今日の産経ニュースほか(2023年10/10~12日分)(副題:ジャニー喜多川問題、統一協会問題ほか)

町長が神社に100万円寄付、「神様に失礼」返金意思なし 公選法違反の可能性 - 産経ニュース
 政教分離にも抵触するのではないか。


「内閣が飛んでしまう」 解散命令請求に動いた文化庁、調査には限界も - 産経ニュース
 勿論建前では「統一協会に反発する国民世論で支持率が大幅に下がり内閣が潰れる(菅おろしのような、岸田おろしが始まる)」とかいう話ではなく「統一協会の所業が解散命令に該当するのか」なので「内閣が潰れなきゃ請求しないのか?」「党利党略しかないのか?」「被害者のことを何だと思ってるのか?」と岸田には心底呆れます。
 「CMスポンサーの離反で会社が潰れそうになるまで動かなかったジャニーズ」といい勝負です。


盛山文科相が旧統一教会の解散命令請求決定を岸田首相に報告 - 産経ニュース
 「支持率低迷」でこう動いたのは明らかであり「支持率が高ければ請求しなかったのか?」と呆れますがひとまずは喜びたい。


強大な事務所のタレント支配 ジャニー氏 性加害問題が問う「芸能界」:東京新聞 TOKYO Web

 事務所とタレントの間では、性加害以外にも問題が起きている。「タレントが事務所に利用される側になっている」と強調するのは、元アイドルの新沢典将さん(28)。元所属事務所から約一千万円の損害賠償を請求された。
 アイドルグループ「BREAK THROUGH」のメンバーとして約一年半活動していたが、適応障害と診断されたことなどを理由に二〇二〇年に脱退。所属していた大阪の事務所から、ライブの「無断欠席」など違反行為五回分の違約金を請求された。
 請求の根拠は加入時に交わした契約書。違反一回につき二百万円を支払うよう記されていた。契約時に事務所の実質的な代表にこの内容を確認したが「事務所を信じられないなら契約しなくていい」と言われ、やむなく受け入れたという。
 大阪地裁は四月、活動実態から新沢さんは事務所に雇われた労働者だったと判断。違約金を定めた労働契約は違法で違約金は無効*1とし、事務所の請求を棄却した。事務所は控訴している。
 新沢さんは「脱退後は数年間芸能活動をしてはいけないなど、人生をかけて活動しているタレントにとって不利な契約がすごく多い。やりがいにつけ込まれている。親身な事務所なら、違約金で縛らなくてもタレントはついていく。事務所とタレントが対等な関係を築ける業界になってほしい」と話す。芸能界には戻らず、現在は接客業で働いている。

 結局、日本世論は、ジャニー喜多川の性加害問題を「根源的には独占の問題である」と正しく認識できていないのでは?: 白頭の革命精神な日記と同様の認識であり全く同感なので紹介しておきます。
 ジャニーの件は「芸能事務所とタレントの力関係」「芸能事務所とテレビ局の力関係」といった面でも考えられるべきであり、「ジャニーの性犯罪」の面だけで論じるべきではないでしょう。


【主張】子供への性犯罪 日本版DBS法案を急げ - 産経ニュース

 政府の有識者会議の報告書では、学校や保育所に性犯罪歴の確認を義務付け、塾やタレント養成所など民間事業者も任意の導入が妥当とした。

 タレント養成所が「ジャニーの性犯罪」を前提にしてることは言うまでもないでしょう。なお、DBSは「性犯罪歴がある人間を排除するシステム」なのでジャニーのように「警察が摘発しないので性犯罪歴なし」だと機能しません。
 なお、「ジャニーの犯罪」が最も有名とは言え他にも同様の「芸能事務所の性犯罪があること」については例えば

