今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年7月18日分)

文政権が韓国紙日本語版を「売国的」と批判 事実上言論統制 - 産経ニュース
 「記事内容が政府への悪質な誹謗中傷で許せない、反省を求める」「安倍政権の無法のせいで韓国半導体企業が困っている中、文政権誹謗で何がやりたいのか」と言った程度で「言論統制」だそうです。安倍自民に比べたらずっと抑制的でしょうに。つうか「安倍の無法」について「文政権にも問題がある」なんて記事を書くのは誹謗中傷以外の何物でもないでしょう。


韓国、半導体材料の代替検討 高品質の日本勢にリスク :日本経済新聞
半導体供給網に見直し懸念 日本の存在感低下も :日本経済新聞

韓国、半導体材料の代替検討 高品質の日本勢にリスク :日本経済新聞
 日本政府による対韓国の輸出規制の強化を受け、サムスン電子など韓国の半導体メーカーが日本以外からの材料の調達に向けた対策を急いでいる。
 日本企業は長期的にシェアが低下するリスクを負うことになった。
 かつて中国がレアアース(希土類)の輸出規制を強化した際、日本企業が第三国での開発などに動いた例もある。
 サムスンは韓国、中国、台湾の各メーカーから仕入れ、2~3カ月後に試験結果が判明する見通し。

半導体供給網に見直し懸念 日本の存在感低下も :日本経済新聞
 日本の半導体材料メーカーには顧客企業が離れるリスクもある。実際、中国企業フッ化水素への投資を急拡大中だ。
 かつて中国がレアアース(希土類)の輸出規制を強化した際、日本企業は第三国での開発を強化したりレアアースを節約する生産方法を開発したりした。
 化学業界で語り草になっているのが1993年に住友化学の愛媛工場(愛媛県新居浜市)で起きた爆発事故だ。半導体生産で使う樹脂の工場で、同社は世界シェア6割を占めていたが、事故で供給不安が発生。日立化成や中国、台湾のライバル会社が生産を拡大して一気にシェアを奪った。住友化学はその後も盛り返せず同事業を売却した。

 小生の別記事でも書きましたがまあそういうことです。
 安倍の行為は日本企業には何のメリットもない。むしろ迷惑なだけです。


輸出規制の撤回要求=韓国大統領、与野党が共同声明:時事ドットコム
 安倍にとっては皮肉なことに「他の件はともかく」この件では政治休戦が成立して「日本の無法に韓国与野党で共闘すること」が決まったようです。


「トランプ大統領は金正恩に利用された」"北朝鮮亡命外交官”は米朝首脳会談をどう見たか? | 文春オンライン
 当然ながらこの種の亡命脱北者の悪口雑言は割り引いて理解すべきでしょう。

「私はこれ(トランプ大統領が38度線を越えて足を踏み入れたシーン)を見て、1972年にアメリカのリチャード・ニクソン大統領が初めて中国を訪れ、その地に足を踏み入れた姿を思い出しました。『今回のトランプ大統領は1972年のニクソン大統領の再現だ』と私は考えています。

 意味が分かりませんね。
 何が言いたいのか。
 「ニクソンは訪中すべきでなかった」といいたいのか。ならば正気の沙汰ではないし、今更そんなこと言ってもどうにもならない。
 それとも「トランプの行為」は「ニクソン訪中」が米中国交正常化につながったように「米朝国交正常化」につながるというのか。
 実際そうなるかは分かりませんが、仮にそうなったとして、それは「この種のアンチ北朝鮮分子」でない限りむしろ歓迎すべき事でしょう。
 私見では、米朝国交正常化などによって「北朝鮮が米国への警戒」をなくすことによってしか核廃棄はあり得ないからです。もちろん「米朝国交正常化」が「必ず核廃棄につながる」とはいえない。しかし「いたずらに対立を深める」よりは「米朝国交正常化」の方が「核廃棄の可能性は高まる」、仮に「核廃棄しなくても」、北朝鮮の軍拡には歯止めがかかる可能性が高まると俺は認識しています。

「6月30日に板門店米朝首脳会談が行われた瞬間、世界中のメディアが『ついに平和の時計が再び動き出した』と歓声を上げましたが、私の考えは逆でした。」

 おいおいですね。
 軍事対立していた米朝がトップ会談したわけですから当面は軍事衝突はあり得ないでしょう。そして交渉によって「米朝が合意すれば」平和が実現するわけです。もちろん安易な楽観論は禁物ですが対立を深めてどうするのか。
 勿論この種のアンチ北朝鮮にとっては「米朝が対立している方がありがたい」のでしょうが。

「『“北朝鮮が核を持っている平和の時代”がとうとう稼動し始めた』と思ったのです」

 もちろんそうなるかどうかは今後の米朝の交渉次第です。
 ただし「米朝の信頼関係」が構築されない限り北朝鮮は核廃棄しないでしょう。
 「核廃棄の後に平和」ではなく「平和(北朝鮮が米国の軍事攻撃はもはやないと思う事態)の後にしか核廃棄はない」と俺は思っています。
 ついでに言えば「北朝鮮に核保有してほしいわけではありません」が、
1)北朝鮮核兵器は量、質ともに核五大国(米英仏中露)に比べればたいした物ではない、また通常兵器がしょぼいから核保有に力を入れてるという面がある
2)従って北朝鮮から米国など相手に開戦する可能性はほとんどないし、核の脅威というなら、核五大国の方がよほど脅威
3)使用しない限り北朝鮮の核は脅威ではない
と言う意味でそれほど北朝鮮の核保有に俺は脅威を感じていません。

 太氏はトランプ大統領の非核化への真剣さに対して疑問を抱いているという。

 むしろ俺はこの「反北朝鮮分子と文春」の非核化への真剣さに疑問を抱きますが。何度も言いますが「圧力路線で核廃棄」と言うのは現実的ではないでしょう。彼らがしたいことは非核化ではなく単に「北朝鮮への嫌がらせ」ではないのか。

「結局、私は『アメリカ(トランプ大統領)は非核化よりも、現状況の管理、モラトリアム維持の方向に向かっている』と判断するしかありませんでした」

 正確には「非核化を目指すがそれが無理ならベターの策として核管理(今以上にエスカレートさせないこと)」でしょうね。
 「将来はともかく現時点では」非核化をトランプ政権が完全に諦めたという事実はないでしょう。ただし俺個人は「核管理で何が悪いのか」と思います。
 問題は「戦争にならないこと」であって「それが実現できるのであれば」非核化にこだわる必要はないと思っています。

 「今回の板門店会談は、米朝両首脳は互いに『Win-Winであった』と考えているでしょうが、どちらがより多くの実利を得たのかといえば、当然、金正恩が非常に多くの実利を得たと私は思います」

 そんなことは全くないでしょうね。現時点では仕切り直しがされ「交渉破棄という最悪の事態が回避された」ただけで、それほどの利益は北朝鮮にはないでしょう。もちろんこの種のアンチ北朝鮮は「交渉を否定するため」、こういうことを言うわけですが。


81歳“知日派”元駐日韓国大使が語る「徴用工問題を解決する責任は韓国政府にある」 | 文春オンライン
 呆れて二の句が継げませんね。もちろん徴用工問題を解決する責任が一次的にあるのは「被告である日本製鉄」です。文政権でもないし「あえて言えば」安倍政権でもない(安倍があんな無法をやらかした今「安倍政権は関係ない」とはもはやいえませんが、安倍が「何もしない」のなら「責任があるのは被告の日本製鉄。日本政府は被告ではない」ということは可能でしょう)。
 日本製鉄が原告と話し合って和解すれば済む話です。文政権など全く関係ない。
 まあこの種の「知日派」は「反共&日本ウヨとつるんでた連中(朴チョンヒの流れをくむ連中)」だからこうなるんでしょうが。


「合理的推理」の「理」は、「当事者にとっての理」も含まれる: 白頭の革命精神な日記
 リンク先の記事(北朝鮮関係記事ですが)の
「金与正粛清説は当初から怪しい説だった。降格処分ならまだしも、米朝交渉が停滞してる程度の話で、金正恩が実の妹を粛清するとは思えない。肉親の情としても、『金一族の権威を傷つけかねない』と言う意味でもそんなことはしないだろう」
「しかも、米朝交渉後の最高人民会議第14期代議員選挙や党中央委員会第7期第4回全員会議、最高人民会議第14期第1回会議で金与正が最高幹部として名を連ねていたことを考えても粛清説には合理性がない。通常、粛清される人間は最高幹部として名前が登場したりしないことは北朝鮮でも同じである」
「そもそも金与正が体を壊しやすい、『幼子を持つ母親』であることを考えれば『激務による体調不良(あるいは育児)でしばらく休養』でも十分説明がついた」
「にもかかわらずろくな証拠もないのに粛清説に飛びついた人間(なお、リンク先記事で批判されてるのはコリア国際研究所所長のパク・トゥジン(朴斗鎮))は「当事者にとっての理(米朝交渉が停滞してる程度の話で、実妹を粛清するのは金正恩にとって合理的とは思えない、肩書きを残したまま粛清することは通常あり得ない)」を無視してる」
という批判には全く同感です。
 しかしそれとは関係なく、一般論で言っても

