「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年8/17日分:荒木和博の巻)

金沢で突然切れた足取り【調査会NEWS3640】(R4.8.17): 荒木和博BLOG
横須賀周辺が怪しいわけ【調査会NEWS3639】(R4.8.17): 荒木和博BLOG
 いずれも失踪を根拠もなく「北朝鮮拉致扱い」するいつもの馬鹿話です。「事件性なし、自発的失踪」かもしれないし、仮に犯罪被害だとしても「北朝鮮拉致」扱いするまともな根拠は何もありません。

 七條さんのお父さんは徳島県議会の議長を務めた方で、同県出身で当時警察庁長官だった後藤田正晴*1、後の官房長官にも協力を依頼したそうです。

 依頼されても後藤田氏も困惑したでしょう。現地警察に「徹底捜査」を依頼することくらいやることがない。それで解決するなら誰も苦労しません。後藤田氏のような警察幹部に依頼されても遺留品、目撃者など失踪者にたどり着く情報がなければどうにもならない。


「しおかぜ」一時停波【調査会NEWS3638】(R4.8.16): 荒木和博BLOG
 いつものお涙頂戴です。しかし世間的には「停波して困るのは、これを飯の種にしてる救う会特定失踪者問題調査会、予備役ブルーリボンの会など関係団体含む)関係者だけでしょう?。拉致の解決と何の関係が?」にすぎません。


◆荒木ツイート

荒木和博 on Twitter: "令和4年8月17日水曜日「荒木和博のショートメッセージ」第855号。自衛隊を使わないのは単なる怠慢ではなく、日米関係とも関わる根の深い問題だと思います。https://t.co/yzzMyIj87F @YouTubeより" / Twitter
拉致被害者救出に「あえて」自衛隊を使わない理由(R4.8.17 ) - YouTube

 8分37秒の動画です。荒木のバカさには心底呆れます。勿論「使えるのにあえて使わない」のではなく「拉致被害者の居場所が分からないから使いようがない」と言う話です。そもそも「世界最強の軍事大国」米国ですら居場所が分からないので「ワームビア君解放」は軍事作戦ではなく、北朝鮮との外交交渉でした。
 そこで荒木に「拉致被害者がどこにいるか分からないのにどこに自衛隊を投入するのか」と聞けば「分からない自衛隊が無能だから悪い」「そもそも探す気(やる気)があるのか」と悪口するから呆れます。
 「やる気があれば何でもできる」なんてことはない。
 前も書きましたが「やる気があれば何でもできる」のなら、戦前日本は太平洋戦争で米国相手に勝っていたでしょう。
 「やる気があれば何でもできる」のなら毛沢東の大躍進も成功していた。
 あるいは「やる気があれば何でもできる」のなら元西武のGG佐藤、元巨人の條辺も「野球解説者やコーチ」として野球界に残っていたでしょう。
 「父親の会社に入社した佐藤*2」「うどん屋に転身した條辺」が不幸だなんて失礼なことは言いません。しかし彼らも「野球の世界に残れる」のなら残りたかったでしょう。
 それにしても荒木が「閣議決定で芦田*3修正論を採用すれば明文改憲しなくても、現行憲法集団的自衛権行使が可能」と言いだしたのには吹き出しました。やはり大森勝久氏に「芦田修正論云々(例えば憲法9条は自衛権行使の軍隊の保持を認めている!閣議決定で一日で軍隊を持てる! | 新・大森勝久評論集参照)」を吹き込んでいたのは荒木だったわけです。
 ただし、芦田修正論採用なんて、さすがにほとんどのウヨは主張しません。現実性がないからです。つうかそんなことが拉致解決と何の関係があるのか。
 また当時の佐藤*4首相、中曽根*5防衛庁長官三島事件の際に三島を非難したことに荒木が「三島に失礼だ」と言いだしたのにも吹き出しました。拉致解決に関係ない*6し、三島のやったことは完全な犯罪行為です。佐藤や中曽根が非難するのは当然でしょう。つうか三島事件の美化なんてアホなことが良くもできたもんです。
【参考:三島事件

