フジ『ゲゲゲの鬼太郎・私の愛した歴代ゲゲゲ』第7回「鏡じじい」(2025年5月18日放送)

◆9:00~9:30
フジ『ゲゲゲの鬼太郎・私の愛した歴代ゲゲゲ』第7回「鏡じじい」

 フジ『ゲゲゲの鬼太郎・私の愛した歴代ゲゲゲ』第6回「白粉婆とのっぺらぼう」(2025年5月11日放送) - bogus-simotukareのブログの続きです。今回は第3期の再放送(1985~1988年:この放送(第3期2話)自体は1985年の放送)。第3期での『猫娘』及び、第3期鬼太郎のヒロイン『天童ユメコ』の初登場作品です。
 恐らく「人間の少女」がヒロインとして準レギュラー的存在になったのは3期が初めてで、その点が「第1期、第2期」から大きく変わったと言えるでしょう(第5期には人間ヒロインは登場しない*1が、第3期の天童ユメコ同様に第4期(村上祐子)、第6期(犬山まな)には人間ヒロインが登場)。
 セレクターは実写映画『ゲゲゲの鬼太郎』(2007年)、『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(2008年)で主役の鬼太郎を演じたウエンツ瑛士

参考

今日は鏡じじいとの戦いの回でした | taana-chuuのブログ2025.5.18
 星郎は遊園地の中で、ユメコちゃんが突如姿を消してしまっている事に気づきます。
 妖怪ポストによって星郎から連絡を受けた鬼太郎たちは、早速ミラーハウスを調査します。
 これは鏡妖怪の仕業であると考えた目玉おやじは、ねこ娘を囮に鏡じじいを誘き出す事に成功します。
 しかし鏡だらけのミラーハウスでは、鏡じじい相手に勝ち目はありません。鬼太郎は鏡じじいの合わせ鏡の術によって鏡に封印され、さらに鏡じじいの杖で突かれ、(ボーガス注:鏡ごと)バラバラになってしまいました。
 砂かけばばあは妖怪接着剤でバラバラになった鬼太郎をくっつけ、そして妖怪エキスで鬼太郎を元通りにします。
 鏡じじいの住処を見つけた鬼太郎は、一反もめんに乗ってとある村へ向かいます。
 鏡じじいはユメコちゃんがはなの孫である事に気づき、鏡の中へ戻ります。鏡じじいが改心すると、ユメコちゃんの姿が元通りになり、星郎たちはユメコちゃんの姿が戻った事で歓喜しました。

