「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年1/5日分:荒木和博の巻)(注:NHKドラマ『最後の自画像』のネタばらしがあります)

「情報収集に全力」【調査会NEWS3549】(R4.1.6): 荒木和博BLOG

「情報収集に全力」、北朝鮮がミサイルを発射するたびに出てくる言葉がこれで、今回も総理をはじめとして皆さん連発していました。
 多少意地の悪いツッコミを入れれば、「じゃあ、これまでいい加減に情報収集をやっていたのか」と言いたくなります。

 毎年毎年、拉致について「今年こそ最終決戦」とほざきながら「最終決戦」を来年に引き延ばす野郎がよくも言ったもんです。
 「お前ら救う会の『最終決戦』は、オットー (靴屋) - Wikipediaのインチキ閉店セールか」と言いたくなります。

 この調子だとミサイルがどこか領土の上に着弾したり、漁をしていた漁船が被害を受けても「情報の収集に全力」で終わるのではないかと。

 「アホか」ですね。被害が出たらそんなことで終わるわけがないでしょう。つまりは「北朝鮮も被害が出ないように注意してる」し、日本側も「被害はまず出ない」と認識してると言うことです。


拉致と「実感」(R4.1.6): 荒木和博BLOG

 20年前の平成14年(2002)10月15日、蓮池薫さん・奥土(蓮池)祐木子さん・地村保志さん・浜本(地村)富貴恵さん・曽我ひとみさんの5人が帰国しました。このとき感じたことについてお話ししました。

 5分の動画です。タイトルと動画説明文だけで見る気が失せます。実際見る価値はありませんが。「そのとき感じたこと」とは「俺たち救う会のおかげで5人が帰国できた」という達成感だそうですが、そんなことが「今後の拉致解決」と何の関係があるのか。何の関係もない。
 しかも「救う会のおかげ」じゃない。田中均氏や小泉首相のおかげであって、「救う会のおかげ」と言い出すのは僭越極まりない。
 それでも本当に荒木ら救う会が「達成感を感じ」、そして「さらに拉致被害者帰国を実現しよう」と問題解決の意欲を燃やしたのならまだいい(荒木はこの動画で、拉致被害者帰国でそうした問題解決の意欲が高まったと主張しますが)。連中が感じたのはむしろ「これで拉致被害者家族が自分たちから離れたらどうしよう」「日朝国交正常化が実現したらどうしよう」という焦りでしょう。救う会連中にとって拉致問題は「拉致被害者帰国」を目指すための物ではなく、「北朝鮮が拉致を認めるはずがない」という判断による「国交正常化妨害のネタ」でしかなかったからです。その結果「国交正常化」を妨害するために「特定失踪者は北朝鮮拉致」など「主張がどんどんでたらめになっていった」。
 それに家族会がダメ出しできなかった結果が「今の拉致敗戦」です。


失踪が家族にもたらすもの(R4.1.5): 荒木和博BLOG
 6分35秒の動画です。タイトルと動画説明文で分かるように拉致問題は全く関係ありません。
 何せタイトルと動画説明文が「北朝鮮拉致」ではなく「失踪」です。実際、

北朝鮮拉致に限らず失踪者のご家族は「失踪者が生きているのか死んでいるのか」「自発的失踪か、自殺か、事故か、犯罪被害か、失踪原因は何か」が分からないことが非常に辛い。「とにかく生死だけでも知りたい」と思ってる。
 「自分の心ない言葉で自発的失踪や自殺したのか」「事故や犯罪被害だとして、自分が気をつけてればそんなことにはならなかったのではないか」とご家族が自分を責めることもある
◆まだ失踪よりも「死別(病死であれ、自殺であれ、事故死であれ、犯罪被害であれ)の方が、マシではないか」

という「間違いではない」でしょうが「拉致と何一つ関係ない言葉」「俺だって、誰だって思いつくレベルの中身のない言葉」が延々続く。
 あげく

◆そういう意味では国内で特定失踪者が見つかったことは家族にとって苦しみがなくなって良かった

と「でたらめな特定失踪者認定」の象徴である「特定失踪者の国内発見」をわびるどころか居直るのだから心底呆れます。
 とはいえ初期の「国内発見」である「山本美保さん」を「遺体が腐乱して肉眼では判別できず、DNA鑑定での認定だったこと」をいいことに「警察の鑑定は故意の捏造だ。美保さんは北朝鮮で生きてる」と放言した荒木は本心ではそんなこと全く思ってないでしょうが。
 当初は「美保さんについてごまかせば何とかなる」と思っていたところ、その後、美保さん以外にも「自発的失踪者が生存の形で見つかり、北朝鮮拉致ではなく自発的失踪だと話す」など「詭弁でごまかせない発見事例が相次ぎ」言い逃れが「見つかってむしろ良かった」「私たち特定失踪者問題調査会も人間だから多少のミスはある」「ほとんどの特定失踪者は北朝鮮拉致だと思う」と別の形に変わっただけです。
 ただしこの期に及んでも美保さんについての「鑑定捏造デマ」は撤回しないわけですが。
 まあ「北朝鮮拉致」だって

 本人はもちろん*1ですがご家族にとっても想像を絶する苦しみを与えます。

なんてことを今更云々して何の意味があるのか。第一にそんなことは言われなくても分かってる。

◆「あんな家族にはいなくなってほしい、迷惑しかかけられてない」と家族が思ってる
◆失踪について「殺人容疑」で警察が家族を捜査した

などというよほど特殊なケース(家族が不仲)で無い限り「苦しみ」を感じるでしょう。
 第二にそんなことは拉致の解決と関係ない。拉致解決の展望が語れず、何の関係もないことを言い出すのだから心底呆れます。

*1:北朝鮮拉致」はともかく「失踪」の場合は「本人は勿論」とは限りません。「事故や自殺、犯罪被害」に巻き込まれたケースならともかく「自発的失踪」なら苦しみではなく「喜び」かもしれない。なお、当人にとって「失踪が喜び」なら家族が苦しもうと構わないと言ってるわけではなく「単なる事実の指摘」です。例えば、以前、拙記事今日の産経ニュース(2019年5月17日分)(松本清張「駅路」「一年半待て」のネタばらしがあります)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで取り上げたNHKドラマ『最後の自画像』(松本清張原作(原作名は『駅路』)、向田邦子脚本)は自発的失踪です。ややネタばらしになりますが、『最後の自画像』の場合は正確には「妻を捨て、愛人と新しい生活を開始しようと自発的失踪を画策した中年男性」が金目当ての犯人に殺害されて「犯罪(強盗殺人)による失踪」になるのですが。