「「合理的推理」の「理」は、「当事者にとっての理」も含まれる」

と言うのはその通りだと思います。
 たとえば北朝鮮の別件について言えば「めぐみさん拉致を認め、めぐみさんの子どもウンギョンさんの存在を認め、しかし『めぐみさんが生存してるのに』帰国させないで死亡と言い続ける」「横田奥さんの反発を買って制裁論を助長してもそう言い続ける」というのは合理的な推測なのか。
 和田春樹氏や石井一氏がいうように明らかに非合理でしょう(石井氏については石井一氏の主張は、とくに暴論でも突飛な意見でもない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。
 むしろ
1)「病死か、自殺か、他殺(粛清含む)か」、理由が何かはともかくめぐみさんは死亡してる、そして「『東日本大震災津波死亡者』『遺体が上がらないような底なし沼への投身自殺』のような何らかの理由で遺骨がないのか」「遺骨はあるが出したくない理由(自殺や他殺などの痕跡があり、横田一家の反発を買いかねない?)があるのか」はともかく遺骨も出せない状況にある。
2)しかし、めぐみさん拉致を否定しては日朝正常化がうまくいかない、小泉訪朝時にめぐみさん拉致を認めるほかないと北朝鮮は考えた
3)ただし、めぐみさん死亡を発表した時の横田奥さんの反発で、日朝交渉が挫折する危険を少しでも和らげるために孫の存在をあかした(勿論それでも横田奥さんは憤激し、救う会の制裁論に同調し、当初は孫との面会も拒否し、いったんは孫と面会した今も、また『めぐみに会うために孫との面会はしない』と言う態度に戻ったわけですが)
と見るのが合理的推測でしょう。それが「北朝鮮という当事者にとっての理」でしょう。
 「めぐみの帰国を目指す」という横田一家の主張は失礼ながらまるで合理性がありません。


訪日客消費額8兆円に暗雲 日韓悪化、航空便運休など影響 - 産経ニュース
 仮に「韓国の訪日客」が減ったとしても最大の理由は「他のライバル観光地(ヨーロッパ、オーストラリアなど)との競争での敗北」でしょう。
 とはいえ、安倍のような嫌韓国が影響ゼロとも言えないでしょう。
 「ヨーロッパか、オーストラリアか、日本か、どこにしようか迷ってる」つうときにこうした「安倍の嫌韓国」も多少は影響するでしょう。
 また安倍がこんな嫌韓国をしていては、観光庁だって、日本の自治体だって、韓国相手に「訪日旅行のすすめ」なんかやりづらい。
 そういう意味でも安倍の行為は全く日本の国益になりません(国益になればあんな無法をやっていい訳ではありませんが)。
 しかしこういう記事が載るとは産経も「経済記者はいくらかはまとも」「安倍の行為を嘆いている」んでしょうか。


【主張】拉致と参院選 解決への熱がみられない - 産経ニュース
 やれやれですね。「今頃こんなこと言うな」「もっと早く言え」ですね。
 そしてそんなこと(拉致が選挙で取り上げられない、話題にならない)は過去の「増元が落選した二度の国政選挙(2004年参院選と2014年衆院選)」だってそうでした。
 そもそも産経は「どう争点にしろ」というのか。基本的に「政府の日朝交渉」以外に手はありません。
 つまり与党ならともかく、野党から主張できることは基本的に何もない。
 あえて言えば「交渉を進めるために制裁解除してはどうか(和田春樹氏や蓮池透氏など)」「平壌に駐在事務所を置いてはどうか(自民党総裁選での石破元幹事長など)」とは野党はいえるかもしれませんが、「そうした考えが残念ながら国民多数派とは言いがたい」現状では、そういうことは言いづらい。
 言っても与党は応じないだろうし、救う会や家族会に「北朝鮮シンパか」と悪口されるだろうと思えば、言う気もなくなります。何せ与党幹部の石破ですらそういう悪口をされましたから。
 そうすると本当に何も言うことがなくなる。
 「制裁続行」なんてのは是非はともかく「言う意味がない」。政府がずっとやっていて当面「止める気がないらしいこと」を野党が主張して何の意味があるのか。
 もちろん「自衛隊で救出」なんて現実性がない。与党はそんなこと言ってないし、野党も「与党が言わない現実性のないこと」なんかいうわけがない。
 「争点」になるのを阻んでるのは「俺たちの主張以外、北朝鮮外交では認めない」つう産経、救う会、家族会の態度です。
 「俺たちの主張以外認めない」のなら争点にする必要がない。

 各党の公約に「拉致」の文言はある。
北朝鮮に核・ミサイル開発の完全な放棄を迫り、あらゆる手段に全力を尽くして拉致被害者全員の即時一括帰国を目指す」(自民)。
日朝平壌宣言に基づき、核、ミサイル、拉致問題を解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化の実現を目指す」(公明)。
北朝鮮の核・ミサイル開発と拉致問題の解決に向けた交渉に着手する」(立憲民主)。
北朝鮮の核・ミサイル・拉致問題の解決を目指す」(国民民主)。
北朝鮮の核・弾道ミサイル拉致問題の解決に向け、日米韓中の連携*1をさらに強化」(日本維新)。
日朝平壌宣言に基づき、拉致問題の解決と国交正常化について粘り強く交渉する」(社民)
 共産党野党共闘の共通政策で「東アジアにおける平和と非核化の推進、拉致問題の解決」とうたうのみで、独自の公約では「北朝鮮問題を『6カ国協議』で解決し、この枠組みを地域の平和と安定の枠組みに発展させる」としている。いずれにせよ各党の公約からは、拉致問題への「熱」が感じられない。

 「どこまで本気かはともかく」、産経が紹介する公明党の公約に「不幸な過去を清算して日朝国交正常化の実現を目指す」の一文があることは意外ですね。社民党については意外ではないですが。
 もちろん「不幸な過去=日本の朝鮮植民地支配」でしょう。まさか「不幸な過去=拉致オンリー」ではないでしょう。
 なお、即時一括帰国なんて無茶を書いてるのは自民党だけのようです。
 いずれにせよ「日朝平壌宣言に基づき交渉し拉致を解決する」位のことしか各党は書いてないわけです。

 野党各党の書きっぷりは、ことさらおざなりな印象

 そんなことはないですね。
 基本どこの党も拉致については「日朝平壌宣言に基づき交渉し拉致を解決する」位のことしか書いてないわけです。それで与党は熱意があるなんてとても言えない。

 街頭演説でも拉致問題解決に向けた具体策や、被害者救出のための法整備のあり方について語る言葉は聞こえてこない。

 「解決に向けた具体策」はともかく「救出のための法整備」とは何なのか。どうせ「自衛隊北朝鮮に突っ込み拉致被害者を救出するための法整備」と言い出すんでしょうが、アメリカですらワームビア君救出は外交だったわけです。外交以外に手はないし、その場合「法整備」なんか必要ないでしょう。
 法整備しなくても金丸訪朝で第18富士山丸船長が、小泉訪朝で蓮池夫妻ら5人の拉致被害者とその家族が日本に帰国したわけです。
 大体そんな法整備が可能かつ有意義なら、安倍政権も6年の長期政権です(安倍批判派として嘆かわしいですが)。とっくの昔に法案提出してるでしょう。
 「国民や外国(中韓など)の反発で法整備が困難」とか「法整備しても拉致被害者救出につながらない」と安倍ですら思うから法案提出しないわけです。

 安倍晋三首相は拉致問題の解決に向けて、前提条件なしに金正恩朝鮮労働党委員長との会談を目指す意向を示している。

 「前提条件なし」とはどういう意味なのか。「拉致被害者全員の即時一括帰国」などなくても首脳会談すると言うことなのか(普通に考えればそういうことなのですが)。安倍は救う会、家族会を恐れてかその点はっきりと言いません。はっきりと言わないでごまかすからこそ、北朝鮮も安倍なんか相手しません。

 現実的に、北朝鮮拉致被害者の解放を決断できるのは、金正恩氏だけである。

 「はあ?」ですね。確かにその通りですが、それ以前の文

被害者救出のための法整備のあり方

との整合性はどうなってるのか。上でも書きましたが「被害者救出のための法整備=自衛隊による拉致被害者救出」ではないのか。それとも「金正恩に解放を決断させるための法整備」なのか。だとしたら、それは何なのか
 「さらなる制裁強化」「朝鮮総連の非合法化」とでもいうのか。いずれにせよ「被害者救出のための法整備のあり方」とは産経にとって具体的に何かはっきりと書けないのだから、偉そうなことをほざいていても、産経も完全に腰が引けています。
 おそらく産経は
1)法整備とやらについて実は何も考えてない
2)考えてはいるが、それを公言しても世間の賛同が得られない、下手すると選挙で自民党が不利になると思ってる
のどちらかで明確に言えないのでしょう。呆れた話です。

