10/2にジャニーズ事務所が記者会見(社名変更等発表)ほか(2023年10/3日記載)

「ジャにのちゃんねる」名称変更 嵐の二宮さんら出演、性加害問題で - 産経ニュース

 自身のユーチューブチャンネル「ジャにのちゃんねる」を更新し、チャンネル名を変更し、当面投稿を休むと発表した。新しい名称は募集するという。

 「ジャ」は「ジャニーズ」の意味でしょうから、「ジャニーズ事務所自体がジャニーの名前の完全消滅(事務所名はスマイルアップに改名し被害者対応(金銭補償等)のみを実施、被害者対応終了後廃業し、所属タレントのマネジメントは新たに発足する新事務所で実施。関ジャニ∞、ジャニーズJr.等「ジャニーズ」がつくグループ名も変更予定)を表明した今」当然名前の変更は不可避でしょう。


質問指名にNGリストか 2日のジャニーズ会見で NHK、ニュースで報道 - 産経ニュース
 事実ならとんでもない話であまりにも無反省です。それにしてもこんな報道をするとはNHKも随分変わったもんです(もはや紅白歌合戦でのジャニーズ出演の可能性も乏しい?)。そして内部告発なのでしょうが、ジャニーズも随分と変わったもんです。
 なお、NGリストの一人ではないかと見られてるのが

「八百長会見」ジャニーズ会見で指名されなかったネットメディア編集長が怒り「最前列の真ん中でずっと手を挙げ続けたのに」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
 ジャニーズ事務所が2日に開いた記者会見で、ネットメディア「Arc Times」の尾形聡彦*1編集長が、質疑応答に指名されなかったことに「八百長会見」と不満をぶちまけた。

という尾形氏です。
 なお、ジャニーズ事務所 NHKのNG記者リスト報道に「弊社の関係者は誰も関与しておりません」 - ジャニーズ : 日刊スポーツによればジャニーズ曰く「記者会見のセットを頼んだPR会社の行為で当社は関わってない」「実際、そんな対応はしてない」とのことですが果たして信用できるのかどうか。


NGリスト「事務所関与せず」 PR会社が作成認め、謝罪 - 産経ニュース
 ジャニーズをかばうために罪をかぶった疑いが残るので何とも言えませんね。


「被害者をばかにしている」ジャニーズ会見に当事者たちが再び怒った 「芸能活動なくすべきだ」との声も:東京新聞 TOKYO Web(望月衣塑子)

 「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の木村伸一さん(46)は「新会社に所属タレントを移したら結局、今の事務所が存続することとほとんど変わらない。本来は所属タレントを他の芸能事務所に移籍させ、事務所の芸能活動をなくすべきだ」と指摘した。

 この辺りは価値観の問題ですが小生は「ジャニーズ事務所の完全な廃業(所属タレントは他事務所*2に移籍か、個人事務所を設立)」とまで厳しいことを言う気はありません。なお、木村氏の意見は彼の個人意見に恐らくすぎず「被害者の総意」ではないでしょう。

 事務所側が示した補償についても「訴訟を起こされるのを懸念し、補償を急ぎ、事を荒立てたくないのだなと感じた」と語った。

 そこまで言うのは失礼ながら「勘ぐりがすぎる」のではないか。「補償を急ぐこと」それ自体は何ら悪いことではない。
 勿論「補償内容の具体案」が出た際に内容を批判するのは構いませんが。


【ジャニーズ会見詳報】㊥藤島前社長「叔父とは一度も2人で食事をしたことない」 - 産経ニュース

 皆様の前でお話ししたいことを過呼吸にならずにお伝えできる自信がなく、このようなお手紙にさせて頂きました。誠に申し訳ございません。

 欠席したのは「何だかなあ」感がありますがこうした手紙の形でしか本心が吐露できないのではあるのでしょう。
 出席して手紙と同じことを話し、マスコミの厳しい批判を浴びるというのは確かに精神的にきついものがあります。

 ジャニーズ事務所は、ジャニーだけではなく、私の母であるメリーも権力を握っていたと思います。ジャニーはメリーからお小遣いをもらうという形でしたので、経営的なことは全てメリーが決めていたと思います。
 ジャニーが裁判で負けた時も、メリーから「ジャニーは無実だからこちらから裁判を起こした。もしも有罪なら私たちから騒ぎ立てるはずがない。本人も最後まで無実だと言い切っている。負けてしまったのは弁護士のせい」と聞かされておりました。

