大江健三郎の死去(2023年3月15日記載)(追記あり)

大江健三郎は、60歳の前にノーベル文学賞をもらったのだなとあらためて気づいた - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
【1】戦後も「75年以上経ってる」のである意味当然(終戦の1945年に生まれた人間*1でも今年で78歳)なのである意味当然ですが「戦後日本を代表する人間」がどんどん亡くなっていくなという感慨がありますね。
 勿論「戦後日本(特に昭和時代)を代表する人間」で存命の人間もいますが以下の通りかなりの高齢です(すぐに思いついた方を上げただけで他意は無い)。今回の大江(1935年生まれ)のようにいつ亡くなってもおかしくないでしょう。勿論、不破氏など「小生が評価する人間」については「少しでもの長命」を願ってはいますが。

【日本人:誕生年順(誕生年が同じ場合は名前順:敬称略)】
池田大作(1928年生まれ)【追記:2023年死去】
 1960年に創価学会会長に就任。1964年、公明党を結成。現在、創価学会名誉会長。2010年5月13日の本部幹部会以降、体調不良から創価学会内の公式行事を全て欠席、現在へ至る。そのため重病説が一部マスメディアで取り上げられた。創価学会内の公式行事への出席は無いものの、聖教新聞紙面では不定期に現在の姿とされる写真が伝えられている。
・2019年10月3日の聖教新聞では、2019年9月28日に聖教新聞社の新社屋、世界聖教会館を訪問したとされる池田夫妻の写真が掲載された。
・2020年6月10日の聖教新聞では、2016年6月25日に創価学会総本部内の創価世界女性会館にて、夫人同伴でピアノを弾いたとされる写真が掲載された。
小山内美江子(1930年生まれ)
 脚本家。代表作として、
NHK連続テレビ小説マー姉ちゃん』(1979年上期:1979年、主人公(熊谷真実が演じた)は漫画家長谷川町子の姉で「長谷川町子美術館館長」「姉妹社*2社長」を務めた長谷川毬子がモデル)
・TBSドラマ『3年B組金八先生』(第1シリーズ:1979~1980年、第2シリーズ:1980~1981年、第3シリーズ:1988年、第4シリーズ:1995~1996年、第5シリーズ:1999~2000年、第6シリーズ:2001~2002年)
NHK連続テレビ小説『本日も晴天なり』(1981年下期:1981年~1982年、主人公(原日出子が演じた)は元NHKアナウンサーで作家である近藤富枝*3がモデル)
NHK大河ドラマ徳川家康*4』(1983年、山岡荘八原作、滝田栄主演)、『翔ぶが如く』(1990年:司馬遼太郎原作、大久保利通鹿賀丈史が演じた)、西郷隆盛西田敏行が演じた)が主人公)など。
 近況を伝える比較的最近の記事として
カンボジアに「桜中学校」 脚本家 小山内美江子さん | ヨミドクター(読売新聞)2017.10.19
“金八先生”の脚本家 60歳で海外ボランティアを始めた理由|日刊ゲンダイDIGITAL2018.12.25
「金八」脚本家の小山内美江子さん、1年間で6度入院し5度手術していた…8日に90歳、驚異的回復 : スポーツ報知2020.10.4
を紹介しておきます。
不破哲三(1930年生まれ)
 日本共産党書記局長(1970~1982年)、委員長(1982~1987年、1989~2000年:1987~1989年の間は病気を理由に委員長を退任し名誉職である副議長に就任)、議長(2000~2006年)を歴任
山田洋次(1931年生まれ)
 映画監督。日本アカデミー賞最優秀監督賞(1978年:『幸福の黄色いハンカチ』、1994年:『学校』、2003年:『たそがれ清兵衛』)、文化功労者(2004年)、文化勲章(2012年)など受章。代表作に『男はつらいよ』シリーズ(渥美存命中の作品は全48作、1969~1995年)、『幸福の黄色いハンカチ』(1977年)、『遙かなる山の呼び声』(1980年)、『学校』(第1作:1990年、第2作:1996年、第3作:1998年、第4作:2000年)『たそがれ清兵衛』(2002年)、『隠し剣 鬼の爪』(2004年)、『武士の一分』(2006年)、『家族はつらいよ』(第1作:2016年、第2作:2017年、第3作:2018年)など。山田洋次 - Wikipediaによれば現時点での監督最新作は2021年公開の『キネマの神様』。ただし2023年に吉永小百合(1945年生まれ)、大泉洋(1973年生まれ)(母子の設定)主演の山田監督作品『こんにちは、母さん*5』が松竹で公開予定。極端な話『松竹の大功労者』山田に製作協力を頼まれれば松竹も「嫌とは絶対に言えない」でしょうが未だに現役監督とは驚きます。
長嶋茂雄(1936年生まれ)
 元巨人選手。元巨人監督。現在、巨人終身名誉監督。王と共に「ON」と呼ばれ、巨人のV9(1965~1973年の日本シリーズ9連覇)に貢献。文化功労者(2005年)、国民栄誉賞(2013年)、文化勲章(2021年)
河野洋平(1937年生まれ)
 新自由クラブ代表(1976~1980年、1984~1986年)、中曽根内閣科技庁長官(1985~1986年)、宮沢内閣官房長官(1992~1993年)、自民党総裁(1993~1995年)、村山、小渕、森内閣外相(1994~1996年、1999~2001年)など歴任
王貞治(1940年生まれ)
 元巨人選手。元巨人、福岡ソフトバンクホークス監督。現在、福岡ソフトバンクホークス取締役会長。国民栄誉賞(1977年)、文化功労者(2010年)。