【三島由紀夫 50年】さまざまな人を動かした割腹自殺! 三島由紀夫事件の意味 (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト2020.4.22
 三島由紀夫事件(1970年11月25日、楯の会隊員4人とともに自衛隊市ケ谷駐屯地=現防衛省本省=を訪れ、東部方面総監を監禁。バルコニーで憲法改正のための決起を促す演説をしたのち、割腹自殺を遂げた)の第1報を聞いて、日本政府や防衛庁(当時)は、「狂ったのか」(中曽根康弘防衛庁長官)と迷惑顔だった。

三島事件から50年 森田必勝氏の兄が語る9条の価値:朝日新聞デジタル2020.11.1
 当時の佐藤栄作首相は「気が狂ったとしか考へられぬ」と日記に書き、中曽根康弘防衛庁長官は「迷惑千万。常軌を逸した行動」と会見で批判。反対に、右翼の大半は事件を「義挙」などと評価した。

時の在りか:三島事件50年の軍と大衆=伊藤智永 | 毎日新聞2020.11.7
 1970年11月25日、三島由紀夫は自刃した。自衛隊にクーデターを起こさせ、憲法に国軍と明記させるという計画に現実味はない。
 だから当時の政治家は「気が狂った」(佐藤栄作首相)「迷惑千万」(中曽根康弘防衛庁長官)とひとごとで済ませた。

荒木和博 on Twitter: "令和4年8月16日火曜日「荒木和博のショートメッセージ」第864号。「二番じゃないといけないんですか?」とか有名な台詞がありましたが、目指す目標は一番じゃないといけません。でも一方でまず達成すべき目の前の目標も必要です。 https://t.co/NCA0smXWSd @YouTubeより" / Twitter
最終目標は一番、でも現実的な目標も必要です(R4.8.16) - YouTube

 7分23秒の動画です。
 「目指す目標は一番じゃないといけません。でも一方でまず達成すべき目の前の目標も必要です。(荒木)」というのは

◆そもそも目指す目標は必ずしも一番でなくてもいい場合が多い。何も皆が東大(一流大学)や巨人(人気プロ野球球団)、主演俳優といった一番(?)を目指す必要はない(そんなことは多くの場合、そもそも能力面などで無理なのだから)。できる範囲でのベストを目指し、結果としてベストの成果が得られず、2番、3番に終わっても自己実現、幸福感という意味では何ら問題ないことが多い。プロ野球を目指して実業団野球でも、準主演俳優(脇役だがかなり重要)を目指して『準主演とまでは言えない』脇役俳優(但し一応プロ)でも当人が満足してるなら何ら問題ない(俺の価値観ですが)

という点を除けば荒木の主張は、俺も「全く同感」です。
 俺も別に「(支持率や議席数が)一番じゃなきゃいけない」なんて思ってないから共産党を支持してる。そんなことより「政策が支持できるかどうか」「道徳的に評価できるかどうか(例:統一教会汚染の自民、不祥事常習の維新)」とかが重要なわけです。最大与党(自民)だろうが最大野党(現在は立民だが今のていたらくでは、残念ながら維新に取って代わられる可能性あり、まずは泉代表の引責辞任を希望)だろうが政策面などで支持できない物は支持できない。
 趣味なんかも同じでしょう。何も「マイナーなスポーツ(具体例が思いつきませんが)だが俺にとっては楽しい趣味」「ベストセラーでなくても俺にとっては面白い本」「無名の歌手(俳優)だが俺はファンだ」なんてのはいくらでもある。
 なお、荒木の紹介した「蓮舫*7発言(確か、理研が開発していたスパコン事業仕分け)」について言えば「発言の是非*8」はともかく「税金を使ってるんです。あなた方理研職員のポケットマネーではない。成果がないといけない。また、国には『スパコンの他にも重要な事業』がある。そういう意味で『一番でないとダメ』なんですか?」と言う意味なので「一番を目指すべきかどうか」という一般論とは意味が違うことを指摘しておきます。
 で拉致問題で一番(?)を主張し続けているのが「即時一括全員帰国以外は認めない」と言い募る家族会と救う会です。
 『拉致問題で最終的には一番(全員帰国)じゃないと行けないが、まず達成できる目の前の目標も大事(荒木)』つうことは、荒木も