 おそらく「マスコミ等に圧力をかけていたのはジャニーと言うより姉のメリー」というのは事実なのでしょう。
 だからジャニー(2019年7月死去)が死んでもメリー(2021年8月死去)が存命中はここまで問題が騒がれなかった。
 ジャニーは社長の肩書きを持っていても「天才的芸能マネージャー」にすぎず、「タレントマネジメント」以外の面(経営や『不祥事報道潰しなどのマスコミ対策』等)は「メリー(ジャニー生前はジャニーが社長、メリーが副社長、ジャニー死後は会長、名誉会長を歴任)が支える」と言う構図だった(つまりメリーがいなければジャニーズもあれほどの大事務所になってなかった)のではないか。
 メリーが本心「弟の無実」を信じていたのか、強弁かはともかく、メリーにこう言われては「何もできない」そうした「絶対的権力者」がメリーだったのでしょう。

 母メリーは、私が従順な時はとても優しいのですが、私が少しでも彼女と違う意見を言うと気が狂ったように怒り、叩き潰すようなことを平気でする人でした。
 20代の時から、私は時々過呼吸になり倒れてしまうようになりました。当時病名はなかったのですが、今ではパニック障害と診断されています。私は、そんなメリーからの命令でジャニーズ事務所の取締役にされておりましたが、事実上、私には、経営に関する権限はありませんでした。

 「ジャニー無実」を主張する母メリーに逆らえなかったことを言い訳してることは確かですが、一方で「全くの嘘」ということでもなく、ジュリーには「毒親の被害者」と言う面もあるでしょう。
 そしてさすがに「全く権限がなかった」ということもないでしょうが「おじジャニー(生前社長)や母メリー(ジャニー生前は副社長、死後は会長、名誉会長を歴任)に逆らうこと(例えば、性加害問題で非を認めること)は絶対にできない」「彼らの決めた枠内でしか動けない」と言う意味では「権限はなかった」のでしょう。そしてだからこそ「彼女には母メリーと違いこの問題でマスコミを恫喝して黙らせる」ほどの手腕もなかったし、また「メリーと違いそこまでする動機もなかった*3」のでしょう。だからメリー死後に問題が噴出した。


世論に阿り諂う藤島ジュリー景子氏の手紙から見えてくる「一族郎党皆殺し」の日本の伝統的発想: 白頭の革命精神な日記

 ジャニーズ事務所を廃業することが、私が加害者の親族として、やり切らねばならないことなのだと思っております。

 白頭先生も批判していますが「ジュリーの責任」は「ジャニーの親族」であることではなく、仮に「実権のないお飾り(実権はジャニー、メリーが保有)」だとしてもジャニー社長、メリー副社長体制で「取締役を務め」、また「ジャニー死後は社長(母メリーが会長)」を務めたことであり、こうした物言いは不適切です。
 「加害者の親族」としてではなく「ジャニーズ事務所経営幹部」として責任があるわけで、彼女が「ジャニーの姪、メリーの娘」でも「ジャニーズ事務所の経営に無関係」なら何の問題もない。こうした物言いはジュリーが「取締役、社長としての責任」をごまかそうとしてると疑われても文句は言えないでしょう。


結局、日本世論は、ジャニー喜多川の性加害問題を「根源的には独占の問題である」と正しく認識できていないのでは?: 白頭の革命精神な日記
 重要な指摘だと思うので紹介しておきます。
 性加害もみ消しは「米国一強による米国の世界各地での無法(軍事侵攻等)」「自民党の万年与党化が助長した安倍の無法(モリカケ桜疑惑)」等と同様に「ジャニーズが芸能界であまりにも力を持ちすぎたこと(白頭氏の表現ではジャニーズの独占的支配)が一因」であり、そうした視点で見るならば「例は何でもいい」のですが
【1】「以前の所属事務所による営業妨害」が噂される「のん(旧芸名&本名:能年玲奈)のテレビでの活動が減ったこと」(これについては白頭氏も記事内で指摘)
【2】「彼女が信心する幸福の科学に言わされており事実無根」と以前の所属事務所は反論しているが「所属事務所にやりたくない仕事を強要されていた(例えば清水富美加「レプロ社長を殺したいと思った」 暴露本『全部、言っちゃうね。』衝撃内容: J-CAST ニュース【全文表示】(2017.2.17)、【清水富美加さん出家】「全部、言っちゃうね。」斜め読み(1)自殺未遂、水着の仕事や待遇…赤裸々に告白「マインドコントロールみたい」(2/2ページ) - 産経ニュース(2017.2.20)参照)」等と告発し、退所した「千眼美子(旧芸名&本名:清水富美加)」
【3】お笑い事務所として絶大な力を持つ吉本興業への批判が弱いこと(島田紳助の問題など吉本不祥事について明らかにテレビ局の報道が及び腰)
等もこの機会に論じられるべきではないか(ちなみに能年と清水の以前の所属事務所は単なる偶然か、それとも噂されるように酷い会社なのかはともかく、レプロエンタテインメントという同じ事務所です)。
その他
【1】「ジャニーの個人犯罪」で片付けるのは論外
【2】ジャニー個人に留まらない「セクハラ(権力を悪用した性犯罪)」や「ペドフィリア(児童への性犯罪)」という観点も一面的
【3】新事務所において「この種の権力構造(事務所とタレント、事務所とテレビ局*4)」が維持されるのであれば「スターリン批判後のソ連共産党(ポストスターリン体制はスターリンほど酷くないものの、スターリンの個人責任を強調したことで民主化が進まなかった)」とどこが違うのか、繰り返すが問題はジャニー個人ではない
という白頭氏の主張には同感です(なお、今回のジャニーズ批判は白頭氏が言うように「世界の共産党におけるスターリン批判」並みのインパクトが芸能界にあったと言える気がします)。
 しかし「所属タレントへの性加害」て果たしてジャニーだけなんですかね。「被害者数の多さ」「ペドフィリア&ゲイという特異性(多くの場合、この種の性加害は加害者=男性、被害者=成人の女性芸能人ではないか)」でジャニーが隠しきれなかっただけで「他にもあるのではないか」「ジャニー以外の芸能事務所幹部が皆聖人君子とは思いがたい」のですが。


