珍右翼・高世仁に突っ込む(2023年2/28日分)(副題:迷探偵ボーガスの推理)

「戦争を始めない」アフリカの決意 - 高世仁のジャーナルな日々
 副題の意味については後で分かります(思わせぶりに)。
 なお、引用されてるのは「ケニア国連大使の言葉」なので「ケニアの決意」でしか無いと思います。たとえケニア国連大使が「これはアフリカの総意だと思う」と言ったとしても。

 国連総会は23日、ロシア軍に「即時、完全かつ無条件の撤退」を要求し、「ウクライナでの包括的、公正かつ永続的な平和」の必要性を強調する決議案を141カ国の賛成で採択した。
 反対したのはロシアのほか、ベラルーシ北朝鮮エリトリア、マリ、ニカラグア、シリアの7カ国で、前回より2カ国増えた。中国やインド、イラン、南アフリカなど32カ国は棄権票を投じ、13カ国は投票しなかった。
 ロシアを撤退へと追い込むのに、「民主主義VS専制主義」の構図を振りかざすことへの疑問、批判が次第に強まっているように思われる。
 『朝日新聞』の24日の社説は―
「バイデン米政権が説く『民主主義対専制主義』といった対立軸では、かえって世界の分断を深める恐れがある。
 ここは『武力による一方的な国境変更は認めない』という法規範を掲げたい。国連憲章がうたう基本ルールであり、大多数の国が賛成できるはずだ。」と説く。
 過去、アメリカはアフガニスタンで「自由と民主主義」の錦の御旗のもと、20年もの戦争を行い、すさまじい人的被害と国土の破壊をもたらした。ベトナムイラクの戦争も同様で、世界を「民主主義」を掲げて分断することは、説得力を持たないばかりか、いくつもの国々から強い反発がある。
 国連決議が圧倒的多数の賛同を得たのは、あくまで「武力による一方的な国境変更は認めない』」という国連憲章に沿った主張だからである。この憲章のラインで世界の国々をまとめていくしかない。

 まあ、ロシア非難国が全て民主主義国かと言ったら勿論違いますからね。
 一方棄権票を投じ「NATO諸国のロシア非難から距離を置く」インド、南アBRICSでロシアとしがらみがある)は明らかに民主国家の訳です(民主国家では他にもブラジル(BRICSでロシアとしがらみがある)が同様に「NATO諸国のロシア非難から距離を置いていた」かと思います)。またインドはこのように「NATO諸国のロシア非難から距離を置く」一方で、「クアッド(日米豪州インドの四国連合)」の構成メンバーなので、「専制(ロシア)VS民主(米国)」と言う枠組みからは明らかに外れている。
 さて朝日を引用した高世ですが、『民主主義対専制主義』といった対立軸では、かえって世界の分断を深める恐れがある。と言う主張は以下の通り、日本共産党もしています。

赤旗ウクライナ侵略/「価値観」で世界を二分するのでなく、「国連憲章を守れ」の一点で団結を/志位委員長が大学人の集いで講演2022.4.30
 志位氏は、バイデン米大統領は3月の一般教書演説でロシアを激しく非難したが、「国連憲章」「国連」という言葉は一言もなく、押し出したのは「民主主義対専制主義のたたかい」というスローガンだったと指摘。プーチン政権は専制主義的な政権であることは間違いないとしつつ、「いま問われているのは、あれこれの『価値観』ではない」、「あれこれの『価値観』で世界を二分したら、解決の力も解決の方向も見えなくなる」とし、現にいま、アメリカの立場に新興国や途上国などから批判が上がっていると述べました。「大切なのは、あれこれの『価値観』で世界を二分するのでなく、『国連憲章を守れ』の一点で世界が団結することです」と強調しました。

赤旗第93回中央メーデー/志位委員長のあいさつ2022.5.2
 バイデン米大統領は、「民主主義対専制主義のたたかい」というスローガンを打ち出しています。しかしみなさん、今大切なのは、あれこれの「価値観」で世界を二分することではなく、「ロシアは侵略をやめよ」「国連憲章を守れ」という一点で全世界が団結することではないでしょうか。