私の愛した歴代ゲゲゲ 第7回「鏡じじい」感想|みんなの森-徒然安芸日記-
 3期の第1話は、ネコ娘以外の鬼太郎ファミリー総登場VS妖怪城の三妖怪という豪華編でしたが、続くこの第2話は、ネコ娘と鬼太郎シリーズ初の人間ヒロイン夢子ちゃんの、Wヒロイン初登場編となっています。
 元になった原作は「鏡爺」。
 歴代では1期、3期、4期、5期、6期登場のエピソードです。
 ちなみに5期は劇場版「日本爆裂」に登場。
 この話はネコ娘&夢子ちゃん初登場のエピソードですが、2話ということで、妖怪ポストの基本設定の初披露回でもありますね。
 ミラーハウスでの鏡じじいとのバトル1回戦。
 ここで初めて鬼太郎が妖怪剣を使用して戦います。
 1期、2期世代の方々からすると、鬼太郎が剣を使って戦うのは賛否両論あるかと思いますが、(ボーガス注:3期から視聴した)自分としてはこれが普通だったんですよね~(笑
 ちなみに4期の妖怪オカリナも、設定上ではオカリナステッキという剣形態があるのですが、4期鬼太郎はムチメインでテレビ本編では一度も使われませんでした(テレビマガジン等の記事や絵本では使用しています)。
 5期ではオカリナが登場しないので、鬼太郎の髪の毛が剣になる「髪の毛剣」を使用。
 そして鏡じじいとの決戦。
 合わせ鏡を利用した分身の術で鬼太郎を追い詰めますが、目玉おやじがある真実を見つけます。
 鏡じじいが夢子ちゃんをさらったのは、昔自分(鏡)を大事にしてくれた小女・お花にそっくりだったから。
 それもそのはず、夢子はお花の孫でした。
 見つけた写真からそのことに気付いた目玉おやじは、それを鏡じじいに伝えることで、己の間違いに気付かせました。
 この時の描写、自分は初見時は幼かったのもあり、あまりピンと来てなかったのですが(^^;、後にあれは目玉おやじの「思っていることを瞳の中に映像として映し出すことができる」能力だと知りました(!)。
 さらっととんでもない能力を披露するのがおやじさんですね~。
鏡じじい
 改心後は鬼太郎の仲間になり、70話では雲外鏡の罠に落ちた鬼太郎たちを助けました。
 ちなみに3期鏡じじいの声優さんは宮内幸平さん。後の「ドラゴンボール」の亀仙人です(「鬼太郎」の方が先)。
 歴代では、1期、3期、4期、5期、6期に登場。
 4期では、小学校の鏡に住んでおり、元々心の優しい妖怪でしたが、鏡や古い物を大事にしない人間たちに復讐するため鏡にさらって閉じ込めました。
 鬼太郎の伝説の技(?)「下駄トルネード」が披露された回でもあります!
 そういえば4期の鏡じじいは本来は子供好きではありましたが、他期ほど女の子好きではなかったですね(笑
 5期では劇場版に登場。劇場版最大の敵である古代妖怪ヤトノカミとの関連もあり、歴代一の重要キャラになってましたね。
 戦闘力もかなり高く、劇場の大画面での鬼太郎とのバトルはかなりの迫力でした。しかし力を取り戻して復活した鬼太郎には敵わずあえなく敗北。
 6期ではまなを鏡の世界に引き込みますが、こちらはミスリード
 まなを狙っていたがしゃどくろから守るための行動でした。鏡をきれいにしてくれたまなを守ってくれたんですね。
 鏡爺がまなを助けた理由はもう一つ、初恋の人に似ていたから。
 ただし、ねこ娘を見ても同じことを言っていたので、「ただの女好き」(目玉おやじ談)かもしれません(笑
(6期の鏡爺の回の詳細はこちらの感想記事ゲゲゲの鬼太郎(6期) 第8話「驚異!鏡じじいの計略」感想|みんなの森-徒然安芸日記-で)
 鏡爺は水木先生のオリジナル妖怪なので、伝承などは特にありません。なお、姿にはモデルがあり、鳥山石燕の「今昔画図続百鬼」に描かれている百々爺(ももんじい)が元になっています。
 それもあり、鬼太郎に登場する百々爺はオリジナルの姿となっています。
天童夢子
 鬼太郎シリーズ初の人間レギュラーヒロインです。言うなれば、6期のまなの先輩ですね。
 他にも鬼太郎シリーズ歴代の人間ヒロインといえば、4期では準レギュラーでしたが、村上祐子が登場。
 他に男の子2人(谷本淳、鈴木翔太)とともに、小学生3人組として序盤から中盤にかけて何度か登場しました。
 それぞれメイン回などもありましたが、2年目以降は次第に出番が減り、101話の「言霊使いの罠」が最後の登場となりました。
 できればこの3人組にももっと登場してもらいたかったですね~。
 ちなみに祐子ちゃんは人間ヒロインで唯一鏡爺に鏡の世界に引き込まれていません(鏡爺の回には登場しますが鬼太郎が身代わりに)。
 5期では劇場版「日本爆裂」にメインヒロインとして、風祭華が登場。この劇場版に鏡爺が登場して華をさらうのですが、鬼太郎と華の出会いやその先の関係などは3期を彷彿とさせるもので、これは5期のシリーズ構成である三条陸先生が触れているように、華自身が3期の夢子をオマージュしたキャラクターであることに由来しています。
 なおご時勢なのか、尺の都合なのか、ねずみ男が天童家で夢子ちゃんの写真を見て一目惚れし、ネコ娘と見比べるシーンがカットされてましたね*2
 番組フォーマットが近い6期以外は、尺のこともあり多少のカットはやむなしといったところでしょうか。
 3期のねずみ男は公式でロリコン設定(というかロリコン気味)になっていましたが、今ほどの感覚とは少し違い、当時は幼気のある可愛い女の子が好きぐらいの意味合いだったようです。
 現代だと堂々名乗れる設定ではないですが(^^;
 (ボーガス注:夢子、猫娘という)Wヒロイン初登場回でしたが、ここから人間ヒロイン登場という、後の鬼太郎アニメ史にとっても重要な回でしたね。
 夢子の弟の星郎も、彼女ほどではないですが、メイン回などもあり、人間レギュラーの一役を担っていたように思います。