 彼をトップ交渉に引き出すためには、制裁による国際的圧力を強めるしかない。

 おいおいですね。トップ交渉なんか望んでないくせに、実際に小泉氏がトップ交渉したら悪口だったくせに、良くも言ったもんです。
 大体、北朝鮮とのトップ交渉なら過去に

・金丸*2訪朝(金日成時代)
金大中訪朝、小泉訪朝(金正日時代)
金正恩訪ロによるプーチンとの会談、トランプとの米朝会談、習近平訪朝、文在寅訪朝(金正恩時代)

がありますが、これらは「制裁による国際的圧力」の成果なのか。そうではないでしょう。
 直接的な理由は「お土産の提供(例:金丸訪朝や小泉訪朝で将来の国交正常化とその際の経済支援に触れた)」でしょう。交渉したいなら「お土産の提供」は不可避でしょう。北朝鮮にとって会談しても何の利益もないなら会談しないのは当然です。
 もちろんここでいう「当然」とは「それが道義的に正しい」と言う意味ではなく「北朝鮮支配層にとっての利益を考えればそれが合理的選択だ」と言う意味ですが。
 その「合理的選択」は「制裁による国際的圧力を強める」なんて方法では変化しないでしょう。
 そもそも「太陽政策の韓国」「冷戦時代から付き合いがある中露」はそうした制裁強化路線には否定的なわけです。日本だけ「制裁を強める」といってもどうにもならない。それが「疑いの余地なく証明された」のが「小泉訪朝から15年以上続く制裁」が拉致解決という意味では何の成果も上げてないことでしょう。

 日本国民の総意として、非道な拉致に対する怒りを突きつけることが必要だ。

 拉致に限らず「怒れば問題が解決する」なら誰も苦労しません。
 たとえば「ロシアに怒れば北方領土は戻ってくるのか」。
 そしてこんな馬鹿なことしか言わない産経に俺はマジで怒りを感じています。

*1:なら「日韓連携に反する」安倍の「韓国への無法」に抗議しろって話です。

*2:首相でないので厳密にはトップではありませんが「自民党副総裁」と言う大幹部はトップも同然でしょう。

今日の産経ニュース(2019年7月17日分)

首相演説に「安倍辞めろ」とやじ 北海道警、聴衆を排除 - 産経ニュース
 安倍らしいですが「安倍に向かって暴漢が襲ってきた」「安倍に向かって物が投げつけられた」ならまだしも「安倍はやめろ」「消費税増税反対」程度の野次で警官に排除させるとは無茶苦茶です。
 野次を飛ばしていいとは言いませんが、この程度の野次は「許容範囲」でしょう。こんなことをすれば、安倍批判を萎縮させることにつながりかねません。つうか、それが安倍の目的でしょうが。

 国民民主党玉木雄一郎代表は17日、川崎市での街頭演説で「文句を言う人を権力を使って排除することが当たり前になれば怖くて声を上げられなくなる」と批判した。

と玉木が批判するとおりです。そもそも同様のことを民主党政権がやったら「独裁的だ」と非難していたのが産経でしょうし。


ジャニーズ事務所がコメント「圧力の事実ない」 - 産経ニュース
 ジャニーズの言動は予想の範囲内です。
 「今後は誤解を受けないように注意する(つまり圧力などかけない)」はともかく、「過去に圧力なんかかけてない」はウソでしょう。
 いずれにせよ今後のジャニーズと周囲の対応に注目ですね。
 こんなことを言いながら、今後も圧力をかけ続けるようであれば、公取も元SMAPも黙ってはいないんじゃないか。ただし「今後は本当にしない」のなら「過去は大目に見る(公取や元SMAP)」つう対応もあり得るでしょう。


ジャニーズ事務所、元SMAP3人の出演に圧力か - 産経ニュース
 「一時期に比べ明らかにテレビ出演が減ってるため」以前からそうした噂はされていましたが

 公正取引委員会は、独禁法違反の恐れがあるとして、同事務所を注意した。

ですか。安倍批判をろくにしないことと言い、こうしたジャニーズのごり押しに屈することと言い日本のテレビ局もどうしようもないですね。
 しかしこうしたことが表に出てきたのも「ジャニー喜多川氏の死去」がきっかけでしょうか。やはりテレビ局内の内部告発なのか。


【産経抄】7月17日 - 産経ニュース

昨年8月末、英国とフランスの間で「ホタテ戦争」が勃発した。仏北部のノルマンディー地方沖で、約40隻のフランス漁船が5隻の英国漁船を取り囲み、操業を妨害した。けが人は出なかったが、石を投げ合い、船体をぶつけあう乱闘となった。
▼背景にあるのは、ホタテ漁に対する両国の規制の違いである。フランスはホタテ資源の保護のため、5月中旬から9月末まで禁漁としている。英国漁船が、それにとらわれず漁を続けることにフランス側は不満を募らせてきた。

 会員登録してないとここまでしか読めませんが会員登録(ただし無料登録)を幸いしてるのでこれ以降を紹介しましょう。

▼ここ数年のサンマの不漁に悩む日本にとっても、人ごとではない。海水温や潮流の変化によって、日本沿岸に近づくサンマの数は減っている。中国や台湾の大型漁船が、公海上でサンマをごっそりさらっていくのも要因の一つとされる。

 やれやれですね。「海水温や潮流の変化」と書きながら、結局「中国ガー、台湾ガー」だそうです。「資源保護を考えない漁業」という意味では日本もそんなに自慢できる国ではないようですが「都合の悪いことは他人(特に産経が嫌う中国や韓国)に責任転嫁」が産経の考えの訳です。

今日の中国ニュース(2019年7月17日分)

台湾一の富豪、「庶民」に敗北 総統予備選、親中あだ:朝日新聞デジタル
 産経だけでなく、朝日新聞までも「理屈に合わない反中国」なのかと思うとげんなりしますね。

 党本部前に集まった支持者が訴えたのは、中国との関係を安定させて景気回復を図るという韓氏の主張の一つだ。

ということでわかるように郭台銘氏に勝利した韓国瑜氏が反中国だなどという事実はないのですから

 (ボーガス注:郭氏の)敗因の一つは、中国との関係の緊密さだ。

なんてことはあるわけもないでしょう。
 大体

・ざっくばらんな語り口で国民党の刷新を求める人々の支持を得て
・「庶民総統」のキャッチフレーズ
・旧来の国民党幹部らが「密室」で郭氏を担ぎ出したとの見方もあり、政治エリートに反発する支持層から敬遠

と「庶民イメージの韓氏が、金持ちイメージの郭氏に勝利した」と書きながら何で突然

敗因の一つは、中国との関係の緊密さだ。

なんて話が出てくるのか。


台湾・総統選、中国との距離感が争点 蔡氏VS親中候補(1/2ページ) - 産経ニュース

「皆さんに今の香港を見てほしい。2020年の総統選は、台湾の民主的な生活方式を守る戦いになる」
 蔡氏は15日、外遊先のカリブ海の島国、セントクリストファー・ネビスで記者団にこう述べた。

 「そういうナショナリズムの扇動しかお前はやることがないのか」「総統としての実績を訴えないのか」「しかも国内ならまだしも海外でそんなことをやるか」ですね。国民党が仮に勝利しようと、4年間の間に中台統一が現実の物となることはまず考えられません。国民党支持者ですらそんな早期統一は希望してないし、国民党もそんな方針ではない。
 国民党は「中台が対等な立場で」かつ「台湾住民多数の支持を得て」統一という方針です。実際、馬政権で「中台の経済交流」などは進んでも統一なんて方向には全く動いてない(中国が「将来の統一」云々と言い、それを馬政権が目くじら立てずに容認したとしても、もちろん経済交流それ自体は統一に直結するもんではありません)。
 安倍よりは有能であり、また「脱原発」「同性愛容認」というある種のリベラル性を持つとは言え、中国問題に限れば「台湾の安倍晋三」といっていいんじゃないか。いや安倍は「対韓国」はともかく「対中国」では事情はともかく「矛を収めつつ」ありますが。

 蔡政権は今年に入り、安全保障関連の法律5本を改正。中国で政治活動に参加した退役将官の年金の支給停止を可能にするなど、中国の統一工作に対抗策を講じている。

 おいおいですね。「中国で政治活動に参加した退役将官の年金の支給停止を可能にする(実際に停止するかどうかはともかく)」なんてことはおよそまともな行為ではないでしょう。年金は「老人への生活保障」であって「国が与えるご褒美」ではない。
 政治活動といったところで「福田元首相の訪中」のような、「中台で仲良くやっていきましょう」程度の話でしかないでしょうし。「安倍の韓国への嫌がらせ」といい勝負ではないのか。

 韓氏は今年3月に中国広東省などを訪問し、国務院(政府)台湾事務弁公室の劉結一主任と会談。中国寄りの「中国時報」系メディアは韓氏の動向を連日、手厚く報道している。ただ、韓氏は香港のデモで「よく知らない」と失言して批判され、最近は防戦を迫られる対中関係ではなく内政課題で政権を批判。15日の会見でも「3年余の蔡政権下で、全ての台湾人が苦しい生活を過ごしている」と語る一方、対中政策の質問は「時期が来たら話す」と回答を避けた。

