新刊紹介:「前衛」2023年10月号

 「前衛」10月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れています。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
◆座談会「『日本共産党の百年』を語る」(上)(岩崎明日香、田中悠*1、村主明子*2山口富男*3
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
『日本共産党の百年』を発表/歴史への貢献と自己改革貫く/志位委員長が会見2023.7.26
『日本共産党の百年』の発表にあたって/志位委員長の会見2023.7.26
『日本共産党の百年』 現在の政治に直結する内容/スポーツ紙コラムで紹介2023.7.27
『日本共産党の百年』発表記者会見/志位委員長の一問一答から2023.7.28
座談会『日本共産党の百年』を語る(上)2023.8.16
座談会『日本共産党の百年』を語る(下)2023.8.17


◆殺傷武器輸出の異次元の危険:「安保3文書」・「死の商人国家」許さないたたかいの歴史的意義(小泉大介)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
主張/武器輸出・与党協議/「死の商人」国家への道許すな2023.7.6
主張/武器輸出協議再開/「平和国家」の理念放棄するな2023.8.18
殺傷兵器輸出解禁の姿勢/政府が自公協議で見解提示2023.8.24


◆青年・学生の願いにこたえ、党と民青の魅力を語りぬこう:「数万の民青」「一万の青年・学生党員」実現し、未来を切り開く道に(吉良よし子*4
(内容紹介)
 赤旗等の記事紹介で代替。
赤旗
《特別決議》/5年間で「数万の民青」「1万の青年・学生党員」実現へ党の総力をあげよう/第8回中央委員会総会2023.6.26
「数万の民青」ともに/志位委員長ら民青役員と懇談2023.7.4


特集『AI、GAFAM*5と資本主義』
◆AI技術をめぐる競争・国家戦略の新段階と資本主義的充用(藤田実*6
◆ネット通販からクラウドサービスへ:巨大化するアマゾンとその民主的規制(佐藤喬)
◆急増する軽貨物ドライバー(高橋英晴*7
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
宅配個人事業主守る法規制ぜひ/大手業者と国に要請/建交労軽貨物ユニオン2021.11.12
主張/生成AIの利用/規制・ルール作りが欠かせない2023.4.15


◆運動と結び、当事者の思いにこたえ、多彩に論戦、前へ:日本共産党国会議員団第六回ジェンダー平等推進委員会から(上)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

ジェンダー平等へともに/国会質問リーフで対話2023.9.6
 本村伸子衆院議員は、党国会議員団が前回の総選挙以降の約2年間で行ったジェンダー関連の質問が120回以上にのぼると紹介。同意のない性的行為を処罰できるよう性暴力被害者が声を上げ、党議員団も国会で追及して刑法改正が実現したと述べ「声を上げていけば政治は変わる。この力をもっと大きくしていこう」と呼びかけました。
 ジェンダー平等委員会副責任者の山添拓参院議員は、男女の賃金格差や、トイレの男女格差、婚姻の平等、選択的夫婦別姓、中絶の権利など党議員団がジェンダー平等を求める多様な質問をしてきたと紹介。「家庭でも職場でもあらゆる場所でジェンダー平等を貫く社会へともにがんばりたい」と訴えました。


◆多摩のPFAS汚染とネットワーク型住民運動(根木山幸夫)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
東京・多摩 血中高濃度PFAS/住民団体中間結果 「横田基地も汚染源」2023.4.8
血中から高濃度PFAS/東京・多摩地域住民 「横田基地も汚染源」2023.6.9


シリーズ「戦争と平和の岐路に問う」
◆加害の出撃基地としての在日米軍基地:朝鮮戦争における爆撃と日本のはたした役割(林博史*8
(内容紹介)
 勿論朝鮮戦争は「加害の出撃基地」の最初にすぎず、その後も「ベトナム戦争」「湾岸戦争」「イラク戦争」で在日米軍基地は「加害の出撃基地」であり続けました。その点を厳しく批判する林氏です。
参考