◆一人でもいいからどんな手(小泉訪朝のような『経済支援とのバーター取引』)を使ってでも拉致被害者を取り戻すべき
◆即時一括全員帰国を言い募って成果ゼロでは意味がない
◆一部帰国、段階的帰国でも,その連続を続けて最終的に全員帰国ならいいじゃないか。いや全員帰国ができなかったとしても今の『成果ゼロ』より一人でも帰国すればその方がましじゃないか
◆家族会や救う会は非現実的な「一番(即時一括全員帰国)じゃなきゃダメ」をやめるべきだ

と言いだしたのかな、つまり

もし実現するのなら大変いいことだ(平壌に、日本の連絡事務所を開設する動きがある)(あともう一つ、荒木和博の真意を見きわめたい) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.10.19
荒木和博(ら)も、いよいよ拉致問題に関するスタンスの変更を余儀なくされるのか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2020.1.31

つうことなのかな、でもあの荒木じゃ

◆絶対に違うんだろうな
◆「今大事なことは今できること」、つまり署名集め、(特定失踪者問題調査会救う会への)寄付金集め、(特定失踪者問題調査会)の『拉致現場の現地調査(という名前の探偵ごっこ)』とか言うんだろう。
◆そんなもん、拉致の解決と関係ねえだろ。お前らが『やってるフリ詐欺』してるだけじゃねえか。

と「視聴前に」思いながら視聴してみます。
 視聴したら「俺の予想の斜め上」で脱力し、ずっこけました。何と拉致と何一つ関係ない。

【俺の要約(荒木発言と一言一句同じではない)】
◆俺(荒木)が旧民社の職員だったのは一番(最大与党(自民)や最大野党(当時は社会党))じゃなきゃいけないと思ってなかったからだ
◆今思えば、旧民社にとって大事なのは一番になることより目の前の目標(議席を一議席でも増やす、機関紙を一部でも増やす、党員、後援会員を一人でも増やすなど?)を着実に達成することだった。最終目標は一番でよかったと思うが、目の前の目標を軽視していた。
◆今思えば『撚糸工連事件*9(1985年)での横手文雄(当時の民社党代議士)有罪判決』や『リクルート事件(1989年)での塚本三郎委員長引責辞任』が痛かった。社会党共産党に散々「民社党自民党と変わらない政党」と非難された。選挙の結果にも影響したと思う。

だそうです。
 実際に

撚糸工連事件 - Wikipedia参照
 1986年の衆参同日選挙*10において横手代議士が所属していた民社党(但し事件発覚後に横手は離党し選挙は無所属で出馬、なお横手は落選)は大内啓伍*11書記長が落選するなど大敗を喫した。民社党は敗因について、同じ保守政党である自民党による支持基盤の切り崩しや、選挙前年の人事をめぐる党内抗争により組織の引き締めが不十分であったことを直接的な原因であると分析し「横手問題ではない」としていたものの、塚本*12委員長自身は「間接的影響である」と断りつつも撚糸工連事件に対する有権者の不信が選挙結果に影響したと語った。大内書記長落選についても横手をかばって再三記者会見したのが響いたとの報道もあった。

リクルート事件 - Wikipedia参照
 塚本のリクルート疑惑関与が発覚し、佐々木良作*13常任顧問から辞任要求され、1989年(平成元年)2月に辞任。後任の委員長に永末英一*14副委員長が就任。しかし参院選では「自民大敗(改選前69→改選後33で宇野首相が辞任に追い込まれる)」「社会党躍進(改選前22→改選後46)」にもかかわらず民社党リクルート事件の影響と社会、公明、社民連3党の選挙協力などが原因で「改選前11→改選後8」で「10議席台割れ」の惨敗となり、単独での議案提出権を失ったため、アントニオ猪木が当選したスポーツ平和党統一会派を組んだ(民社党・スポーツ・国民連合)。