 韓氏としては「景気問題など内政失政」で蔡を攻撃するのがよいという認識なのでしょう。一方、彼も「香港デモ」で「中国支持」でもないでしょうが、「蔡のせいで悪化する中台関係」を考えればあまり中国批判したくないという所なのでしょう。
 一方、蔡は蔡で「総統としての成果がろくにないこと(例:同性愛容認は悪いことではないですが景気回復ほど世間の関心は高くない)」で「反中国で乗り切ろう」と馬鹿なことを考えてるのでしょう。蔡はおよそまともな政治家ではない。
 

【主張】米国の武器売却 台湾存立に当然の措置だ - 産経ニュース
 「反中国」産経的にはそうなるのでしょうが全然当然ではないですね(なお武器購入それ自体は金額などはともかく馬政権など過去の政権もやっていたことではあります)。
 なぜなら
1)過去の武器購入が中国に配慮し「金額を抑えたり」「最新鋭武器ではなく、やや型落ちの武器*1」などにしてきたのに、今回そうした配慮があまり見られない
2)蔡英文が馬前政権に比べてやたら反中国で、「中国が抗議しても」突っぱねてる
からです。
 中国も正直「台湾政府は米国製武器を全く買うな」とは思ってないでしょう。ある程度は「大目に見る用意」はある。
 ただし「独立を計画し、中国との対立をエスカレートさせるのではないか」と疑わしい行動を蔡に公然ととられてはメンツの上で「強硬な抗議」を表明せざるを得なくなるわけです。
 正直、蔡は「反中国支持層への受け狙い」でこうしたことをやってるのではないかと疑いたくなります。

 台湾海峡の安定と地域の安全を脅かしてきたのは中国の方ではないか。

 おいおいですね。馬政権時代にはこんな対立はありませんでした。先に挑発行動をとり緊張を高めたのはむしろ蔡の方です。

 魏鳳和中国国防相は6月2日、アジア安全保障会議で「誰かが台湾分裂を図るなら、犠牲を惜しまず戦い抜く」と述べた。

 蔡が「米国からの武器購入金額を増大させる」など、「中国からの独立宣言」を画策しているのではないか、と中国に疑われる行動をとるからこその牽制に過ぎません。
 そもそも中国は「誰かが台湾分裂を図るなら=蔡が台湾独立を宣言するなら(そしてそれを欧米や日本がもし支持するなら)」戦争も辞さないと言ってるのであり「蔡が挑発的態度を控えれば済む」話です。
 なお「誰かが」と言う表現に注目したいと思います。これは「蔡に代わって別の人間が次の総統になろうが」と言う意味もあるでしょうが、それプラス「蔡を名指しで非難すること」は避けたという面もあるのではないか。

蔡英文総統は、中国の強硬姿勢への反発を追い風にむしろ支持を広げている。

 だとしたら台湾住民は愚かとしか言い様がありませんね(まあ最終的には国民党候補当選という「正しい選択」を選ぶのではないかと「願望込みながら」思いますが)。
 あえて俺は「国民党候補当選」が「正しい選択」だと言いきります。
 もちろん「台湾は中国に媚びまくれ」とはいわない。しかし現実問題として「大国中国」相手に今のような敵対的関係であることは望ましいことではないでしょう。
 蔡が国民党とは違い、「将来の中台統一」に反対するにしても、安全保障や経済などを考えれば「ある程度の中台友好関係構築」は目指して当然です。実際、蔡が「反中国路線」を改めれば、安倍が反中国路線を一応封印したが故に「G20で習主席が来日」した程度の「融和的対応」を中国もするでしょう。
 ところが非常識な反中国路線を蔡が改めないというのであれば、蔡を総統から下ろすほかないでしょう。

 「一国二制度」の結果が香港の現状である限り、台湾がこれを受け入れることはあるまい。

 やれやれですね。問題は「蔡の非常識な反中国」を容認するかどうかであって「中台統一を支持するかどうか」ではない。
 また香港について言えば「デモ隊の成果」とはいえ、一応香港当局は条例案を撤回しました。そして行政長官が「当面、出す気はない」と事実上の廃案宣言をした(メンツもあって現時点では「廃案」「撤回」を明言してはいませんが)。
 「何が何でも条例案を通す」が出来なかった中国側がもっとハードルが高い「台湾侵攻」なんか「蔡が独立宣言しない限り」到底出来るもんではありません。

*1:勿論全くのロートルでは使えませんので、そのあたり「中国の反発を買わないが、それなりに使える武器」としてある種のバランスをとるわけですが

今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年7月17日分)

日本の右翼解説委員「文在寅のクビを切るしかない」と暴言 : 日本•国際 : hankyoreh japan
 コメント欄でバルトフェルドさんが指摘していた「フジテレビ平井の暴言」がハンギョレ日本語版で紹介されていたのでここで紹介しておきます。非常識の極みですね。問題は「これは安倍の本心でもあるのではないか」ということです。


【正論】「西方世界」の資格問われる韓国 東洋学園大学教授・櫻田淳 - 産経ニュース
 「冷戦が終わったのに、今時、西方世界って何だよ」「それともこの場合の東方ってのは東側(共産圏)つう意味じゃなくて『遅れたアジア』つう意味ですか?(韓国が遅れたアジアとはとても言えないでしょうが)」ですが、まあそこは「国際社会」とでも読み替えておきましょう。
 「国際社会の一員の資格」が問われてるのはむしろ「WTO違反行為の疑いが強い行為」を実行した安倍の方でしょう。

 『格下の国』である日本が『格上の国』である韓国に楯(たて)突いて来るのは、許し難い

なんてことは勿論韓国は考えていません。そもそもいつ韓国が「俺の方が格上だ」といったのか。というか「侵略被害国(韓国)」に対し、加害国(日本)が「なめた態度」をとれば「日韓関係に限らず」反発が出るのは当たり前の話です。
 むしろ産経や安倍などウヨの方が

 『格下の国』である韓国が『格上の国』である日本に楯(たて)突いて来るのは、許し難い

と思い上がってるわけです。

 「ロシアのクリミア併合」並みの所業と説明されても佳(よ)いかもしれない。

というのが「WTO違反行為の疑い濃厚」な安倍の報復措置について言うならそうでしょうが「韓国がそうだ」と言うのだから呆れて二の句が継げません。

 先進7カ国(G7)首脳会議でも、議論の俎上(そじょう)に載せるのがふさわしい。

 そんなことをしたってどこの国も安倍に賛同などしないでしょう。
 まあ「日本との関係を考えて」、「韓国の主張が正しい」というような露骨な安倍批判はしないかもしれない。しかし「早急に円満な解決を目指してほしい」「日韓の対立は望ましくない」という「婉曲な形での安倍批判(批判というのは言い過ぎかもしれませんが)」はするでしょう。当然ながらこんな道理の通らないことで安倍擁護しても韓国の反発を買うだけでメリットがないからです。


西村副長官「検査実施」と韓国に反論 北朝鮮石炭入港問題 - 産経ニュース

 西村康稔官房副長官は17日の記者会見で、北朝鮮産石炭を積むなどして国連安全保障理事会の制裁決議に違反した疑いのある船舶に対し、日本側が適切な措置を取らなかったと韓国側が批判していることについて「入港した際に立ち入り検査を実施している。これまで北朝鮮産石炭の運搬や国内法令に違反する事実は確認していない」と反論した。韓国の情報機関、国家情報院は16日、疑いのある船舶が最近まで日本の港に入港したなどと国会に報告した。

 真偽は今後明らかになるでしょうが、もし韓国側の指摘が事実ならこれほど滑稽な話もありません。
 まあ、仮にこれが事実として韓国側も安倍があんな無法をしなければ「やんわりと指摘」で済ませて安倍のメンツを潰すことはしなかったでしょうが。
 まあ、輸出規制についての「北朝鮮への密輸ガー」という安倍の主張が事実ならこうして「北朝鮮密輸疑惑のいろいろな話が表に出ること」は決して「安倍にとって必ずしも悪いことではない」でしょうが、まあ「事実ではないから」、安倍は「韓国が俺のメンツを潰した」「余計なことするな」と逆ギレでしょう。

 西村氏は船舶に関し「昨年8月に韓国政府が入港禁止措置*1を講じた船舶の一部が、過去に日本に入港したことは把握している」と説明した。

 問題は
「把握したのはいつなのか。入港当時既に把握していたのか、既に日本から船が立ち去った後に把握したのか、韓国から指摘があって把握したのか(その場合いつ韓国から指摘があったのか)など」
「仮に入港時把握していたのなら、なぜ韓国と違った措置(つまり入港許可)を執ったのか、韓国の措置が間違ってると言うことなのか」
「船が日本を去った後、把握したのなら、『入港当時把握した』のなら韓国同様に入港拒否したと言うことか。もしそうなら、それは日本の落ち度と言うことか。落ち度だとして再発防止策はとったのか」という話でしょうが、その当たりは産経記事を読んでもさっぱり分かりません。まさか「政府から説明もなかったし、日本マスコミも質問しなかった」のか。
 正直産経が「安保理制裁の抜け穴を封じて北朝鮮を締め上げたい!」つう「真面目な(?)アンチ北朝鮮」ならその当たり聞かずにはいられないと思うんですが。産経にとって「安保理制裁の抜け穴封じなんてややこしい話はどうでもいい」のか。