日本に無差別爆撃の出撃基地だった自覚はあるか 朝鮮戦争休戦70年:朝日新聞デジタル
 日本は戦闘部隊こそ送り込みませんでしたが、掃海部隊を派遣しました。企業が、兵器や軍需物資の生産・修理を行いました。日本人が輸送や看護などに動員され、在日米軍基地では日本人従業員も働いていました。日本は、実質的に朝鮮戦争に参戦したと言っていいでしょう。

〈本の紹介〉朝鮮戦争無差別爆撃の出撃基地・日本/林博史 | 朝鮮新報
 爆撃を行ったB―29などの爆撃機は東京の横田基地と沖縄の嘉手納基地から飛び立った。
 本書の主題は二つ。一つは米軍の非人道的な無差別爆撃の詳細、二つ目は、加害に加担した日本の実態だ。
 朝鮮戦争のみならずベトナム戦争でも沖縄からB―52が飛び立つなど、米軍の直接出撃基地となったことなど加害の歴史を繰り返してきたと指摘。
 公文書の山から資料を探し出して丹念に整理した著者の苦労は計り知れない。一方で、一読者として本書の歴史観をすべて支持するわけではないこと、「北朝鮮」という言葉を無批判的に使用している問題点も指摘しておきたい。


◆「新たな戦前」の時代に沖縄戦をどう学ぶか(山口剛史*9
(内容紹介)
 山口氏は島田知事、荒井警察部長を描いた映画『島守の塔』を『島田や荒井の限界について触れられておらず極めて問題』『本土にも立派な人間がいたという話にしかなってないのではないか』『沖縄戦研究の現在のレベルにおいてはもはや島田や荒井を安易に美化することは許されない』と酷評しています。
 島田の限界については例えば島田知事の限界をも論じられているかに注目したい(沖縄戦時の知事である島田叡についてのドキュメント映画が公開) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。
 また、山口氏が「ウクライナ良心的兵役拒否運動(後で紹介するユーリ・シェリジェンコ氏等)」を紹介し、ロシアの侵略が非道であることは当然の前提とした上で「安易にゼレンスキーを美化していいのか?」「成人男性の国外脱出を禁止するウクライナ政府の措置を容認していいのか?」「戦争が1年経過しても停戦に動かないことは果たして正当化できるのか?」「それは総力戦に国民を強制動員した戦前日本と同じ過ちを犯すことではないのか?」と批判していることには俺的に「大いに共感しました」。多分kojitakenは「以前から敵視している俺は勿論」山口氏や前衛を「ロシアに甘い」としか評価しないのでしょうが、勿論「ゼレンスキー批判」はロシア擁護ではない。
 そして「戦争開始から1年が経過して明るい展望が見えない」中で「戦争を継続すること」も決して「当然の判断ではない」でしょう。
参考

|視点|受賞したウクライナの人権団体はノーベル平和賞に値しない | INPS Japan
 良心的兵役拒否者を支援するのが、シェリジェンコ氏と彼の組織であるウクライナ平和主義運動の役割である。ロシアの戦争抵抗者のことはよく耳にするが、欧米のメディアではロシアとの戦争で完全に結束した国として描かれているウクライナ国内にも、戦いたくないと思う人々がいるとシェリジェンコ氏は指摘する。
 ウクライナ平和主義運動は、分離主義者が支配するドンバス地方での戦闘がピークに達し、ウクライナ政府が国民に内戦への参加を強いていた2019年に設立された。シェリジェンコ氏によると、ウクライナの男性は 交通違反や公共の場での泥酔、警察官への何気ない無礼など、ちょっとした違反で路上やナイトクラブ、寮から軍召集をかけられたり、兵役にさらわれたりしていたという。
 さらに悪いことに、2022年2月にロシアが侵攻したとき、ウクライナ政府は国民の良心的兵役拒否権を停止し、18歳から60歳までの男性の出国を禁じた。

