kojitakenに悪口する(2023年8/11日記載)

中国軍、日本の最高機密網に侵入 情報共有に支障―米報道 (時事通信) - kojitakenの日記
 kojitaken(日本のサイバー技術の遅れに驚いたとのこと)と俺の注目ポイントは違って俺的にはまず第一に「これはワシントンポストへの米政府のリークなんだろうな、それはメディア倫理的にええんか?」。
 ワシントンポストは「ジャーナリズム倫理の観点から政治工作に加担できない。こんな政治工作は他のメディアに依頼してください」、あるいは「米国政府が記者会見を開いて、公式に日本批判すればいい」と拒否することもできた。
 第二に

◆米政府は20年秋*1、当時のポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)と米サイバー軍司令官を兼務するナカソネNSA局長が東京を訪問し、日本の防衛省首脳*2に直接、この侵入について伝えた。
◆米国でトランプ前政権からバイデン政権に移行し、オースティン*3国防長官が日本側に、サイバー対策を強化しなければ情報共有に支障を来すと伝達した。
◆21年11月*4にはニューバーガー国家安全保障担当副補佐官(サイバー・先端技術担当)が東京を訪れ、自衛隊や外交当局のトップら*5と会談した。

て辺り「それでも日本の反応は米国にとって我慢がならない代物だったのか?」。米政府高官がわざわざ訪日時に伝えればそれなりの対応は普通取ると思うし、取ればこんなリークをして日本の面子を潰さないと思うんですけどね。
 ちなみにワシントンポスト報道に対する浜田*6防衛相の記者会見は以下の通りです。

防衛省・自衛隊:防衛大臣記者会見|令和5年8月8日(火)10:36~10:46
Q:
 ワシントンポストサイバー攻撃についての記事は御覧になりましたのかということと、サイバー攻撃、ハッキングがあったかどうかということについてはいかがでしょうか。
A:
 こういったこと自体について、防衛省としても、これまでも様々な取組を通じて、日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に、より効果的に、対処してきたところであり、これまで、サイバー攻撃によって、任務の遂行に影響が生じる事態は生じておりません。他方、防衛省自衛隊の情報通信ネットワークに対する個別具体的なサイバー攻撃やその対応について、これを明らかにすることにより、防衛省自衛隊の対応能力等を明らかにすることになることから、お答えできないことを御理解をいただきたいと思います。
Q:
 サイバー攻撃に関連してなんですが、2016年に防衛医大防衛大学校を入り口にして、陸上自衛隊のネットワークがサイバー攻撃にあったときも、そのときの防衛大臣*7は、全く重要な情報が取られたかどうか確認できていないということでしたが、その後に、責任者が、週刊誌の取材に対して、陸上自衛隊の情報は丸裸だと、何を取られたかどうかも分からない、という発言をされています。そのことは御存じですか。
A:
 その細かな部分について、今現在私自身がそれをここでお答えするだけの資料を持ち合わせておりませんので、また改めて現場の方と調査して(ボーガス注:後日、記者会見の場で回答して)おきたいと思います。
Q:
 細かなことではなくて、陸上自衛隊の秘密情報がほぼ丸裸だと、何を取られたかどうかもわからないんだ、という事態が発生したわけですね。そのときの責任者がそういうふうにはっきり告白しているわけですが、今回のこともそうですけども、重要情報を取られたかどうか確認できないということで、ごまかされるのは、非常に良くないことではないかと思うのですが。
A:
 御指摘は重く受け止めておきたいと思いますし、我々も、今後ともそういうことのないように対応していきたいと考えます。

 「サイバー攻撃の事実」自体は認め「そのような事態が今後生じないよう万全を期す」としながらも「ワシントンポストが報じるように米国からダメ出しがあったのか」「あったとしてどんな対応を防衛省としてしたのか」「日本の対応について米国に不満があるから今回のリークだと思うがそれについてどう思うか」については「情報流出の事実が確認できなかったこと」「機密情報」を理由に「事実上の回答拒否」ですね。

*1:当時は菅義偉内閣で、防衛相は岸信夫

*2:これが「防衛政務三役(大臣、副大臣大臣政務官)」なのか、「事務次官以下の官僚にすぎないのか」気になるところです。多分政務三役でしょうが。

*3:米国中央軍参謀長、在イラク米軍総司令官、陸軍副参謀総長、米国中央軍司令官等を経て国防長官(ロイド・オースティン - Wikipedia参照)

*4:当時は岸田内閣で、外相は茂木俊充(現幹事長)、防衛相は岸信夫

*5:トップが「防衛、外務政務三役(大臣、副大臣大臣政務官)」なのか、「事務次官以下の官僚にすぎないのか」気になるところです。多分政務三役でしょうが。

*6:小渕内閣防衛政務次官小泉内閣防衛庁副長官、麻生内閣防衛相を経て、現在、岸田内閣防衛相という防衛族議員

*7:稲田防衛相のこと(例えば「防衛省の情報流出ない」 サイバー攻撃報道で稲田朋美氏 - 産経ニュース(2016.11.30)参照)