世間は「小澤征爾*1(1935年生まれ)死去」ばかり騒いでる(例:小澤征爾死去。私には音楽よりも彼の言葉の方が面白かった - kojitakenの日記)ようですが、俺は1)クラシックが好きではないし、2)「反共分子」で「常識外れに無駄にプライドが高いだけでどう見ても無能な上に性格劣悪」id:kojitakenが大嫌いなので「奴が褒める人間(今回は小澤征爾)」は誰であれ、何一つ評価したくない(可能ならばむしろ罵倒、悪口したい*2)し、3)世間が褒める者はできる限り褒めたくないというひねくれた性格なので「2月に亡くなった別の著名人」の簡単な訃報記事を書いておきます。
「死刑廃止の父」、「均等法の母」で「分かる方は分かる」でしょうが、それは日本では「相当そうしたことに詳しい方(例えば女性運動にも死刑廃止運動にも関わった福島瑞穂*3社民党党首)」だけでしょう。しかし不破哲三氏*4(1930年生まれでバダンテール氏、赤松氏に近い年齢)がその年齢を考えれば何時亡くなってもおかしくないことに改めて共産支持者として「長生きして欲しい」とは思うもののため息が出ます。
【バダンテール*5】
ロベール・バダンテール - Wikipedia
1981年、社会党のミッテラン*6が大統領に当選すると法相に任命され、議会に死刑廃止法案を提出した。当時、フランスの世論は必ずしも死刑廃止を求めていたわけではなかったが、死刑廃止を自己の信念としていたミッテランの強い後押しもあり、1981年9月30日死刑廃止法案は可決された。
死刑廃止に関しては、法相退任後も精力的な活動を続け、2023年にはTBSテレビのインタビューに応じ、日本で死刑制度が続けられていることについて「恥ずべきことだ」と非難し、「生きる権利は人間にとって一番大切な権利なのです。日本の政治家は意気地なしです。もう少し勇気をもってもらいたい」と説いた。
1981年に死刑廃止を実現、フランス元司法相バダンテールさん死去:朝日新聞デジタル
マクロン大統領は「彼は世紀の人であり、フランスの精神だった」と述べ、バダンテールさんの死を悼んだ。
日本で「死刑廃止の展望」がまだないことにはため息が出ます。
フランスでも「パリの同時多発テロ(2015年:合計で死者130名(パリ同時多発テロ事件 - Wikipedia参照))」など「死刑復活論が出てもおかしくない事件」はあるので日本の廃止論の弱さを「オウム事件」等の凶悪犯罪といったことばかりを云々することはできないと個人的には思います。
当協会会長 逝去のお知らせ(訃報)
2008年より日本ユニセフ協会会長として、世界と日本の子どもたちのための活動を率いてまいりました、赤松良子(あかまつ・りょうこ)が、急逝いたしました。
日本ユニセフ協会は、赤松良子会長のこれまでのご尽力に深く感謝いたしますとともに、心から哀悼の意を表します。
今後、お別れの会を開催する予定です。日付など詳細が決定次第、追ってお知らせいたします。
ユニセフ協会の発表が唯一の死去「公式発表」のようですね。ググった限りで死亡日時は不明です(追記:コメント欄でご指摘頂きましたが、2か月弱死が伏せられていたのだから、立花隆もたぶん世間的には「過去の人」だったのだろう(外地・旧植民地で生まれたり育った人たちもどんどん亡くなっている) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)のような「死亡日が発表日よりかなり前だが正確な日時が明らかでない場合」と勘違いしていました。2/7が死亡日です)。
<コラム 筆洗>大阪の画家の娘、赤松良子さんは津田塾専門学校(現津田塾大)…:東京新聞 TOKYO Web*8
赤松良子さんは津田塾専門学校(現津田塾大)、東大を経て1953年、労働省(現厚生労働省)に入省した
「津田塾→東大→労働省」という経歴は資質の問題から生きた時代まで大差があるにしても、あまりの落差に驚く(森山真弓と杉田水脈) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が紹介する森山真弓(1927年生まれ)と共通します(同期かどうかはともかく、年が近いので、恐らく津田塾や東大への入学、卒業、労働省への入省も、森山と赤松氏は近い時期でしょう)。