ユーリ・シェリアジェンコへの訴追(付録:ウクライナと世界のための平和アジェンダ、家宅捜索抗議) – ne plu kapitalismo(小倉利丸*10
 ウクライナ政府は、ウクライナ平和主義運動(Ukrainian Pacifist Movement)の中心を担ってきたユーリ・シェリジェンコをロシアの侵略を正当化した罪で正式に起訴したとWordl Beyond Warl.orgが報じ、ウクライナ政府に対する訴追取り下げの国際的な署名活動が始まっている。


◆論点『電動キックボードの規制緩和はどのように進められたか』(岡田里志)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/電動キックボード/規制の大幅緩和は危険すぎる2023.1.27
主張/電動キックボード/規制を強めることこそ必要だ2023.9.10


◆暮らしの焦点『困難を抱える妊婦さんの現状と課題:入院助産制度と特定妊婦支援の現場から』(西岡利泰)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。
特定妊婦とは 出産前からの支援の最前線 - NHK クローズアップ現代 全記録2022.6.28

増え続ける「特定妊婦」、過去10年で10倍8300人 広がる支援:朝日新聞デジタル2023.9.9
 「特定妊婦」とは、予期せぬ妊娠や貧困、若年妊娠などの理由で子育てが難しいことが予想されるために、出産前から支援が必要とされる妊婦のこと。児童虐待を防ぐために、2009年に児童福祉法に明記された。


メディア時評
◆テレビ:国連委が問う日本のメディア(沢木啓三)
(内容紹介)
【1】
 「国連が批判する日本のメディア」とは、何のことかと言えば、以下の通り、「主として」ジャニー喜多川の性加害です。

国連部会「被害者の実効的救済を」 ジャニー氏の性加害問題で声明:朝日新聞デジタル2023.8.4
 「日本のメディア企業は数十年にもわたり、この不祥事のもみ消しに加担したと伝えられている」とした。

 なお、沢木論文執筆時には「藤島ジュリーの社長辞任→その後のマスコミでの批判の高まりや企業のスポンサー撤退(例えばジャニーズ起用せず アサヒとキリン:時事ドットコムサントリーHDも「新たな契約、結ばない」 ジャニーズ事務所と:朝日新聞デジタル参照)」は表面化していなかったため、その点は沢木論文には反映されていません。
 もちろん沢木氏は

ジャニーズ性加害問題、報じなかったマスコミに批判 各社の見解は:朝日新聞デジタル
野村周・朝日新聞ゼネラルエディター兼東京本社編集局長の話
 日本を代表する芸能事務所の創業者が長年にわたり所属タレントに性加害をしていた疑惑について、なぜメディアはきちんと報じてこなかったのか。読者のみなさまから、厳しいご批判をいただきました。
 朝日新聞は、週刊文春の記事をめぐる裁判の判決を記事にしましたが、大きな扱いではありませんでした。今回、被害を訴える当事者の方たちが記者会見を開くまで積極的に報じてきませんでした。

ジャニーズ性加害問題で露わになったテレビ局の共犯性! ジュニアの練習場を提供したテレビ朝日はジュリーの謝罪後も批判なし|LITERA/リテラ
 そもそも、今回の一連の動きの端緒となったBBCおよび「週刊文春」の報道に対して反応したのはネットメディアだけで、大手マスコミは完全に沈黙。さらに、2023年4月12日に元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が日本外国特派員協会で記者会見をおこなったが、同日中に反応した大手マスコミは共同通信朝日新聞デジタル、読売新聞オンラインなどといった新聞メディアのみ。翌13日にジャニーズ事務所がコメントを発表したことを受け、ようやくNHKが報道したが、それも16時のニュース枠という扱いで、日本テレビはCS番組とウェブ、テレビ東京もウェブでのみ報じた。つまりテレビ局は、ジャニーズ事務所が公式コメントを出すまで(ボーガス注:地上波では)一切ニュースにしなかったばかりか、NHKが目立たない枠で小さく報じただけだったのだ。