北朝鮮への車輸出「一切知らず」=大阪企業、民間報告書に反論:時事ドットコム

 米シンクタンク、高等国防研究センター(C4ADS)が報告書で、ドイツ製高級車が中国・大連や大阪、韓国、ロシアを経由し北朝鮮に輸出された可能性を指摘したことについて、大阪から韓国への車両輸送への関与を指摘された美濃物流(本社・大阪市)代表の徐正健氏は17日、メール取材に「北朝鮮へ行く車とは一切知らなかった」と述べ、北朝鮮への輸出に関与したことを否定した。
 徐氏によると、美濃物流は中国・大連の物流会社からの依頼を受け、中国から到着した貨物を日本への輸入手続きを経ずにそのまま韓国に送る「積み戻し」の申告を手配しただけという。「北朝鮮との貿易は絶対にない」と強調した。

 まあこれだけではなんとも言えませんね。もちろんこうした指摘がある以上、「そうした疑惑はある」のでしょうが、うかつなことを言えば美濃物流に対する営業妨害になりかねませんし、当面は模様眺めでしょう。今後いろいろと分かることがあるかもしれませんが。


北朝鮮、日本車など800台超密輸か 米研究機関報告書 (写真=ロイター) :日本経済新聞
大阪経由で北朝鮮へ密輸か=決議違反のドイツ高級車-シンクタンク報告:時事ドットコム
 どうやってそんなことが可能なのか、不思議に思いますが

大阪経由で北朝鮮へ密輸か=決議違反のドイツ高級車-シンクタンク報告:時事ドットコム
 米シンクタンク、高等国防研究センター(C4ADS)は16日、1台50万ドル(約5400万円)以上のドイツ製高級車2台がオランダから日本の大阪などを経由しながら北朝鮮に密輸された可能性を指摘する報告書を公表した。
 大阪には9月18日に到着し、同27日に出港。記録では日本側の荷受人は不明だが、日本から韓国への荷送り人は「美濃物流」(本社・大阪市)とされていた。
 大連での荷受人や韓国からロシアへの荷送り人はいずれも日本に登記のある貿易会社「瑞祥」。瑞祥の登録住所は兵庫県尼崎市とみられ、美濃物流の執行役員の住所と同じという。

が事実なら安倍は偉そうに「韓国から北朝鮮に密輸ガー」なんて言える立場じゃないでしょう。
 しかも指摘してるのは「米国のシンクタンク」ですから真偽はともかく安倍に因縁を付けられてる「韓国の立場をよくするための行為」でないことは確かです。


韓国与野党、反日で結束 文氏、18日に5党代表と会合(1/2ページ) - 産経ニュース
 安倍の報復措置こそが「反韓国」であり、韓国の対応は「当然の防衛措置」でしかないのですが、そういう常識は勿論産経にはありません。

 経済・外交分野で失政を重ねていると非難されてきた文政権が、今回の苦境は日本に一方的に責任があるといわばスケープゴートとし、世論の収斂(しゅうれん)を図ろうとする意図がうかがえる。

 おいおいですね。安倍の行為は無法でしかないし、それに対し文氏が「無法行為の撤回」を求めるのは当たり前です。むしろ安倍の方こそが「韓国に一方的に責任があるといわばスケープゴートとし、世論の収斂(しゅうれん)を図ろうとする意図がうかがえる」わけです。

 そもそも今回の問題は、昨年10月にいわゆる徴用工訴訟で日韓が両国関係の基盤としてきた1965年の請求権協定の趣旨を覆し、日本企業に賠償を命じる判決を最高裁が下したにもかかわらず、文氏が「司法に介入できない」の一点張りで半ば状況を放置してきたことに端を発している。

 おいおいですね。「北朝鮮への密輸ガー」「安全保障ガー」じゃなかったのか。いや「北朝鮮への密輸ガー」は「韓国のWTO提訴&日本敗訴を恐れて」の「モロバレのウソ」ですが、よくもまあこう整合性のないことが言えたもんです。
 そしてその産経の物言いなら光華寮訴訟中国敗訴判決(高裁段階)への中国の抗議「日中平和友好条約に反する。日本政府は適切な対応をすべし」に対して、当時の自民党政権が「三権分立だから司法に介入できない」の一点張りで、当時、産経も「三権分立を中国は無視するのか」と自民党政権を擁護したことはどうなるのか。およそ整合性がとれていません。
 光華寮訴訟中国敗訴判決(高裁段階)での自民党の対応が正しいなら文氏の対応も正しいし、文氏の対応が間違いなら、自民党の対応も間違いです。
 そもそも産経は何をどうしてほしいのか。判決をどうこうすることなんか三権分立上できやしません。
 仮に文政権がこの件で何かやるとしたら「裁判原告・徴用工も、裁判被告・日本製鉄も、日韓両国民も(そして安倍政権も?)納得する解決策」でしょうが、そもそも安倍が「俺たちが正しいんだ、原告なんか間違ってるんだ」「日本製鉄は和解に応じるな」と言う態度では文政権には出来ることは何もない。
 ここで「安倍の言いなりになって原告を切り捨てること」を安倍や産経は希望してるのでしょうが「無茶言うな」ですね。
 そんなことをしたところで原告や場合によっては韓国民の「日本政府批判」が高まるだけです。
 「高まってもかまわない、とにかく文政権が俺たちの側に立って原告を押さえつければいいんだ」つうなら「バカか」と呆れるだけです。
 「是非以前に*2」そんなことが文政権に出来るわけがないでしょう。文政権支持層はそんなことは望んでないでしょうから。そしてそれはもちろん反日という話ではない。

 韓国紙、朝鮮日報は15日付社説で「政府が『三権分立』を理由に8カ月間、手をこまねいていたことで問題が拡大した」と指摘した。

 朝鮮日報は文政権を敵視する「韓国の産経」「日刊・自由韓国党」みたいなもんですからねえ。はっきりいって朝鮮日報の主張の方が間違ってるでしょう。「原告・徴用工と被告・日本製鉄が話し合って和解すれば済む話」であってそれ以上でもそれ以下でもない。
 あの裁判において日韓両国政府はどちらも原告でも被告でもない。原告や被告として日韓両国政府が関わってこない話で、安倍や産経がここまでヒートアップするのがおかしい。それは結局「日本政府が被告でなかろうと徴用工の非を何一つ認めたくない」つう、ある意味くだらない話でしかないわけです。
 そして「無策だ」という朝鮮日報ですら「ならば原告も被告も日韓国民も納得する解決策とは朝鮮日報にとって何なのか」という問いには答えられないわけです。さすがに「安倍の言いなりになれ」とは朝鮮日報も公言できない。そして安倍のような男にとっては「韓国が間違ってる、俺が正しい」だから韓国にとって交渉の余地なんかどこにもないわけです。

 文氏の発言は、徴用工問題を「歴史問題ではなく、国際法上の国と国の約束を守るのかということだ」(安倍晋三首相)

 意味不明ですね。その理屈なら光華寮訴訟中国敗訴判決(高裁段階)への中国の抗議も「日本政府が国際法上の国と国の約束(田中内閣の日中共同声明福田内閣の日中平和友好条約)を守るのかということだby中国*3」と言うことで中国の言い分が正しくなるのか。「三権分立だから司法に介入できない」「裁判判決を日本政府は支持はしていない(司法への圧力になりかねないので、批判もしてないが)」といった当時の自民党政権は間違いで「自民党の態度は、日本の約束違反」だったのか。
 自民党は「中国敗訴判決を『日中平和友好条約に反する』と公然と批判する」なり「光華寮訴訟原告(台湾側)に訴訟取り下げを働きかける*4」なり何か中国のためにすべきだったのか。
 自民党は中国に対し「何らかの対応」をすることを約束すべきだったのか?*5
 おそらく安倍や産経に「光華寮訴訟中国敗訴判決(高裁段階)での日本政府の対応」との整合性を聞いてもまともに答えられないでしょう。そもそも「光華寮訴訟中国敗訴判決(高裁段階)での日本政府の対応」が念頭にないかもしれない。


