今日の産経ニュースほか(2022年9/23、24分)

安倍元首相の国葬にあくまで反対する 岸田首相と自民党の再生に必要なこと | ちきゅう座(小川洋:リベラル21 安倍元首相の国葬にあくまで反対するの転載)
 「自民党の再生」という文には唖然ですね。
 問題は「国会に議席を持つ政党、それも政権与党が反社会的カルト統一協会と付き合っていていいのか?」「統一協会と癒着していた安倍を国葬にしていいのか?」と言う話であって、別に「統一協会問題や国葬問題」での自民批判派(俺もその一人ですが)は「自民支持層ならともかく」、「自民党の再生」を願っているわけでは必ずしもない。
 勿論「統一協会と癒着し続けること」がまともな行為とは思いませんし、関係を断絶すれば「その限り」においてはまともになる(小川の表現だと「再生」)わけですが。
 これは勿論「トランプ共和党(排外主義など)」「公明党(自民の悪政への加担)」「大阪維新(コロナの蔓延、福祉の切り捨てなど)」だって何だって同じです。批判の多くは単に「法的、政治的、道義的な意味でおかしいから批判してる」のであって、支持者ではないのだから、別に「再生して欲しい」わけではない。
 こういう文を躊躇なく書ける小川や掲載できるリベラル21は「自民党支持者なのか?」と聞きたくなります。

 女性問題を拗らせて辞めた首相がいた。第75代内閣総理大臣宇野宗佑氏である。政治家としての品格を損ね、政治不信を招いたが、クリントン*1米大統領を含めて男性政治指導者にセックス・スキャンダルは付きものとさえいえる。

 赤字部分にはおいおいですね。安倍問題(女性疑惑ではない*2)で「宇野氏やクリントン氏」に触れる必要はない上に触れてこの文です。
 勿論「国会キス事件 - Wikipediaの泉山三六蔵相(吉田内閣)」「セクハラ疑惑の細田衆院議長」「不倫騒動の山崎拓*3議員、細野*4議員、宮崎謙介議員」「パパ活疑惑の吉川議員」など「女性問題(セクハラや不倫など)」で批判された男性政治家がいるからと言って、別に「男性政治家に女性スキャンダルはつきもの」なんてことはない。「英雄色を好む」的な歪んだ認識があるのかと疑いたくなる。
 あえて言えば西村真悟の暴言「強姦しても罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってる」と同レベルの主張と言っていいと思います(この暴言に対し「法律がなければ反道徳的な行為もする」と公言する人間が政治家でいいのか、という批判が出て西村は小渕内閣防衛政務次官を辞任。これについては例えば西村眞悟 - Wikipedia参照)。
 そしてリベラル21にほとんど女性寄稿者がいないからこうなのかとも疑いたくなります。
 そもそも

赤旗
主張/森氏が辞任の意向/「沈黙しない」力が追い込んだ2021.2.12
性暴力 特別防衛監察/全自衛隊のハラスメント/防衛相「第三者委」明言せず2022.9.7

など「ジェンダー問題(女性差別LGBT差別、性暴力等)」が昨今、重要視される中、リベラル21の「ジェンダー問題への無関心さ(そしてその結果としての女性寄稿者の少なさ?)」は「(森氏ほどの差別者ではないものの)ジェンダー問題に鈍感と自覚してる俺の目」から見てもあまりにも酷すぎると言うべきでしょう。なお、以上の文章を投稿しましたが恐らく掲載拒否でしょう。リベラル21の「反民主的態度」には心底呆れます。


安倍氏の戦う遺志を継ぐ 国葬控え討論会 - 産経ニュース

 月刊「正論」は24日、日本プレスセンター(東京都千代田区)で、安倍氏の功績と今後の日本のあるべき姿について討論会を開いた。

 吹き出しました。安倍ごときをいつまでも持ち上げていて恥ずかしくないのか。

 平成28年の先進7カ国首脳会議(G7伊勢志摩サミット)の開催地となった三重県で、当時知事だった衆院議員の鈴木英敬*5は「なかなか開催地決定の言質をもらえず公正な人*6だった」と笑顔で振り返った上で、「中国やロシアに囲まれた最悪な安全保障環境*7にあるという認識を国民に持たせた。憲法改正に届くかもしれないところまで持ってきた」と手腕を評価した。

 産経は鈴木氏と安倍のつながりとして「G7伊勢志摩サミット」を上げていますが、俺の知ってるのだと「教育再生実行会議(第二次安倍内閣の審議会)の委員が武田美保(鈴木氏の妻)だった」つうのがありますね。「それ以前から鈴木氏と安倍につながりがあるから武田が委員になった」のか、「武田が委員になったことで安倍とつながりができた」のかはともかく。


【産経抄】9月24日 - 産経ニュース

 立民では、菅直人元首相が欠席を表明しているほか、泉健太代表ら党執行役員もそろって欠席する。出欠は自由でも、中には届いた国葬の案内状の写真をSNSに投稿してはしゃぎ*8、欠席を強調する議員も複数いた。人の死や遺族の心情をどう考えているのか。