という日本メディアの「共犯性」を批判しています。
 沢木氏曰く、『報道番組に定評があるTBS』が報道特集ニュース23で取り上げるなど比較的良心的だったのに対し、『サンデーライブ』で東山紀之を、『週刊ニュースリーダー』で城島茂をキャスターに起用するなど『他局と比べてもジャニーズとズブズブ』のテレビ朝日が最も扱いが酷かったとのこと。テレビ朝日の酷さについては『テレ朝の下請けを過去にしていたジンネット』高世仁ジャニーズ性加害とマスコミの責任 - 高世仁のジャーナルな日々で酷評しています。他にもテレ朝のジャニーズ忖度継続、内部からも怒りとあきれ――東山紀之降板の『サンデーLIVE!!』会見報じず(2023/09/12 12:18)|サイゾーウーマン等がテレ朝を酷評しています。『50歩100歩』『大同小異』かもしれませんが今回の件では『テレ朝が一番評判を落とした』といっていいのではないか?。
【2】
 また

「法的拘束力ない」と松野官房長官 ジャニー氏からの性被害を聴取した国連作業部会の指摘に:東京新聞 TOKYO Web
 松野博一官房長官は7日の記者会見で「作業部会の見解は、国連や国連人権理事会としての見解ではなく、法的拘束力を有しない*11」と述べた。
 松野氏は「個別の被害は事案ごとに裁判等で判断され、個別事業者における事案は事業者で適切に対応されるべきものだ」とし、政府として被害者や事務所、芸能界やメディアの関係者を調査するつもりはないとの見解を示した。

という岸田政権を「(政府広報に利用するなどジャニーズとしがらみがあるとは言え)何処まで恥知らずなのか」と酷評するとともにジャニーズ事務所をさすがに批判し始めても岸田政権への批判が弱い*12マスコミを「それでいいのか」と批判しています。
【3】
 また今回の国連勧告は「ビジネスと人権」でありジャニー問題は重要とは言え「問題のワンオブゼム」にすぎないことも指摘。
 ジャニーばかりを報じるメディアを「一面的」と批判すると共に

ジャニーズ性被害問題 “数百人巻き込まれたか” 国連作業部会 | NHK | 国連
 今回の来日では、エンターテインメント業界などの性的虐待*13や、技能実習生の労働環境や待遇に関する問題*14福島第一原子力発電所の除染作業に関する問題*15などを調査したと説明しました。

国連「ビジネスと人権」調査団 日本に「課題残る」 元ジャニーズJr.らにも聞き取り:朝日新聞GLOBE+
 会見でオラウィ議長は、日本で「ビジネスと人権」分野でリスクにさらされている集団として「特に女性やLGBTQI+、障害者、部落、先住民族*16少数民族技能実習生と移民労働者、労働者と労働組合のほか、子どもと若者」に「明らかな課題がある」と述べ、「リスクにさらされた集団に対する不平等と差別の構造を完全に解体することが緊急に必要だ」と指摘。
 その上で、「政府はあらゆる業界でビジネス関連の人権侵害の被害者に、透明な調査と実効的な救済を確保すべきだ。私たちは、日本に独立の国家人権機関(NHRI)の設置を求める」と述べた。