韓国、中国から代替調達か 日本が輸出管理のフッ化水素 - 産経ニュース
 報道元が「上海電子報」と言う中国の新聞ですので、「中国びいきで話を盛ってる」つう可能性は無論あります。
 産経が紹介する「上海電子報」記事だと、「使ってみてダメだったら契約は打ち切る」という試験的契約であるにせよ「正式に契約締結しフッ化水素を購入する」かのようですが、もしかしたら、「交渉中にすぎない」のかもしれない。
 もちろん全くのウソ記事と言うことはさすがにないでしょうが、浜化集団側の「かなり盛った話」を上海電子報が裏取りを十分せずに流したという可能性はあるでしょう。
 現時点では「他社の報道待ち」というところでしょう。同様の報道が、中国メディア以外の「ロイター」「NYタイムズ」だのから「上海電子報の孫引き」ではなく「自ら責任を持つ報道」として出てくれば、あるいは「購入先の韓国企業が記者発表すれば」まず間違いないでしょうが。
 いずれにせよ、安倍の行為に対して「こうした対処が出てくるであろうこと」はわかりきったことです。
 おそらく「日本製でなければどうしてもダメ」ということはないでしょう。
 せいぜい「日本製が一番性能、コストなど総合面で望ましい」程度の話でしかない。ならば「当面は多少コストが跳ね上がったり、不良品の発生率が高くなったとしても代替品を都合しよう」となるに決まっています。浜化集団から購入するかどうかはともかく、また、韓国国内メーカーか、中国やロシア、欧米などの海外メーカーはともかく、「日本以外のメーカーから購入」はするでしょう。
 そしていったんそうなれば、安倍が「早期に報復措置を撤回し、二度とこんなことはないと韓国メーカーが思わない限り」、韓国半導体メーカーのそうした「フッ化水素など半導体材料での日本メーカー離れ」はどうにもならないでしょう。勿論それは反日という話ではない。
 「日本が喜んで売ってくれるのにあえて買わない」のではなく「日本が売ってくれないから買いたくても買えない*6」わけですから。
 いったん契約してしまえば、仮に今後安倍が報復措置を撤回したとしても「人情として」、『日本メーカー製品が使えそうだから、やっぱ切り替えたい』とは言いづらい。
 ましてや安倍政権が続く限り、「いったん報復措置が撤回されても」いつ同じことがまた起きるか分からないのだから、なおさら言いづらいわけです。
 「安倍が二度とこんなことはしない」と韓国メーカーが思わない限りは日本メーカーに戻ることは多分ない。そして残念ながら今の安倍では「二度とこんなことはしない」と韓国側に思わせることは到底ありそうにない。結果「韓国半導体メーカー」という「日本のフッ化水素メーカーのお得意様」が減るわけです。
 どう見ても日本にメリットはないのですが、それでも世論調査に寄れば、安倍の報復措置を批判しない日本人が多いらしいと言うのだから絶句しますね。
 残念ながら「韓国に対する不当な差別感情がある」「戦前日本に対するまともな反省がない」としか思えません。

*1:まあこの措置の是非はともかく当然ながらこうした措置を執る文政権はその北朝鮮外交をどう評価するにせよ産経などが誹謗するような「北朝鮮シンパ」ではありえません。

*2:勿論俺の立場は非ですが。

*3:当時の中国の主張は「中国がどこまで本気だったのか(本気で日本政府に何かしてほしかったのか、それとも単なる『一つの中国に反する行為はいかなるものでも絶対に認めない』という政治アピールに過ぎなかったのか)」はともかくそういう話だろうと思います。

*4:まあ取り下げないでしょうが。

*5:ただし光華寮訴訟のその後の不可解な流れ(高裁判決(1987年)から最高裁判決(2007年)を出すまで、20年も放置したあげく、最高裁で「台湾勝訴の高裁判決を破棄し、地裁に差し戻し(2019年の今も訴訟中?)」という事実上の中国勝訴判決)を考えると裏で日本政府が中国に「善処」を約束し、最高裁もそれを忖度した疑いが否定できません(なお、これは「最高裁判決が法解釈として間違ってる」と言う話ではありません。不当な政治的忖度があっても「法解釈としては判決は正しい」と言うことは当然あり得ます)。なお「最高裁の台湾敗訴判決」については「最高裁を批判しながらも」さすがに「台湾政府は勿論」、産経らウヨも「自民党政権はなんとかしろ」「何もしないのでは日台友好に反する」とは言いませんでした。

*6:正確には「売らない」わけではなく「規制してる」だけですが、安倍の態度から見て「確認手続きを口実に徹底的に輸出許可を遅らせる」つもりでしょうから、「売らない」に近いもんになるかと思います。ならば「日本ないし韓国の裁判所で韓国メーカーが日本政府(つまり安倍政権)相手に仮に訴訟を起こすにしても」、あるいは「文政権がWTO提訴するにしても」すぐに勝訴判決が出るわけではないのだから「もっと簡単に買えそうな所」を探すのは全く自然です。

今日の中国ニュース(2019年7月16日分)

台湾断交、中国が誘う甘い蜜 市長に「金はいくらでも」:朝日新聞デジタル

 2017年6月にパナマ、18年5月にドミニカ共和国が相次いで台湾と断交。同年8月、追い打ちをかけるように台湾との関係を断ったのがエルサルバドルだ。
 エルサルバドル東部、フォンセカ湾の入り江に面したラウニオン港。
 同港は「中米地域の物流拠点に」と、日本の円借款112億円を含む232億円を投じ08年に完工した。
 しかし、泥土の流入が激しく、大型船を接岸させるためには毎年巨額の浚渫(しゅんせつ)費用がかかることが判明。コンテナを下ろすクレーンも設置できなくなり、昨年寄港した船はわずか26隻。港はほぼ開店休業状態だ。
 台湾の呉チャオシエ外交部長は断交直後、この港への支援や政権への選挙資金提供を断ったことが原因の一つだと語った。台湾の与党議員によると、港湾や周辺の開発費としてエルサルバドル政府が求めたのは約270億ドル(約3兆円)。台湾外交部の年間予算は総額8億ドル足らずで、桁違いの要求だった。
 その港に触手*1を伸ばしていたのが中国だった。

 「中国とそれなりの友好関係を構築してきた」馬・前政権時代はこんなことはなかったので率直に言って「中国に挑発的な」蔡英文の自業自得だと思いますね。
 「台湾は中国の気にくわないこと(例:米国からの武器購入)もするが、中国は台湾の気にくわないこと(例:エルサルバドルとの国交樹立)をするな」なんてそんな都合のいい話はない。
 「やられたらやり返す」のは当たり前の話です。
 大体、蔡のようなアンチ中国はさんざん「中国の脅威」とわめいていたのだからこうした対抗措置を予測して当然です。「脅威」とまで敵視する国がこうした対抗措置をしないと思ってたのなら変な話です。
 それとも「口から出任せの反中国発言をほざいていた」のか。
 そもそも先日の安倍の「韓国への不当な嫌がらせ(WTO違反の疑い濃厚)」と違い「国交樹立」は少なくとも「嫌がらせではない」わけです。
 外交において「金のばらまき」なんてどこの国もやってることでそれで中国を非難するのもおかしいでしょう。台湾だって金をばらまいてきたけど「単にばらまき合戦に敗北しただけ」にすぎないわけですし。いやそれどころか、「中国が国連加盟する前」は台湾が「我が国だけが中国の正統政府だ」と言ってきたわけですしね。


キム・カーダシアンの「キモノ」に怒った日本人よ、ジンギスカンの料理名を変えて | 楊海英 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 端的に言えば、モンゴル人にとってのチンギス・ハンは、日本人にとっていわば「万世一系」の存在である天皇家と全く同じであり、料理の名前にしてはいけない神聖な存在なのだ。
 2005年4月、私はある日本の全国紙に「〈ジンギスカン〉料理名変えて」と投書した。その際、私の原稿には「もし、モンゴル人がウランバートル市内に『テンノウ焼き』や『テンノウ揚げ』という料理を出したら日本人はどう考えるのか」と書いた。担当編集者は「テンノウだけはやめて」と連絡してきて、結局「日本人が尊敬する歴史上の人物の名がついた料理が出されたらどう思うか」と変えて掲載された。

 ということでタイトルから予想されるとおりの内容です。今回ばかりは楊に大いに共感します。
 おそらく楊(内モンゴル自治区出身)も本気で「ジンギスカン*2とか、日本人はなめてんのか!」「アレはモンゴル料理じゃねえぞ!」「そもそもわがモンゴルの英雄の名前を勝手につけてんじゃねえぞ!」と言いたいわけではないでしょう。
 そのようにモンゴル人に抗議されてもおかしくない行為をやってる日本人が「あんなもん着物じゃない」とか言うのは馬鹿げてる、そんなもん大目に見ろよ、どんだけお前ら日本人は自己中のバカなんだよ、つう話です。
 まあ、「よほど酷いもの(例:トルコ風呂)」以外は、お互い「そんなもんは基本的には大目に見るべき」じゃないですかねえ。
 ちなみに昔の日本にはもっと酷い「トルコ風呂」なんてもんがありました。トルコに抗議されてさすがにソープランドに変えましたが。

*1:「甘い蜜」だの、「触手」だの、もう少し上品な表現が出来ないんでしょうか。日本マスコミ(今回は朝日)の中国への敵意を感じます。「安倍政権の悪影響」でしょうか。

*2:なお、場所によってはジンギスカン鍋のことを「義経鍋」というようです。なぜかはまあ言うまでもないでしょう。もちろん「義経ジンギスカン」説は明らかな与太ですが。

今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年7月16日分)

三菱重工、協議応じず 韓国原告ら資産売却申請へ - 産経ニュース
 まあ三菱重工の自業自得ですね。一般論で言って争いがあるときに、争いを解決しようと動かず「相手を無視し続ければ」相手が諦めない限り、相手から対抗措置が来るのは当たり前の話です。
 そしてこの件で相手が諦めると考えることは非常識です。
 大体、原告は事前に「協議に応じてほしい、応じないなら差し押さえた資産を売却せざるを得ない」と通告していたわけです。
 それで協議には応じない、資産差し押さえ裁判にもなぜか対応しない、というのでは「売却してかまいません」と言ってるのと同じです。
 まあ「売却されてもかまわない」つう居直りが三菱重工なんでしょう。全く困ったもんです。


