横田滋さんの逝去によせて9-蓮池さんの「北に戻らない」決断 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
高世仁に突っ込む(2020年6/15日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事横田滋さんの逝去によせて8-「美談」にされた拉致 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
15日、横田滋さんの自宅マンションの住民でつくる支援団体「あさがおの会」が被害者の早期帰国を求めて国会周辺で「沈黙の行進」を行った。
別記事今日の産経ニュース(2020年6月15分) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが、「水面上では何ら政府の動きが見えなかった小泉訪朝前」ならまだしも今、抽象的に「政府は拉致被害者帰国のために動け」といっても何の意味もありません。
これが「安倍訪朝」「北朝鮮に常駐の駐在事務所を置け」など具体的な内容ならまだしも。だからこそ「コロナ騒動」「米国の黒人差別反対デモ」などの方がこれらの「拉致界隈の政治運動」よりマスコミに報じられるわけです。
同会代表の田島忠さん(78)ら5人が約400メートルを無言で往復。白いトルコキキョウ*1とめぐみさんの写真が入った長さ約6メートルのタペストリーを国会議事堂や首相官邸、議員会館の前で掲げた。
そんなもん「無言で掲げた」て何の意味もありません。俺なら「バカか、こいつ?」と呆れるだけですが、まあ、そういうと、田島忠などは激怒するのでしょうね。それにしても「たった5人」ですか。まさか「横田夫妻の他は5人しか住んでない団地」ではないでしょうに。
「団地住民の有志」という「小便器の会」もとい「あさがおの会」が「団地住民のうちの何%」を組織してるのか気になるところです。実はほとんど組織できておらず「団地住民の会」というのが恥ずかしい様なレベルの会ではないのか。
まあ極論すれば「団地住民二人だけの会」でも「団地住民の会」ではありますが。ほとんどの団地住民はこの種の運動には参加してないんじゃないか。
今は国会会期中で、政府や政治家に反省を迫る意味もあったのだろう。
おいおいですね。外交権限を持つ政府、与党(自民、公明)、外務省ならともかく、「外交権限のない」野党に「反省を迫られても」困りますが(まあ、あえて言えば、政権与党だったことがある旧民主党なら反省を求めてもいいかもしれませんが、今の安倍政権の北朝鮮外交とは直接の関係はありません。ましてや政権与党になったことがない共産や維新、れいわ新選組などには関係ない話です)。何もこれは拉致に限らない。竹島問題だって北方領土問題だって外交問題は何だって同じです。
つうか、高世仁に突っ込む(2020年6/15日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事横田滋さんの逝去によせて8-「美談」にされた拉致 - 高世仁の「諸悪莫作」日記での高世の言葉
弾圧の中立ち上がる香港の若者や、アメリカ全土を席巻する人種差別撤廃運動を見るにつけ、拉致問題が、日本の市民のエネルギーを有効に引き出せていないのが残念だ。
支援団体はもちろん、私のように拉致問題に少しでも首を突っ込んだものは、反省すべきではないか。
つう言葉はどこに行ったのか。
支援団体の一つ「あさがおの会」は反省しなくていいのか。「政治家が悪い」として自らの運動を何一つ反省しない「あさがおの会」の態度を高世は何故容認するのか。
それは高世の言葉「反省」が嘘だからでしょう。そもそも「反省すべきだ」と断言できないで「反省すべきではないか」とする辺り、高世の本心「本当は反省などしたくない」は見え透いています。
いつもながら高世もどうしようもないバカでクズです。
「とにかく何かしたい」という気持ちの現れだと思う。その思いは多くの市民が共有している。
小泉訪朝後から17年も経ってる今、「とにかく何かしたい」レベルでは何も動きません。もっと具体的な策がないと話になりません。
