「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年9/18日分:荒木和博の巻)

◆荒木ツイート

荒木和博
 令和5年9月21日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1255号。(ボーガス注:「拉致被害者の居場所が分からない」など、自衛隊で)拉致被害者救出ができない言い訳はいくらでもできますが、結局(ボーガス注:自衛隊拉致被害者救出を)やってしまえばそれまでだ、というお話しです。

 7分41秒の動画です。「拉致問題で外交交渉しても北朝鮮に騙されるだけ」などと「外交交渉しない言い訳に熱心なクズの荒木」が良くも言ったもんです。「交渉以外に現実的な解決の道はない」以上、交渉するしかない。
 荒木主張「自衛隊拉致被害者救出」は「自衛隊竹島北方領土を武力奪還」並に非現実的です(領土問題も外交交渉以外に現実的な解決法はない)。そもそも拉致被害者の居場所が分からないのに何処に自衛隊を投入するのか?
 荒木が強弁するように「やってしまえばそれまでだ(既成事実を作ればいいのだ)」で済む話ではない。むしろ「やってしまえばいいのだ」に該当するのは「小泉訪朝」でしょう。あの方向性を推進すればいいところ、「経済制裁」で逆方向に動いたが故に拉致敗戦です。
 ほれみろ、米国とイランだって、けっきょく対価じゃねえかよ(こういうことを拒否しまくっているから、9月17日に拉致問題がろくに話題にならないという事態になるのだ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘するとおりです。
 そして「話が脱線します」が「やってしまえばいいのだ」が最悪になったのが例えば今日でチリ・クーデターから50年(同時多発テロからは22年) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が批判するチリクーデターであり、米国の国際的威信は地に落ちました(例はチリクーデターでなくてもいいですが)。

荒木和博
 令和5年9月20日水曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1254号北朝鮮工作員が上陸に使う機材の一つに水中スクーターがあります。どう使うかについては予備役ブルーリボンの会のチャンネルにシミュレーションがありますのでそちらをご覧ください。

 5分58秒の動画です。そんな事が拉致解決と何の関係があるのかと心底呆れます。

荒木和博
 令和5年9月19日火曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1253号。(ボーガス注:拉致被害者の死亡は)考えたくないことではありますが、私たちはこの問題にも向き合わなければなりません。

 6分4秒の動画です。「即時一括全員帰国」を叫ぶ救う会、家族会が「死亡した拉致被害者」の可能性を根拠レスで否定していますが、荒木の言うように「その可能性は十分ある」でしょう。
 例えば、曽我ひとみ氏の証言でルーマニア拉致被害者「ドイナ・ブンベア氏(ドイナ・ブンベア - Wikipedia参照)」が肺がん死してることが判明していますし、皮肉にも曽我氏自身が帰国後「乳がんが発見された」。医療の不十分な北朝鮮では「発見が遅れ、ひとみ氏ががん死した可能性」は十分あったでしょう。あるいは曽我ミヨシ氏(1932年生まれ)は高齢化で病死していてもおかしくない。
 そういう意味でも「全員帰国」とは非常識なスローガンでしかない。


「交渉」の限界【調査会NEWS3754】(R5.9.18): 荒木和博BLOG

小泉訪朝から21年で思うこと 荒木和博(特定失踪者問題調査会代表) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 平成17(2005)年6月14日、参議院内閣委員会で拉致被害者の救出について「いつまでに、どのように、何をするのか」と聞かれた細田博之*1官房長官(当時)はこう答えた。
「先方も政府で、彼らのこの領土の中においてはあらゆる人に対する権限を持っておりますので、これは我々が説得をして、そして彼らがついに、実は生きておりました、全員返しますと言うまで粘り強く交渉をすることが我々の今の方針でございます」

細田氏が言うように、交渉以外に「現実的な解決策」はない以上、荒木のように「交渉で解決するか分からない」「小泉訪朝では5人しか帰国しなかった」「飯島氏の月刊文春の文章を読んでも帰国できる拉致被害者はほとんどいないと思った」等というのは詭弁でしかない。
 「交渉しか現実的解決策がない」以上「交渉するしかない」、それが拉致問題です。荒木のような交渉否定、軽視は客観的には「拉致解決の否定、断念」でしかない。
 なお「交渉以外に現実的策がない」のは「領土問題(竹島北方領土問題)」もそうです。「自衛隊で韓国やロシアから武力奪還」などできる話ではない。

 月刊「文藝春秋」10月号に掲載されている飯島勲*2内閣官房参与の「横田めぐみさん*3奪還交渉記録」(以下「記録」と略)を読みました。

 興味深いのは
1)大手出版社「文春」が刊行する雑誌・月刊文春に
2)元首相秘書官(小泉内閣)、現内閣官房参与(第二次安倍内閣で就任し現在に至る)が書いた文章
が全く話題になってないことです。そもそも「現在、飯島氏が官房参与であること」自体があまり知られてないでしょう。
 拉致の風化を改めて実感しますね。

*1:小泉内閣官房副長官官房長官自民党国対委員長(小泉総裁時代)、幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)等を経て衆院議長

*2:著書『代議士秘書』(2001年、講談社文庫)、『政治の急所』(2014年、文春新書)、『小泉官邸秘録』(2016年、文春文庫)等

*3:拉致被害者」でない辺りが「何だかなあ(呆)」ですね。めぐみ氏だけをそんなに特別扱いするから横田一家が図に乗って態度がやたらでかくなる。