弁護士「立証責任を被害者に転嫁しない」 ジャニーズ性加害補償 | 毎日新聞

 立証責任を被害者に転嫁しない。全ての責任はジャニーズ事務所、スマイルアップ側にあるという前提で、いろんな材料で、被害者の救済に漏れが無いように認定していきたい。

 元慰安婦*5について「本当の被害者か分からない」と誹謗していた連中はこうしたジャニーズの態度をどう評価するのか。
 そして「元慰安婦を誹謗したウヨ」同様、一部の「ジャニオタ」は「本当の被害者か分からない」と誹謗するのでしょう。まあ確かにそのリスクはありますが、そうした事態を生んだのは「日本政府やジャニーズ事務所」がすぐに非を認めなかったからで、被害者に責任転嫁すべき話ではない。


「ジャニーズ」の名称全て変えると東山社長 - 産経ニュース

 ジャニーズ事務所東山紀之社長は2日の記者会見で、所属グループ「関ジャニ∞」や「ジャニーズWEST」「ジャニーズJr.」など「ジャニーズ」と付く名称を全て変える方針を示した。

岡田准一さん退所へ 元「V6」、俳優業で活躍 - 産経ニュース
【ノーカット動画】ジャニーズ新社名は「SMILE-UP.」 補償後廃業へ タレント業務は新会社で - 産経ニュース
日産、広告や販促物にジャニーズタレントの起用停止…テレビCMに木村拓哉さん : 読売新聞
 「社名変更(しかも補償専門で補償終了後には廃業、タレントマネジメントについては別途、新会社を設立)」「ジャニーの名前を全て消去」「所属タレント(岡田准一)の退所」「所属タレント(木村拓哉)のCM中止」とはジャニーズ事務所も随分と追い詰められたモンです。
 岡田も

岡田准一 - Wikipedia
 2015年、日本アカデミー賞において『永遠の0』(百田尚樹の同名小説の映画化)で最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』(直木賞を受賞した葉室麟の同名小説の映画化)で最優秀助演男優賞をダブル受賞。2022年、映画『ザ・ファブル:殺さない殺し屋』(南勝久の漫画『ザ・ファブル』の映画化)、『燃えよ剣』(司馬遼太郎の同名小説の映画化、土方歳三役)でブルーリボン賞主演男優賞

という「俳優として有能な人物」のようですから「ジャニーの性加害」で干されることに耐えられなかったのでしょう。
 それにしても「経営幹部」として謝罪会見に臨むことになった「東山や井ノ原(本業は俳優)」はよほどジャニーズと腐れ縁があるんでしょうか?
 いかに「ジャニーズ事務所それ自体」が完全消滅することは「おそらくありえない(新事務所に残るタレントはそれなりにおり、ジャニーズも以前ほどではないにせよ大手事務所であり続ける)」にせよ、東山や井ノ原が「岡田准一」のように「ジャニーズから離れること」を全く希望してないか(新事務所での経営幹部(東山が社長、井ノ原が副社長)になる予定であることを単純に喜んでるか)と言ったらそんなことは恐らくないでしょう。

*1:朝日新聞ロンドン特派員、ワシントン特派員等を歴任。著書『乱流のホワイトハウス:トランプvs.オバマ編集長』(2017年、岩波書店

*2:この場合の「他事務所」が「滝沢秀明社長(元ジャニーズ副社長)のTOBE」「飯島三智社長(元SMAPマネージャー)のCULEN(元SMAP稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾が所属)」等、ジャニーズと過去につながりのある会社なのか、それとも全くつながりのない会社を想定してるのかは不明

*3:但し、一方で「メリーの死後」、自分から進んで不祥事を認め問題解決に動く勇気や手腕もなく後手後手に回ったわけですが

*4:さすがにテレビ局との間では今まで通りジャニーズが無法は押し通せない気がしますが

*5:単なる偶然ですがこれも「性加害」です。