独立した人権機関なく「深く憂慮」国連の部会、LGBTQ差別や男女の賃金格差にも言及 | ハフポスト NEWS
 国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が8月4日に東京都内で記者会見を開き、12日間にわたる訪日調査の結果を報告した。
 「移民労働者や技能実習生の取り扱い、過労死を生む残業文化、バリューチェーンの上流と下流で人権リスクを監視、削減する能力を含め、さまざまな問題で大きなギャップが残っていることも認めた」として、労働現場における人権問題に言及した。
 声明には、人権侵害に対する救済システムの課題も盛り込まれた。同部会は今回の調査で、司法による救済へのアクセスが「特に懸念される」分野の一つとして、LGBTQの人権問題を挙げた。
 同部会は、日本に専門の国内人権機関がないことを「深く憂慮している」と述べ、「国内人権機関の地位に関する原則(パリ原則)」に沿って独立した国内人権機関を設置するよう促した。
 「女性」分野では、男女の賃金格差が依然として大きいことや、非正規労働者全体の約7割を女性が占めていることに言及。「日本の労働力におけるジェンダーの不平等をよく物語っている」と批判した。
 女性が昇進を阻まれたり、性的ハラスメントを受けたりする事例が報告されているとして、「性差別と闘い、安全で各人が尊重される職場を作るためには、政府が厳格な措置を導入するとともに企業がこれを実施に移さねばならない」と強調した。
 「LGBTQ」分野では、調査期間に何度も性的マイノリティ当事者に対する差別の事例を耳にしたと報告。トランスジェンダー当事者が、性別移行前の写真を履歴書に貼るよう求められたケースなどを踏まえ、「LGBTQI+の人々の権利を実効的に保護する包括的差別禁止法の必要性をさらに際立たせている」と指摘した。
 同部会は他にも、障害者や部落出身者などへの差別についても言及し、警鐘を鳴らした。
 「外国人技能実習制度」に関しては、実習先で事故に遭った実習生が解雇されたり、出身国の仲介業者への法外な手数料を負担させられたりするケースがあったと報告。
 政府の有識者会議で、同制度の見直しが検討されていることに触れ、「出身国政府との連携で仲介手数料を廃止し、実習生の転職に柔軟性を認めるなど、明示的な人権保護規定を盛り込むことを期待する」とした。
 同部会は2024年6月、訪日調査の報告書を国連人権理事会に提出する予定。

として「ジャニー以外の問題」を報じるメディアを評価。また「ジャニー問題以外にも国連勧告(例えば男女間賃金格差、外国人技能実習制度の差別待遇等の問題指摘、『独立の国家人権機関』設置要求等)に我々は注目すべきだ」としています。


ジェンダー覚書:The personal is political『乳幼児期の性について学ぶ』(中川葵)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

子どものうちから性教育を!被害者にも、加害者にもさせないために
 長年にわたり性教育をしてきた「どろんこ会」理事長の安永愛香さんは、保育園児の時期に必要な性教育について、こう話します。
性教育のいちばんのチャンスは幼児期だと思うんです。子どもたちが、『男の子と女の子の違いってなに?』『僕にはおちんちんがあるけど、(ボーガス注:女の子の)○○ちゃんにはないのはなぜ?』『私はお母さんのどこから生まれてきたの?』といった興味を持つのは、一般的な発達段階で言うと4~5歳ごろ」
「そのときに『コウノトリが運んできたのよ』とか『おへその穴が開いて生まれてきたのよ』といったウソを教えたり隠したりしてちゃんと教えてあげないと、余計に『なんで?』『どうして?』と子どもの中で疑問が膨らんでしまいます。」
 子どもの時期の性教育は、被害者にならないためだけでなく、加害者や傍観者にならないためにも重要なのです。

もう始まっています性教育/乳幼児からの性と生 ① 安達倭雅子(電話相談員)・・・今日の赤旗記事 - (新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々

きょうの潮流 2023年9月12日(火)
国保育団体合同研究集会「乳幼児期の性と保育」の分科会では、保育園での工夫が報告されました。たとえば壁が低く丸見えだったトイレを改善したり、部屋に仕切りを置いて着替える場所を作ったり。乳幼児だから平気だと考えず自分の体を守れるように配慮する。子どもは「自分が大切にされている」と感じ、他者を大切にする気持ちにつながっていくのだと
▼絵本を使った性教育で、だれを好きになってもいいこと、家族のかたちは多様でパパがいなくてもママが2人いても、いろいろあって当たり前だと伝えているという話も


