今日の産経ニュース(2020年4月29日分)

馳元文科相へのセクハラ抗議 首相「党総裁として申し訳ない」 - 産経ニュース
 何せ「馳氏には厳重注意する」などという「大甘な態度」で、所詮「口先だけの謝罪」にすぎません。
 被害者からすれば「安倍総理は我々を馬鹿にしてるのか!」「こんなん誠意のある謝罪では全くない!」とむしろ怒り心頭かもしれませんが、コロナ対応のまずさで批判が高まってる今、うかつなことを言えばそれこそ袋だたきの上、安倍が直接関係しない「馳の個人的な愚行(そして甘利などと違い馳は多分安倍のお気に入りではない)」ということで「一応」謝罪し「私には真相が分からないのでノーコメント」「馳氏の言い分も聞きたい」などと言わない安倍です。
 まあ「報道が事実ならば」馳は愚かですが、安倍は自らの「モリカケ」「桜を見る会」「布マスク疑惑」を棚に上げて「馳の野郎!」「コロナで批判が高まってる今、余計なことしやがって!」とでも思ってるんでしょうね。
 というか「上がクズだと下もクズ」というか、安倍がろくでもない不祥事ばかりやるからこそ、馳なぞ子分も「安倍に比べたら、こんなん、たいした問題じゃない」「安倍ごときに非難される覚えはない」と「面従腹背(表向きは渋々『ご迷惑をおかけしてサーセン』と安倍にわびても内心で『黙れ、糞野郎』と思ってる)」になってしまうんですが、まあそう言う自省の念は安倍にはかけらもないでしょう。


秋田特攻慰霊実行委が講演をネット公開 新型コロナで招魂祭の参列など中止に代え - 産経ニュース

 今年の講演は、特攻隊について長年取材を続けるジャーナリストの宮本雅史*1による「特攻と遺族の戦後」。

 講演者が「対馬が危ない」「佐渡が危ない」「北海道が危ない」のデマ記事で悪名高い「産経記者」宮本とは全く呆れて二の句が継げませんね。


トランプ氏「発生源の中国で封じ込めるべきだった」 米感染者100万人超す - 産経ニュース
 「お前がきちんと対応しないから感染者も死人も増えてるんじゃねえか!。米国ほど酷い状況がどこにあるんだ!」つう話です。ここまで無責任な責任転嫁は安倍ですらしません。トランプの異常性にはいつもながら怒りと悲しみを禁じ得ません。 
 安倍をいつまでも担ぎ続ける自民党はもちろん、「トランプをいつまでも担ぎ続ける共和党」ももはや気が狂っているというべきでしょう。


【産経抄】4月29日 - 産経ニュース

 新型コロナウイルスの感染拡大で学校再開のめどがつかない。ならばいっそのこと、9月入学、始業にすればいい、と野党*2や一部の知事*3らが主張している。

 なお、「仮に実施する場合でも混乱を招かないよう、今後の十分な検討が必要」という落ちであり、産経抄は「賛否を明確にしない立場(まあ、慎重論ではあります)」ですが、それはさておき。
 小池、吉村など賛成派は「思いつきで物を言うな」という話です。
 以前から「関東大震災での朝鮮人虐殺について曖昧な態度をとる歴史修正主義右翼」小池や「慰安婦像(少女像)を理由にサンフランシスコ市との姉妹都市を破棄したデマ右翼」吉村など大嫌いですが、また『彼らを支持しない理由(思いつきで無責任に9月入学賛成論を公言してること)』が一つ増えました。
 9月までにコロナが収束してる保証もない。そして「9月入学にした場合」のメリットとデメリットを慎重に判断していく必要もある。
 9月入学論など、小池や吉村ほど無責任に放言できる話ではない。
 そもそも「新型コロナでしっちゃかめっちゃかの今の時期(いつ収束するか予測困難)」にそんなことをして「行政や学校など関係者の負担を増やすこと」はむしろコロナ対策に逆行してるのではないか。9月入学でアレ、なんであれ、制度改正は当然新たな負担を増やします。

