「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年4/9分:荒木和博の巻)

日本に戻った人はいるか?(R3.4.9): 荒木和博BLOG

 令和3年4月9日のショートメッセージ(Vol.372)。蓮池さんたち平成14年に帰国した5人ではなく、それ以外の拉致被害者(もちろん、現在特定失踪者とされている人も含め)で日本に戻ってきた人はいないのか、というお話しです。

 4分10秒程度の動画です。動画説明文だけで見る気が失せます。正直見る価値は全くありません。「国内で何人も発見された」特定失踪者など北朝鮮拉致ではありませんがそれはさておき。
 荒木が「帰国の経緯」として何を考えてるのか分かりません。
 中国が「軟禁していた伊藤律*1文革終了後に日本に帰国*2させた」様な形で、何らかの理由で北朝鮮拉致被害者を解放した(ただし公然と帰国が発表された伊藤のケースと違い秘密裏に帰国)と言いたいのか、はたまた映画『大脱走』『ショーシャンクの空に』のように拉致被害者が監視の目を逃れて逃亡したというのか。
 いずれにせよ「そんな人間がいるわけがないだろ?」ですね。仮に百歩譲って『いた』としても、そのように名乗り出た人間がいるわけでは無論無く、『いた』と見なすまともな根拠がない。
 そしてそんなことは仮に事実だとしても「政府認定拉致被害者の救出」と何一つ関係ないわけです。
 まあ、これが荒木が「日本国内で見つかった(北朝鮮拉致では無かった、政府認定は間違っていた)、しかし当人が失踪の経緯について語りたくないと言っているので詳しい失踪の経緯は分からない、という『北朝鮮の面子を潰さない』形で政府認定拉致被害者を帰国させることが出来ないだろうか?」という森元首相の「例の『第三国で発見』発言」のような意味合いでしているのならまだ「理解も出来ます」がもちろんそうではない。
 まあ、荒木がこんなことを言うのは、勿論「国内で、生きて発見された特定失踪者」について「北朝鮮に拉致されてから日本に戻ってきた人」もいるのではないかと強弁するためです。
 もちろんそんな強弁には何の根拠もありませんし、はっきりと「自分の意思で失踪した。北朝鮮など関係ない」と明言している方も居ます。しかし「根拠レスでの特定失踪者認定(特に『北朝鮮拉致』とはおよそ考えられない『小泉訪朝後の失踪』や、『幼稚園児・松岡伸矢君の失踪』の特定失踪者認定)」自体が異常ですが、国内で特定失踪者が発見されても、「北朝鮮に拉致されてから日本に戻ってきたのではないか(つまり特定失踪者認定は間違ってないのでは無いか)」といえる荒木は完全に気が狂っていますね。こんな荒木と未だに付き合い続ける家族会も気が狂っています。


富田商会事件(日本における外事事件の歴史5)【調査会NEWS3423】(R03.4.8) : 荒木和博BLOG

・昭和31(1956)年秋に大阪市内の商事会社が当時国交のなかった共産党政権の中国へ戦略物資を密輸出しようとして(ボーガス注:関税法外国為替法違反の疑いで)大阪府警に摘発されたという事件
・(ボーガス注:事件の主犯である)李珖なる人物は金日成*3治下の朝鮮人民民主主義共和国(北鮮*4)の閣僚の候補に挙げられたこともある大物であり、戦後に数度の密入国の疑いがあることも浮上しました。
・次回は昭和32(1957)年6月に摘発された「弘昇丸事件」について書きたいと思います。
▼参考資料:昭和31(1956)年10月24日付 朝日新聞北朝鮮の政治工作員 関税法違反の李 閣僚候補級の大物」

 やれやれですね。そんなことと拉致問題解決と何の関係があるのか。何の関係もない。

*1:北京機関メンバーとして、中国に渡航した伊藤’(1913~1989年)の軟禁について、中国政府関係者は「伊藤の除名を行った日本共産党の依頼に基づいて行った」としており、伊藤も中国政府からそのような説明を受けたという。これに対して日本共産党側は、1980年の伊藤の帰国直後に野坂参三議長(当時)が依頼の事実を否定。野坂(1892~1993年)が「ソ連との内通」などを理由に1992年に除名となったのち、いわゆる北京機関が存在した当時に日本との窓口を務めた中国共産党幹部・趙安博が1998年の回想で「野坂から伊藤を日本に帰国させずに殺すよう依頼された」と明らかにした際にも党機関誌『前衛』1998年4月号掲載の論文「趙安博と歴史の真実」において「仮に野坂がそんな依頼をしたとしても、党としての決定ではあり得ない」「野坂は党に隠れてソ連と内通しており、そうした独断を個人でやってもおかしくない」として現在も伊藤軟禁について党としての関与を認めていない(伊藤律 - Wikipedia参照)。

*2:伊藤の帰国(1980年)については「1972年の日中国交正常化、1978年の日中平和友好条約締結」の意味が大きいことは 北朝鮮と全然関係ないじゃん(そもそも取り上げているものが、自分たちの主張とそぐわないことを認識しているのか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)も指摘しています。北朝鮮拉致においても同様に「拉致解決無くして国交正常化なし(家族会や救う会)」ではなく「国交正常化を先行させた方が拉致解決(拉致被害者帰国)にむしろ資する」と俺は思っています。まあ、右翼団体救う会の場合「国交正常化を妨害するネタ」として拉致を悪用しているにすぎませんが。

*3:北朝鮮国家主席朝鮮労働党総書記

*4:北朝鮮」の誤記では無く昔はこう書いていたわけです。