【ゲゲゲの鬼太郎】3期第2話「鏡じじい」視聴【私の愛した歴代ゲゲゲ】 - タリホーです。
 今回放送されたエピソードの原作は、昭和42年(1967年)4月1日の「別冊少年マガジン春休みおたのしみ特大号」に掲載された「鏡爺」。奈良県の山奥を放浪中の鬼太郎親子が無人の一軒家に泊まったところ、そこで透明人間と化した一人の少女と出会う。彼女が言うには「鏡じじい」という妖怪に姿を奪われたようで、目玉おやじ曰く「美少女をみるとたちの悪いいたずらをする」のが趣味な妖怪だという。そこで鬼太郎は鏡じじいを退治すべく、彼が潜伏している場所まで向かう…というのが原作のあらすじだ。
 アニメでは1期*3、3期*4、4期*5、5期*6、6期*7に登場し、特に5期は劇場版で登場したこともあってか、歴代の鏡じじいの中でもかなりカッコイイ感じにアレンジされている。
 今回のエピソードは天童ユメコが初登場する記念すべき回で、人間のレギュラーメンバーとして鬼太郎や様々な妖怪と交流を深めていき、レギュラー放送終了後の「鬼太郎地獄編」でも鬼太郎ファミリーと苦難に満ちた地獄の旅を共にすることとなった。
(一応言っておくが原作の「地獄編」にはユメコに相当する人間は登場せず、妖怪たちだけの地獄旅として描かれている)
 さて、3期は先月の妖怪城のレビューでも触れたように闇に対する恐怖が失われた現代都市に妖怪を出現させるという挑戦的な試みが為された期で、アニメオリジナルアイテムのオカリナを駆使したアクションシーンなど、様々な形で改変が行われたことは言うまでもない。今回のエピソードも原作は田舎の人が住まなくなった家に置き去りにされた鏡に住む妖怪がハレンチな悪さをしているという、原作のエピソード全体を見ても重要でもなければパッとしない、正直地味な物語なのだが、そんなエピソードに登場する妖怪が6期に至るまで活躍する結果になったのは、この3期のアレンジの仕方が実に秀逸だったからではないかと考えているのだ。
 改めて今回のエピソードを見ると、前半は遊園地のミラーハウス、後半は(原作通り)廃村となった田舎の一軒家という形で二つの舞台を設定し、原作の要素を活かしつつも新しい舞台を用意することで過去と現在のつながりを描き、そして単なる少女誘拐事件を運命的な出会いとしてアレンジした当時の制作スタッフの手腕は見事と言わざるを得ない。
 個人的に今回注目したのは前半の舞台となったミラーハウスだ。物語後半で鏡じじいは最近の人間たちが器物を大事に扱わなくなったことに対してぼやいていたが、確かに古代の日本において鏡は神聖なものとして扱われ、神社でも鏡を御神体として祀る所があるし、昔の日本には鏡を大量生産する技術がなかったから鏡を貴重なものとして扱う文化・風習があった。今はしている人も少なくなったが、昔の化粧台とか姿見には布が掛けられていて、使用する際に布を取ってお化粧をしたり自分の姿を映すのが当たり前だったんだよね。これは鏡が貴重だから破損防止のカバーとして布を掛けていたという理由もあるが、もう一つの理由として鏡そのものの神秘性やそれに対する畏怖の感情も関係していると私は思うのだ。
 とはいえ、やはり現代と昔とを比べたら鏡に対する畏怖の念は随分弱まっているのは間違いないし、日本では1960年代から鏡の大量生産が可能になったことで鏡そのものの希少価値もなくなってしまっている。
 100円ショップに売っているくらい今ではありふれた道具の一つとなってしまったが、今回のエピソードでは鏡が大量に生産され娯楽として消費されていることをミラーハウスというアトラクションを通じて描いているという、この着眼点が面白いなと私は高く評価している。今回の物語で鬼太郎と猫娘は鏡じじいの鏡地獄を突破した際に(ボーガス注:壊さざるをえないから壊したのだが)ミラーハウスの鏡を次々と破壊していたけど、あれも鏡が貴重なものではなくなったという一つの象徴的な場面だと考えている。
 実際、原作でも鏡じじいが住む鏡をいざ壊すとなった時に目玉おやじは鏡の中に囚われた鬼太郎の姿も壊れてしまうのではないかと破壊に対して慎重な姿勢を見せている。
 こんな感じで前半部で鏡に対する畏怖の念が薄れた現代を描き、後半部は鏡が丁重に扱われた過去を描いている。それと同時に鏡じじいが思いを寄せていたお花ちゃんとユメコが祖母と孫の関係だったというつながりを描くことで、自分(鏡)を大切に扱っていた人の子孫を襲い悲しませたという愚かさに気づき改心するというこの筋運びの鮮やかさと着地の仕方が見事だ。よくぞまぁ原作の変態スケベジジイ妖怪のエピソードをキレイな形でアレンジしたものである。