ちなみに
資質の問題から生きた時代まで大差があるにしても、あまりの落差に驚く(森山真弓と杉田水脈) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
辻元清美*9のツイートをご紹介。つじもと清美
心から尊敬する森山眞弓*10先生の訃報、本当に残念でなりません。日本の女性の権利、その礎を築いてきた一人が森山先生でした。当時1年生議員*11だった私と一緒に子どもを性的虐待から救うため、児童買春・ポルノ禁止法*12を作ってくださいました。謹んでお悔やみ申し上げます。いうまでもなく、辻元という人は、自民党の政治および政治家に対して、かなり厳しい態度を取る人です。そういう人ですら、森山に対しては、
>心から尊敬する森山眞弓先生の訃報、本当に残念でなりません。
と書くくらいで、左派・リベラル系からしても、それ相応の評価を受けているようですね。
という辻元は今回
つじもと清美
心より尊敬する赤松良子さんが亡くなられた。(ボーガス注:2021年10月の衆院選挙で落選した)私が(ボーガス注:2022年7月の参院選挙で当選し)国会に戻ってすぐ「女性議員を増やさなきゃ。一緒にがんばろうね」と講演に呼んで下さったのがお会いした最後。日本の女性の道を切り拓いてきた大先輩のご冥福を祈りつつ、今度は私たちがこれからの女性たちの道を広げていく
とツイートしています。
赤松良子さん死去 林官房長官「女性の地位向上に尽力」と哀悼:朝日新聞デジタル
赤松さんは1953年に労働省に入り、86年に施行された男女雇用機会均等法の成立に携わった。また、民間から登用されて細川、羽田両内閣で文部相を務めた*13ほか、国際女性の地位協会会長なども務めた。林氏*14はこうした経歴に触れ、「女性の地位向上に尽力された」と功績を評価した。
赤松氏は2つの大きな組織のトップが女性に交代したのも、時代の変化なのだろう(日本航空と日本共産党) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)となったことの功労者の一人とはいえるでしょう。
*1:1959年、ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。シカゴ交響楽団音楽監督、トロント交響楽団指揮者、サンフランシスコ交響楽団音楽監督、ボストン交響楽団音楽監督、ウィーン国立歌劇場音楽監督等を歴任。文化功労者。文化勲章受章者。日本芸術院会員。著書『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫)等
*2:とはいえ小沢を罵倒できるネタが無いので罵倒しませんが
*3:社民党幹事長、副党首、鳩山内閣少子化等担当相等を経て社民党党首。著書『結婚と家族』(1992年、岩波新書)、『裁判の女性学』(1997年、有斐閣選書)、『迷走政権との闘い』(2011年、アスキー新書)等
*4:日本共産党書記局長、委員長、議長等を歴任。著書『講座「家族、私有財産および国家の起源」入門』(1983年、新日本出版社)、『古典への旅:マルクス、エンゲルス、レーニンを訪ねて』(1987年、新日本新書)、『自然の弁証法』、『「資本主義の全般的危機」論の系譜と決算』、『レーニン「カール・マルクス」を読む』(以上、1988年、新日本出版社)、『科学的社会主義と執権問題』(1990年、新日本文庫)、『科学的社会主義における民主主義の探究』(1990年、新日本出版社)、『ソ連覇権主義の解体と日本共産党』、『私の宮本百合子論』(以上、1991年、新日本出版社)、『科学的社会主義の運動論』(1993年、新日本出版社)、『労働基準法を考える』(1993年、新日本新書)、『史的唯物論研究』(1994年、新日本出版社)、『古典学習のすすめ』、『マルクス、エンゲルス百年』(以上、1996年、新日本出版社)、『千島問題と平和条約』、『地方政治と議員活動』、『日本共産党と中国共産党の新しい関係』(以上