赤旗2022憲法大集会/志位委員長のあいさつ2022.5.4
 米国のバイデン大統領は、「民主主義対専制主義のたたかい」というスローガンを打ち出しています。しかし、みなさん。いま大事なことは、あれこれの「価値観」で世界を二分するのではなくて、「ロシアは侵略をやめろ」、「国連憲章を守れ」――この一点で、全世界が団結することではないでしょうか。

赤旗自由と平和 まっすぐ、つらぬく。日本共産党の躍進を/神戸・名古屋 志位委員長が訴え2022.5.15
 志位氏は(中略)バイデン米大統領が「民主主義対専制主義のたたかい」と述べ、岸田首相が「価値観を共有するG7主導の秩序回復」を繰り返していることについて、「今大切なのは、あれこれの『価値観』で世界を二分することでなく、『ロシアは侵略をやめよ』『国連憲章を守れ』という一点で全世界が団結することです」「そのための9条に基づく外交努力を日本政府に強く求めたい」と強調しました。

赤旗ロシアの侵略止めるには―/“「民主対専制」の構図は有害”/「ルールに基づく国際秩序」で結束を/米欧識者ら次々2022.5.16
 志位氏は、「あれこれの『価値観』で世界を二分するのでなく、『国連憲章を守れ』の一点での団結」が必要だと指摘してきました。

赤旗平和と暮らし―共産党躍進のうねりを/参院選政策の骨格を発表/志位委員長が記者会見2022.5.20
 第1は、「ロシアは侵略をやめよ」「国連憲章を守れ」――この一点で全世界が一致団結することです。志位氏は、バイデン米大統領の「民主主義対専制主義のたたかい」というスローガンや、岸田文雄首相の「価値観を共有するG7(主要7カ国)主導の秩序を回復する」などの主張について、「あれこれの『価値観』で世界を二分するのではなく、国連憲章に基づく平和秩序を回復する――この一点で全世界が団結することが必要です」と強調しました。

赤旗力対力でなく、外交力で平和を/日本共産党の安全保障論のブックレット出版/志位委員長が会見2022.5.25
 第1章の「ウクライナ侵略と日本共産党の立場」では、ロシア・プーチン政権の無法を明らかにし、「ロシアは侵略をやめよ」「国連憲章を守れ」の一点で全世界が団結することの重要性を強調。バイデン米大統領の「民主主義対専制主義」などあれこれの「価値観」で世界を二分する対応は解決につながらないことを詳しく明らかにしています。

赤旗国連憲章守れの一点でロシア包囲 賃金が上がってこそ持続的に成長/小池書記局長が政策訴え/「ニッポン塾」にゲスト出演2022.5.26
 小池氏は、ロシアによるウクライナ侵略を止めるには、「民主主義対専制主義」のように「価値観」で世界を二分してしまうと、団結することは難しいと指摘。「(ウクライナ侵略は)明確な国連憲章違反だ」「国連憲章を守り、戦後の平和秩序を回復する。この一点で団結してロシアを包囲することが重要だ」と訴えました。

赤旗自由と平和 まっすぐつらぬく――東京から共産党躍進を/池袋で志位委員長が訴え2022.5.29
 志位氏は、プーチン政権によるウクライナ侵略で、バイデン米大統領が「民主主義対専制主義のたたかい」と述べていることに対して、(中略)「いま大切なのは、あれこれの『価値観』で世界を二分することでなく、『国連憲章を守れ』という一点で全世界が団結することではないでしょうか」と訴える

赤旗「自由と平和 まっすぐつらぬく」―首都・東京から共産党躍進を/東京・池袋 志位委員長の演説2022.5.30
 私が強く危惧しているのは、アメリカのバイデン大統領が「民主主義対専制主義のたたかい」だというスローガンを打ち出していることです。こうやって世界を二つに分けてしまったら、解決の道が見えなくなるのではないでしょうか。