 今回登場した鏡じじいは後に鬼太郎の味方妖怪として何度も登場し、雲外鏡のエピソードでは(ボーガス注:雲外鏡によって)少女誘拐の濡れ衣を着せられ(ボーガス注:鏡じじいが誘拐犯人だと思い込んだ)鬼太郎ファミリーにコテンパンにされながらも、唯一自分の無実を信じてくれたユメコと共に雲外鏡の野望を阻止するという役どころを担っている。この雲外鏡のエピソードで鏡じじいは(ボーガス注:ユメコに)「ちょっとエッチでロリコン」な妖怪と称されているが、実を言うと3期でロリコン気質なのは別に(ボーガス注:ユメコに好意を寄せる)鏡じじいだけでなく、(ボーガス注:ユメコに好意を寄せる)ねずみ男にも同様のことが言えるのだ。
 原作のねずみ男は金儲けが好きなのは勿論のこと、怪奇愛好家という一面が強く、美女に弱い面もなくはなかったが、それでも流石に未成年の人間の少女に対して色気づくような性癖はなかったと思うし、ユメコに対して恋愛的感情を向けるこのロリコン気質は(ボーガス注:他の期にはない)3期独自の味付けだと思う。このねずみ男の性格設定の改変は3期鬼太郎独自のものではなく80年代のアニメとかドラマ全般におけるコメディを描く上での一つの様式みたいなものだったのではないかとそう分析している。
 可愛いくて美人な女性*8に弱い男性キャラ*9が色気にのぼせてバカなことをしたり性的なアプローチをして別の女性キャラ*10から強烈な鉄拳制裁を喰らう。こういったコメディ描写はかの有名な「(ボーガス注:1987~1988年に日本テレビで放送されたアニメ)シティーハンター」しかり、「(ボーガス注:1981~1983年にテレビ東京で放送されたアニメ)まいっちんぐマチコ先生」しかり、1980年代においては定番の演出・王道のプロットであり決して珍しいものではなかった。勿論、令和の倫理的な観点から見れば性差別的かつセクハラ描写を面白おかしく描くというのは到底認められない行為なので、今回のエピソードも批判の対象となって然るべき所はあると思う。
(というか、「まいっちんぐマチコ先生」に関してはアニメが放送されていた当時からかなり厳しい批判があったみたい*11だけど…)
 ただ、3期のねずみ男におけるロリコン描写は別に私はそこまで批判するほどのものではないかなと思っているんだよね。これは私自身男性だから厳しく見られない面があるかもしれないというバイアスも頭の片隅に置きつつ語っていくけど、3期におけるねずみ男ロリコン気質は単にスケベでどうしようもない男性を面白おかしく描いただけじゃなく、惚れた相手に対して無様な所を見せない生き方をするという、そういった男性の意地というか生き様みたいなものを同時に描いているからこそ、3期のねずみ男は正義の味方である鬼太郎のアンチテーゼとしての役割だけでなくムードメーカーとしての役割も果たす魅力的なキャラになったと思うのだ。その最たる例が1986年の12月に公開された映画「ゲゲゲの鬼太郎 激突!! 異次元妖怪の大反乱」で、この映画におけるねずみ男は鬼太郎の活躍を喰う勢いで敵をバッタバタと倒していくし、その切っ掛けとなる少女・カロリーヌとの交流が映画の要となる。「ゲ謎」とはまた別の意味で感動的大作なので未見の方は是非見てね。シンプルに泣けるよ。
 一つ気になったのはユメコの弟・星郎が鬼太郎のことを「日本のゴーストバスター」と例えていたことだ。気になって調べたら映画「ゴーストバスターズ」が日本で公開されたのは1984年の12月なので、映画公開から丸1年経っていない時期にこういう例えを盛り込んでいるのは今見るとちょっと斬新さを感じる。「ゴーストバスターズ」は本国アメリカだけでなく日本でも話題になったようなので、当時のトレンドを積極的に取り入れつつ、原作から漂う古い日本家屋のかび臭さとか土間の土ぼこりといった空気感もアニメの中で表現しているのが素晴らしい。
 3期のユメコと6期のまなは立場的には人間側のヒロインという共通点があるものの、物語における役割は全然違っていて、3期のユメコの役割は妖怪の人間に対する怒りをなだめる、一種の交渉人としての役割が強かったように思う。「なんだ、人間にもこんな良い子がいるんだ」って感じでユメコの活躍によって妖怪が怒りの矛を収めたエピソードなんかもあるし、ねずみ男がヒール役にならなかった(鬼太郎の味方として活躍した)のも彼女の存在が大きく関係しているのは前述した通りだ。
 一方の6期のまなはと言うと、人間と妖怪との間の橋渡しをしたというのは確かにユメコと共通するのだけど、彼女の持つ優しさが妖怪の人間に対する怒りを緩和させたという、そんな感じの描写はほとんどなかったように思う。
 一応言っておくがこうして比較しているからと言って、3期が良くて6期が悪いみたいなことを言うつもりはない。あくまでも3期のヒロインと6期のヒロインの役割は違うということを言っているだけだ

