氏、田中均氏を招いてたとえば横田奥さんと対談すれば話題になる」でしょうがそういうことには黒坂は反対するのでしょうね。
 「蓮池や田中などと話すことなどない」といって。まあいつもながらデタラメな野郎です。
 まあ、日本共産党の支援者の集いのほうが救う会集会のようなウヨ集会よりよほど参加者の幅は広いでしょうによくもこんなことがいえたもんです。

黒坂真
‏ 中野顕さんら日本共産党員は、19世紀から20世紀が帝国主義の時代だという歴史観に断固反対ですか。

 黒坂の言う「歴史観」とやらが「そういう時代だった」と言う単なる事実認識に過ぎないなら反対はしないでしょう。
 一方で「そうした帝国主義の何が悪い」と言う居直りを意味するなら反対でしょうね。
 たとえば「戦前昭和はファシズムの時代だ」「二十世紀は社会主義の時代だ」という「事実認識は間違いではない」でしょうが、それと「戦前昭和に存在したファシズム国家であるナチドイツ、ムソリーニイタリア、そして我らが大日本帝国」「二十世紀に存在した社会主義国ソ連・東欧」をどう評価するかは勿論別問題です。黒坂らウヨはおそらくソ連、東欧には否定的でしょうが。

黒坂真
‏ カクサン部長さん。日本共産党保守本流だという内田樹先生の指摘ですが、内田樹先生は共産主義理論、革命理論と思想についてどれだけご存知なのでしょうか

 勿論内田氏の言う「共産党保守本流」とは「極右の安倍自民に比べたら共産党の方が『護憲*2』『アジア主義中韓と一定の友好関係)』と言う意味で、いわゆる保守本流池田勇人*3大平正芳*4鈴木善幸*5宮沢喜一*6河野洋平*7加藤紘一*8らの宏池会*9自民党リベラル)に近い。だから私、内田も含めて少なくない穏健保守派(たとえば小林節氏)が共産党を今支持してる」つう話です。
 まあ、「自民が極右化し、一方、共産党が穏健保守との共闘を模索する」今の日本において別に珍しくもない考えでしょう。昔は安倍のような極右は「保守傍流自民党傍流)」でありとても首相になどなれはしませんでした。

黒坂真
‏ 日本共産党赤旗の読者数を何とかして増やしたいなら、紙面の中身の幅を広げねばならないはずです。筆坂さんや篠原常一郎さんが登場したら読者増。

 馬鹿馬鹿しくて話にならないですね。最近の赤旗日曜版では藤原紀香、AKB48、相葉雅紀などの芸能人も登場しますし、赤旗紙面にも古賀誠氏のような自民幹部も登場することはマスコミでも報道されているところです。
 黒坂に言われずとも「紙面の幅は広がっています」。
 大体、筆坂(元参院議員、元共産党政策委員長)だの篠原(筆坂の元秘書)だのは今や産経などウヨメディアしかお呼びがかからない存在でしょうに。
 特に「筆坂はともかく」篠原なんて世間的には全く無名の存在です。
 ついでに書けば、今や「一般の新聞や週刊誌、月刊誌」も部数が減ってる時代であり、何も部数減に苦しんでるのは赤旗だけではありません。いろいろと違いがあるので赤旗と単純比較できないとはいえ、

・「月刊論座」(朝日新聞社、2008年休刊)
・「週刊ヤングサンデー」(小学館、2008年休刊*10
・「月刊諸君」(文藝春秋社、2009年休刊)

など少なくない「大手出版社の雑誌」が近年休刊しているのはご存じの方も多いでしょう。

黒坂真
‏ 日本共産党、左翼歴史学者はとにもかくにも、日本は近現代史で最悪の国だったと言いたいのです。

 呆れて二の句が継げませんね。「中韓との友好のために侵略の非は認めるべきだ」「南京事件否定論河野談話否定論(慰安婦違法性否定論)など馬鹿げてる」と言う話が何でそうなるのか。
 そもそも安倍ですら建前では「南京事件否定論河野談話否定論」など公言できないわけです。
 櫻井よしこ中教審委員にしたり、百田尚樹NHK経営委員にしたりすることで安倍の「南京事件河野談話を否定したいという本心」はモロバレですが。

*1:なお「韓国人」云々に限らず「怒りを煽る作品」はその「怒りが正当な表現」であるならば別にヘイトではないし芸術でもあり得るでしょう。

*2:勿論、保守本流宏池会の護憲とは「日米安保自衛隊を容認する」と言う意味で共産党のような左派の護憲とは違いますが「海外派兵否定」「明文改憲否定」など共通点もあるわけです。

*3:大蔵次官を経て政界入り。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相

*4:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*5:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(大平総裁時代)などを経て首相

*6:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*7:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任

*8:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任

*9:ただし今の宏池会(岸田派)は「岸田が第二次、第三次安倍内閣外相、自民党政調会長」として安倍に屈しており、とても昔の宏池会とは同一視できませんが。

*10:2008年休刊時の連載作品の多くは『ビッグコミックオリジナル』『週刊ビッグコミックスピリッツ』『ビッグコミックスペリオール』など小学館の他のマンガ雑誌に移籍。