今日の産経ニュース(2019年10月28日分)

・4中総会の開幕直前には香港紙・明報が、習氏の腹心である陳敏爾*1重慶市党委書記と、共産主義青年団共青団)グループ出身の胡春華*2副首相が最高指導部メンバーの政治局常務委員(現7人)に昇格するとの観測を伝えた。
・(ボーガス注:ただし)「単なる噂」として懐疑的な見方も多い。

 まあ、「習氏の腹心である陳敏爾・重慶市党委書記」が政治局常務委員になれば彼が「習氏が後継者にしたがってる最有力候補だ」なんて話もありますからね。注目せざるを得ませんね。
 

【静岡「正論」友の会】静岡大教授の楊海英氏、中国の分断工作に警鐘 - 産経ニュース
 楊海英*3も「中国憎し」のあまりに、ここまで落ちぶれたかと思うとげんなりします。

 習近平*4国家主席が来春に国賓として来日することについて「国賓として迎えていいのか。国益になるかを考える必要がある」と主張した。

 といったところで安倍はガン無視でしょうね。それにしても楊や産経のいう「国益」とは何でしょうか。「経済的利益」と言う意味でなら「経済大国中国」の高官を国賓として招待することはもちろん「国益になる」わけですが。

 日本も「ずっと(中国の)革命輸出の標的」と指摘し、「米国の同盟国として(日本に)米軍の基地があることが(中国にとって)恐怖。分断工作として(中国は)反基地闘争(を日本に仕掛けること)が大好き」と語った。

 「産経のデマ記事ではなく事実ならば*5」あまりにも酷い「楊のデマ発言」で呆れたり怒ったりするよりも、ばかばかしくて吹き出しました。「文革時代の人民日報が極左過激派をほめていたこと」や「文革時代の中国共産党日本共産党内・親中国派をけしかけて、離党させ、親中国共産党の政党を作らせたこと」は「大負けに負けて」「日本への革命輸出」と言えるかもしれない(それだって俺個人は適切とは思いませんが)。
 「文革終了後」「トウ小平・改革開放後」の中国のどこが「日本への革命輸出」なのか。いつ中国が「反基地闘争」なんかしたのか。楊は「オール沖縄など基地反対派は中国の手先だ」と強弁し産経らウヨにこびる気なのか(おそらくそうなのでしょうが。全く呆れたデマ野郎です。俺は楊のような「人間のクズ」「デマ屋」には何一つ共感しません。勿論これはヤツが「司馬遼太郎賞を受賞した」「研究者としてそれなりに評価されてる*6」などと言うこととは全く関係ありません。なお、I濱Y子の非常識発言について「I浜さんは偉大なチベット研究者だ」と言う無茶苦茶な擁護をした馬鹿者がid:Mukkeという輩です)。
 楊には「こんなデマを飛ばすことが一体何の役に立ってるのか」と怒鳴りつけたくなります。

 習主席が国賓として来日したら「天皇陛下のご訪中を要請するだろう。どう対応するのか」と指摘。

 まあ「仮にそうした要請があったとして、応じて何が悪いのか」がほとんどの日本人でしょうね。それを「絶対反対だ」つうアンチ中国分子はそう多くはないでしょう。


【緯度経度】対中政策、日米に相違 古森義久(1/2ページ) - 産経ニュース

 安倍政権は最近、「中国との関係は完全に正常になった」と言明し、対中交流全体を拡大する方針を明示した。この姿勢はトランプ政権の「協力から競合へ」という標語の下での中国の対外膨張の抑止政策とは正反対であり、米国の政策の否定にもつながりかねない。

 安倍に対し「習主席の訪日要請など中国べったりで、反中国の宗主国・米国様に属国・日本が報復されてもいいのか!」と「虎(米国トランプ政権)の威を借る狐」の産経ですが、まあ、安倍は産経など無視でしょうね。トランプ政権から安倍政権に「中国に近すぎる」つう批判でもない限り(そしておそらくそんな批判は今後もない)。そしてこんなことを言う産経は「アメリカという虎の威で恫喝する以外に安倍に対し打つ手がないこと」を事実上自白しています。