それにしても「たった五人しか参加してないあさがおの会の行動」「メディアがほとんど報じないあさがおの会の行動」で「その思いは多くの市民が共有している」ねえ。強弁、詭弁にもほどがあります。
ほとんどの市民は拉致なんかもはや興味もないでしょう。何せ外交交渉以外に解決手段がない。「竹島や北方領土の問題」と同じで一般市民が何か出来る話ではない。
「一般市民が動けば竹島や北方領土が返ってくるわけではない、政府が外交するしかない」のと同様に拉致も「外交しかない。市民に出来ることは何もない」問題です。
一方で今深刻なのが「コロナ不況」であり、市民もこちらの方にこそよほど興味があるでしょう。
当時、私もテレビなどのメディアに出て、戻すべきでないと主張した。もし戻せば、きのう書いた寺越武志さんのケースのように、本人たちは「共和国公民」として北朝鮮に住み続けたいと言わされたはずだ。
いや俺は「戻すべきだった」と当時も、「今でも」思いますね。
仮に
でもいいでしょうよ(もちろん本当に「住み続けたい」になったかどうかは疑問ですし、高世や救う会の反対理由はそんなことではなく、日朝交渉潰しという反北朝鮮的な代物ですが)。その辺りは時間をかけて北朝鮮当局と拉致被害者を説得する方向で解決可能じゃないか。
そもそも当時の「帰国反対」は蓮池透氏のような拉致被害者家族はともかく、救う会などのウヨ組織にとっては「単なる帰国反対」ではなく明らかに「日朝交渉潰し」の意図がありましたし。
実際、救う会はその後、北朝鮮への経済制裁を叫び、政府がそれに応じたことで日朝交渉は事実上、挫折します。
このとき、戻さないことを強く主張して決断したのが安倍氏だとされ、このことは「拉致の安倍」として人気を高める大きな要因となった。こうして安倍氏は、拉致被害者の救出という「功績」をもって首相にのし上がった。
それはウソだと声を上げたのが、かつて「家族会」の事務局長・副代表だった蓮池透氏だ。拉致被害者、蓮池薫さんの兄である。
「嘘だ」と言いだしたのは第二次安倍政権誕生後ですからねえ。告発しただけマシですが、「もっと早く言え」つう気もしないでもありません。しかも「強硬派時代」は「田中均氏」「和田春樹氏」などに悪口雑言し、未だに「正式には田中氏や和田氏はわびてない」でしょうから正直、俺個人は「蓮池氏には複雑な思い」がありますね。蓮池氏を手放しで評価する気にならない。
まあ、安倍に期待していたんでしょうね。しかしその期待は裏切られ、安倍が許せなくなったと。俺なんか最初から「河野談話否定のデマ政治家など、たとえ拉致を解決することが出来たとしても倫理的に支持できない」と言う意味でも、「慰安婦問題でデマを公言する人間は拉致でもデマ三昧になって解決をかえって阻害するかもしれない(実際そうなったと思いますが)」と言う意味でも、「そもそも経済制裁で拉致が解決するという主張が全く理解できない(実際、制裁などしても拉致は解決しなかったわけです)」と言う意味でも「河野談話否定論のデマ極右安倍なんかに期待するなよ」ですが。
正直、小泉訪朝当時の安倍は「官房副長官」にすぎず、福田官房長官、谷垣財務相の方が重用されていました。
福田官房長官辞任後に官房長官となったのは「細田官房副長官(後に自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)。現在、細田派ボス)」であり安倍ではなかった。
細田氏が官房長官を退任して、安倍が官房長官になったのは「小泉政権の最晩年」です。
これから分かることは小泉氏は安倍など評価してなかったと言うことです。
安倍が拉致を利用して成り上がらなければ奴に首相の目はなかったでしょう。小泉氏辞任後の首相は福田氏か谷垣氏になったでしょう。もちろんそんな安倍の思惑に屈し、奴を自民党幹事長、官房長官にした小泉氏も大馬鹿者ですが。
事務局長時代は、家族会の斬り込み隊長などと呼ばれる強硬派で、私も「報道の仕方がおかしい!」と怒鳴られたことがある。だがその後、家族会の役員を辞め、支援団体の「救う会」や政府への批判を展開している。