【外国人:誕生年順(敬称略)】
ジミー・カーター(1927年生まれ)
 元米国大統領(2023年現在、最高齢の存命の元米国大統領)。大統領時代にイスラエルとエジプトのキャンプ・デービッド合意(1978年)を仲介。
 この合意でベギン・イスラエル首相(1913~1992年)とサダト・エジプト大統領(1918~1981年、合意に反発するイスラム過激派によって暗殺)が1978年のノーベル平和賞を受賞。
 但し、イラン米国大使館占拠事件(1979年発生)を解決できなかったことでレーガンに敗れ1981年に大統領退任。
 大統領退任後、訪朝し、金日成北朝鮮国家主席と会談し、1994年の米朝核合意を仲介。これらの功績により2002年にノーベル平和賞受賞。但し、ジミー・カーター - Wikipediaによれば『2023年2月18日、病院での治療から、自宅で穏やかに最期を迎える「ホスピスケア」に移行することが発表された。 追加の治療を受ける代わりに、残された時間を自宅で家族と過ごすことを決断したという』とのことであり、余命は残念ながら長くないとみられる。

【2】

大江健三郎は、60歳の前にノーベル文学賞をもらったのだなとあらためて気づいた - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
 大江(以下敬称を略します。ほかの人も同じ)がノーベル文学賞を受賞したのは1994年でした。で、大江は1935年生まれですのでこの時が59歳だったわけです。川端康成は69歳で受賞しています。

 なお、歴代の「日本人ノーベル賞受賞者」では「大江(59歳)より若い、あるいはほぼ同じ」が

日本人のノーベル賞受賞者 - Wikipedia参照
【受賞時の年齢順】
湯川秀樹ノーベル物理学賞:1949年):42歳
田中耕一ノーベル化学賞:2002年):43歳
江崎玲於奈ノーベル物理学賞:1973年):48歳
利根川進(ノーベル医学・生理学賞:1987年):48歳
山中伸弥(ノーベル医学・生理学賞:2012年):50歳
◆天野浩(ノーベル物理学賞:2014年):54歳
梶田隆章ノーベル物理学賞:2015年):56歳
朝永振一郎ノーベル物理学賞:1965年):59歳

「川端(69歳)より若い、あるいはほぼ同じ」が

【受賞時の年齢順】
福井謙一ノーベル化学賞:1981年):63歳
野依良治ノーベル化学賞:2001年):63歳
白川英樹ノーベル化学賞:2000年):64歳
小林誠ノーベル物理学賞:2008年):64歳
本庶佑(ノーベル医学・生理学賞:2018年):66歳
益川敏英ノーベル物理学賞:2008年):68歳

です。「田中耕一ノーベル化学賞:2002年):43歳」のような例外も一部ありますが、文学賞だけではなく他の賞も受賞年齢が高年齢化してるようです。

*1:1945年 - Wikipediaによれば「アウンサンスーチーノーベル平和賞受賞者、元ミャンマー外相)」「タモリ」などが1945年生まれ

*2:長谷川町子著作権管理をしていた長谷川町子のファミリー企業。1993年の町子の死去を契機に「姉妹社」は廃業し町子が残した作品(『サザエさん』『いじわるばあさん』など)の著作権管理は、長谷川町子美術館に移管された。これによりアニメ版『サザエさん』の著作権のクレジット表記も「姉妹社」から「長谷川町子美術館」に変更された。

*3:1922~2016年。著書『鹿鳴館貴婦人考』(1983年、講談社文庫)、『本郷菊富士ホテル』(1983年、中公文庫)、『花蔭の人:矢田津世子の生涯』(1984年、講談社文庫)、『馬込文学地図』(1984年、中公文庫)、『今は幻・吉原のものがたり』(1986年、講談社文庫)、『服装から見た源氏物語』(1987年、朝日文庫)、『信濃追分文学譜』(1995年、中公文庫)、『田端文士村』(2003年、中公文庫)など

*4:大河では『徳川家康』(1983年)、『葵 徳川三代』(2000年)、『どうする家康』(2023年)と家康が主人公となった作品が約20年のスパンで現在までに3作作られている。

*5:劇団「二兎社」主宰・永井愛の代表作。2007年にNHK加藤治子(1922~2015年)、平田満(1953年生まれ)(母子の設定)主演でドラマ化されている。なお、NHKドラマでの加藤、平田の実年齢が「85歳、54歳」、今回の吉永、大泉の実年齢が「77歳、50歳」です(こんにちは、母さん - Wikipedia参照)