参考

9月入学制、政府に要請へ 有志知事17人が共同提言 - 産経ニュース
 有志の知事17人*4でつくる「日本創生のための将来世代応援知事同盟」は28日、新型コロナウイルス対策を話し合う緊急サミットをウェブで開いた。公立学校の休校が長期化していることを受けて、9月入学制の導入を政府に要請することなどを盛り込んだ共同メッセージを発表した。29日に開かれる全国知事会の会合で内容を報告する。
 9月入学制をめぐっては、サミットに参加していない大阪府の吉村洋文知事が政府へ働き掛けるとしているほか、東京都の小池百合子知事も「社会を大きく変えるきっかけになる」と歓迎。一方で、兵庫県井戸敏三*5知事は「総合的な検討が必要で、(ボーガス注:コロナ対応の)危機管理とは全く違う。そのような主張が出ること自体、短絡的だと思う」と疑問を呈した。

菅氏、9月入学・新学期には慎重「社会全体に大きな影響」 - 産経ニュース
 菅義偉官房長官は28日の記者会見で、新型コロナウイルスの影響で休校が長期化する中、9月入学・新学期への制度変更を求める意見について「9月新学期は社会全体に大きな影響を及ぼす」と述べ、慎重な考えを示した。

“9月入学”「社会全体で共有できるか課題」文科相 | NHKニュース
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休校の長期化を受けて、入学時期などの9月への変更を検討すべきだという声が上がっていることについて、萩生田*6文部科学大臣は、社会全体で共有できるか課題があるという認識を示しました。
 萩生田大臣は「文部科学省だけで完結する問題ではなく、社会全体に影響を及ぼすもので、各方面との調整が極めて必要な案件だ。本当に社会全体でこのスケジュール感を共有できるのかどうかという課題がある」と述べました。
◆自民 森山*7国対委員長「時期が違い大きな変化よく議論を」
 自民党の森山国会対策委員長は、記者会見で「入学も卒業も時期が違ってくることになり大きな変化なので、よく議論しなければいけない」と述べました。
◆自民 世耕*8参院幹事長「遅れは夏休みの活用を」
 自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「9月入学にすると半年間留年させるのと同じことになる。いろいろなコスト負担も出てくるので、本当に社会的に耐えられるかだ。それよりも、オンライン授業で当面の対応をしっかりと行い、緊急事態宣言が解除されれば、遅れた分は夏休みを使いながら授業回数を確保していくべきだ」と述べました。
◆小池*9都知事「私は以前から9月スタート論者」
 東京都の小池知事は28日夜、記者団に対し「9月スタートというのもありではないか」と述べ、29日に開かれる全国知事会で議題に上った場合は賛成する考えを示しました。
 一方、都立学校で独自に9月スタートとする考えがあるか問われると「都の教育委員会との関係になるが、1つだけやっても足並みをそろえないといけないと思う」と述べ、議論が必要だという考えを示しました。
◆立民・国民・社民などの会派 作業チーム設置し検討へ
 新型コロナウイルスの感染拡大で学校の休校が長期化していることから、立憲民主党、国民民主党社民党などの会派は28日に会合を開き、対応策を協議しました。
 そして入学や始業の時期を4月から9月にずらすことについて作業チームを設けて検討していくことになりました。
 作業チームでは、ことし9月からの実施が可能かどうかや、卒業時期をいつにすべきかなど、学校現場の意見も聴きながら検討することにしています。