【産経FNN合同調査】対韓輸出管理強化 70%が政府対応支持 - 産経ニュース
 調査結果が事実であるならば、「日本人は馬鹿の集まりなのか、韓国差別者のくずの集まりなのか」と心底絶望的な気持ちになります。
 なぜ支持するのか。「徴用工判決ガー」か。はたまた「北朝鮮への密輸ガー」か。前者は「法の目的から逸脱して違法*1」です。後者は「事実なら法目的に合致しており、規制強化は一概に不当とは言えない」ですが「安倍自民がまともな根拠を出さない」「当初は徴用工判決ガー、ばかり言って密輸なんて言ってなかった」「そもそもそれが事実ならいきなり規制強化ではなく、まず韓国に改善要求すべきではないのか」と言う点でデマの疑い濃厚です。少なくとも「争いのない話」では全くない。
 それとももっと酷くて理屈などまともになくて「日本人なら日本政府を支持すべきだ」「日本が正しいに決まってる」「外国に理解を示すなど売国奴だ」「テレビだってあまり日本政府批判してない」レベルなのか。もはやそれだと「米国や中国の言い分に理解を示すなど売国奴だ」として戦争に突き進んだ戦前日本と何一つ代わりません。
 まあ、このままでは韓国にWTO提訴されて、WTO敗訴という惨めな思いを味わうことは確実だと思いますが「ICJ・捕鯨訴訟での日本敗訴」の後、安倍がIWCを脱退するという愚行をやっても容認する日本人では、「WTOが間違ってる」と言い出すんでしょうか。
 大体「安倍とその同類ウヨは溜飲が下がる」のかもしれませんが、韓国にフッ化水素などを売っていた日本メーカーは単に迷惑なだけでしょう。

*1:これは徴用工判決の是非や韓国政府の対応の是非とは何一つ関係のない話です。俺個人は判決や韓国政府の対応に問題があるとは思いませんが。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/16分:荒木和博の巻)

79年の拉致未遂疑い調査 七尾・氷見境 被害者 立ち会い:北陸発:北陸中日新聞から:中日新聞(CHUNICHI Web)

・一九七九年、石川県七尾市富山県氷見市の県境付近で、東京都職員の男性(59)が女性と車に乗っていた際、不審車に尾行され、降りてきた男に暴行されたとする事案があることが分かった。
・当時十九歳だったこの男性によると、発生は同年五月五日午後八時ごろ。後に結婚した女性と七尾市和倉温泉へ向かう途中、氷見市との境辺りで後ろの不審車に気付いた。
・しばらく走ると車が狭い道路をふさぐように止まっており、恐怖を感じて停車。運転席から降りた小柄で地味な服の男が、何かを話したが聞き取れず窓を開けた瞬間、こぶしで鼻などを殴られた。
・気付くと喉仏を強くつかまれ、殺されると思い急発進。縁石に乗り上げながら猛スピードで逃げた。途中、沿道に扉がない倉庫があり、車ごと逃げ込んだ。襲った男の言葉は日本語でないように感じたという。
・四十年ぶりに現場を訪れた男性は「道が広く様変わり。当日は暗かったので分からないことが多い」と話し襲撃場所や倉庫は特定できず。和倉温泉でも旅館がなくなったせいか宿泊地も不明だった。

 吹き出しました。襲撃場所も倉庫も、泊まった旅館も分からないて「そもそも本当に襲撃されたの?」「本当に倉庫なんかあったの?」「本当に和倉温泉の旅館に泊まったの?」「虚言じゃないの?」と言うレベルでしょう。どっちにしろこんなんで何かが分かるわけもない。
 中日新聞も「こんなんは私たちも馬鹿げてると思っていますよ」と言う意味合いでこういうことを書いてるんだろうなと思います。
 なお、北朝鮮工作員かどうかはともかく「そもそも本当に拉致したい」なら車に乗っている人間に向かっていきなりパンチはしないでしょう。まあ拉致したいなら「いや、ちょっと手伝ってほしいことがあるんですけど?」などと言葉巧みに車から下車させようとするでしょうね。
 まあ「この話が事実だとして」単にごろつきだったんでしょう。
 「何かを話した」つうのは「車から降りろ、この野郎」とか言ってたんじゃないか。で降りないので「なめてんのか」とパンチが飛び、喉元もつかんだと。なぜこの男がそこまでマジギレしたのかわかりませんけど。いずれにせよ、これを「訓練された手口」なんていう荒木はバカですよね。いきなりパンチなんかしたらこんな風に逃げられるわけです。訓練などとはおよそかけ離れた犯行でしょう。


誰にも話さなかった【調査会NEWS3026】(R01.7.11) | 特定失踪者問題調査会

 今回の検証の主たる対象の一つである都庁職員アベック拉致未遂事件について、地元紙富山新聞北國新聞*1が昨日今日と大きく報道してくれました。

 やれやれですね。どう見ても「ごろつきがカップルに絡んだ事件」で説明がつく事件、少なくとも「北朝鮮拉致未遂と評価する材料が何もない事件」を「北朝鮮拉致の疑い」と報道するなんてバカは止めてほしいもんです。とはいえそんなんはもはや「地方新聞」であって全国紙ではないようですが。

 その効果か、調査会に1件、北國新聞に1件情報の提供がありました。

 合計2件しか連絡がないんじゃ成果なんて言えません。そして連絡があっただけで「それが何らかの成果を生まない」のではお話になりません。荒木も説明しないのだからたいした情報じゃなかったのでしょう。まあ荒木だと「安易に話すと情報提供者に失礼だからです」などと強弁するのでしょうが。

 このようなことはこれまでの調査・検証のときに度々ありました。事前事後の報道を見て「実は私も同様の経験をした」とか、「何十年前に海岸で不審な人物を見た*2」といったような情報です。その大部分に共通しているのは「これまで何十年の間、誰にも話さなかった」ということです。

 普通に考えて「誰にも話さなかった」のは「話す必要がない」と考えたからでしょうね。
 つまりは「チンピラに絡まれて怖かったが全力で走って逃げることが出来た。気が動転していたのでチンピラの顔とかよく覚えてない。怖かったし、不愉快だが、これでは警察に説明が難しい。『顔をよく覚えてないんですがチンピラに絡まれたので逮捕してほしい』といっても警察もどうしようもないだろう。それにもうあのチンピラと出会うこともないだろうから、別に警察に訴える必要もないだろう」、あるいはもっと酷いと「なんか変な不審者を見たが、ただの酔っ払いと思ってあまり気にもとめなかった」つうだけの話でしょう。
 当然ながらその程度の話で「北朝鮮拉致かも?」「北朝鮮工作員かも?」なんてのは馬鹿げています。

 ところで富山新聞の記事が出た後で富山県警の元幹部と電話でお話ししたのですが、「もう安倍総理が直接金正恩と会うと言っている段階だ」「県境での事件となると(富山県警)氷見書の管轄か(石川県警)七尾署の管轄かという問題になる」とのお話がありました。

 荒木ではそんな「元幹部がいるのかどうか」すら怪しいですね。
 そもそも前者は意味不明です。
 現役の警察幹部ならまだしも何で元幹部が「もう安倍総理が直接金正恩と会う*3と言っている段階だ」なんて情報を入手できるのか。どう考えても前者は荒木のデマでしょう。
 まあ荒木がこんなことを言うのはよく分かりますが。
 荒木は「安倍が『全然、拉致認定をしない』など、俺たち救う会の要求通りに必ずしも動かないのは金正恩と裏交渉してるからかもしれない」といいたいのでしょう。つまりは荒木は安倍に相当不満を覚えてる。それでも荒木が「打倒安倍政権」などとは言わないのは実に滑稽ですが。
 後者は要するに「俺、荒木が調べてるこの事件を富山県警も、石川県警も捜査しないのは、氷見署の管轄だ、いや七尾署の管轄だと責任の押し付け合いをしてるからだ」と言う強弁でしょう(つまりは後者もおそらく荒木のデマ)。もちろん警察がこんな事件を扱わないのは「証拠がなさすぎるから」です。
 「犯人の顔を覚えてます」「車のナンバーを覚えてます」つう話なら警察もチンピラどもを逮捕できるでしょう。しかし「その当たりはおそらくよく分からない」のでしょう。それで逮捕しろと言っても警察も「無茶言うな」て話です。
 しかし荒木も「存在もしない元幹部」をでっちあげて富山県警に悪口するとは、およそ常人にはまねできない行為です。


40年前の拉致未遂で現地調査|NHK 石川県のニュース

 この男性は、40年前の1979年5月、富山県氷見市から七尾市に向け国道160号線をドライブしていたところ外国語を話す4人組の男に襲われたということです。

 本当に北朝鮮工作員だったら外国語を話したりはしないんじゃないか。いや、それ以前にどうも話が曖昧なようなので、そもそも「なまりが外国語に聞こえただけなんじゃないの?」つう可能性すらあるでしょうが。