赤旗参議院選挙政策/平和でも、暮らしでも、希望がもてる日本に/2022年6月8日 日本共産党2022.6.9
 バイデン米大統領は「民主主義対専制主義のたたかい」とし、岸田首相も「価値観を共有するG7主導の秩序」などと、特定の「価値観」で世界を二分する態度をとっています。そして「日米同盟の抑止力強化」をうたった日米首脳会談にみられるように、「力対力」の軍事ブロック的対応を行っています。これでは戦争を拡大し、新たな危険をもたらすことになると警告しなければなりません。
 特定の「価値観」で世界を二分し、軍事ブロック的対応で新たな危険を生むやり方ではなく、「ロシアは侵略をやめろ」「国連憲章を守れ」の一点で世界の政府と市民社会が団結することをよびかけます。

赤旗6中総と世界の本流/――ウクライナ問題をめぐる大逆流に抗して/緒方靖夫2022.8.5
 第1に、ウクライナ戦争での一番の危険は、「民主主義対専制主義のたたかい」のスローガンで世界を分断することだという点です。

赤旗「核兵器のない世界」――現状と展望をどうみるか/広島 志位委員長の記者会見2022.8.9
 G7が中心になって非常に重大な分断を世界に持ち込んでいる。つまり、バイデン米大統領がいうように「民主主義対専制主義のたたかい」だと、特定の「価値観」で世界を二分している。こうして世界を二分するとウクライナ問題の解決は遠のくことになります。そうではなく、「ロシアは侵略をやめろ」「国連憲章を守れ」、この一点で全世界が団結する。これが侵略を終わらせるうえで何より大事です。ところがG7という枠組みは、バイデン米大統領と一体に世界に分断をもちこんでいるのです。

赤旗軍事強化より外交強化/BS11「リベラルタイム」 志位委員長縦横に語る2022.8.12
 日本共産党志位和夫委員長は10日放送のBS11番組「リベラルタイム」に出演し、キャスターの渡辺美喜男氏*1(月刊『リベラルタイム』編集長)、サブキャスターの田代沙織氏の質問にこたえて縦横に語りました。
渡辺
 米国のバイデン大統領がロシアのウクライナ侵攻に対して「民主主義対専制主義のたたかい」と言った。そういう区分けを世界でしていいのか。
志位
 これも軍事ブロック的対応の問題点なんです。
 ロシアの侵略に対しては、国連憲章を守れ」の一点で世界が団結すべきです。「民主主義対専制主義のたたかい」と、特定の「価値観」で世界を二分する対応をすると団結ができなくなってしまう。

赤旗検証 ウクライナ侵略半年 日本共産党の平和の論陣/「国連憲章守れ」貫く/価値観で二分するな 世界の良識と共鳴2022.8.24
 米国のバイデン大統領は3月2日、米国政府の一般教書演説で、ロシアを激しく批判するも、「国連憲章」を一度も引くことなく「民主主義対専制主義のたたかい」というスローガンを押し出しました。
 これに対し、志位氏は、プーチン政権が専制主義的な政権であることは間違いないとしながらも、「今問われているのはあれこれの『価値観』ではありません。あれこれの『価値観』で世界を二分したら、解決の力も、解決の方向も見えなくなってしまうのではないでしょうか」と指摘。「いま大切なのは、あれこれの『価値観』で世界を二分するのではなく、『国連憲章を守れ』の一点で世界が団結することではないでしょうか」(4月29日、大学人と日本共産党のつどい)と訴えました。
 (ボーガス注:『国連憲章を守れ』を打ち出さない)米国の対応の背景には、アフガン戦争やイラク戦争をはじめ、米国自身が国連憲章を踏み破ってきた歴史に加え、現在も米国中心の軍事ブロックを世界に張り巡らすことで、自国の利益を追求する戦略*2があります。