 映画「ゲゲゲの鬼太郎 激突!! 異次元妖怪の大反乱」でのねずみ男については以下を紹介しておきます。

ゲゲゲの鬼太郎 激突!!異次元妖怪の大反乱 - Wikipedia
 原作では脇役に過ぎなかったカロリーヌを可憐な美少女に変更し、ねずみ男との心の交流が描かれている。
◆ストーリー
 ねずみ男は1人下水道を利用してトイレから国会議事堂の中に潜入して何とか無事にカロリーヌを救出する。するとカロリーヌから鬼太郎を助ける方法を知っていると聞き国会議事堂の地下へと案内した。地下には朧車がいた。実は朧車こそが怪気象を生み出している張本人だったのだ。その朧車の涙をかければ、石にされた鬼太郎たちは元に戻ると。しかしねずみ男は、なぜカロリーヌはこんなことを知っているのかと不思議に思い彼女に聞いた。するとカロリーヌは泣きながらねずみ男に謝った。カロリーヌは妖怪総理大臣「ぐわごぜ」の娘だったのだ。妖怪皇帝軍団に鬼太郎の居場所がバレたのは彼女のペンダントに発信機が内蔵されていたからであった。カロリーヌは父親に鬼太郎と遊んできなさいと言われ近づいただけだった。まさかそれが鬼太郎を陥れる罠だとは彼女も思ってもみなかった。ねずみ男はカロリーヌの父親がぐわごぜと知り驚くも「誰の娘だろうと、カロリーヌちゃんはカロリーヌちゃんさ」と彼女の涙を拭う。カロリーヌもその言葉に喜び笑みを浮かべた。そしてねずみ男は危機に陥るもカロリーヌに救われ、何とか朧車の涙を取ることに成功した。しかし、怒った朧車はカロリーヌを轢いた。ねずみ男はカロリーヌを抱き何とか部屋を脱出した。しかしカロリーヌは意識が遠のく中、「パパを許して。本当は優しいパパなの」「もしまた妖怪に生まれ変わったら、ねずみ男ちゃんのお嫁さんにしてくれる?」と語った。ねずみ男は「もちろん」と答えるがカロリーヌは息を引き取ってしまった。ねずみ男はその場で大泣きし、そして見る見るうちに彼女の遺体はねずみ男の手の中で光の粒子に変わり消えてしまった。
 遂にねずみ男の妖怪皇帝への怒りは大爆発し、外に出て群がる妖怪たちを次々と殴り倒し、ぐわごぜに駆け寄りカロリーヌの死を伝えた。ぐわごぜはただ娘と幸せに暮らしたかっただけであり、娘の死を妖怪皇帝に伝えると妖怪皇帝のカロリーヌを利用してまでも日本を支配しようとする本来の目的を知り愕然し、さらに娘の最後の言葉を聞き自分の浅ましさに号泣した。ねずみ男はカロリーヌの命を込めて手に入れた朧車の涙を鬼太郎とぬりかべに投げつけ2人を元に戻すことに成功した。
 カロリーヌを失ったぐわごぜが妖怪皇帝に反旗を翻すも返り討ちにあって死んでしまった。妖怪皇帝は鬼太郎にぐわごぜに代わって妖怪総理大臣にしてやるから一緒に妖怪天国を創ろうと誘うも、鬼太郎の怒りは爆発した。そして遂に鬼太郎の一撃が妖怪皇帝の仮面を叩き壊した。妖怪皇帝の正体はぬらりひょんだった。
 一件落着した鬼太郎は自分の家で仲間たちと餅を分け合っていた。しかし、ねずみ男だけが来ない。そこで砂かけ婆と子泣き爺はねずみ男の分の餅を貰おうとするがそこにねずみ男が姿を見せ自分の分の餅を取るとそのまま家を飛び出し、その姿に鬼太郎たちは安堵し笑い合った。しかし、ねずみ男は餅を食べずにとある場所に餅を置くと「親子で仲良く食べな」と言いその場を立ち去った。そこには高く盛られた雪に「カロリーヌちゃんとぐわごぜのお墓」と書かれた木が立て掛けてあった。

鬼太郎6期登場妖怪解説 第8回:鏡じじい、がしゃどくろ | 闇の中のジェイのブログ 今日の妖怪2018.5.20
 アニメでは(ボーガス注:第6期の『驚異! 鏡じじいの計略』(第8話)の他に)1期*12、3期*13、4期*14、5期*15に登場。どれも子供を鏡の中にさらう妖怪として登場している。3期では初登場後、度々鬼太郎の味方として登場している。
 原作初登場は1967年4月1日発行『別冊少年マガジン・春休みおたのしみ特大号』に掲載された「墓場の鬼太郎・鏡爺」。奈良県の山奥に住んでおり、美少女を見るとたちの悪いいたずらをする妖怪とされる。鏡の中におり、その鏡を割れば鏡爺も死ぬという。
 「鏡じじい」は水木しげるオリジナルの妖怪のようで伝承はない。ただ、爺ではなく婆が鏡の中に子供を引っ張りこむという怪談が神奈川県にあるという。

