三浦小太郎に突っ込む(2020年7月5日分)

今年6月25日は朝鮮戦争勃発70周年でした | 三浦小太郎BLOG Blue Moon

 いま日本共産党は、この時期のことを「スターリン*1が武力革命を押し付け*2、党は分裂され、その後武力革命路線は明確に否定されました」としております。まあ別にいいんですけどね(よくないか)日本の「戦争責任」をあれだけいうなら、共産党がこの時期何を行ったかも、もうちょっと責任もって反省してほしい。

 やれやれですね。
 「日本の戦争責任をあれだけ言うなら」云々の一文で「つくる会理事」と言うデマ右翼・三浦が「日本の戦争責任」を日本共産党が厳しく批判するが故に「50年問題ガー」という因縁を付けてることがモロバレです(そもそも「今年6月25日は朝鮮戦争勃発70周年」と言う記事タイトルで延々、日本共産党に悪口するのも意味不明ですが)。
 もちろんこうした三浦の居直りは日本共産党相手に限りません。
 戦前日本の蛮行について、米国から批判されれば「原爆投下ガー」、中国から批判されれば「文革ガー」で、とにかく戦前日本の非を認めず居直るわけです。
 戦後生まれで「戦前日本の愚行には直接関係は無い」のに「変な奴だ」といつもながら思います。「三浦の両親」がその種の「戦前美化極右」で、その影響でしょうか。
 日本共産党の「いわゆる50年問題に対する態度」をどう評価するかとは関係なく、「戦前日本の行為(日中戦争、太平洋戦争という侵略戦争及びそこで行われた南京事件慰安婦などの戦争犯罪)」は「日本共産党に限らず」多くの人間から批判されて当然の愚行であり、居直る「三浦らつくる会」のような歴史捏造主義右翼にはいつもながら心底呆れます。id:noharraもよくもまあ三浦のような歴史捏造主義デマ右翼と交遊できるもんです。
 そもそも「日本共産党が過去について三浦のような反共右翼を除いて大して批判されない」のに対し、三浦らウヨが「過去について国内外から厳しく批判される」のは日本共産党が「当時の最高幹部・徳田球一とその取り巻き連中(例:伊藤律)が一番悪いのであって、ポスト徳田の宮本は徳田らの方針に反対していた。だからそんなに悪くない」「たとえるなら徳田は今のモリカケ・安倍*3にあたる*4。そんな徳田を一応批判する『安倍を批判する石破*5』のような存在が宮本だった。あるいはロッキード田中を批判するクリーン三木*6のような存在が宮本だった」というエクスキューズ付きとは言え、「当時の行為は愚行だった、二度とやらない」と「当時の過ち自体は認め、一応謝罪もしてる」のに対し、「つくる会理事」三浦らウヨは「大東亜戦争はアジア解放の戦争」「ハルノートなんか出す米国が悪い」「南京事件慰安婦中韓の捏造」「徴用工判決が許せない、ホワイト国除外は当然の制裁措置だ」「東京裁判判決なんか認めない、東条英機A級戦犯昭和殉難者として靖国に合祀して何が悪い」などと完全に居直ってるからでしょうに。
 謝罪すれば、あるいは謝罪せずとも、公然と居直らなければ、三浦らウヨも国内外から非難などされません。
 自分で非難されるネタを作っておいて「共産党だって火焔瓶闘争の過去がある、きちんと反省してるのか」とはいい度胸です。「お前は日本共産党レベルにすら反省してねえだろ。完全に居直ってるだろ。まずは共産党レベルに反省してからそういうことは言え」と言う話です。
 三浦らウヨが「あの戦争については東条英機*7A級戦犯が悪いのであって、東条らが処罰されたことで日本は一定の責任をとった。日中戦争や太平洋戦争のようなことは二度とやらない」「河野談話は勿論堅持する。慰安婦は性奴隷と言われても仕方ない人権侵害だった」などと一定の反省を示せば誰も三浦らウヨを非難などしません。
 「つくる会教科書運動」などやるから非難されるんでしょうに。

 この過激な武装闘争は勿論失敗に終わり、日本共産党への国民の支持も低下します。1949年段階で国会に35議席*8を有していた共産党は、1952年の総選挙では一人の当選者も出せなかったのです。

 この文章は日本共産党への「三浦流の悪口」のつもりなのでしょうが、しかし「1952年の惨敗(全滅)」から、1955年の六全協(党の統一を回復)や1958年の党第7回大会宮本顕治氏が書記長に就任し、名実ともに党のトップとなる)、1961年の党第8回大会(徳田時代の党綱領を正式に廃棄し、宮本時代の新綱領を正式に制定)を経て、その後、日本共産党が国会議員を「数の大小はともかく」当選させ続け、今も国会議員を送り出してることは言うまでも無いでしょう。一方、三浦が副代表を務める維新政党・新風 - 日本人なら、新風が支持する候補者を勝たせよ!には国会議員はいないわけです。
 そこには共産党も「1952年の惨敗(全滅)」から国民の支持を得て、党員や支持者を増やすには「暴力革命不可」「ソ連や中国からの自主独立(ソ連や中国の言いなりにならない)」という「一定の教訓を得て、反省をした」という事実がある。
 そして「100点満点の合格点をやれるかどうかはともかく」日本共産党は「武装闘争」「ソ連、中国の圧力への屈服」という過去の誤りをそれなりに反省した、100点満点では無いにせよ合格点ならやっていい、政治勢力としてそれなりに評価できる、投票して支持してもいいという国民(共産党支持層)の評価があるわけです。
 一方で三浦の「維新政党新風」は国民にまるで評価されていない。国会議員なんか無論、一人もいない。そのような事態について三浦ら新風関係者は「反省して打開策を打ち出し挽回する能力」などもちろんない。
 つまりは、三浦が罵倒するほど日本共産党は過去に無反省なわけでは全くない。むしろ未だに南京事件否定論河野談話否定論を唱えて恥じない三浦の方が愚劣です。


