「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年7/29分:荒木和博の巻)

朝鮮戦争の話(R3.7.31): 荒木和博BLOG
 7分20秒の動画です。説明文だけで見る気が失せます。実際見る価値は全くありません。
 「拉致問題の解決(拉致被害者の日本帰国)」と朝鮮戦争と何の関係があるのか。あえていえば「朝鮮戦争が正式終戦すれば緊張が緩和し拉致解決に資するかもしれない」つうことはありえますが、終戦してない状態(現状は建前では休戦、停戦に過ぎません)で「小泉訪朝による拉致被害者帰国」があったように「終戦しなければ拉致が解決しない」と言う話ではない。ましてや「朝鮮戦争はなぜ起こったのか(原因論)」「朝鮮戦争はその後、周辺諸国にどのような影響を与えたか(影響論)」などは拉致解決と全く関係ない。勿論「朝鮮戦争によって南北関係が緊張したこと」は「拉致を助長した」でしょうが、「朝鮮戦争で拉致が起こった」という単純な因果関係には勿論ない(まあ、拉致解決という意味ではそんな因果関係はある意味どうでもいいことですが)。
 例えば和田春樹氏には

朝鮮戦争
◆『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店
◆『朝鮮戦争70年*1』(孫崎享氏などとの共著、2020年、かもがわ出版
【拉致】
◆『同時代批評:日朝関係と拉致問題 2002年9月~05年1月』(2005年、彩流社
◆『拉致問題を考えなおす』(共著、2010年、青灯社)
◆『安倍首相は拉致問題を解決できない』(2018年、青灯社)

と言う著書がありますがもちろん、拉致の著書では朝鮮戦争の話など「基本的にはしません」。拉致解決には関係ないからです。拉致に関係ないことを「最近、朝鮮戦争について改めて勉強している」などとどや顔する荒木のアホさには心底呆れます。
 最後に朝鮮戦争でググってヒットした本を参考に紹介しておきます(既に上で紹介した和田本は除く)。

【刊行年順(刊行年が同じ場合は著者名順)】
神谷不二*2朝鮮戦争』(1990年、中公文庫)
萩原遼*3『「朝鮮戦争」取材ノート』(1995年、かもがわ出版
萩原遼朝鮮戦争』(1997年、文春文庫)
◆朱建栄『毛沢東朝鮮戦争』(2004年、岩波現代文庫)
◆西村秀樹*4『大阪で闘った朝鮮戦争吹田枚方事件の青春群像』(2004年、岩波書店
◆脇田憲一『朝鮮戦争と吹田・枚方事件』(2004年、明石書店
金賛汀*5『在日義勇兵帰還せず:朝鮮戦争秘史』(2007年、岩波書店
◆金東椿*6朝鮮戦争の社会史』(2008年、平凡社
◆五味洋治*7朝鮮戦争は、なぜ終わらないのか』(2017年、創元社
◆西村秀樹『朝鮮戦争に「参戦」した日本』(2019年、三一書房
◆陳肇斌*8『中国市民の朝鮮戦争』(2020年、岩波書店
◆藤原和樹『朝鮮戦争を戦った日本人』(2020年、NHK出版)
孫崎享朝鮮戦争の正体:なぜ戦争協力の全貌は隠されたのか』(2020年、祥伝社
崔銀姫*9『韓国のミドルクラスと朝鮮戦争』(2021年、明石書店


予備自衛官のすすめ(R3.7.29): 荒木和博BLOG
予備自衛官訓練の話など(R3.7.30): 荒木和博BLOG
 予備自衛官のすすめ(R3.7.29): 荒木和博BLOGが8分29秒の動画、予備自衛官訓練の話など(R3.7.30): 荒木和博BLOGが8分13秒の動画です。説明文だけで見る気が失せます。実際見る価値は全くありません。馬鹿馬鹿しいので俺も途中で見るのを辞めました。
 「拉致問題の解決(拉致被害者の日本帰国)」とそんなことと何の関係があるのか。この動画はいつから「荒木が好き勝手に漫談する動画になった」のか。まあ拉致関係だって荒木の話は「くだらない漫談」ではありますが。

予備自衛官のすすめ(R3.7.29): 荒木和博BLOG
 15年間の予備自生活でしたが、迷彩服で平壌に乗り込むという夢はかなわなかったものの、本当にやってよかったと思います。

 「迷彩服で平壌に乗り込むという夢」ね。さすがに正気ではなくジョークでしょうが、非常識すぎて絶句です。自衛隊もこんなキチガイ右翼に

予備自衛官のすすめ(R3.7.29): 荒木和博BLOG
 応募できる方はぜひ予備自衛官を目指して下さい。

と宣伝されても「ありがた迷惑」でしょう。

*1:1950年に開戦してるので「開戦からカウントすると」、2020年で70年になる(なお、休戦(停戦)は1953年)。

*2:1927~2009年。慶應義塾大学名誉教授

*3:1937~2017年

*4:著書『北朝鮮抑留:第十八富士山丸事件の真相』(2004年、岩波現代文庫

*5:著書『朝鮮人女工のうた:1930年・岸和田紡績争議』(1982年、岩波新書)、『異邦人は君ケ代丸に乗って:朝鮮人猪飼野の形成史』(1985年、岩波新書)、『甲子園の異邦人:「在日」朝鮮人高校野球選手の青春』(1988年、講談社文庫)、『ぼく、もう我慢できないよ:ある「いじめられっ子」の自殺』(1989年、講談社文庫)、『関釜連絡船:海峡を渡った朝鮮人』(2003年、朝日選書)、『在日、激動の百年』(2004年、朝日選書)、『拉致』(2005年、ちくま新書)、『将軍様錬金術』(2009年、新潮新書)、『韓国併合百年と「在日」』(2010年、新潮選書)、『北朝鮮建国神話の崩壊』(2012年、筑摩選書)など(著書名で解るように近年は明らかにアンチ北朝鮮右翼化している)

*6:著書『近代のかげ:現代韓国社会論』(2005年、青木書店)、『韓国現代史の深層:「反日種族主義」という虚構を衝く』(2020年、梨の木舎

*7:著書『北朝鮮と中国』(2012年、ちくま新書)、『女が動かす北朝鮮金王朝三代「大奥」秘録』(2016年、文春新書)、『金正恩が表舞台から消える日:北朝鮮 水面下の権力闘争』(2021年、平凡社新書)など

*8:東京都立大学教授。著書『戦後日本の中国政策:1950年代東アジア国際政治の文脈』(2000年、東京大学出版会

*9:仏教大学教授。著書『「反日」と「反共」:戦後韓国におけるナショナリズム言説とその変容』(2019年、明石書店