今日の産経ニュース(2020年11月21日分)

【日本シリーズ第1戦】速報(9)完 ソフトバンクが先勝 巨1-5ソ - 産経ニュース
 まだ初戦なので最後までどうなるか分かりませんが、
1)「最初から独走ペースで苦も無く優勝したセリーグの巨人」と「独走ペースではあったものの巨人よりは苦戦したパリーグソフトバンク(また、パリーグの場合はクライマックスシリーズがあったがセリーグにはなかった)」の違い
2)「2017~2019年の日本シリーズを制したソフトバンク(2019年の日本シリーズでは巨人相手に四連勝)」に対し「日本シリーズ制覇が2012年とかなり昔の巨人」の違い
が出てる気がします。これは下手をすると一気にソフトバンクが4連勝という可能性すらあるでしょうね。


首相「GoTo」運用見直し表明 感染拡大地域への「トラベル」新規予約一時停止 - 産経ニュース
 最後まで各都道府県に判断を丸投げするかと思っていたので意外です。コロナ蔓延で政権が崩壊する危険性をさすがに恐れたわけです。
 とはいえネット上で「三連休の初日の午後に言っても遅すぎだろ」「もう既に旅行に行ってるんじゃないの?」という指摘があるとおりだと思いますが。遅くても、金曜日の午前中に言うべきだったでしょう。


【産経抄】11月21日 - 産経ニュース

 お笑いタレント、劇団ひとりならぬ「政党ひとり」というところか。所属国会議員4人のうち、福島瑞穂*1党首を除く3人が離党する見通しとなった社民党のことである。「党が分かれて小さくなることは残念でならない」とは元党首の村山富市*2元首相の弁だが、抄子には全く残念だと思えない。
▼村山氏といえば土井たか子*3元党首らとともに、北朝鮮の拉致実行犯、辛光洙(シングァンス)元死刑囚の助命・釈放嘆願書に署名した「極めてまぬけな議員」(官房副長官当時の安倍晋三*4前首相の発言)の一人として知られる。