鏡じじい (かがみじじい)とは【ピクシブ百科事典】
◆3期
CV:宮内幸平*16
 人間から大事にされていた鏡が変化した付喪神。ある山奥の村に一枚しかない鏡として、村の娘達に大事にされており、女の子の守り神である優しい妖怪とされていた。だが村が廃村になり、屋敷ごと放置されて捨てられてしまいすっかり捻くれてしまう。
 その後は遊園地のミラーハウスに潜んでいたが、かつて自分を一番大事にしていた少女お花と生き写しの姿をした天童ユメコを見かけ、彼女をミラーハウスに誘い込んで姿を奪ってしまう。
 その後、行方不明になったユメコを心配した弟の星郎から依頼を受けた鬼太郎がミラーハウスに行き鏡じじいと対決するが、鏡じじいの操る合わせ鏡に挟まれて閉じ込められ砕かれてしまい、鏡じじいに逃げられてしまう。砂かけばばあの術で復活した鬼太郎は、鏡じじいの本体がある廃村に行き、鏡じじいと再戦する。鏡じじいの身の上話を聞いた鬼太郎は同情し、ユメコの姿を返すのなら見逃すと持ち掛ける。だがユメコの姿を返したくない鏡じじいは、合わせ鏡に映った自分の無数の鏡像を実体化する事で分身し、鬼太郎を圧倒する。だが戦いの最中に、お花の写真を見付けた目玉おやじにユメコがお花の孫であると指摘され、己の行いを恥じた鏡じじいはユメコの姿を返して鏡の中に戻っていった。
 事件後は繁華街のアンティークショップのショーウインドに本体の鏡が飾られ、店の前を行きかう若い娘達の姿を眺めながら満足のいく余生を送る事となった。
 その後雲外鏡の策略で、再び少女をかどわかしてるという濡れ衣をきせられ、鬼太郎に妖怪漆喰で鏡面を塞がれて封印されてしまう。だがユメコは「鏡じじいさんはちょっとエッチでロリコンだけど優しい妖怪よ」と言って彼の無実を信じており、その後は彼女の協力で雲外鏡の弱点である照魔鏡の在り処や、雲外鏡が塩水に弱い事を教えた。
◆4期
CV:丸山詠二
 小学校の渡り廊下に飾られていた古い鏡に住む妖怪。本来は子供を見守る優しい妖怪だが、古くなったからと本体の鏡をゴミとして捨てられたために、人間に復讐しようとする。
 子供達を鏡の世界に閉じ込め、依頼により駆け付けた鬼太郎をも閉じ込めようとするが、最後は鬼太郎に敗れて降参する。
 改心した後は本体の鏡が田舎の小学校に寄贈されて大事に扱われる様になり、再び子供達を見守る優しい妖怪に戻った。
◆6期
CV:塩屋浩三*17
 ある山村の老婆が母親の代から嫁入り道具として受け継いで大事にしている古い三面鏡に住んでいる妖怪。内気で小心者だが心優しい性格で、子泣きじじいや砂かけばばあとも知り合いである。
 社会見学で村にやってきた犬山まなに三面鏡を磨いてもらって感謝していたが、まなの同級生たちがふざけて古い石碑を倒してしまい、危険な妖怪がしゃどくろを復活させてしまったのを目撃し、まなを護るために彼女を鏡の世界に引き込む。
 まなを探して鬼太郎が鏡世界に来るが、内気な性格のせいでうまく事情を説明できず、鬼太郎に誤解されて対決する羽目になり一時撤退する。
 その後、がしゃどくろに攻撃されたまなを救うために駆けつけて、がしゃどくろの目から発射されたレーザーを鏡で跳ね返した。
 事件後は誤解が解けて感謝されるが、まなを助けようとした動機を聞かれて「初恋の人に似ていたから」と顔を赤らめて告白したために、まなと鬼太郎とねこ娘にドン引きされていた。
 更にまなを救ってくれた礼を言ったねこ娘の顔を見ても「初恋の人に似ている」と言い、目玉おやじに「ただの女好き」と言われ、砂かけばばあからも呆れられた。
 その後はゲゲゲの森で旧知の仲である子泣きじじいと酒盛りをするが、酒が入ると途端に下品になり、ねこ娘を「姉ちゃん」と呼んで絡んで「うざい!」と吐き捨てられるなど、酒癖の悪さを露呈した。
 その醜態を見て目玉おやじは「お前はああはなるなよ」と鬼太郎に諭していた。
 彼が登場したエピソード『脅威!鏡じじいの計略』の次回予告では、明らかに鏡じじいが敵役にしか見えなかった。本編でも鏡じじいは確かにまなを守ろうとしているのだが、カットの組み合わせでまなを追っている様に見えるという工夫が凝らされていた。更に、真の敵であるがしゃどくろの姿はクライマックスまで伏せられるという徹底ぶりである。この仕掛けにまんまと乗せられた視聴者も多く、鏡じじいをミスリード要員として上手く利用したシナリオの勝利となった
 2年目の『地獄の四将編』の第50話「地獄からの使者・鵺」、69話「地獄の四将・鬼童伊吹丸」、74話「地獄崩壊!? 玉藻前の罠」にも登場。鏡の世界を自在に行き来出来る能力を活かして鬼太郎に協力し、人探しや情報提供を行なっている。