新型コロナ:9月入学への制度変更を 国民民主・維新が提言 :日本経済新聞
 国民民主党は27日、学校の入学や始業時期の9月への移行を検討するワーキングチームの初会合を開いた。新型コロナウイルスの感染拡大で学校休校が長期化するのを機に、米欧など主要国で一般的な9月入学への制度変更をめざす。日本維新の会も同日、同様の提言をまとめた。
 国民民主は小中学校や高校、大学を主な対象に、新学期の開始を9月にずらす想定で議論を進める。27日の会合で9月入学への制度変更の時期について(1)2020年9月(2)20年度を延長して21年9月――の2案を軸に検討すると確認した。
 新学期の開始時期は現在、学校教育法の施行規則が4月と定めている。自民党岸田文雄*10政調会長は27日の記者会見で「進学や受験などへの影響も含めて幅広く検討すべき課題だ」との認識を示した。
 国民民主は立憲民主党など野党共同会派に枠組みを広げ、週内にも萩生田光一文部科学相に提言する。
 9月入学に切り替える利点として、休校に伴う学習の遅れを取り戻せ、海外留学もしやすくなるといった点を挙げた。部活動の大会の時期や就職に影響が出るおそれがあるとの指摘も出た。
 城井崇*11座長は「社会全体が停滞している今こそ、大きな変化に踏み出せるまれなタイミングだ」と強調した。

 太字強調は俺がしました。
 俺は他の件はともかく「この件に限っては」慎重論の「菅官房長官や萩生田文科相、岸田政調会長や森山国対委員長、世耕参院幹事長ら自民党幹部」や兵庫の井戸知事を評価しますね。やはり「自民党の支持基盤の一つ」である「経済界や学校経営者(世耕に至っては自らが近畿大学理事長ですが)」などから「9月入学は混乱を招きかねないので慎重に決めて欲しい」という意見が出ているのでしょう。

宮城 村井知事 9月入学制を他県知事に提言 新型コロナ対応 | NHKニュース
 全国17の県知事で作る政策提言グループのWEB会議が行われ、宮城県の村井知事は新型コロナウイルスの影響で臨時休校が続いている学校について、入学や新学期の開始を9月に延期すべきだとの考えを改めて示しました。会議では「9月入学制の導入を含めた抜本的な対策の検討を政府に要請する」とのメッセージをまとめ、29日の全国知事会の会議に提案することになりました。
 宮城県の村井*12知事は27日、臨時休校が続く学校の再開時期について、9月に入学や始業とすることも検討すべきだという考えを示しました。
 村井知事は28日、全国17の県の知事で作る「日本創生のための将来世代応援知事同盟」のWEB会議の中で「欧米など諸外国と始業や入学の時期をそろえ、国際化に向けて検討すべきだ。始業時期がずれていくと学力差が出てしまう。思い切って9月の始業、入学を考えるタイミングだ」と述べました。
 これに対し岡山県の伊原木*13知事は「改革するならば今しかない。検討すべきだ」と述べたほか、広島県の湯崎知事は「この事態が夏までに収束することが前提とはなるが、真剣に検討するに値する話だ」と述べました。
 そして、出席した知事の総意として「学習機会を確保するため、9月入学制の導入を含めた抜本的な対策の検討を政府に要請する」というメッセージをまとめ、29日の全国知事会の会議に提案することになりました。
◆村井知事「千載一遇のチャンス」
 村井知事は記者団に対し「再開時期がずれ込むほど1年単位で行っている子どもの学習が間に合わなくなってしまう。そうならないためにも準備をしておく必要があるし、この検討が日本の将来のためにもなる。これまでやりたくてもできなかったことに取り組む千載一遇のチャンスだ」と述べました。
◆東京 小池知事「大きく変えるきっかけ」
 入学時期や新学期の開始時期を9月に変更すべきだという声があがっていることに関連し、東京都の小池知事は28日夕方、動画投稿サイトの「YouTube」で配信した動画の中で、「世界的にも、9月にスタートというのは多くの国々がやっていて、グローバルスタンダードだ」述べました。
 そのうえで「混乱もするが、一方で今、混乱しているわけで、だったらこのパラダイムシフト、大きく変えるきっかけになると思う」と述べました。