 問題は「過去の首相」と同じ「内閣&自民党葬」にしないで「国葬」にする正当な理由があるのか、ということなのに「遺族感情ガー」と「話のすり替え」に走る産経です。

 14日のBS日テレ番組では読売新聞の飯塚恵子編集委員が、各国の在京大使館に反対派から国葬不参加を求める手紙が送られていると証言していた。外交官らにこんな指摘をされ、言葉がなかったという。
「日本はいったいどうなってしまっているんだ。普通に亡くなった人を弔えない*9のか」

 そもそもその飯塚の話(【1】国葬反対派の大使への欠席要請、【2】それに対して大使が反発)は本当に事実なのか?。「飯塚(読売は会社として国葬支持の立場)による国葬反対派を誹謗するデマ話ではない」と産経が評価する理由は何なのか?
 いずれにせよ仮に事実だとしても「欠席を各国大使に求めること」と「国葬に反対すること」は別問題であり、仮に「欠席要請」を無礼な行為と見なしたところで「国葬が正しい」という理由には全くなりません。


五輪玩具会社から800万円 元理事「竹田氏のため」 - 産経ニュース
 どこまでも拡大していく五輪疑惑です。


「一度立ち止まって」 北海道百年記念塔の解体方針に国会議員グループが要望 - 産経ニュース
 「解体は反日」という「ウヨの寝言」では「解体した方が維持するより費用が安くて安全」という北海道庁(なお、現在の知事は自民党系)の主張にはとても対抗できないでしょう。


NY円、一時140円35銭 為替介入で円高進行 - 産経ニュース
 今まで円安を容認していた岸田政権が「円高の方向」に動いたわけですが、当然ながら、それならば、そもそも「円安の大きな要因」である「安倍政権時代からの低金利政策」をやめるべきではないのかという批判が出てくるでしょう。
 赤旗「異次元の金融緩和」は完全に破綻 政治の責任で実効ある賃上げ政策を/志位委員長が会見もそうした批判の一つです。


【ロンドンの甃】国民の友人だった女王 - 産経ニュース
 勿論王室は「どんなに開放的な王室を目指そうとも」それには限界があり「友人にはなりえない」ので「何だかなあ」な記事です。


英首相、大使館移転を検討 エルサレムにと報道 - 産経ニュース
 事実ならば、暴挙としか言い様がありません。


10月11日から全国観光支援策 首相表明 入国者数上限も撤廃へ - 産経ニュース
 感染者数が減少傾向にあるとは言え、そこまでコロナを舐めていいかは疑問符がつくでしょう。
 それにしても日本国内でなく「米国で発表」と言う辺りが実に姑息です。


【産経抄】9月23日 - 産経ニュース

「モモ膝三年シリ八年」。
 作家の吉行淳之介さん*10が『酒場のたしなみ*11』というエッセー集で紹介している。「桃栗三年柿八年」をもじって、酒場の女性に触れられるまでには修行の年月が必要だというのだ。もちろん現代では、「たしなみ」などではけっしてない。

 俳優・香川やエネオス前会長の「ホステスへの性暴力」報道を受けての記事です。
【1】香川(被害者がPTSDを主張し示談金支払い)や前会長(被害者が全治2週間のケガを負い、会長を引責辞任)の行為は、吉行の言う「お触り」レベルではない、もっと酷い悪質な物
【2】吉行の主張はあくまでも冗談
とはいえ昔は今に比べ「セクハラに寛容だったこと」が窺えます。

*1:アーカンソー州知事を経て大統領

*2:まあレイプもみ消しは「広い意味では女性問題」ですが、この小川文章ではレイプもみ消しには触れていません。

*3:宇野内閣防衛庁長官、宮沢内閣建設相、自民党政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)など歴任

*4:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任

*5:現在、岸田内閣内閣府大臣政務官(経済財政担当等)

*6:モリカケ桜疑惑の発覚後にこの発言とは心底呆れます。

*7:「中露の日本侵略の恐れがある」と強弁する気なのか(呆)

*8:別にはしゃいではいないと思います。

*9:問題は「国葬」であることであり誰も、「遺族や自民党による安倍の葬儀」を否定してないので認識として間違っています。

*10:1924~1994年。1954年に『驟雨』で芥川賞を受賞。受賞当時、同世代の作家である遠藤周作(1923~1996年、 1955年に『白い人』で芥川賞を受賞)、近藤啓太郎(1920~2002年、 1956年に『海人舟』で芥川賞を受賞)、安岡章太郎(1920~2013年、1953年に『悪い仲間』『陰気な愉しみ』で芥川賞を受賞)らと共に「第三の新人」と呼ばれた。1981年に『小さな貴婦人』で芥川賞を受賞した吉行理恵(1939~2006年)は妹。

*11:2014年、有楽出版社