桜パン(新)
 ユメコちゃんと鏡じじいのアフターストーリーが気になる人は3期70話「鏡地獄!妖怪うんがい鏡」も併せてどうぞ

アスロー🐳幽世演骸
 今日の「鏡じじい」回観た人は、おなじく3期の「雲外鏡」の話もぜひ見てほしい

タリホー@ホンミス島
 鏡じじいは原作だと単なるスケベジジイだからな、戦闘手段含めてアレンジが優れている

オトチ
 鏡じじい、1期、3期、4期、5期、6期登場
 1期以外は根は優しい妖怪

東亮太『地獄銭湯~Chilla's Art ノベライズ集2~*18
 原作だとガチ敵だった鏡爺がアニメ版だと毎回何やかんやで味方になる展開、たぶん3期の影響。ちなみに5期劇場版は3期「鏡じじい」のオマージュ満載なんで併せてチェックしてほしいですね。

緋彗
 美少女しか取り込まないという鏡じじいと対峙するにあたり、先に鏡じじいに遭遇した猫娘の元に「猫娘、大丈夫か!?」って駆けつけてくれる鬼太郎好き。猫ちゃんは可愛い。

走れ走れ
 3期鏡じじい、久しぶりに観たけどこんなにクオリティ高かったのか。鬼太郎がユメコちゃんの事を口にするや(ボーガス注:嫉妬から)一瞬ムッとする猫娘、(ボーガス注:制作スタッフのお遊びだと思うが)背景に紛れ込む(ボーガス注:1983~1984年にフジテレビで放送されたアニメ)「ストップ!! ひばりくん!」の一家。凄く気合を入れて作っているのが分かる。

みつなが
 (ボーガス注:制作スタッフのお遊びだと思うが)鏡じじいの冒頭でアイスクリーム食べてる女の子とジュース飲んでる女の子、どう見ても(ボーガス注:1985年に日本テレビで放送されたアニメ)ダーティペアのケイとユリなんだよな

夜中の月と扇子
 (ボーガス注:スタッフのミスなのか)「鏡じじい」のcv表示出なかったけど、たぶん宮内幸平さん(「一休さん」の和尚さん)。
 鬼太郎は(ボーガス注:アンパンマンの)戸田さん、ねずみ男が(ボーガス注:「タイガーマスク」「古代進宇宙戦艦ヤマト)」等の)富山敬さん、夢子の弟・星郎が高坂真琴さん🎾(「エースをねらえ」の岡ひろみ)。昭和世代には豪華

 昭和世代には豪華といえば、上記Xには指摘がないですが、
 猫娘

三田ゆう子氏】
三田ゆう子 - Wikipedia
テレビ朝日『忍者ハットリくん』(1981~1987年)の服部シンゾウ(主人公・服部カンゾウの弟)
テレビ朝日オバケのQ太郎』(1985~1987年)のP子(主人公Q太郎の妹)
テレビ朝日『ウルトラB』(1987~1989年)のウルトラB(主人公)
テレビ朝日悪魔くん』(1989~1990年)の悪魔くん(主人公)
NHKポコニャン!』(1993~1996年)のポコニャン(主人公)
 ポコニャンは平成の作品ですが。

で一反木綿が

八奈見乗児氏】
八奈見乗児 - Wikipedia
日本テレビ巨人の星』(1968~1971年)の伴宙太
◆NET(現・テレビ朝日)『サイボーグ009』(1968年)のギルモア博士
◆フジテレビ『マジンガーZ』(1972~1974年)の弓教授
◆フジテレビ『タイムボカン』(1975~1976年)のグロッキー
→これ以降もタイムボカンシリーズでは『ヤッターマン』(1977~1979年、ボヤッキー)、『ゼンダマン』(1979~ 1980年、トボッケー)、『タイムパトロール隊オタスケマン』(1980~1981年、セコビッチ)、『ヤットデタマン』(1981~1982年、ジュリー・コケマツ)、『逆転イッパツマン』(1982~1983年、コスイネン)、『イタダキマン』(1983年、ダサイネン)に出演