、1998年、新日本出版社)、『私たちの日本改革論』(1999年、新日本出版社)、『日米核密約』(2000年、新日本出版社)、『歴史教科書と日本の戦争』(2001年、小学館)、『科学的社会主義を学ぶ』(2001年、新日本出版社)、『北京の五日間』(2002年、新日本出版社)、『議会の多数を得ての革命』、『チュニジアの七日間』、『マルクス未来社会論』(以上、2004年、新日本出版社)、『私の戦後六〇年:日本共産党議長の証言』(2005年、新潮社)、『いまこの世界をどう見るか:アジア・アフリカ・ラテンアメリカ』(2005年、新日本出版社)、『憲法対決の全体像』(2007年、新日本出版社)、『小林多喜二・時代への挑戦』(2008年、新日本出版社)、『激動の世界はどこに向かうか:日中理論会談の報告』(2009年、新日本出版社)、『マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)、『マルクスとともに現代を考える』(2010年、新日本出版社)、『不破哲三・時代の証言』(2011年、中央公論新社)、『私の南アルプス』(2011年、ヤマケイ文庫)、『「資本論」はどのようにして形成されたか』(2012年、新日本出版社)、『科学的社会主義の理論の発展』(2015年、学習の友社)、『「資本論」のなかの未来社会論』(2019年、新日本出版社)、『「資本論」完成の道程を探る』、『マルクス弁証法観の進化を探る』(以上、2020年、新日本出版社)等
*5:法相、憲法評議会議長、欧州司法裁判所長官等を歴任。著書『死刑執行』(1996年、新潮社)、『そして、死刑は廃止された』(2002年、作品社)
*7:群馬労働基準局労災課長、労働省婦人労働課長、山梨労働基準局長、労働省婦人局長、ウルグアイ大使、女性職業財団(現・21世紀職業財団)会長、国際女性の地位協会会長、選択的夫婦別姓制度実現をめざす団体「mネット」呼びかけ人、日本ユニセフ協会会長、細川、羽田内閣文相等を歴任。2003年、扇千景(森、小泉内閣国交相、参院議長等を歴任)とともに女性として初の旭日大綬章を受章。著書『うるわしのウルグアイ:女性大使の熱い三年』(1990年、平凡社)、『均等法をつくる』(2003年、勁草書房)、『男女平等への長い列:私の履歴書』(2022年、日本経済新聞出版社:日経の連載である赤松良子(日本ユニセフ協会会長) 私の履歴書 - 日本経済新聞の書籍化)等
*8:画家だという赤松氏の父は赤松麟作と言う人物(赤松麟作 - Wikipedia参照)
*9:社民党政審会長、国対委員長、鳩山内閣国交副大臣、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政務調査会長、国対委員長、副代表等を経て現在、立憲民主党代表代行。著書『世代間連帯』(共著、2009年、岩波新書)、『デマとデモクラシー』(2016年、イースト新書)、『国対委員長』(2020年、集英社新書)等
*10:1980年、婦人少年局長を最後に労働省を退官し政界入り。海部内閣環境庁長官、官房長官、宮沢内閣文相、小泉内閣法相等歴任。著書『非常識からの出発:女性官房長官・激動の六か月』(1990年、小学館)、『法務大臣の八八〇日』(2004年、河出書房新社)
*12:児童買春・ポルノ禁止法の制定は1999年
*13:話が脱線しますが、自民党の「統一協会汚染の酷さ」を考えると今回も「統一協会疑惑が発覚した盛山文科相」を更迭した上で当面、「民間人(非議員)の文科相」にすべきではないか。なお、「非議員の文相」は赤松氏(細川、羽田内閣)以外には過去に「天野貞祐(吉田内閣:獨協大学初代学長)」「永井道雄(三木内閣:元東工大教授)」「遠山敦子(小泉内閣:元文部官僚(文化庁長官、国立西洋美術館館長など歴任))」がいます(民間人閣僚 - Wikipedia参照)
*14:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相、岸田内閣外相等を経て、現在、岸田内閣官房長官。著書『国会議員の仕事』(共著、2011年、中公新書)