「許し難い発言」共産・小池氏、萩生田氏の辞任求める - 産経ニュース
 まあ暴言の酷さを考えれば、当然の主張ですね。「産む機械(第一次安倍内閣の柳沢*7厚労相)」「原爆投下仕方がなかった(第一次安倍内閣の久間*8防衛相)」など過去の「暴言辞任大臣」と比べても負けず劣らずの酷さでしょう。
 それ以前に「森友疑惑の政治家」と言う意味でも論外ですが。


【産経抄】10月28日 - 産経ニュース

・心配になるのは、自らの大学*9に所属する教授が中国で拘束されてから2カ月近くたっているのに、大学当局が何の対応もしていないようにみえることだ。抄子も広報に電話したが、「事実関係を確認中です」と木で鼻をくくったような答えしか返ってこなかった。
・なぜ、大学は中国に断固抗議し、教授解放に全力を尽くさないのか。

 「日本政府から『政府に全て任せてほしい。余計なことは言わないでほしい』と大学当局が言われてるのではないか」と言ったくらいの想像は産経も出来るでしょうに、酷い言いがかりですね。大学が中国非難して、教授氏が解放されるのなら誰も苦労しません。日本政府(安倍政権)ですら「容疑事実についての情報公開と早期の身柄解放」は求めていても悪口雑言など避けているのに。まあ、身柄解放を最優先に考えたら下手な非難はすべきではないですね。そんなんは解放された後にすればいいことでしょう。


【正論】ノーベル賞への祝意と「黄昏」感 数学者・国立情報学研究所教授・新井紀子 - 産経ニュース
 コラム筆者の新井氏には

・『数学にときめく』(2002年、講談社ブルーバックス)
・『ネット上に学びの場を創る』(2003年、岩波ブックレット)
・『ほんとうにいいの? デジタル教科書』(2012年、岩波ブックレット)

などの著書があります。
 会員登録(ただし無料、小生は登録しています)してないと全文は読めませんが記事タイトル「黄昏」から予想できるとおりの内容です。
 ノーベル賞というのはどれもこれも、大抵30年ぐらい前(日本で言えばバブル景気で羽振りが良かった頃)の実績が評価されてる。
 若手の最先端の研究が評価されてるのではなく、「大御所が若手だった頃の研究」に賞を与えてる。そういう意味ではノーベル賞は功労賞みたいなもんです。ノーベル賞は決して「芥川賞直木賞」のような若手抜擢の賞じゃない。だから受賞者は軒並み「60歳より上の老人(名誉教授が多い)」ばかりです。30~50代の人間などまずいない。
 つまりノーベル賞をとったからといってそれは「30年前の日本の科学研究はすごかった」と言う話でしかない。もちろんそれは「悪いことではない」ですが、じゃあ「今はすごいのか」、「今から30年後、今の実績が評価されてノーベル賞が取れるのか」と言ったらそれは怪しい、だから「黄昏」のわけです。
 何せ学術雑誌に掲載された日本人研究者の論文数が減少傾向、国の学術予算も減少傾向(一方中国は増加傾向)、「日本の研究者が中国から提示された高額報酬に引かれて中国の研究機関へ移籍」など、「日本の科学研究の将来が不安になる要素(一方、中国の将来は明るそう)」には事欠きません。
 当然、このコラムの結論は「もっと科学予算を付けろ」と言う話です。安倍には残念ながらそんな考えはかけらもないでしょうが。習近平総書記とは偉い違いです。


【主張】「男系男子」復帰案 安定策議論のたたき台に - 産経ニュース
 そんなもん、たたき台になるか、なんでそこまで女帝に反対するんだ、つう話です。

*1:貴州省長、党委員会書記などを経て重慶市党委員会書記

*2:中国共産主義青年団共青団)中央書記処第一書記、河北省長、内モンゴル自治区党委員会書記、広東省党委員会書記などを経て副首相

*3:著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年、藤原書店)など。

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:残念ながら事実なのでしょうが。

*6:むしろ「研究論文はまともだが、産経読者相手にはデマほざく」などという使い分けをしているのなら、楊は人間としてくずでしかありません。

*7:森、小泉内閣金融担当相、第一次安倍内閣厚労相など歴任

*8:橋本内閣防衛庁長官自民党総務会長(小泉総裁時代)、第一次安倍内閣防衛相など歴任

*9:北海道大学のこと