今日の産経ニュース(2020年2月14日分)

自民・石破元幹事長、北村地方創生相を重ねて擁護 - 産経ニュース
 石破*1も何を考えてるのかと心底呆れます。「モリカケ桜を見る会の安倍よりはマシ」とはいえとても手放しで評価できる政治家ではないですね。


首相答弁「暴力革命」の撤回要求 立民・共産申し入れ - 産経ニュース
 「京都市長選での立民の反共主義」を考えれば、過大評価はしませんが、立民が共同で申し入れをしたことはそれなりに評価したいと思います。


【産経抄】2月14日 - 産経ニュース

 日本各地の観光地から訪日観光客の姿が消えるなど、新型肺炎は経済にも打撃を与えつつある。

 その「消えた観光客」の大部分は中国人観光客ですが産経的にどうしてほしいんでしょうか。
 「中国人観光客ウエルカム」なのか。過去に「佐渡が危ない」「北海道が危ない」と中国へのデマ中傷までしていたくせに何を言ってるのか。

 この非常事態を前にして、国会は何をやっているのか。安倍晋三*2首相と立憲民主党辻元清美*3は、聞くにたえないヤジと罵詈(ばり)雑言を応酬している場合ではないだろう。

 悪いのはヤジを飛ばした安倍であり、辻元氏は何一つ悪くないのに「ケンカ両成敗」にしてしまう産経です。とはいえさすがの産経も「全て辻元が悪い」とはいえないわけです。


【正論】中国のリスクから目をそらすな 防衛大学校教授・神谷万丈 - 産経ニュース

 政府は最近、今春の習近平*4国家主席国賓訪日を控えて中国と「日中新時代にふさわしい関係を築き上げていくために協力」する姿勢を鮮明にしている。

 未だに「習主席・国賓訪日反対」という産経ですが、まあ、もはや「アリバイ作りなのだろう」と俺は見ています。
 安倍が撤回しないことを見込んだ上で「俺たちは習主席・国賓訪日反対を最後まで叫んだんだ」というアリバイ作りです。

 昨年9月に中国専攻の北海道大教授が中国当局に拘束された事件も看過できない。中国専門家の間には、今後は中国の意向を忖度(そんたく)した言論を行わなければ恐ろしくて中国には行けないとの声がある。中国のシャープパワーが日本にも向けられ、日本に言論の自由をはじめとするリベラルな価値をどこまで本気で守る意思があるのかが試されているのではなかろうか。

 呆れて二の句が継げませんね。安倍のどこが「言論の自由をはじめとするリベラルな価値」を守っているのか。


【主張】首相のやじと野党 国会の機能不全は論外だ - 産経ニュース

 辻元氏は予算委で「桜を見る会」の問題などを追及し、「タイは頭から腐る」と安倍首相を非難して質疑を終えた。
 反論の機会も与えられずに罵詈雑言を浴びたと安倍首相は受け止めたのだろう。

 おいおいですね。「桜を見る会疑惑」の当事者は安倍なのだから、反論したければ安倍が直接反論すればいいでしょう。ぼろを出すのを恐れて「官僚に答弁を任せて」逃げてるくせに何を言ってるのか。
 それにしても「答弁を逃げるようなら」何も言わずに黙ってればいいところ、「タイは頭から腐る(トップがろくでもないと組織全体が腐敗するという意味のたとえ)」程度の批判で逆ギレして、げすな野次を飛ばして野党を挑発するのだから呆れた馬鹿です。
 よほど狂信的な安倍信者でない限り自民支持層ですら「直接応答できずに逃げてるような腰抜けが野次なんか飛ばすな。そのくらい我慢しろ」と呆れてるでしょう。

 もっとどっしり構え、憲政史上最長の在任となった首相らしい振る舞いを心がけてほしい。

 もちろんどっしり構えられないのは安倍に「自信がないから」、そして「自信がある振りをする度胸(肝っ玉)もないから」でしょう。
 「祖父である岸*5元首相」「福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など要職を歴任した父である安倍晋太郎」に「並びたい」という権力欲だけは旺盛な男ですが、

『自分に能力があるから長期政権だ』
『「鳩山*6内閣の日ソ国交正常化」「佐藤*7内閣の日韓国交正常化、沖縄返還」「田中内閣の日中国交正常化」「小泉*8内閣の拉致被害者帰国」など、野党など批判派からも一目置かれるような成果ができた』

とかあの男はおそらくかけらも思ってない。だからプーチンに会って「北方領土返還」を目指したが結局失敗した。
 「恫喝やヤジで政権を維持してきた」と思ってるからそう言うものが出てしまうわけです。
 そういう人間は明らかに首相のような地位に就くべきではない。

 国会が今、問うべきは、新型肺炎への日本の取り組みが妥当かどうかである。

 というなら安倍政権の対応のどこが不十分か是非産経が指摘してほしいもんです。アンチ安倍の俺ですが、今のところ目立った落ち度もないのではないか。そしてこんなことを言っても安倍応援団の産経は「特に安倍政権の対応に問題もないんじゃないか」といいだし「ならあんたらの立場なら問う必要ないじゃん」といわれるのではないか。

 中国公船は12日連続で尖閣諸島近くの海を徘徊(はいかい)中だ。習近平中国国家主席国賓来日を認めていいのか。「桜」の連呼より、論じ合うべきことがある。

 やれやれですね。「疑惑の追及をしたら国政問題を論じることが出来ない」わけではない。
 この産経のへりくつなら「田中*9前首相、橋本登美三郎*10元運輸相らのロッキード疑惑(三木政権時代に発覚)」「中曽根*11前首相、竹下*12首相、宮沢*13蔵相、安倍晋太郎自民党幹事長、渡辺ミッチー*14自民党政調会長らのリクルート疑惑(竹下政権時代に発覚)」なども「追及すべきでなかった」のか。
 そして「細川*15首相の佐川疑惑」「辻元社民党政策審議会長の秘書給与詐取疑惑」「加藤*16自民党幹事長の金庫番秘書の脱税問題」「小沢*17民主党幹事長の西松疑惑」(役職は全て当時)など「敵対する政治家の疑惑」は騒ぎまくっていた新聞が良くもいったもんです。

*1:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*2:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*3:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て立憲民主党幹事長代行

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*6:戦前、田中内閣書記官長、犬養、斎藤内閣文相を歴任。戦後、自由党総裁、日本民主党総裁、自民党総裁、首相を歴任

*7:運輸次官から政界入り。自由党幹事長(吉田総裁時代)、吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*8:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*9:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*10:佐藤内閣官房長官、建設相、運輸相、自民党幹事長(田中総裁時代)など歴任

*11:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*12:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*13:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*14:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根、竹下総裁時代)、宮沢内閣副総理・外相など歴任

*15:熊本県知事、日本新党代表を経て首相

*16:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任

*17:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、自由党代表、民主党幹事長など歴任