【追記あり】
和田春樹氏や山際永三監督らと比較すると、関川夏央の自分の言論に対する無責任さに心底からうんざりする - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で拙記事をご紹介頂きました。いつもありがとうございます。
【追記終わり】
北朝鮮の統一推進団体解散 「祖国統一民主主義戦線」 対韓国で「存在必要ない」 - 産経ニュース
以前も別記事で触れましたが「韓国との国力の差から北朝鮮主導の統一はあり得ない」「そもそも韓国側が統一に乗り気でない」との判断の下「正式に統一路線を廃棄した」にすぎないでしょう。以前から「統一の可能性は低かった」ので、それほど大きな話では無いと思います。少なくとも「韓国敵視を強めて軍事行動」と言う話ではないでしょう。
日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国交正常化交渉が始まって33年*1になるが、依然として膠着状態が続く。こうした状況の中でどうしたらよいかと検討を続けてきた学者らのグループ「日朝国交交渉三〇年検証会議」(連絡先、和田春樹東京大学名誉教授)が、下記の要領で「“日朝関係の膠着を破る鍵とは何か”提言の集い」を開く。
集い開催にあたり、同会議は次のように述べている。
「日朝関係の膠着状態が続くなかで、昨年後半から日本政府岸田首相と北朝鮮当局者との間でメッセージの交換がなされ、今年2月15日、金与正労働党副部長の好意的な談話が発表されました。(ボーガス注:1990年の金丸訪朝、2002年の小泉訪朝に続く?)日朝交渉打開の第三のチャンスが到来したことに間違いありません。
この時にあたり日朝国交交渉三〇年検証会議では、検証作業の成果として『北朝鮮拉致問題の解決』(和田春樹編、岩波書店)を3月26日に刊行いたします。刊行にあわせて報告執筆者と寄稿者がそろって話をさせていただく会合を開きます。『拉致問題の膠着を破る鍵とは何か』を考え、解決のための緊急提言を行います。みなさまのご参加をお待ちしています」
【日時】3月27日(水)15:30-17:30
【会場】衆議院第一議員会館1階・国際会議室(15時から会館入り口で入管カードを配布)
【挨拶】参議院拉致問題特別委員会委員長*2・松下新平
【報告】和田春樹*3、日本テレビ報道局「日テレNEWS」の統括デスク・福澤真由美、元「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」副代表・蓮池透*4、ジャーナリスト・有田芳生*5等
【発言】木宮正史*6・東京大学教授ほか
「安倍批判派」「救う会、家族会批判派」和田春樹氏が代表を務める団体が「日朝交渉について論じる集会」を開くのであれば、「内容は概ね予想がつきます」。
意外なのは
と言う点ですね。
松下氏は「第三次安倍内閣総務副大臣」を務めた自民党議員であり、「和田氏についてどんな人物か知った上で出席を決めたのか」が気になります。和田氏について知った上で「和田氏に賛同するかどうか」はともかく、「どんな意見であっても、和田氏も含め、幅広く意見を聞くことは重要」「仮に救う会や家族会が批判しようが出席が問題とは思わない(救う会や家族会が批判することは十分考えられる)」と腹をくくった上での出席であり、彼の出席が「岸田政権の北朝鮮外交の転換(救う会、家族会路線を否定)」であれば良いのですが果たしてどうなるか。
しかしこうなると
https://www.sankei.com/article/20240228-4SLCJCAZVRJKDJFLFDVWRSYSJY/2024.2.28
「両手一杯の荷物を抱えて2人で…」 松下新平参院議員と中国人秘書の‶親密写真”《公安部外事二課が詐欺容疑で書類送検》 | 文春オンライン2024.3.7号
と言う「松下批判記事」も「松下氏(北朝鮮外交宥和派?)を嫌悪する公安警察(アンチ北朝鮮?)」がネタ元で「松下潰し」が目的かもしれませんね。
*1:「金丸訪朝(1990年)からカウントして」でしょうが、はっきりそう書いて欲しい。
*2:ちなみに委員名簿 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会によれば、衆院拉致特別委員会委員長は小熊慎司(自民、みんなの党、維新、民進党、希望の党、国民民主党を経て現在は立憲民主党)。和田氏が「参院拉致特別委員会委員長」松下氏だけでなく、「衆院拉致特別委員会委員長」小熊にも出席して欲しいと声をかけたが断られたのか、そもそも声をかけなかったのかが気になります。
*3:朝鮮半島関係の著書に『金日成と満州抗日戦争』(1992年、平凡社)、『北朝鮮:遊撃隊国家の現在』(1998年、岩波書店)、『日朝国交交渉と緊張緩和』(編著、1999年、岩波ブックレット)、『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店)、『朝鮮有事を望むのか:不審船・拉致疑惑・有事立法を考える』(2002年、彩流社)、『同時代批評:日朝関係と拉致問題 2002年9月~2005年1月』(2005年、彩流社)、『これだけは知っておきたい日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)、『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)、『慰安婦問題の解決のために』(2015年、平凡社新書)、『アジア女性基金と慰安婦問題:回想と検証』(2016年、明石書店)、『米朝戦争をふせぐ:平和国家日本の責任』(2017年、 青灯社)、『韓国併合110年後の真実:条約による併合という欺瞞』(2019年、岩波ブックレット)、『朝鮮戦争70年』(共著、2020年、かもがわ出版)、『慰安婦問題の解決に何が必要か』(2020年、青灯社)、『日朝交渉30年史』(2022年、ちくま新書)等
*4:著書『13歳からの拉致問題』(2013年、かもがわ出版)、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)等
*5:著書『歌屋・都はるみ』(1997年、文春文庫)、『テレサ・テン十年目の真実』(2007年、文春文庫)、『北朝鮮拉致問題』(2022年、集英社新書)等
*6:著書『韓国:民主化と経済発展のダイナミズム』(2003年、ちくま新書)、『国際政治のなかの韓国現代史』(2012年、山川出版社)など