です。 
 宮内さんの名前が出ない一方で、本作品に「塗り壁」は一度も出てこない(鬼太郎ファミリーとしては猫娘ねずみ男砂かけ婆(江森浩子氏)、一反木綿が登場)のにエンドロールには「塗り壁」のCVとして「屋良有作氏(フジテレビ『ちびまる子ちゃん』のさくらヒロシなど)」の名前がクレジットされます(明らかにミスでしょう)。

I.M.Kさん
 3期の鏡じじいの声が初代亀仙人宮内幸平*19さんで、夢子ちゃんのお父さんの声が今*20亀仙人佐藤正治さん

→8」67÷」96=3
 3期鏡じじい回。ねずみ男が夢子ちゃんに求愛設定*21やったなあ、そういや。

*1:ゲゲゲの鬼太郎 (テレビアニメ第5シリーズ) - Wikipediaによれば、猫娘がヒロイン的存在として設定された。

*2:鬼太郎に救出された「実際の夢子」を見て「写真以上にかわいい」というねずみ男の発言がそのためにやや分かりづらくなっています。

*3:第1期第8話『鏡爺』のこと

*4:第3期第2話『鏡じじい』、第70話『鏡地獄!妖怪うんがい鏡』のこと

*5:第4期第4話『恐怖! 鏡の国の鏡爺』のこと

*6:第5期の劇場版『ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!』(2008年公開)のこと

*7:第6期第8話『驚異! 鏡じじいの計略』のこと

*8:3期鬼太郎の場合は天童夢子シティーハンターの場合は「依頼人女性」、マチコ先生の場合、麻衣マチコ(主人公)

*9:3期鬼太郎の場合はねずみ男シティーハンターの場合は「シティーハンター」こと冴羽獠(主人公)、マチコ先生の場合、池上ケン太(マチ子の生徒)

*10:3期鬼太郎の場合は猫娘シティーハンターの場合は槇村香(冴羽の相棒)。マチコ先生の場合、成城ヒロミ、横浜テンコ(マチ子の生徒)でしょうか?

*11:まいっちんぐマチコ先生 - Wikipedia曰く『オープニングも含めて毎回乳房の露出があるという性質上、PTAなどからの苦情が多く、1982年には京都で「マチコ先生に抗議する会」が結成されるほどだった。抗議行動として学研が発行していた全ての学習誌不買運動に発展、これを受け学研は『少年チャレンジ』での連載打ち切りを決断した。』

*12:第1期第8話『鏡爺』のこと

*13:第3期第2話『鏡じじい』、第70話『鏡地獄!妖怪うんがい鏡』のこと

*14:第4期第4話『恐怖! 鏡の国の鏡爺』のこと

*15:第5期の劇場版『ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!』(2008年公開)のこと

*16:1929~1995年。「アルムおんじ(フジテレビ『アルプスの少女ハイジ』(1974年))」「外観和尚(テレビ朝日一休さん』(1975~1982年))」「三平一平(フジテレビ『釣りキチ三平』(1980~1982年))」「亀仙人(フジテレビ『ドラゴンボール』(1986~1989年)、『ドラゴンボールZ』(1989~1995年))」等、老人役が多い(宮内幸平 - Wikipedia参照)

*17:1955年生まれ。第4期鬼太郎(1996~1998年)で子泣き爺を演じた。また、第6期鬼太郎(2018~2020年)では『鏡じじい(第8話「驚異! 鏡じじいの計略」)』の他に『たんたん坊(第3話「たんたん坊の妖怪城」)』『小豆はかり(第31話「小豆洗い小豆はかり小豆婆」)』を演じている(塩屋浩三 - Wikipedia参照)

*18:2025年6月刊行予定、KADOKAWA

*19:フジテレビ『ドラゴンボール』(1986~1989年)、『ドラゴンボールZ』(1989~1995年)

*20:原文のまま。但し、ドラゴンボールDAIMA - Wikipediaによれば、最新作『ドラゴンボールDAIMA』(フジテレビ、2024~2025年)の亀仙人は佐藤氏ではないので、「今」という記載は正しくない。佐藤氏が亀仙人を演じたのはフジテレビ『ドラゴンボール改』(第1期:2009~2011年、第2期:2014~2015年)、『ドラゴンボール超』(2015~2018年)

*21:この結果、「基本的には、良心的ないい子である夢子」の影響で、彼女に好意を持つねずみ男が悪事を働くことは第1期、第2期に比べ減り、(担当声優が「タイガーマスク」「古代進宇宙戦艦ヤマト)」等、二枚目キャラも演じている富山敬氏であることもあって)第3期では「憎めない小悪党」という色彩が強まった気がします。