今日の産経ニュース(2019年10月7日分)

立民・枝野氏「越権であり信じがたい」 衆院議長発言を批判 - 産経ニュース
岸田氏「議論促すのは当然」 衆院議長発言に理解 野党を批判 - 産経ニュース
 大島*1議長と言い、岸田*2政調会長と言い「衆院議長の党籍離脱慣行」をなんだと思ってるのかと心底呆れます。


【正論】国境最前線の島守る体制整備を 東海大学教授・山田吉彦 - 産経ニュース

 韓国の文在寅政権下における反日的な政策の影響が国内の一部地域の経済、社会に影響を与えている。
 昨年、対馬を訪れた韓国人観光客数は、約41万人に上った。2017(平成29)年の韓国人観光客による島内消費額は、約79億4千万円となり、島の経済は韓国人に依存する体質になっていた。しかし今年に入り急速に韓国人観光客の来訪は減少している。7月は前年比約4割減、8月は約8割減となり、この2カ月間の島内消費額は約10億円の減額と試算された。

 もちろん安倍が「ホワイト国除外」などの無法をやるからですが、「韓国が反日だから悪い」と言い出す産経です。
 それにしてもデマ記事「対馬が危ない」のときは韓国人旅行客の存在を「迷惑」「いわゆる観光公害(オーバーツーリズム)」であるかのように散々悪口していたくせに実際に韓国人観光客が減ると「反日の嫌がらせ」と言い出すのだから呆れて二の句が継げませんね。

 国民全体が対馬などの国境の島に目を向け、旅行や島の物品を購入するなどの日常的な経済的支援が有効である。

 そんなお題目でなんとかなるなら誰も苦労しません。「日本人は全然対馬に来ないけど、韓国人は結構来るからそっちに力を入れよう(対馬の観光業)」の何が悪いのか。産経ごときが「日本人皆が対馬に行きましょう」といって、対馬に行く日本人観光客が増えるなら誰も苦労しません。


【九州「正論」懇話会】「沖縄に親北朝鮮派が浸透」 我那覇真子氏が講演 - 産経ニュース
 こういうデマを平然と放言できる神経には呆れますね。故・翁長知事のような保守派も「基地県外移設派」にいるのに「ふざけるのも大概にしろ」つう話です。翁長氏が自民を離れ対決するに至った気持ちが今、「多少は分かってきた」気すらします。「基地被害を訴えただけで、保守政治家の翁長氏らを北朝鮮シンパ扱いする」、そんな連中が「本土では保守派を名乗ってでかい面」をしており、自民党はろくに批判もしない。それでは翁長氏も「自民党に失望する」のも当然です。
 とはいえ、さすがにここまで酷いデマは自民党(安倍首相、二階幹事長など)や公明党(山口代表など)は公言できず、我那覇のような小物ウヨが放言するわけですが。
 ただし自民、公明から「産経や我那覇はデマを辞めろ」「沖縄県民を誹謗するな」と言う声はまるで出ないのだから自民、公明もこの件では同罪です。
 こんな馬鹿なこと(明らかなデマ中傷)をしていて基地問題が解決するわけがないでしょう。


【政治デスクノート】元民主・民進関係者が9割 展望なき統一会派で「ブーメラン復活」の気配(1/4ページ) - 産経ニュース
 安倍応援団・産経がこうした記事を書くことは「ある意味当然」「最初から統一会派を叩くという結論ありきでばかばかしい」ですが

リベラル21 立憲民主、国民民主、社保の野党3党統一会派結成が市民と野党共闘体制の崩壊につながる恐れはないか、広原盛明
 何のことはない。旧民進党から分裂した野党3党派が再び野党統一会派を結成するだけの話ではないか。9月19日午後、国会で記者会見に応じた3党会派代表の写真をみたが、(ボーガス注:首相だった野田「社会保障を立て直す国民会議」(社保)代表と野田内閣経産相だった枝野立民党代表では)まるで野田内閣の亡霊をみるようでやりきれない気持ちになった。私の友人などは「見たくないものを見てしまった」と話していたが、多くの人たちが多分そう感じたのではないか。

ということで安倍批判派でも「民主党政権に批判的な」「希望の党騒動に呆れた」俺や広原氏などは「希望の党騒動で立民と国民民主に分裂した民進党がまた、元に戻って何の意味があるのか」という批判を感じざるを得ません。もちろん俺も広原氏も「安倍を利したくはない」ですが、だからといってこうした統一会派を手放しで高評価することが「安倍下野」に資するとはとても思えません。