 「政党ひとり」といえば「渡辺喜美*5が離党直後に新党『みんなの党』結成を表明したときの、自民党からの皮肉」として有名ですがそれはさておき。
 以下は登録してないと読めませんが、延々「北朝鮮ガー」の悪口が続きます。当の社民党が現在では「(北朝鮮への)認識が不適切だった」としている件を未だにあげつらうとは馬鹿馬鹿しい。
 安倍の悪口だって「安倍はアホか」がまともな人間の評価でしょう。大体そこまで言うなら産経は自社さ村山政権をどう評価するのか、といったら当時の河野*6総裁(村山内閣で外相)、橋本*7政調会長(村山内閣で通産相)、加藤*8政調会長(橋本氏の後任政調会長)らを悪口するのでしょうが。
 村山政権関係なく産経は「ウヨではない」「親中派でもある」河野、橋本、加藤氏については否定的でしょうし。
 ただし、村山内閣時代の自民党幹事長は「清和会の森喜朗*9三塚博*10(森氏の後任幹事長)」でウヨですし、村山内閣には「高村正彦*11(後に自民党副総裁(第二次安倍総裁時代))が経済企画庁長官で入閣」「桜井新環境庁長官で入閣(ウヨの櫻井は後に植民地支配を正当化する暴言をはいて長官を引責辞任)」「平沼赳夫*12が運輸相で入閣」「『神の国発言』森喜朗が建設相で入閣」とウヨ連中も入閣しているのですがね。つまりは「羽田*13内閣からの政権奪還のため」ウヨ連中も含めて自民党は村山首相を支えました。
 なお、桜井の入閣なんか自民党から言われて断れなかったのでしょうが、奴の右翼暴言のせいで社民党支持者の離反を助長する羽目になります。
 もちろん村山政権当時の安倍なんぞ「小物議員」にすぎず清和会幹部・森氏(自民党幹事長、村山内閣建設相)や三塚氏(当時、森氏の後任自民党幹事長)が支える村山内閣に反対するなんてことはしていません。できるわけもない。そんな反対をしても森氏や三塚氏に「若造がふざけるな!」と一喝されて終わりでしょう。
 大体「辛光洙(シングァンス)元死刑囚の助命・釈放嘆願書」についていえば、辛は「除名、嘆願対象のワンオブゼム」にすぎません。嘆願対象のメインは「南アのマンデラ(後に大統領)」「光州事件で死刑宣告された韓国の金大中(後に大統領)」「獄中で病死した中国の劉暁波」のような「ガチの政治犯」でしたし、この嘆願署名は「自民党の連立相手」公明党もしていますがそんなことは無視するいつもの産経です。
 公明党の署名については
拉致犯容疑者の釈放要望書/公明党国会議員6人も署名
公明党/拉致実行容疑者の辛光洙釈放要望/“知らなかった”ではすまない/署名の1年前に橋本議員追及/88年3月26日参院予算委 2公明議員が出席を紹介しておきます。
 さて、社民党の衰退について俺なりに考えを書いてみます。
1)産経は「北朝鮮ガー」ですが、社民党の最大の衰退理由はもちろんそんなことではない。
 以前も別記事で書きましたが、「自社さ連立・村山政権」の野坂浩賢*14建設相が「野党時代に反対していた長良川河口堰の稼働を容認する」などの公約違反に支持者が失望したことが一番大きいでしょう。他にも「いわゆる鳩山*15菅直人*16新党(後の民主党)」に「社民党まるごとは参加できず」、社民党が二分され、「鳩山、菅グループ」のほうが、「社民党支持から鳩山、菅支持」に鞍替えした連合に支援されたという面もありますが。
2)さて、産経の「北朝鮮ガー」はくだらないですが、とはいえそうした面が衰退理由として全くないわけでもないでしょう。
 「過大評価は禁物」とはいえ、共産党が今も存在する理由の一つは「旧ソ連チェコ侵攻、アフガン侵攻」「毛沢東文革」「北朝鮮ラングーン事件」などを厳しく批判してきたという面は明らかにあるでしょう。
 一方、社会党はこれらについて「党内左派」に引きずられて、当初においては、共産党ほどには必ずしも厳しい批判をしてきませんでした。
 拉致事件についても「梶山*17国家公安委員長、宇野*18外相の例の答弁」を引き出したのは共産党の橋本参院議員でした。
3)とはいえ、「新自由クラブ河野洋平)」「社民連江田三郎*19江田五月*20親子)」「日本新党細川護熙*21)」「新党さきがけ武村正義*22)」「民社党」「新進党小沢一郎*23)」「自由党小沢一郎)」「みんなの党渡辺喜美)」「次世代の党(平沼赳夫石原慎太郎*24)」「日本未来の党嘉田由紀子)」「希望の党小池百合子*25)」など、消えてなくなった政党に比べれば社民党は「奮闘している」といえるでしょう。そして産経が悪口する社民党よりも「支持率が低迷して存続が危ぶまれてる」のが「自民の二軍・国民民主」です。


【主張】アフガン米軍削減 自分第一の無謀な決定だ - 産経ニュース
 決定の是非はひとまず置くとしても「選挙前」ならともかく「敗戦後」にやるべき行為ではないでしょう。どうすべきかは後継のバイデンに委ねるべき話です。今回の行為は「選挙前に決めたことを予定通りやってるだけ、バイデン民主党も納得してる」と言う話ではありません。
 しかし「トランプを応援する一部日本ウヨ」はこういうトランプの行為をどう思ってるのやら。「アフガンには米軍駐留が必要だ」という立場の産経はついにトランプ批判を始めましたが。