文化の話題
◆音楽:声聴館アーカイブコンサートⅢ「戦没学生のメッセージ」を聴く(小村公次)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

あした元気になあれ:「鎮魂歌」は時を超えて=小国綾子 | 毎日新聞2023.8.15
 学徒出陣から80年。「戦没学生のメッセージ 声聴館アーカイブコンサート」が5日、東京芸術大のホールで開かれた。東京音楽学校(現東京芸術大)の戦没学生らが残した音楽作品の演奏会だ。
 中でも、鬼頭恭一さん(1922年生まれ、没年23)の「鎮魂歌」という小品に心が揺さぶられた。ビルマ(現ミャンマー)で戦死した同い年のいとこのために書いた作品。鬼頭さんは42年に同学校に入学し、翌年に学徒出陣。特攻隊を志願するも飛行訓練中に事故死した。終戦のわずか17日前だった。

キャンパる:学徒出陣80年 戦没学生の遺作曲に込められた思いに迫る | 毎日新聞2023.8.15
 鬼頭氏は同学校で作曲を学んでいたが、学徒出陣により海軍航空隊に入隊。飛行訓練中に事故死した。鬼頭氏は入隊後も作曲を続け、航空隊で作曲した譜面が残されている。その中でも「雨」は、愛する人が戦地に行き、帰りを待つ女性のもとに戦死を知らせる形見が届く、という内容で、穏やかさと力強さの曲調の変化が特徴的だ。
 他にも、コンサートでは1932年に同音楽学校内の臨時教員養成所を卒業し、和歌山県師範学校や高等女学校に音楽の教員として赴任後、徴兵されて戦死した竹之内喜八郎氏の楽曲も初めて演奏された。


◆演劇:ベテラン俳優の底力:俳優座『ボタン穴から見た戦争』、加藤健一事務所『ジン・ゲーム』(寺田忠生)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。
【参考:ボタン穴から見た戦争】
俳優座代表・岩崎加根子が伝える戦争 公演29年目 - 日本経済新聞2023.7.10

俳優座代表・岩崎加根子さん 今夏も特別公演 90歳語り継ぐ 戦争の不条理:東京新聞 TOKYO Web2023.4.20
 新劇の老舗「劇団俳優座」には途絶えさせられない舞台がある。28年間、毎年続ける特別公演「戦争とは…」だ。初回から立つのが劇団の代表も務める岩崎加根子さん(90)
 「ボタン穴から見た戦争*17」。七月十一日から上演される今年の特別公演「戦争とは…Vol・29」で語り聞かせる作品だ。
 原作はベラルーシノーベル賞作家アレクシエービッチさん*18の著作だ。子ども時代に第二次世界大戦を経験した百一人の証言で構成されている。
 岩崎さんはじめ劇団俳優座の有志で企画し、自主公演でスタートさせたのが朗読舞台「戦争とは…」だった。初回は戦後五十年の一九九五年。戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」などが朗読された。

劇団俳優座による“戦争とは…”シリーズ最新作「ボタン穴から見た戦争」 - ステージナタリー
 出演者には、戦争経験者である95歳の中村たつ、90歳の岩崎加根子らが名を連ねた。

戦争一色だった子ども時代 俳優阿部百合子さんは命の限り平和を叫ぶ:朝日新聞デジタル2023.8.15
 ベラルーシノーベル文学賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチさんの原作で、第2次世界大戦でドイツ軍に侵攻されたソ連白ロシア(現ベラルーシ)の子どもたちが体験した戦争を劇にした。爆撃や住民の虐殺、地雷処理班にかわいがられた孤児などが登場する。
 劇で教師役を演じた俳優座所属の俳優、阿部百合子さん(90)群馬県出身。「私の人生とまったく重なっている」と感じている。
 小学2年生の時に太平洋戦争が始まり6年生で日本の敗戦を迎えた。劇で演じた空襲の場面は、終戦間際に体験した米軍の伊勢崎空襲を思い出させた。