赤旗主張/続くロシアの侵略/国連憲章にもとづく解決こそ2022.12.31
 米国のバイデン政権などが主張する「民主主義対専制主義」の構図は、米国が主導する特定の価値観によって世界に分断を持ち込むことになります。この価値観をたてに、国際社会からロシアを排除することは解決の妨げです。

赤旗「国連憲章を守れ」の一点での団結強化こそ戦争終結の道/軍事対軍事でなく包摂的な平和の枠組みを/志位委員長が談話2023.2.25
 国連総会決議は、「民主主義対専制主義」と、世界をあれこれの「価値観」で二分するのではなく、国連憲章順守の一点で国際社会が団結することの重要性を示した。
 この道をゆるぎなく進み、さらに多数の国ぐにの声にしていくことこそ、この残虐で無法な侵略戦争を終わらせる最大の力となることを強調したい。
「国連憲章を守れ」の一点での団結強化こそ戦争終結の道――軍事対軍事でなく、包摂的な平和の枠組みを│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会

 「ソフトな支持者」とはいえ、やはり共産支持者として前衛などを読んでるとある程度共産党の主張について「うろ覚え」でも記憶に残り「確かこれって共産党も同じ事主張してたよな」などと気づきますね。
 で、俺が思ったのは「高世って何らかの理由(要するに共産党関係から仕事を受けたとか損得勘定の話ですが)で志位執行部に媚びてんじゃね?」「でも小心者なのでさすがに全世界に公開されてるブログでは露骨にそうすることができず朝日とか赤旗以外を持ち出してんじゃね?(但し党支持者から、『高世さんは共産党と同意見なんですね』等と言われれば露骨に媚びるんじゃね?)」ということですね(これが副題の意味『迷探偵ボーガスの推理』です)。
 家族会と巣食う会の見解と違う報道ができずに高世仁の北朝鮮報道は自滅した(関川夏央もたぶん同じ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘するように何せずっと「巣くう会、家族会」の幇間太鼓持ちをしてきた男が高世ですからね。共産党と何らかのしがらみができれば「巣くう会、家族会への幇間行為」と同じことしても不思議じゃない。
 そうすると「今頃気づくのも愚かな話」なのですが俺が気づいたことが「あれ、そういえば高世って松竹除名についてほとんど触れてねえな?」ということです。
 一応

中村哲医師とフランクル5 - 高世仁のジャーナルな日々2023.2.8
 日本共産党の除名処分が注目されている。
(中略)
 「民主集中制」は日本共産党のアキレス腱。共産党は「恐い」という国民の意識の根本にこの問題がある。これを乗り越えないと、共産党が政権に近づくことはもちろん、今後、大きく支持を伸ばすこともむずかしい*3だろう。

では触れている。でも今のところ、たったこの一つだけ(勿論、高世に松竹除名を熱心に取り上げる義務はないのですが)。しかもタイトルは「松竹除名」ではない(確かにタイトルにある中村哲氏とフランクルについて、記事において触れてはいますが)。「一応共産党を批判しました」と言うアリバイ作り行為ではないか。

*1:著書『不況でも儲ける「コンシェルジュ経営」』(2003年、小学館文庫)、『「躓き」の効用:「オニキス」成功物語』(2006年、リベラルタイム出版社)

*2:青字部分のことを米国帝国主義と呼ぶわけです。今日も「反党裏切り分子」松竹伸幸に悪口する(2023年2/27日分) - bogus-simotukareのブログで批判しましたが「日米安保容認分子」「反党裏切り分子」松竹は「米国帝国主義」という党の認識に不満があるようですが「党の重要方針に不満があるなら松竹は離党しろよ、何のために在籍してるんだよ(まあ除名されましたけど)」で終わる話です。

*3:民主集中制の是非」はともかく、俺個人は「共産の支持拡大」が困難な「メインの理由」はそういうことではなく「日本人の保守性」だと思っています。だからこその自民党万年与党でしょう。そもそも1955年の自民党誕生後、政権交代は「細川、羽田内閣(1993~1994年)」「民主党政権(鳩山、菅、野田内閣:2009~2012年)」しかない。