蓮池透氏は2015年末、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)という本を出版、安倍総理の欺瞞を暴露した。
2016年1月12日の衆院予算委員会の質疑にこの本が登場する。
緒方林太郎(民主党)
(以下略)
高世も書くように「蓮池本出版は2015年12月」「蓮池本をネタとした緒方民主党議員質問は2016年1月」です。蓮池本出版直後や緒方質問直後は、この件に触れられず、「それから3年以上経った今始めて触れる」とは高世も何というか「3年前は救う会、家族会が怖くて触れられなかったんです」と自白してるのも同然でしょう。まあ、会社が倒産したことが大きかったんですかね。
「会社も潰したし、救う会や家族会に媚びるのもほどほどにしよう」ということでしょうか。
それでも「安倍首相の欺瞞」としか書かないあたりが高世のせこさ、酷さです。あの本では救う会や家族会も批判されてる。
そしてあの本では単に「帰国反対云々の安倍の主張は嘘だ」だけではなく「救う会などは九条改憲などに拉致被害者家族を政治利用してるウヨ組織にすぎないのでないのか」「経済制裁をしても拉致はいつまで経っても解決されない。バーター取引で解決するしかないんじゃないか」
「即時一括帰国でなくて段階的帰国でいいじゃないか」「北朝鮮に交渉で持ち出すのは拉致であることがほぼ確実な政府認定拉致被害者に限定すべきだ。拉致かどうか怪しい特定失踪者など持ち出すべきではない」とも指摘がされてる。
その結果が「蓮池透・家族会除名」ですがそこには全く触れない姑息な高世です。
まあ、「蓮池氏は特定失踪者主張に否定的」「蓮池氏はバーター取引に好意的」なんてことを高世は未だに絶対に認めたくないのでしょう。
「安倍は拉致を悪用して成り上がった」とはいえても、「制裁なんか拉致解決に有効なのか」「蓮池氏除名は撤回して家族会は彼と和解してはどうか」といえないのでしょう。いつものことですが、高世も呆れたバカです。
ウソで「功績」を捏造したとすれば、そんなリーダーが拉致問題を進展させられるのだろうか。
(つづく)
まあ、一応正論ではあるでしょう。
いや「大人げない揚げ足取り」すれば
◆ウオーターゲートで嘘ついたニクソンはニクソン訪中という成果を上げたじゃん
◆「イラクは非戦闘地帯」と嘘ついた小泉は拉致被害者帰国させたじゃん
◆嘘つきだって政治的業績を上げることはあり得るぞ
などとはいえばいえるのですが。それに「嘘は良くない、そんな人間に拉致が解決できるとは思えない」というなら「特定失踪者という嘘(国内で既に40人も発見されており拉致ではあり得ない。また、過去には
足立区女性教師殺人事件 - Wikipediaの被害者を特定失踪者認定する不祥事も起こしてる)」を垂れ流す「救う会連中(西岡救う会会長、島田救う会副会長、荒木特定失踪者問題調査会代表など)」を「そんな連中に拉致問題を進展させられるのだろうか」といったらどうなのか。いつまで高世は「特定失踪者という嘘」を容認し続けたら気が済むのか。
それはともかく、ただし安倍以外の「小泉、福田、麻生、鳩山、菅、野田」でも「小泉訪朝による拉致被害者5人とその家族の帰国」以外には成果が出なかったことを考えれば「安倍のせい」とばかりもいえません。
ただし福田首相についていえば、首相辞任により挫折したが、首相在任中は「制裁解除によるバーター取引」「首相訪朝」という「小泉訪朝での拉致被害者帰国の再現」を目指していたという説が出ていますが。彼があの中山恭子を「家族会をなだめる目的」で福田改造内閣で拉致担当相にした*3ことを考えれば「信用性のある説だと思います」。
安倍や麻生が中山を「拉致担当首相補佐官」にしかしなかったのに比べれば、彼女を拉致担当大臣にした福田氏は「本気だった」んではないか。それでも福田氏を「親中国派」と見なし悪口する救う会一味(西岡、島田、荒木ら)の悪影響で、「中山さんを大臣にしてくれたことに本気度を感じる」なんて福田氏への好意的言葉を家族会は何一つ言いませんでしたが。
