今日の産経ニュース(2021年7月10日分)

【産経抄】7月10日 - 産経ニュース

 もう冗談はやめてもらいたい。自民党本部で7日開かれた党中央政治大学院では、こんなやりとりがあった。岩屋毅元防衛相が「多様性を包含できるのがリベラルだという勢力が、党の中になければいけない」と訴えると、講師を務めた河野洋平元党総裁が応じた。
「涙が出るほどうれしい」
 政治大学院の中谷元(げん)学院長(元防衛相)もまた、リベラル派である。今や自民党はリベラル花盛りにみえる。

 むしろこちらこそ「安倍政権で防衛相を務めた岩屋氏や中谷のどこがリベラルなのか?。リベラルに防衛相を任せる人間(安倍)が保守なのか?」「親中国派=河野洋平氏=リベラルが産経のリベラル定義だったと思うが、中谷は中国非難を最近強めていたはずだが?」「リベラルが花盛りなのに夫婦別姓LGBT法も女性天皇も実現しないのか?」「冗談はやめてほしい。今の自民が大平、宮沢、河野総裁レベルにリベラルならもっとリベラル派に評価されてる(まあ菅は安倍ほどの極右ではないでしょうが)」ですね。
 まあ、それはともかく。産経的には「河野氏が講師」ということ自体が「許せない菅の裏切り」であり「安倍総裁ならこんなことはなかった」なのでしょう。
 それにしてもここで「多様性(ダイバーシティ)を、菅執行部は既に包含(インクルージョン)してる。まるで包含してないかのような不当な物言いは辞めてほしい」といえないあたり、産経も「語るに落ちている」。まあ、堂々と「河野を排除しろ」と日頃いってるのが産経ですからね。「党外部の人間(野党関係者など)」どころか、「元自民党総裁河野氏」ですら「排除対象」なんだから多様性以前の話です。

自民党が昨年来、党を二分して熱心に議論してきたテーマは何か。リベラル派が好む選択的夫婦別姓問題や、同性愛者など性的少数者(LGBT)への理解増進だった。
▼「私には全棟〝リベラルの館〟に感じた」。
 4月に自民党本部で講演したジャーナリストの門田隆将さん*1は、ツイッターにこう記している。むしろ村山氏や立憲民主党辻元清美副代表ら旧社会党系議員に、「(ボーガス注:河野総裁、加藤政調会長で)だいぶリベラルになった」とほめられた平成10年頃の自民党に後戻りしてはいないか。

 吹き出しました。「夫婦別姓」や「LGBT法案」程度で「安倍さんのおかげで首相になれたのに、菅が安倍さんを裏切ったんだ!。菅は恩知らずだ!。菅はリベラルにこびてる!」て「どんだけリベラルの定義が変なんだよ」て話です。まあ確かに安倍が首相ならこれらの法案は安倍が激しく敵視し、稲田や野田が「法案を今国会に提出したい*2」とは言えなかったのかもしれませんが。菅が確かにこれらについて「安倍ほどの敵意」がないことは確かでしょう。しかし産経がここまで菅に悪口するとはねえ。「第一次安倍後の福田内閣」では、福田氏自身が「安倍からの変更」をアピールしていたので「産経の敵視」は予想の範囲内です。
 菅自身が「安倍路線継承」といい、「石破総裁でなくて良かった」と当初、安倍や産経が大喜びしていたのに、ここまで菅に悪口するとは。「なんかデジャビュだなあ」と思ったら「朴槿恵当選の時」ですね。
 当初は「文在寅でなくて良かった」と喜んでいたのが、さすがに朴ですら安倍の無茶苦茶さに付き合いきれず批判すると「朴が裏切った」。

▼政府や東京都などは8日、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で行われる東京五輪競技の無観客開催を決めた。だが、五輪中止や無観客を求める声も、もともと共産党や立民をはじめ左派・リベラル派に多かった。苦渋の判断だったにしろ、引きずられた部分があるのは否めない。

 まさか「明らかにリベラルではない都民ファ」が主張していた、そして「その性格上、リベラル云々なんて事は全く関係ない」無観客開催について「リベラルガー」とバカなことを言い出すとは。
 というか無観客にすべきかどうかは「感染予防の観点」で議論すべき話であり「リベラルの立民や共産に屈服したくない」つう話ではない。


風変える「選挙巧者」 小池氏、国政復帰に現実味 - 産経ニュース
 「はあ?」ですね。「希望の党」失敗のトラウマを持つ小池が国政を目指す可能性はまずないでしょう。
 そもそも「希望の党騒動」で小池が「民進党の前原代表(当時)」と手を組んだように、小池が国政復帰するとするならば「どこかt手を組む必要がある」でしょうが果たしてどこと手を組むのか。
 自民であれ、立民であれ、国民民主であれ、維新であれ、「小池と手を組みたがる」あるいは「小池が手を組みたがる」相手が果たしているのかどうか。


安倍氏、衆院新潟2区「公認は細田氏で決まっている」 - 産経ニュース
 前総裁とはいえ「前」であり、「現総裁の菅」こそが公認権を持つのに何様のつもりなのか。

*1:門田なんて「非常識極右」が講演できる時点で「ウヨ花盛り」でしょうに。

*2:法案が結局提出できなかったとは言え、最後の最後まで「稲田や野田」が提案したいと言い続けたことは安倍や産経にとっては「安倍氏が首相をやめたことで連中は安倍氏をなめてる、現首相の菅氏に非難されない限り問題ないと思ってる。許せない」「あんな奴らの発言を野放しにする菅が許せない」と屈辱だったでしょう。安倍や産経は「こんなことなら岸田に禅譲すれば良かった、その方がまだましだった」「菅があんな奴だとは思わなかった」と思い始めてるかもしれない。