 若手も参加しているでしょうが「戦争経験者の長老(俳優座現代表の岩崎氏など)」にスポットが当たるのは分からないでもない。
 なお、阿部氏ですが

党文化後援会 参院選へ動画配信/参院議員(東京選挙区予定候補) 山添拓さん 対談 映画「百年と希望」の監督 西原孝至さん/「国民の苦難軽減」は党の原点/芸術支援迫る党に勇気もらう2022.5.31
 インタビュー「私にとっての日本共産党」では、俳優の阿部百合子さんが、小学生時代の疎開や空襲の体験を紹介。「戦争に反対したのが共産党だと知って以来、ずっと大ファンです」と語りました。

ということで左派ですね。


【参考:ジン・ゲーム】

竹下景子、加藤健一による二人芝居『ジン・ゲーム』 出演者コメントが到着 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
 2023年6月29日(木)~7月9日(日)下北沢・本多劇場にて、加藤健一事務所6月公演『ジン・ゲーム*19』が上演される。世界三大トランプゲーム*20のひとつ「ジン・ゲーム」。誰でも気軽に遊べる単純なトランプゲームが、孤独な老人の侘しさ、そして一筋縄ではいかなかった人生を暴く。少しチクリと刺さるような、ビターコメディー。二人芝居の相方には竹下景子を迎え、ピューリッツァー賞を受賞した会話劇の名作に挑戦する。
竹下景子コメント
 加藤健一事務所の公演に参加するのは『川を越えて、森を抜けて』(2009・2012年)、『喝采』(2017・2019年)に続いて3作目です。
 この脚本を手に取るまでジン・ゲームの「ジ」の字も知らなかった私ですが、メンタルもフィジカルにおいても強靭な加藤さんの胸を借りてコツコツ丁寧に役を創っていく所存です。どうぞよろしくお願いします。

加藤健一×竹下景子で二人芝居『ジン・ゲーム』上演決定! | えんぶの情報サイト 演劇キック
《STORY》
 老人ホームのサン・デッキで出会ったフォンシア(竹下景子)とウ工ラ一(加藤健一)。
 入居者や食事や看護師への愚痴で息の合う二人。
 ホーム独特の空気感に馴染めない二人は、トランプ遊びを始める。
 時間つぶしがてら気軽に始めたゲームだが、初心者のフォンシア相手に全く勝てないウエラーは、対戦を重ねるごとに苛立ってきて。
 単純なトランプゲームが、孤独な老人たちの“単純ではない”過去をあらわにする。

ジン・ゲーム(演劇) | ゆうの演劇レビュー
 サンルームで一人楽しむ入居者のウェラー(加藤健一)は、新参者のフォンシア(竹下景子)と親交を深めようと勝負に誘う。熟練者の自分が負けるわけない。孤独に時間をつぶす彼の前に、格好の餌食がやって来たわけだ。
 ところが、あっさり負ける。将棋や囲碁といった実力がはっきり出るゲームならともかく、運の要素が強いカードゲームなら、現実でも初心者が勝つ余地はあるだろう。ビギナーズラック。ウェラーもまだ余裕顔だ。
 次も、次も負ける。いくらやっても勝てない。ここらあたりから、ナンセンスコメディーの色合いを深めていく。と同時に、ウェラーの感情もヒートアップしていく。
 彼は最後まで勝てないんだろうなあというのは、観客の誰もが確信している。その期待は裏切られない。負けた後の振る舞いは、回数を重ねるにつれて大人気なさを増していく。そこにこの芝居の醍醐味がある。
 「まぐれですよ。私は強くないですよ」というフォンシアの何気ない一言が油を注ぎ、「俺はそんなやつに負けるのか」と突っかかり、敵意をむき出しに。室内から聞こえるエーデルワイスの合唱ですら忌々しい雑音に聞こえて、悪態をつく。挙げ句の果てには、テーブルをひっくり返し、トランプを撒き散らして、「黙れクソババア」。
 1幕の終わりの「クソババア」によって、2幕が開けたときの関係性は最悪だ。それでもウェラーはゲームをしたい。他に相手がいないからだ。フォンシアは当然、「あなたはゲームのときだけ狂人になるから嫌だ」と拒否。それでも引かないウェラーがあの手この手で挑発し、最後の一勝負に持ち込もうとする様が2幕の見所だ。
 面会人や友人がいない彼には、カードゲーム以外に自分の居場所があるのだろうか。そう考えると切ない。