ただし福田改造内閣誕生後、約2ヶ月(2008年(平成20年)8月2日~9月24日)で福田首相は辞任に追い込まれるので彼の思惑は何ら実現しませんでしたが。「福田改造内閣がせめてあと1年続いてれば」他の問題はともかく、拉致に話を限れば「事態は好転したかもしれない」と思うと当時の福田退陣が俺的には実に無念です。拉致について言えば訪朝した小泉氏を除けば、小泉政権以降では「福田氏だけ」が「拉致を真剣に考えていたまともな首相」ではないのか。
それはともかく、拉致問題で成果が出ない最大の理由、それは
1)「救う会、家族会が即時一括全員帰国に固執し、それが実現しない限り北朝鮮制裁を一部であっても解除しない」とし
2)しかもその「全員帰国」の中に「特定失踪者などというガセを入れてること」
です。
あげく「北朝鮮に常駐事務所を置いてはどうか」と主張した北朝鮮シンパではあり得ない「石破元幹事長」を「北朝鮮に同調するのか」と悪口するバカの集まりが救う会、家族会です。常駐事務所を置いた方が交渉に便利であり、何が「北朝鮮に同調するのか」なのか?。
「常駐事務所の設置=国交樹立」と思ってるのかもしれませんが、そんなことはない。国交のない「日中国交正常化」前での日本は中国に常駐事務所をおいていたかと思います。「常駐事務所の設置=国交樹立」では全くない(ただし、俺個人は「拉致が最終的には解決するならば、拉致被害者帰国前に国交正常化してもいい」という考えであることは「公正の観点」からお断りしておきます)。
「小泉内閣防衛庁長官」「福田内閣防衛相」「麻生内閣農水相」「自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)」「第三次安倍内閣地方創生担当相」を歴任した「自民党最高幹部」石破のどこが「北朝鮮シンパ」なのか?。
救う会、家族会の馬鹿さに呆れて二の句が継げません。
こうした「救う会、家族会の主張」に従う限り拉致はいつまで経っても解決しないでしょう。
拉致を解決するために必要なこと、それは
1)救う会、家族会が今までの主張を撤回し「段階的帰国でもいい」「一人でも帰国すれば(全部か一部かはともかく)制裁解除していい」「特定失踪者については信頼性が怪しいので交渉に持ち出さなくていい」と主張するか
2)救う会、家族会の主張を無視して、政府、与党、外務省が「段階的帰国でもいい」「一人でも帰国すれば(全部か一部かはともかく)制裁解除する」「特定失踪者については信頼性が怪しいので交渉に持ち出さない」という方向で交渉するか
どちらかしかないでしょう。
問題はそのどちらも希望薄と言うことですが。
しかし、横田兄弟が「安倍さんは悪くない!。安倍さんを批判するな!」と言う中、この記事とは高世も高世なりに「軌道修正を図ってる」んですかね。
ただし、それが「全て安倍が悪い」ではお話になりません。
大体、この記事での「全てが安倍が悪い」は
高世仁に突っ込む(2020年6/15日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事横田滋さんの逝去によせて8-「美談」にされた拉致 - 高世仁の「諸悪莫作」日記での高世の言葉
弾圧の中立ち上がる香港の若者や、アメリカ全土を席巻する人種差別撤廃運動を見るにつけ、拉致問題が、日本の市民のエネルギーを有効に引き出せていないのが残念だ。
支援団体はもちろん、私のように拉致問題に少しでも首を突っ込んだものは、反省すべきではないか。
と矛盾しないのか。
高世の反省とはたかが「拉致問題で家族会や救う会が安倍を称え、それを我々マスコミも容認したことは良くなかった」程度なのか。
*1:「めぐみさんがトルコキキョウが好きだった」とか「トルコキキョウの花言葉」とかいう話でしょうが説明もなしでこんなことをされても意味が分かりません。それともまさかとは思いますが、「たいした理由なんかない。花が飾ってあればきれいだと思った。花ならトルコキキョウでなくても良かった」なのか。
*3:改造前の福田内閣では拉致担当相は町村官房長官の兼務。福田改造での中山を除けば第一次安倍、福田、麻生での拉致担当相は全て官房長官の兼務です。一方、民主党政権では法相の兼務でした。第二次安倍以降では「当初は国家公安委員長の兼務」「次に何故か加藤一億総活躍担当相(その後厚労相に横滑り)の兼務」で今は菅官房長官の兼務です。