今日の中国ニュース(2020年6月26日分)

対中国、新型コロナ、バッタ…三重苦に悩むモディ政権 - 産経ニュース

・国内の新型コロナの感染者は増加の一途で49万人を超え、米国、ブラジル、ロシアに次いで世界で4番目に多い。
・深刻なのが雇用への打撃で、民間調査によると5月のインド全体の失業率は23%に達している。

 どう見てもインドでの「コロナ蔓延&コロナによる経済不況」はモディ政権の「深刻&重大な失政」でしょうねえ。一方、「中国のコロナ状況」はマスコミ報道を信じる限りここまで酷くは無い。しかし「インドで中国封じ込め」などと抜かす櫻井よしこのような反中国ウヨは「モディのコロナ失政には黙り」で、「中国には悪口雑言」というデタラメの訳です。


【産経抄】6月26日 - 産経ニュース

・平成20年、楊逸(ヤン・イー)さんは芥川賞を受賞する。
・楊さんの一家は、文化大革命で辺鄙(へんぴ)な農村に下放されている。
・楊さんの新著の広告が昨日の小紙に出ていた。『わが敵「習近平*1」』(飛鳥新社*2)、なんとも大胆なタイトルを付けたものだ。
・楊さんはさまざまな情報を分析して、武漢で発生した新型コロナウイルス生物兵器だと考えている。すでに日本に帰化している楊さんは、かつての祖国に引導を渡す。世界の平和のためには「中国共産党政権を崩壊させるしかない」。

 芥川賞受賞者だろうと「バカはバカ」と言う話ですね。まあ芥川賞作家って、単に「売れる小説が書ける」つうだけの話ですしね。芥川賞作家と言う「だけ」では知性や人格が優れてるわけでも何でもない(もちろん個別には人格や知性の優れた芥川賞作家もいるでしょうが)。
 つうかこの楊逸とやらは「才能が枯渇して小説が売れなくなって」こういうアホな路線に突入しているのでは無いか。
 新型コロナについては「細菌兵器などでは無く通常のウイルス」と言うのが通説ですし、何を理由に「世界の平和のためには中国共産党政権を崩壊させるしかない」というのか。「過去の恨み辛み(文革での下放など)」&「極右・安倍政権下の日本で反中国発言すれば受けるというスケベ心(そもそも才能が枯渇して小説を書いても売れなくなった?)」に基づく暴言にすぎないでしょう。くだらない話です。


【編集者のおすすめ】『わが敵「習近平」 中国共産党の「大罪」を許さない』 - 産経ニュース

 今のウイルス禍を中国共産党が世界に仕掛けた“戦争”と認識し対峙(たいじ)しなければ、人権を重んじる自由社会は秩序最優先の中国型専制体制に敗れてしまう。中国の隣国は「次の香港」となり、市民の自由が奪われていくというのです。

 言ってる意味がまるきり不明ですね。中国の隣国が意味する物が「日本」「韓国」「モンゴル」「インド」*3のいずれであれ、「次の香港」になるわけがない。
 というか「中国が日本、韓国、モンゴル、インドの市民の自由を奪うこと(そもそもどうやって奪う?)」よりも「日本、韓国、モンゴル、インドに誕生した独裁的政権が市民の自由を奪うこと」の方がよほど現実的であり、かつ心配すべきでしょうに。
 実際、「安倍自民の恫喝によるNHKクローズアップ現代・国谷キャスターの更迭」はその一例でしょう。韓国やモンゴルはともかくインドについて言えば「ヒンズー右翼」モディ首相の「狂信的ヒンズー主義」により既にインドに住むイスラム教徒の人権が深刻に侵害されていると言います。「中国の隣国の市民の自由」云々いうなら、そうしたことを指摘すべきでしょうよ。
 そして「今のウイルス禍=中国共産党が世界に仕掛けた戦争」とはどういう意味なのか。COVID19についてウイルス兵器という与太を飛ばす気なのか。そもそも「米国やブラジルでの感染者、死亡者の異常な増大」は「これらの国の防疫体制の不備」であって「中国が仕掛けた」云々と言う話では無い。米国やブラジルにおいて非難されるべきはトランプ大統領ら為政者の「防疫面での無能、無責任」であって中国に責任転嫁など論外です。
 一方で防疫体制がキチンとしている台湾や韓国では死亡者は少ない数にとどまっています。
 そもそも中国自体が「COVID19の被害国」なのに何が「中国共産党が世界に仕掛けた戦争」なのか。


【アジア見聞録】クギを打った棒や素手で殴り合い 中印衝突で起きた“奇妙な戦闘”の舞台裏 - 産経ニュース

・インド北部カシミール地方の係争地で、中国軍とインド軍が衝突し、インド側の20人が死亡した。双方が銃器を使わず、素手や石などで攻撃し合うという一見したところ、“奇妙な戦闘”によるものだ。銃器は使用されなかったことから、まだ両軍に自制が働いている
・衝突は3時間以上続いたが、銃器は使用されておらず、負傷の多くは石や棒によるものだ。また川に転落したことによる負傷者も多く、気温が氷点下になったことによって体力を奪われて死亡した。

 まあ、そういうことですね。死人が出た以上「問題が全くない」とはいえませんが、それなりに「自制が働いていること」には希望が持てます。

*1:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*2:よりによって版元がペマ・ギャルポ『最終目標は天皇の処刑:中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』などで知られる「歴史修正主義・デマウヨ出版社」飛鳥新社ですか?(呆)。芥川賞受賞者なら、反中国ウヨ出版社でもせめて文春や新潮辺りから出せばいいのに。

*3:ベトナムラオス北朝鮮という「共産党一党独裁の隣国」や「未だ軍部の影響が強いミャンマー」は除きました