「ジン・ゲーム」を見る: 芝居遊歴控
 老人ホームに入所し、髪が真っ白な年齢の男女二人の芝居で、客席をほぼ満席にするって凄い力だと思う。
 客席の後方から「客席の年齢層が高いね」と語る声が聞こえてきて、思わず振り返って見回してしまい「確かに」と思った。

 『男はつらいよ・口笛を吹く寅次郎』(1983年)ではマドンナだった竹下景子(1953年生まれ:相手役の加藤は1949年生まれ)も「老人ホームの入居者」を演じる年齢なんだなとしみじみ。

*1:日本共産党書記局次長(党常任幹部会委員兼務)

*2:日本共産党学習・教育局長代理

*3:日本共産党社会科学研究所副所長(党幹部会委員兼務)。著書『新しい世紀に日本共産党を語る』(2003年、新日本出版社

*4:参院議員。党青年・学生委員会責任者(党常任幹部会委員兼務)

*5: グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトのこと

*6:桜美林大学教授。著書『日本経済の構造的危機を読み解く』(2014年、新日本出版社)、『戦後日本の労使関係』(2017年、大月書店)、

*7:建交労軽貨物ユニオン委員長

*8:関東学院大学教授。著書『沖縄戦と民衆』(2001年、大月書店)、『BC級戦犯裁判』(2005年、岩波新書)、『シンガポール華僑粛清』(2007年、高文研)、『戦犯裁判の研究』(2009年、勉誠出版)、『沖縄戦 強制された「集団自決」』(2009年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『沖縄戦が問うもの』(2010年、大月書店)、『米軍基地の歴史』(2011年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『裁かれた戦争犯罪:イギリスの対日戦犯裁判』(2014年、岩波人文書セレクション)、『暴力と差別としての米軍基地』(2014年、かもがわ出版)、『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)、『沖縄からの本土爆撃:米軍出撃基地の誕生』(2018年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『帝国主義国の軍隊と性:売春規制と軍用性的施設』(2021年、吉川弘文館)、『朝鮮戦争無差別爆撃の出撃基地・日本』(2023年、高文研)等。個人サイトWelcome to Hayashi Hirofumi'

*9:琉球大学教授

*10:富山大学名誉教授。著書『多様性の全体主義・民主主義の残酷』(2005年、インパクト出版会)、『抵抗の主体とその思想』(2010年、インパクト出版会)等

*11:国連勧告(例:代用監獄への批判)について「法的拘束力がない」と居直るのは以前からの話ですが。

*12:マスコミの政権批判が弱いのはこの件に限りませんが。

*13:「エンタメ業界の性的虐待」の典型例が勿論ジャニー問題。なお「など」なのでいわゆる「セクハラ問題」も調査対象であることに注意

*14:これについては例えば20歳ベトナム人技能実習生は「休みたくても、休めません」と…“奴隷労働”と非難された技能実習制度のリアル | 文春オンライン赤旗主張/外国人技能実習/見直しではなく制度の廃止を参照

*15:つまりは除染作業員の被曝労働問題でしょう

*16:アイヌのこと

*17:2016年、岩波現代文庫

*18:著書『戦争は女の顔をしていない』(2016年、岩波現代文庫)等

*19:ジン・ラミーとも言う(ジン・ラミー - Wikipedia参照)

*20:ググったところ他の二つはポーカーとコントラクトブリッジのようです。