大阪府・吉村知事が9月新学年スタートに賛成…小池都知事も9月新学年論者で一気に実現に向け加速する可能性も:芸能・社会:中日スポーツ(CHUNICHI Web)
 大阪府の吉村*14知事(44)が28日、自身のツイッターを更新。新型コロナウイルス感染拡大による休校が続く中、導入が議論される9月入学について強力後押ししていく構えを見せた。
 「世界の先進諸国はほぼ9月(8月)入学。今後、10年、20年先の日本の将来を考えた時、若者が世界で活躍しやすいように、日本も世界標準の9月入学にすべきだ。現在のコロナの休学に伴う学力格差を防ぐことにもなる。勿論、9月までの子供達の心のケアは当然担保する。明日の全国知事会で強くプッシュする」


【主張】昭和の日 先輩も懸命に戦い抜いた - 産経ニュース

 昭和日本は第二次世界大戦という未曽有の経験をした。簡単に総括することなどできない重い歴史である。しかし戦地でも銃後でも国民が協力し合い、懸命に努力したことは間違いない。
 昭和20年の敗戦後、焦土となった国土で日本人は歯を食いしばって復興を果たした。わずか20年余り後には世界2位の経済大国にまでなった。
 日本には懸命に戦い抜き、焦土を経済大国にまで回復させた昭和の先輩の歩みがある。コロナ禍が国民を襲っている現在、その貴重な歴史を思い返したい。
 大切なのは日本人が団結することだ。昭和の先輩は一致団結して国難を乗り越えてきた。現代の日本人にもできないはずがない。

 興味深いのは産経が「あの戦争の打撃から、国民が一丸となって頑張り、日本は世界に冠たる経済大国にまで復興した。コロナ被害などあの戦争の打撃に比べればたいした物ではない。国民一丸となって頑張れば乗り切れるはずだ」という話「しか」しないことですね。
 あの戦争を「侵略戦争」などと批判しないとは言え「アジアを解放した聖戦」と言う話はしない(できない?)産経です。
 「簡単に総括することなどできない」という「奥歯に物が挟まった物言い」は「日中戦争、太平洋戦争美化(アジアを解放した聖戦などと美化)」を産経がしたい「らしい」ことを伺わせますが、公然とは戦争美化をしない(できない?)産経です。

*1:著書『「特攻」と遺族の戦後』(2008年、角川ソフィア文庫)、『対馬が危ない:対馬を席巻する韓国資本』(2009年、産経新聞出版)、『海の特攻「回天」』(2012年、角川ソフィア文庫)、『少年兵はなぜ故郷に火を放ったのか:沖縄護郷隊の戦い』(2015年、KADOKAWA)、『爆買いされる日本の領土』(2017年、角川新書)、『領土消失:規制なき外国人の土地買収』(共著、2018年、角川新書)など

*2:国民民主党や維新のこと

*3:「東京の小池」「大阪の吉村」などのこと

*4:17人の内訳は日本創生のための将来世代応援知事同盟によれば岩手県宮城県福島県茨城県福井県山梨県、長野県、三重県滋賀県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県高知県、宮崎県の各知事

*5:自治官僚。兵庫県副知事を経て知事

*6:福田、麻生内閣文科大臣政務官、第二次、第三次安倍内閣官房副長官などを経て、現在、第四次安倍内閣文科相

*7:第1次安倍、福田内閣財務副大臣、第3次安倍内閣農水相などを経て現在、自民党国対委員長

*8:第一次安倍内閣首相補佐官(広報担当)、第二次、第三次安倍内閣官房副長官、第三次、第四次安倍内閣経産相などを経て自民党参院幹事長

*9:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事

*10:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*11:野田内閣で文科大臣政務官

*12:宮城県議(自民)を経て宮城県知事

*13:元「天満屋」(岡山に本社があるデパート)代表取締役社長

*14:大阪市議、衆院議員、大阪市長を経て、現在、大阪府知事日本維新の会副代表、大阪維新の会代表代行。