 調査会によりますと、いずれも北朝鮮に拉致された疑いがあるとされる特定失踪者で1979年に行方不明になった富山県福岡町の山田建治さんや1981年に行方不明になった白山市の安達俊之さんの例など車に乗っていて襲われたことが共通し関連を調べるということです。

 荒木ら救う会が「北朝鮮に拉致された疑いがある」と放言してるだけでそう見なすまともな根拠は何もありません。

 被害にあったとされる男性は「当時は北朝鮮が関与する拉致とは思わなかったが、他の事件を調べて拉致未遂にあったと思うようになった」と話していました。

 おいおいですね。「それ単に荒木の与太を盲信するようなバカが私です」と自白してるようなもんでしょう。

 調査会の荒木和博代表は、「のどをつかんで声を止めようとする手口がその他の北朝鮮工作員による拉致未遂事件と似ているため北朝鮮による犯行の可能性が高い」と話していました。

 真面目に相手するのもバカバカしいですが「襲撃者が相手の叫び声を止めようとする」のは当たり前でしょう。それのどこが「北朝鮮による犯行の可能性が高い」なのか。しかしNHKも「金沢放送局限定」とはいえこんなインチキ調査を報じないでほしい。


鉄パイプ【調査会NEWS3029】(R01.7.16): 荒木和博BLOG

 先週の特別検証、富山石川県境でのアベック拉致未遂*4については被害者ご本人が同行してくれたため、当時の状況がより生々しく伝わりました。
 その中で印象的だったのが鉄パイプの話です。Aさんは襲われたのを振り切り猛スピードで車を飛ばしました。追ってきた車が見えなくなったとき走っていた国道の前方左側に入口の開いている倉庫が見えたのでそこに車を突っ込み、シートを倒して身を隠しました。そして倉庫の中にあった鉄パイプを拾って持っていたそうです。
 そのときの気持ちをAさんは「もし今度やられたら殺される。だからこちらから殺すしかない」と思ったと言っていました。

 どう見ても、後に本人が「受け狙いで放言しました、事実ではないです、すみません」と謝罪に追い込まれたタレントあびる優の「窃盗武勇伝(?)」並に怪しい話ですよねえ。
 そんなに都合よく「入り口の開いてる倉庫」があるとは思えないし、倉庫なんかに突っ込んだら、仮に「すぐ後から彼らカップルに絡んできた暴漢の車が追いついてきたら」逃げ場がなくなるじゃないですか。おそらく出入り口は一カ所しかないでしょうし。
 こういう状況で普通の人間は倉庫に車なんか突っ込まないでしょう。とにかく「暴漢が襲いかかることを躊躇するような、人間の沢山いるところ」「逃げようと思えば逃げ場があるような開放空間」を目指すのが普通の人間でしょう。
 しかも「シートを倒して身を隠しました」と言うのが意味不明ですね。誰から身を隠すのか。「車に乗って追いかけてくる暴漢から身を隠す」なんてのは明らかに変です。
 暴漢が追いついてくる恐れがあるのならそんな倉庫に車を突っ込むべきではない。
 そもそもシートを倒したところで近づけば車に人が乗ってることは分かるのだから全然「身を隠すこと」になりませんが。車があれば普通の人間は「車の中に誰かいるのか?」と思って近づくでしょう。
 しかも「シートを倒していったん身を隠した」のに「その後、車から出て鉄パイプを拾ってくる」とか訳が分かりません。何のために身を隠したのか。やってることにまるきり論理性がない。
 しかも「鉄パイプ」を勝手に持ち出したら立派な窃盗ですし。そもそもそう都合よく鉄パイプがあるとも思えませんが。
 そんなに鉄パイプがほしいなら「得体の知れない謎の倉庫」なんかより、ホームセンターにでも行った方がまだ説得力があります。
 しかも「殺される前に殺す」とか正気じゃないですね。まともな人間ならさすがにこんなことは言わないでしょう。
 むしろ「勿論殺すつもりなんかないです。最低限の自己防衛です」「相手を鉄パイプでひるませて逃げるんです」というでしょうね。
 そもそも鉄パイプで殴って殺すなんて決して楽ではないでしょうし。鉄パイプ攻撃をかわされたあげく、相手にタックルでも食らって、倒されて、馬乗りになられたらどうにもならないでしょう。

 何せ相手は

40年前の拉致未遂で現地調査|NHK 石川県のニュース
4人組の男

だそうです。「ピストルならまだしも」鉄パイプでどうにかなるとはとても思えません(しかしNHKも「金沢放送局限定」とはいえこんなインチキ調査を報じないでほしい)。
 つまりはこのAさん「あびる優」のようなトンデモ野郎ではないのか。だからこそ「自分のインチキ武勇伝*5」を自慢できる絶好の機会として荒木の「インチキ調査」に協力したんじゃないのか。俺だったら一民間人にすぎない荒木の「なんちゃって調査」に協力なんかしません。
 当然ながら彼の発言は鉄パイプ云々に限らず「どこまで信用できるのか」怪しい代物でしょう(まあ全て事実だとしてもこんな話を聞いたところで拉致の解決には全く役立ちませんが)。
 こんな怪しい発言を垂れ流す荒木は「生放送ではなく録画」なのに「あびる優の発言」をそのまま流した日本テレビ並みのバカと言っていいでしょう。
 まあ荒木だってこのAさんの怪しさにはさすがに気づいてはいるでしょうが。
 つうかこんな事件が北朝鮮拉致のはずがないですがどっちにしろそんなAさんの「怪しい武勇伝」なんか聞いて何の意味があるのか。

 相手を殺してでも自分と彼女を守るという強い意志があったことが助かった理由だと思います。

 いやいや「鉄パイプ云々」はともかく「暴漢に絡まれて車を飛ばした」という部分については「彼の話が事実」だとして、車をぶっ飛ばして、相手が追いついてこない時点で「相手を殺す意思」とか関係ないでしょう。
 そもそも絡んできた暴漢も「逃げようともどこまでも追いかけていって殺す」ような物騒な意思はなかったのでしょう。だから助かっただけの話です(とはいえ逃げなければどうなったか分かりませんが)。
 つうか「どんな手を使ってでも殺す」という狂気を持つレベルの物騒な奴が追いかけてきたら、「相手を殺してでも自分と彼女を守るという強い意志」でなんとかなるような話じゃないでしょう。
 こちらは別にランボーゴルゴ13ではないわけです。その種のキチガイ相手には凡人は逃げる以外に手がないですね。

 やられたときに「話し合おう」とか「何が欲しいんだ」などと言っていたらおそらくその先の人生は全く変わっていたでしょう。

 いやいや本当にやばい奴が来たら逃げ切れませんし、その場合は「話し合おう」とか「何が欲しいんだ、カネならいくらでもやる、命だけは助けてくれ」とかなるでしょうね。
 例えば荒木が何らかのトラブルで暴力団事務所に連れ込まれでもした時に「相手を殺してでも自分を守るという強い意志」で対抗できるのか。
 まあ大抵の凡人はそういう場合は「話し合おう」とか「何が欲しいんだ、カネならいくらでもやる、命だけは助けてくれ」とかなるでしょうね。こちらはランボーゴルゴ13じゃないんだから戦って逃げるとか無理ですし。
 まあトラブルについては「逃げられるのなら」逃げるのが一番無難ですね。次に無難なのが「可能ならば」「警察や弁護士」などトラブルの専門家に任せること。
 一番やるべきでないのが「自分一人で対応しようとすること」でしょう。

ともかく守るためには戦わなければなりません。

 やれやれですね。そもそもAさんは「戦ってない」わけです。
 彼の主張「鉄パイプ云々」が事実だとしても*6「戦う必要があるんじゃないか」と思って鉄パイプを泥棒しただけです。彼は「車を飛ばして逃げたこと」で助かったのであって鉄パイプを泥棒したことで助かったわけではない。
 つうかそんな鉄パイプ泥棒話と「拉致の解決」と何の関係があるのか。
 鉄パイプのような武器でも持って北朝鮮に「荒木なり自衛隊なり」が突撃して拉致被害者を救出するという与太でも飛ばしたいのか。

*1:石川県の地方紙

*2:当然ながら「不審な人物を見た」程度ではお話になりません。それでは「北朝鮮工作員どころか」犯罪者かどうかすら怪しいでしょう。「単なる酔っ払い」とか、下手したら「単にファッションセンスがない人」「単に運動音痴で動きがドタバタしてる人」程度の話かもしれません。

*3:もし本当に安倍が金正恩と会って外交成果が出るならもちろん大変いいことだと思いますが。

*4:もちろんこの事件が北朝鮮工作員と関係があるなんてのは荒木の与太です。そのように見なすまともな根拠は何一つありません。

*5:しかし、あまりにも怪しい部分が多すぎて「ネタでしょ?」と聞きたくなるレベルですが。仮に全部事実だとしたら、論理性がなさ過ぎるので相当変わった人です。

*6:まあどう見ても事実とは思えませんが。