【正論11月号】私は拉致されかけた! 都庁職員が40年前の体験を激白 「正論」編集部 溝上健良(1/4ページ) - 産経ニュース

 本誌六月号の荒木和博氏の寄稿「都庁職員拉致未遂事件は北朝鮮の仕業か」は、大きな反響*3を呼んだ。被害者の都庁職員Aさん(現在五十九歳)は事件当時、後述*4の理由で警察に被害届を出していなかったため、本誌報道を受けて今年五~六月、警視庁や石川県警から事件当時の事情を聴かれた。

 荒木が都庁職員アベック拉致未遂について【調査会NEWS3015】(R01.6.27): 荒木和博BLOGなどで放言していた与太です。
 産経も本気ではないでしょうがばかばかしくて話にならないですね。

「当時はそういう言葉はありませんでしたが今で言う『あおり運転』でした」とAさんは話す。

というA氏の発言からは「最近無茶苦茶な煽り運転するバカがいるがそういう奴の同類か」としか思えませんね。今頃、彼が「北朝鮮拉致かも」と思う根拠が分かりません。
 警察だって本気でこんな事件を解決する気はないでしょう。自民党ウヨ議員とつるむ救う会におびえてアリバイ作りしただけの話です。
 そしてそんなことは荒木も分かってる。荒木的には「この件で警察が俺たちに服従してることが確認できればいい」としか思ってないでしょう。
 警察が荒木ごときチンピラに「こんな事件が北朝鮮拉致のわけがないでしょう」「北朝鮮拉致だとしても事件当時に被害届が出てないような事件を今更捜査できない(しても成果があると思えない)」といえないのだから恐ろしい限りです。
 「なるほど、刑事ドラマで良くある『政治家の圧力に警察が屈服し、捜査を中止する』つう設定はウソじゃないのか」と思わざるを得ない警察の醜態です。
 そもそも「被害届を出すなら事件当時出せよ」て話です。そもそも北朝鮮拉致と疑うまともな根拠は何一つない。
 かつ「百歩譲って」北朝鮮拉致だと仮にしても今更何もどうしようもないでしょう。この犯人が捕まる可能性は皆無です。
 「犯行当初から警察が捜査に動いてる事件」ですら、草加次郎事件(1963年)、三億円事件(1968年)、青酸コーラ無差別殺人事件(1977年)、グリコ森永事件(1985年)、朝日新聞阪神支局襲撃事件(1987年)、「悪魔の詩」訳者殺人事件(1991年)、国松警察庁長官狙撃事件(1995年)、八王子スーパー強盗殺人事件(1995年)、御嵩町長襲撃事件(1996年)、世田谷一家殺人事件(2000年)、「餃子の王将」社長射殺事件(2013年)などのような未解決事件*5もある(詳しくはウィキペディアを参照)のに「犯行当時は警察が動いてない事件」なんか今更どうにもなりません。
 そもそも「百歩譲って」北朝鮮拉致だと仮にして、かつ犯人が誰か分かった*6としても、表面的にはこの事件、「ただの暴行傷害事件」でしかありません。
 暴行傷害が「(逆恨みだとしても)A氏の言動にマジギレして殴っただけ」であるなら、暴行傷害罪しか成立しない。
 拉致する意思だったとしても、犯人がそれを認めない限り、拉致容疑での刑事責任追及などとても無理でしょう。
 そして犯行直後ならともかく、40年も前の話でしかも「全治1ヶ月の怪我」などの重傷ならともかく、軽い怪我では今更「殺されるかと思った」などとA氏が言ったところで「起訴して裁判」なんて話になるわけがない。警察からすれば「それなら事件当初に被害届出せよ」て話です。まあ犯行直後に被害届を出してもこの程度の話では警察が逮捕したところで、「弁護士の仲介で示談(A氏に賠償金支払い)→不起訴処分」が一番ありそうですが。
 

*1:村山内閣環境庁長官森内閣文相(科技庁長官兼務)、小泉内閣農水相自民党国対委員長(森、小泉、第一次安倍、福田、麻生総裁時代)、幹事長、副総裁(谷垣総裁時代)などを経て衆院議長

*2:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て現在、自民党政調会長

*3:もちろん「右翼方面だけ」ですね。世間一般へのインパクトはゼロです。

*4:「正論」はともかくこの産経記事では「詳しくは正論記事をお読み下さい」ですので「後述されていません」。なお、俺も正論記事をわざわざ読んで確かめる気はありません。

*5:最近の『「餃子の王将」社長射殺事件』(といっても事件発生から約6年が経過してますが)はともかくそれ以外はもはや犯人逮捕の見込みは残念ながらほとんどないでしょう。

*6:まずありえませんが。