“採寸”口実に12歳アイドルに社長が強制わいせつ、少女が告発した悪質すぎる「契約書」 | 週刊女性PRIME2021.2.28
 2月2日、強制わいせつの疑いで逮捕された芸能プロダクション『ユニバーサルコレクション』(以下、ユニバ社)社長のA氏
「2020年5月2日の午後、アイドルを目指していた当時12歳の少女を品川区内のレンタル写真スタジオに連れて行き、2人きりの室内で宣伝写真を撮った後、デビュー時の衣装を作るために採寸をするからと言って、裸にした*2んです。メジャーを手にしたAは身体も触ってきたようで、帰宅した少女は怖くなって一部始終を両親に報告。被害届が出されて逮捕に至ったのです」(全国社会部紙記者)
 そんなA氏は過去にもトラブルを抱えていた。別の芸能プロ関係者が話す。
「Aは数年前にも16歳の所属アイドルに手を出していたんです。Aは既婚者ですが、その子を愛人のように扱い、人前で堂々とその子の胸を揉むんです。肉体関係もあったようで、見かねた周囲の人が通報。警察沙汰になりましたが、警察は少女の同意があったとし、事件にならなかった。」
「逮捕されたとき“まだやってたんだ”って思いました。女の子を裸にしてベタベタ身体を触るのは、Aの常套手段だったんです」
 そう明かすのは、過去『ユニバ社』に所属していた当時高校生だった現役アイドル。
「私は事務所に入ってすぐ、会長から“衣装の採寸をする”と呼ばれたんです。事務所の隣は関連会社になっていて、普段は女性スタッフがいるのに、そのときは会長だけ。さらに会長がドアの鍵をかけるから“おかしいな”って。“上着を脱いで”と言われ、タンクトップ姿で腕の長さやウエストを測ってから“パンツだけになってください”って言われたんです」
 忌まわしい記憶を、手繰るように話す。「芸能界ってどういうものかわからなかった」と語る彼女も、言われるがまま……。
「しぶしぶ脱いでパンツ1枚になったんです。胸やお尻を揉んでくるようなことはなかったのですが、メジャーを身体にあてられ、胸やお尻を触られました。“身体のシルエットを見たい”とも言われ、裸のまま写真を撮られちゃって……。本当に嫌だったけど、アイドルになりたかったので、ゴチャゴチャ文句は言わないほうがいいのかなって……何も言えなくて」
 当時を思い出し、声を絞り出す。不安になり母親にも相談したというが、「母も芸能界のことはわからないみたいで、そういうものなのかなぁって……」
 芸能界という言葉に、少女だけじゃなく周囲も騙されていく。以前『ユニバ社』に所属していたという別の女性は、「私は普通に業者の方に採寸していただきましたが、後から入ってきた女の子たちから“裸で撮影された”と相談されたことがありました」と話す。見かねた女性は、あるときA氏を問い詰めた。
「最初は“やってないよ”と言うのですが、最後は“ごめんなさい、2度としません”と白状したんです。ある時期から、入ったほとんどの女の子に同じことをしていたって。写真データを消すように言ったんですが“どこにいったかわからない”と誤魔化されました。裸の写真が今も残っていると思うと、かわいそう」
 事件も明るみになり、A氏も年貢の納め時。と思いきや、「どうも今回の12歳だった被害少女と示談が成立したようで、不起訴になりました」(前出・全国紙記者)
 A氏は釈放され、現在は神奈川県内のJR駅から徒歩で10分ほどの自宅マンションに帰っている。
「Aさんの逮捕時の画像と事件の内容を報じているニュース記事が印刷された紙に、Aさんの部屋番号が書かれて、それがウチのポストに入っていました。怪文書みたいで気持ち悪いですが、こんな事件を起こした人がいれば、子どものいる親御さんは心配でしょうね……」(マンションの住人)
 同じ私有地に、こんな男がいるなんて、気が気じゃない。

を紹介しておきます。

 性犯罪者を教壇に立たせない強い意識を社会で共有する上でも、実効性のある法案を臨時国会に提出し、成立させるべきである。

 当初は「教壇(教師)を主に想定していたDBS」ですがジャニー問題表面化以降は「芸能事務所など教壇以外も想定されてる」ので不適切な一文でしょう。「教壇に立たせない」ではなく「こども(あるいは表現は「児童」、「未成年者」等でも可)の関わる仕事に就かせない」とでも記載すべきかと思います。


