「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年12/25日分:荒木和博の巻)

間違いのはなし(12月26日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG

令和2年12月26日土曜日のショートメッセージ(Vol.268)。私は人生山ほど間違いをしてきましたが、そんな話を。

 8分30秒程度の動画です。「そんな話と拉致の解決と何の関係があるんだ?」という馬鹿話です。
 まあ、荒木のいう「人生の間違い」が「拉致関係の話」で

「私の今までの拉致問題への対応は間違っていました。だから小泉*1訪朝から18年も拉致敗戦なんです!」
「特定失踪者なんて全てまともな根拠のないでたらめな認定でしたので、全て撤回します。山本美保さんDNA鑑定捏造疑惑と言うのも事実無根の陰謀論でした。撤回します。特定失踪者問題調査会も解散します。」
「過去に書いた私の本も全て絶版にします」
「政治活動の世界からも完全に引退します」

つうのならともかくもちろん「そうじゃない」ですからね。
 で荒木の言う「間違い」とは何かというと

坂田道太 - Wikipedia
 政界引退後の2000年5月14日、NHKの『日曜討論』で森喜朗*2首相が「亡くなられた坂田さん*3」と発言し、存命中であったにもかかわらず物故者扱いされた。妻から「あなた、死んだわよ」と言われ、坂田も「そうか」と笑って受け流した。後日、森から釈明があり、坂田の元秘書で故人だった元自民党衆議院議員の渡瀬憲明(1925~1998年)と勘違いしたという。

産経新聞の報道 - Wikipedia
・2009年8月14日、ロックバンド「キンモクセイ(2008年から活動休止中)」のボーカル、伊藤俊吾について「脳幹出血で死去」と報じたが、伊藤は存命であり、そのような事実はなかった。
・2011年7月7日、香港の亜州電視(ATV)の『江沢民*4死去』との報道を信じ、産経は号外を出すなどして「江沢民・中国前国家主席が死去」と報道した。しかし、ATVが直後にこれを否定し謝罪した。にもかかわらず産経は、この誤報について江が公式に姿を見せるまで謝罪・撤回をしなかった。10月10日付けの紙面で記事の全面撤回を表明、検証記事を掲載。熊坂隆光代表取締役社長が1ヶ月間減俸5割、斎藤勉編集担当専務と飯塚浩彦東京編集局長が3ヶ月間減俸3割の処分となった。

死亡の誤報に本人がノリノリ!?|テレビ朝日2015/09/10
 英の伝説的コメディーグループ「モンティ・パイソン」のメンバーで、映画「12モンキーズ」「Dr.パルナサスの鏡」などで知られるテリー・ギリアム監督(74)が、自身の死という「誤報」をネタにして話題となっている。米英メディアによれば、8日に大手エンタメ誌「Variety」のWEB版にギリアム監督の訃報が。予定稿が公開されてしまったようで、記事はすぐに削除され、サイト側はツイッターで「テリー・ギリアム監督の死亡記事を間違って配信してしまいました。深くお詫び申し上げます」と謝罪文を公開した。これを受け、ギリアム氏自身がフェイスブックで「死んでしまって申し訳ない。特に、予定されているトークショーのチケットを買ってしまっている人には」とユーモラスに反応。「Varietyの記事の撤回や謝罪を信じないで!」とまで。自身が死んでしまったかのような写真まで添えており、このアクシデントを楽しんでいるようだ。

日テレ 八名信夫「故人」表記を「事実誤認による間違い」と謝罪 (2016年6月7日) - エキサイトニュース
 日本テレビは7日、前日(6日)に放送したバラエティー番組「超頭脳トレード」で、俳優・八名信夫(80)を「故人」として紹介した間違いを認め、公式サイトで謝罪した。
 同番組では、八名が出演する「まず~い! もう一杯」のセリフでおなじみの青汁のCMを紹介する際に「故・八名信夫」と誤ったテロップを放送。八名が所属する悪役商会は公式サイトに「八名は健在で、現在も俳優として活動しております」と誤りを正し、日テレに事情を確認中としていた。

というような話、つまり「存命の人物を旧民社の機関紙で、党職員の荒木が勘違いから故人扱いした記事を書いた」と言う話です(荒木が名前を出さないので誰かは不明です)。まあ、お粗末ではありますが、実害もあまりない話でしょう。
 あとで、その人物には菓子折を持って詫びに行ったそうですが。
 それにしても荒木が「私は間違い(過失)は許されると思うが、故意の嘘はダメだと思う」と言い出したのには吹き出しました。
 「特定失踪者認定」なんて故意の嘘を垂れ流して恥じないクズが良くもいったもんです。まさか荒木も本気で「特定失踪者は北朝鮮拉致」と思ってるわけでもないでしょう。
 それにしても、民社党職員時代に、荒木が大内啓伍*5