【モンテーニュとの対話 「随想録」を読みながら】共産主義者は家族を破壊する - 産経ニュース
 反共・産経らしいですが共産主義者に「」(カギ括弧)もつけないタイトルだけで読む気を無くします。実際、本文を読む価値はないでしょう。こんなあほ記事に名前を出されるモンテーニュもいい迷惑です。
 なお「日本共産党夫婦別姓を容認するのは家族破壊の陰謀」とでも与太を飛ばすのかと思ったら、そこまで酷くはありませんでした。「ポルポト虐殺ガー」だそうです。
 「家族を破壊する」のは共産主義者ではなく「悪徳政治家」です。「右の独裁者」だって「反体制派の殺害」などで「家族を破壊している」わけです。
 「毛沢東文革」「ポルポト虐殺(この記事で産経が取り上げてるのはこれ)」など「共産主義の独裁者」が問題を起こしたからと言って、それは「だから共産主義マルクス主義)に問題がある」という単純な話ではない。
 その理屈なら「イスラム教やキリスト教ヒンズー教」について「イスラム過激派のテロ」「キリスト教過激派のテロ(中絶をする医師を『中絶反対』を理由に射殺など)」「ヒンズー教過激派のテロ(ガンジー暗殺や牛肉を販売する非ヒンズー教徒を襲撃など)」を理由に「イスラムキリスト教ヒンズー教)が家族を破壊した」といっていいでしょう。あるいは「戦前日本を無残な敗戦に導いた国家神道」については「国家神道(あるいは単に『神道』)が家族を破壊した」といっていいでしょう(まあ例は何でもいいのですが)。
 まあ、「神道が家族を破壊した」と言ったら産経は怒り出すのでしょうが、その「産経の怒り」が「戦前の国家神道は本当の神道、伝統的な神道からの逸脱だ*26。本当の神道は平和主義だ」ならまだ我慢できる。
 産経は「あの戦争のおかげで東南アジア諸国が独立できた」だの「ハルノートで挑発した米国が悪い」だの「国家神道の何が問題なのか」だの言い出すから論外です。


【主張】川辺川ダム容認 真摯な反省から始めたい - 産経ニュース
 熊本の豪雨災害を口実にした川辺川ダム正当化論です。産経らしいですがもちろん、「豪雨災害と川辺川ダムは関係ない」「火事場泥棒も甚だしい」と言う批判が「ダム反対派(例:日本共産党)」からはあります。

参考
川辺川ダム 熊本知事容認/共産党県委が抗議/生活・生業の再建が優先
熊本・川辺川ダム建設/知事 一転して容認/治水口実 山本党県議「民意でない」

*1:社民党幹事長、副党首、鳩山内閣少子化等担当相などを経て社民党党首

*2:社会党国対委員長、委員長、首相など歴任

*3:社会党委員長、衆院議長、社民党党首など歴任

*4:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*5:第一次安倍、福田内閣行革等担当相、みんなの党代表、維新の会副代表など歴任

*6:新自由クラブ代表、中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任

*7:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、自民党幹事長(宇野総裁時代)、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相。首相退任後も森内閣で行革等担当相

*8:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任

*9:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党幹事長(河野、小渕総裁時代)、総務会長(橋本総裁時代)などを経て首相

*10:中曽根内閣運輸相、竹下内閣通産相、宇野内閣外相、自民党政調会長(宮沢、海部総裁時代)、自民党幹事長(河野総裁時代)、橋本内閣蔵相など歴任

*11:村山内閣経済企画庁長官、小渕内閣外相、森内閣法相、第一次安倍内閣防衛相、福田内閣外相、自民党副総裁(第二次安倍総裁時代)など歴任

*12:村山内閣運輸相、森内閣通産相小泉内閣経産相たちあがれ日本代表、維新の会代表代行、次世代の党党首など歴任

*13:中曽根、竹下内閣農水相、宮沢内閣蔵相、細川内閣副総理・外相などを経て首相

*14:社会党国対委員長、村山内閣建設相、官房長官社民党ふくとうしゅなど歴任

*15:細川内閣官房副長官新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*16:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*17:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、橋本内閣法相、自民党国対委員長(海部、宮沢総裁時代)、幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官など歴任

*18:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(宇野総裁時代)、福田内閣科学技術長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*19:社会党書記長、副委員長、社民連代表など歴任

*20:社民連代表、細川内閣科学技術庁長官、菅内閣法相などを歴任

*21:熊本県知事、日本新党代表を経て首相

*22:八日市市長、滋賀県知事、新党さきがけ代表、細川内閣官房長官、村山内閣蔵相など歴任

*23:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、自由党党首、民主党幹事長など歴任

*24:福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相、都知事、維新の会共同代表、次世代の党最高顧問など歴任

*25:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事

*26:そう言っていいのなら、毛沢東ポルポトだって「本当のマルクス主義共産主義からの逸脱」で済む話です。