コンサル側「独断で作成」NGリストでジャニーズ - 産経ニュース
 鵜呑みにできませんし、仮に事実だとしてももはやそれで済む話でもないでしょう。
 「NGリスト掲載者」のうち、実際に記者会見でも質問できなかった人間に対し「質問したいことがあれば書面で提出してください。後日回答します」とジャニーズが申し出るくらいは最低限すべきでしょう。それができないのなら「やはりNGリストはジャニーズの差し金か」と疑われても文句は言えないでしょう。


「被害証言は検証を」と報道機関に要望 ジャニーズ事務所 - 産経ニュース
 一般論では虚偽被害申請はあり得るでしょうが、少なくともマスコミ報道は、ジャニーズによるBPO提訴(BPOはテレビ、ラジオ限定で、新聞や雑誌は関係ないですが)や名誉毀損民事訴訟(実際、文春はジャニーズ側に提訴された)のリスクがあるので、それなりに裏を取ってると思います。
 そもそも報道に問題があるなら個別にジャニーズが抗議すればいいことです。
 「報道に問題が見つからない(虚偽被害扱いできない)から抗議できない」が「局内で性加害とNHK報道 喜多川氏が高校生に - 産経ニュース等、イメージダウンになる報道*3を辞めさせたい」が故にこういう態度ではないか。
 しかしそれは「ジャニーズは無反省」と認識され、被害者やマスコミ等に反発されても文句は言えないのではないか。
 いや実際「未だに無反省なのか?」「ジャニーズは大丈夫なのか?」と俺も疑いますが。


局内で性加害とNHK報道 喜多川氏が高校生に - 産経ニュース

 報道によると、男性は高校生だった平成14年秋、ジャニーズjr.が出演する音楽番組「ザ少年俱楽部」に出演を希望し、放送センターでダンスの練習に参加。休憩時間に喜多川氏に男性用トイレに連れていかれ、個室で性被害に遭ったと証言した。

 こうしたNHKの態度は高く評価したい。こうなると「ザ少年俱楽部」も打ち切りでしょう(勿論こんなことがなくても、「ザ少年俱楽部」以外の番組も含めて『ジャニーズ出演番組』は打ち切りや改編(番組は続けるがジャニーズタレントを出演者から外す*4)が論じられていたわけですが)。
 しかし「部下しかいない」ジャニーズ社内ならともかく「NHK局内で犯行」とは事実ならもはや病気ですね。
 勿論ジャニーが「NHKを含むマスコミを舐めていた」と言う面はあるでしょうが、普通そんなところで犯行に及ばない。
 なお、ジャニーの犯罪についてはここまでひどいとさすがにあまりのすさまじさに絶句する - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。

 
NHK「ザ少年倶楽部」の公開収録を中止 ジャニーズ性加害問題で - 産経ニュース
 「当然そうなるだろう」という感想しかないですね。

*1:無効評価の理由は「違約金の金額(違反一回につき二百万円)が不当に高すぎるから」なのか、「事実上の強制(認めないなら契約しないと言われた)で選択の余地がなかったから」なのか気になるところです。

*2:採寸をするのに裸にする必要はないし、裸にする必要があるなら「同性(女性)の人間がやる」でしょう。明らかに怪しいですがなかなか告発できない物なのか?

*3:「産経記事の紹介する事件」の場合、イメージダウンに留まらず『ザ少年倶楽部』打ち切り(これは確実な気がしますが)や『NHK局内で犯行に及んだジャニーによって完全に名誉を汚されたNHK』側が憤激し「紅白にジャニーズを一人も出さない」「紅白以外の番組(歌番組、ドラマ、バラエティ等)にもジャニーズは使わない」と完全にジャニーズを干す可能性すらあるでしょう。しかしこうなると「他の民放局でも同様の犯行はないのか?」と言う話になりますね。

*4:『ジャニーズタレントが司会』だの『冠番組』だのなら「外して続ける」はやりづらいですが、そうでなければ十分あり得るでしょう。