なんて記述がありますね。実際がどうなのか(横手の逮捕や塚本の辞任が選挙に影響したのかどうか)は素人の俺には分かりませんが。
 「そんな『死んだ子の年を数えるようなこと』をして何の意味があるんだ?」「無能なお前は、結局、拉致商売しかできないんだろ?。旧民社の再結党なんかできないんだろ?」「そもそも拉致と関係ない話するんじゃねえよ、舐めてんのか!」ですね。
 なお、俺が「段階的帰国でもいいじゃないか」「バーター取引でもいいじゃないか」というのは「荒木の言葉」で言えば

まず達成すべき目の前の目標も必要です

と言う話に過ぎません。「家族会、救う会路線」で「拉致被害者が全員取り戻せる」のであれば俺も文句は言いません。でも2002年の小泉訪朝から20年経っても、一人も取り戻せないじゃないですか。
 小生が愛読してるid:Bill_McCreary氏ブログの記事をいくつか引用すれば

米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2016.4.22
対価なくして北朝鮮から拉致被害者が帰ってくるのか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2016.12.9
祝! 拉致被害者家族が、ついに北朝鮮への「見返り」「対価」を考えることにした! - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)*152017.2.20
いまだ、強硬策で拉致被害者が北朝鮮から帰国できたと立証する文書・証言を知らない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.1.15
もし実現するのなら大変いいことだ(平壌に、日本の連絡事務所を開設する動きがある)(あともう一つ、荒木和博の真意を見きわめたい) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.10.19
やっぱり金を払わなければ解放されないじゃないか(北朝鮮拉致や北方領土も同じこと) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.10.30
そういう例を出すのなら、拉致問題だってやっぱり金(対価)次第じゃないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.11.15
金丸信吾氏のこの発言に、拉致被害者家族らはどのように反応するのか(無視だろうが、それではどうしようもないというものだ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2020.1.20

と言う話でしかない。ところがそれを「北朝鮮シンパか」「北朝鮮に対し軟弱だ」「北朝鮮に舐められて悔しくないのか」だのくだらない感情論で悪口するのが家族会だから本当に呆れます。

*1:警察庁警備局長、次長、長官、大平内閣自治相・国家公安委員長、中曽根内閣官房長官総務庁長官、宮沢内閣副総理・法相など歴任

*2:G.G.佐藤 - Wikipediaによれば現在トラバース副社長、トラバースエンジニアリング社長

*3:幣原内閣厚生相、日本自由党政調会長(吉田総裁時代)、民主党総裁、片山内閣副総理・外相、首相を歴任

*4:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*5:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*6:荒木のことだから「あの時、三島の言葉を支持し早急に九条改憲してれば自衛隊拉致被害者が救出できた」と強弁するのでしょうが。

*7:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表、立憲民主党副代表、代表代行(枝野代表時代)など歴任

*8:俺はこの問題に無知なので蓮舫氏発言への批判も擁護もせずノーコメントです。

*9:横手の他に自民の稲村佐近四郎代議士(中曽根内閣で国土庁長官)が有罪判決

*10:この選挙では自民党が300議席を獲得し圧勝。自民結党以来の最高記録であり、この記録は2009年(平成21年)の衆院総選挙において、民主党が単独で308議席を獲得するまで、1つの政党が保有する議席数としては戦後最高であった。また、新自由クラブ社会党議席を減らし、新自由クラブは党を解散し多くは自民党に復党、社会党石橋政嗣委員長が引責辞任し、土井たか子が委員長に就任(日本初の国政政党の女性党首)

*11:1930~2016年。民社党政策審議会長、書記長、委員長、細川、羽田内閣厚生相など歴任。民社党解散後は自民党に入党。

*12:1927~2020年。民社党書記長、委員長を歴任。民社党解散後は自民党に入党。また、国家基本問題研究所理事、「頑張れ日本!全国行動委員会」愛知県本部顧問、「明治の日推進協議会」会長など右翼団体の役員を務めた。

*13:1915~2000年。民社党国対委員長、書記長、委員長、常任顧問を歴任

*14:1918~1994年。民社党国対委員長、副委員長、委員長を歴任

*15:しかしこの「見返り」とやらが「即時一括全員帰国以外認めない(一部帰国、段階的帰国は認めない)」という非現実的な目標とセットになっているため、ほとんど無意味になってます。