「殺される側」のヘイトスピーチ | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 以前も本多氏に因縁を付けていた三浦ですが「つくる会理事」として戦前日本に批判的な本多氏がよほど気にくわないようです。
 それはともかく「殺される側のヘイトスピーチ」などと言ってる時点で三浦がヘイト問題について無知であることが露呈されています。
 「ヘイトスピーチ」とは「ヘイトする側(殺す側)」が行うからヘイトスピーチなのであり「ヘイトされる側(殺される側)」のスピーチは「仮に暴言に該当するとしても」ヘイトスピーチにはなり得ません。
 例えば「上司が部下に暴言を吐けば」それはパワハラでしょうが、「部下が上司に暴言を吐いても」それはパワハラでは無い。
 「パワーを持つ人間(上司)がやるハラスメント」がパワハラだからです(部下の暴言は、たぶんモラハラとか別の呼び方をすることになるでしょう)。
 もちろん「パワハラで無いからやっていい」と言う話ではありませんが。三浦は「権力関係」と言う問題についてあまりにも無理解では無いか。

 私の文章も数十年後、まあ本多氏とは違い私の書いたものなどは残ってもいないでしょうけど、同じように批判されないよう公正を保たねばと思いました。

 南京事件否定論河野談話否定論などというデマを垂れ流す人間のくずが良くも言ったもんです。
 三浦が自分のデマ言動を「公正さを保つために努力している」と本気で思ってるなら正気の沙汰ではありません。もちろん「デマをデマと知りながら」、「公正さを保つために努力している」と虚言を吐いてる場合も「別の意味」で正気の沙汰ではありません。

【追記】
 コメ欄でのご指摘についてここで応答してみます。

id:Bill_McCreary
 それにしても今どきそんな火炎瓶闘争や分裂時代のことを持ち出して共産党を批判してどうするんですかね。そんなの党幹部や党員、一般支持者すべてほぼ完全に構成員が変わっているわけで、そんな批判されたっていい迷惑です(苦笑)。

 おっしゃるとおりで、三浦の行為は現在において「毛沢東*9の大躍進や文革で今の中国共産党を批判したり」「ニクソン*10ウォーターゲートで今の共和党非難したり」「田中*11ロッキード事件や中曽根*12靖国参拝で今の自民党を批判したり」するようなもんでしょう。「香港問題(中国共産党)やロシアゲート(トランプ)やモリカケ(安倍)などといった今の話題で批判しろよ」つう話です。
 と言うと三浦は「日本は戦前のこと(日中戦争、太平洋戦争及びそこで起こった南京事件慰安婦などの戦争犯罪)で批判されてる」と言い出すのでしょうが、それは三浦らウヨが「大東亜戦争はアジア解放の戦争」「南京事件慰安婦中韓の捏造」「東京裁判判決なんか認めない。東条英機A級戦犯昭和殉難者として靖国に合祀して何が悪い」などと居直るからです。居直らなければ非難されない。

 自分だって自分の文章なんか残らないと認めているじゃないですか(笑)。自意識過剰にもほどがある。

 要するに「残ってもいないでしょう」と謙虚ぶりながら、内心では「残って欲しい」と思ってるということがこうした滑稽な文章になる理由の一つでしょう。
 たぶん面と向かって「三浦さんは、本気でそう思うのなら本なんか出すの辞めたら?。紙資源の無駄だろ?」と言ったら三浦も「言葉の綾だ!」「揚げ足取りするな!」とマジギレでしょうね。

*1:ソ連共産党書記長

*2:正確には「スターリン毛沢東」ですが

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:誤った行為をやる主流派と、それを批判する反主流派というたとえであるので「徳田は安倍ほどのクズでは無い」という反発はしないで欲しいと願います。小生もさすがに徳田をそこまで低評価はしていません。

*5:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*6:国民協同党書記長、委員長、片山内閣逓信相、改進党幹事長(重光総裁時代)、第1次鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣経済企画庁長官、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*7:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、首相など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀

*8:過大評価は禁物ですが、この「35議席」が「日本共産党が戦前日本の対外侵略を批判してきた」ということへの高評価の現れであること(必ずしも共産主義支持では無いこと)は言うまでも無いでしょう。三浦ら戦前賛美ウヨは絶対に認めたくないでしょうが。

*9:中国共産党主席

*10:アイゼンハワー政権副大統領を経て大統領

*11:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*12:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相