「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年12/24日分:荒木和博の巻)

事態を動かすことこそ最大の啓発【調査会NEWS3785】(R5.12.26) : 荒木和博BLOG
 確かにその通りで例えば

◆小泉訪朝による拉致被害者帰国→拉致問題への注目
◆再審開始決定や無罪判決→冤罪事件への注目
ノーベル賞など著名な賞を受賞→その人物の業績への注目

ですね。しかし「小泉訪朝での拉致被害者帰国」に当たる事態の変化はその後、なく、事態は動かない。事態を動かすには「制裁解除などのバーター取引が不可避」でしょうが、アンチ北朝鮮右翼の救う会にはそれができないだから「打つ手なし」です。

 今日「拉致問題を考える厚木市民の会」の内田忠行会長から横浜の下村誠子さんが亡くなったとの連絡をいただきました。下村さんは「拉致問題を考える神奈川県民の会」の会長として地元横浜を中心にして地道な活動を続けてこられました。

 どう見ても「同情狙いのお涙頂戴」ですが拉致が風化した今あまり効果はないでしょう。

 旧知のジャーナリスト、渡辺周*1わたなべまこと・国会議員の渡辺周(わたなべ・しゅう)さんとは別人)さんが先日『消えた核科学者:北朝鮮の核開発と拉致』(岩波書店)を上梓しました。丹念な調査で調査会のリストになく警察の「拉致の可能性を排除できない失踪者」のリストに載る竹村達也さんという元動燃職員の失踪を追っています。

 竹村氏も含めて特定失踪者など「ガセネタでしかない」ので絶句ですね。産経ならまだしも、岩波は気でも狂ったのか?


◆荒木ツイート

荒木和博
 令和5年12月25日月曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1350号。平成14年9月に小泉訪朝で金正日が拉致を認め、10月5人が帰国したときの興奮は直接体験した世代でないと分からないと思います。それを知らない世代が増えているとき、どうすべきか、というお話しです。

 約6分の動画です。拉致は外交交渉でしか解決しない問題なので「小泉訪朝を知らない世代」が増えようが何の問題もない。
 まあ「小泉訪朝を知らない世代が増える→荒木ら救う会の署名や献金の要請に応じる人間が減る→荒木の飯の種がなくなる」かもしれませんがそんなことは拉致解決とは何一つ関係ない。
 ちなみに2002年(平成14年)に以下の出来事がありました(赤字が朝鮮半島関係)。

2002年 - Wikipedia
◆1月29日
 ブッシュ大統領が一般教書演説で北朝鮮、イラン、イラクを敵視する「悪の枢軸発言」

◆2月8日〜24日
 ソルトレイクシティ冬季五輪
◆5月8日
 北朝鮮亡命者が中国瀋陽*2にある日本総領事館へ駆け込む事件が発生

◆10月8日
 小柴昌俊東大名誉教授がノーベル物理学賞受賞。翌日には田中耕一島津製作所社員がノーベル化学賞受賞
◆12月19日
 韓国大統領に盧武鉉が当選

荒木和博
 令和5年12月23日土曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1348号。「日本政府はけしからん。国民が拉致されたらアメリカなら軍艦を出しても取り返しに行く」という人がいますが、そうでもありません

 4分27秒の動画です。

北朝鮮関係】
プエブロ号事件 - Wikipedia解決(1968年)
オットー・ワームビア - Wikipedia解放(2017年)

北朝鮮ではないが米国人身柄拘束】
ベトナム戦争の捕虜解放
→有名な捕虜としては後に共和党の大統領選候補になったマケイン(1936~2018年:1967~1973年まで捕虜)がいます。彼の解放も軍事作戦による物ではなく交渉でした。ランボー/怒りの脱出 - Wikipedia(1985年)のような捕虜救出作戦はフィクションでしかない。
イランアメリカ大使館人質事件 - Wikipedia(1979~1981年)の解決

は「外交交渉」で解決なのでこの点は荒木の言うとおりです(とはいえ、荒木が「軍事作戦なんか『世界最強の米軍』だって無理、日本人拉致問題は日朝外交交渉で解決せよ」と言うかと言えば、そうではないので荒木の考えが意味不明ですが)。いずれにせよ、軍事作戦なんてリスキーな手法はそう簡単にできるものではない。
 「米軍なら」云々というのは「無知か嘘つきか」どちらかでしかない。

*1:鳩山、菅内閣総務副大臣、野田内閣防衛副大臣等を歴任

*2:遼寧省省都