 自信が無くても、自信満々に『絶対にやります。信じて下さい』と支持者には言え。失敗して『できなかったじゃないか!』と言われても『当時は本当に出来ると思っていたんです。許して下さい』と頭を下げて『過去のことをくよくよするより将来のことを一緒に考えよう』と言えば何とかなる*6

と言われたとか、春日一幸*7

・理屈は後から貨車で付いてくる、既成事実をつくってしまえば説明はどうにでもなる

と言われたとか言ってることがいつもながら「おいおい」ですね。こんな発言をすれば「民社党ってそんなデタラメな政党だったのか?」「春日や大内ってそんなデタラメな政治家だったのか?(まあ荒木の動画発言に関係なく春日や大内がまともな政治家だとは俺は思っていませんが)」「そんな発言を素晴らしい名言の様に紹介する荒木って無責任&アホすぎるやろ。こんなん民社党や、春日や大内、荒木の評判が悪くなるだけやで」というのが常識人でしょうが、そう言う常識は荒木には無いようです。
 ちなみに、「理屈は後から貨車で付いてくる」でググったら
1)春日一幸 - Wikipediaにも春日の口癖として「理屈は後から貨車で付いてくる」が書いてある
2)

2020年5月25日(月) - 伊勢新聞
 塚本・旧民社委員長の死去を伝える本紙に、安倍晋三首相の公務員定年延長法案見直し発言が報じられているというのも何かの因縁かもしれない。演説の巧みさで〝春日節〟と言われた故春日委員長が自民党の主張の変遷を「理屈は後から貨車で付いてくる」と言ったことを思い出させたからだ
▼人生百年時代を唱え「高齢期の職員の豊富な知識、経験等を最大限に活用」と言っていた安倍首相が、検察庁法改正案が見送られ、定年延長を閣議決定した黒川弘務東京高検検事長が不祥事で辞任すると「法案をつくった時と状況が違っているとの考え方もある」などと、すべての見直しを示唆し始めたのだ
▼コロナ禍で、世界のリーダーがそこそこ支持率を上げる中で、安倍首相は下降する数少ない一人だった。検察庁法改正でさらに低下が予測されていたが、また一段と急落するのではないか。
(中略)
「悪夢のような自民党政権*8
 後年の歴史家はこの時期を評するかもしれない。

と言う「安倍への皮肉たっぷりの伊勢新聞記事」がヒットしたのでこの話は有名な話なのでしょう。一般的には「理屈と膏薬はどこにでも付く」と言われる奴です。
 ただし伊勢新聞の記事では春日発言は『主張が党利党略でコロコロ変わる自民党のデタラメさへの批判』なのに対し、「動画での荒木発言」では『春日自身の発言の変遷の自己正当化(そして荒木自身も『だから主張がコロコロ変わっても良いのだ』と自らや救う会を正当化)』ということで「まるで内容が逆」ですが。
 それはともかく、拉致被害者家族会相手にもそんなデタラメな態度で「経済制裁すれば拉致被害者が帰ってくる」と放言していたのか、と荒木を問いただしたくなります。
 荒木曰く「そんな政党だから民社党は消滅したんでしょうか?」。
 まあ、荒木は自虐ギャグのつもりでしょうが「そりゃそうだろ。お前の紹介する春日や大内の言動はでたらめすぎるだろ」て話です。まあ、たぶんマジにそう言ったら荒木は逆ギレするのでしょうが。


◆荒木のツイート

荒木和博がリツイート
◆オレやら通信
 11名の船員と共に東シナ海から船ごと消えた特定失踪者中野政二さんの妻と娘さんの呼びかけをお聴き頂きます。

 普通に考えて「海難事故で遺体が上がってないだけ」でしょうがそう言う常識は荒木一味には通用しません。

*1:宇野内閣厚生相、宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*2:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*3:1916~2004年。岸内閣厚生相、佐藤内閣文相、三木内閣防衛庁長官、鈴木内閣法相、衆院議長など歴任

*4:電子工業大臣、上海市長、上海市党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:民社党政策審議会長、書記長、委員長、細川内閣厚生相など歴任。民社党消滅後は自由連合徳田虎雄が事実上のオーナー)総裁、自民党東京都連最高顧問など歴任(大内啓伍 - Wikipedia参照)。民社党委員長だった塚本三郎も、民社党消滅後の晩年、自民党から選挙に出てますし、旧民社(自称・社民政党)の「第二自民党ぶり」には改めて呆れます。

*6:もちろんここでの「何とかなる」とは「一緒に考えることで失敗が解決する」と言う意味では恐らくなく「支持者をうまく丸め込んで話をなあなあにする」つうことでしょう。

*7:民社党国対委員長、書記長、副委員長(選対委員長兼務)、委員長など歴任(春日一幸 - Wikipedia参照)

*8:もちろん安倍発言「悪夢のような民主党政権」への皮肉です。