今日のMSN産経ニュース(11/3分)(追記・訂正あり)

■【産経抄】11月3日
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121103/stt12110303340000-n1.htm
このアホ文章に俺は次のブクマをつけました。

朝鮮学校と大学認可と関係ない。無償化は実施して当然。つうか不認可じゃ学生がかわいそうって無償化除外で朝鮮学校生はかわいそうじゃないのか、ゲス

 今回の大学不認可の是非と朝鮮学校の無償化は全く関係ありません。大体デマ記事で毎回毎回様々な人間に迷惑をかけながらまともにわびもしない新聞が「学生がかわいそう」ってふざけるのも大概にしろと。
これ、不認可が正しいかどうか俺は素人なので判断は保留しますが、朝日や読売ならともかく産経がこんなことを言うのはヤクザが警察の違法捜査を「自分を棚に上げて批判する」ようなもので醜悪にも程があります。
 また、これ本当に「真紀子氏の独断で、政治主導」なんですかね。俺は真紀子ファンでも何でもありませんが、部下(文科省官僚)を無視して政治主導する動機が今回よくわかりませんが、俺には理解できないほど真紀子さんって変な人なんでしょうか。俺だったら「よほどのことがない限り」この件で政治主導なんかやりませんね。特に彼女は政治主導でムネオと喧嘩したら外相を更迭されたあげく、秘書給与疑惑を理由に自民党から処分され、失脚させられた過去があるわけです。で自民離党を余儀なくされた。普通ならあれがトラウマになる。
 最近、放漫経営で解散命令をを出された創造学園大学の学生を救うために政治主導で動く、いろいろな大学に受け入れ要請するとか、何か法的な学生救済措置を考えるとか、いうのならわかりますよ(現時点でどういうことをやってるのか知りませんが)。「真紀子さんありがとう」と学生や保護者は言ってくれるでしょう。マスコミも批判しようがない。真紀子さんの株が上がる。
 一方、今回の件は学校側を敵に回すことはわかりきってるわけです。認可すべしという審議会答申がでて、認可前提で動いてるのに大臣が不認可にして「そうですか、私どもの不徳の致すところです。また出直して参ります」「真紀子様、ダメだし、愛のムチありがとうございましたby学校」で済むと思う人は普通いないでしょう。
 実際「開校予定で建物建てたり、教員採用したり、学生募集したりしたのに」というぼやきが既に学校サイドからでている。「秋田市秋田公立美術工芸短期大学」なんか名前でわかるように秋田市立の短大なので秋田市長が真紀子さんへの批判意見を表明している。
 でその場合、世論が彼女の味方をするとは限らない。まあ、素人が見てもひどいと思うほど、見るからに酷い大学でない限り、彼女がきちんと説明しない限り、いや下手するときちんと説明して不認可理由に道理があっても判官贔屓で真紀子たたきが起こる恐れがありますね。でマスゴミやネット民がまともに批判するのならともかく「生徒がかわいそう」という感情論で無責任にそれを煽ると(こういう時だけ人道主義になる「エセ人道主義者」のゲスには死んで欲しい)。つうかネット上で既に真紀子叩いてる人がいますけど。もちろん違法行為として裁判沙汰になったあげく敗訴する可能性もゼロじゃない。
 俺としては「是非はともかくこれは文科省官僚の意思ではないのか」と思うんですけど違うんでしょうか?
 それとも文科省官僚ってそんなに大臣言いなりで「真紀子外相(当時)とガチバトルした外務官僚(外務官僚側の態度が正しかったかはムネオ疑惑を考えると大いに疑問ですが)」のような気概もないんでしょうか?(よく言えばそういうのを紳士的とかお公家集団とかいうのかもしれませんが)。あるいは「今回の件で問題があっても他の件(予算獲得とか)で動いてもらうから大目に見る」って話なんでしょうか?。
 または真紀子さんに暴走させて、早く辞めて欲しいとか?。
 でも今回の件で野田内閣レイムダック化に拍車がかかって安倍なんぞが政権復帰したら恐ろしいことになると思いますよ。文科省はサヨではないが俺の理解では安倍ほどの極右でもない。教科書問題などで中韓との対立をおこすことを文科省は望まないでしょう。うーん、文科省官僚の考えがさっぱりわからんな。やはりこれは是非はともかく真紀子さん個人の意思じゃなくて文科省上層部全体の意思じゃないかな?。つまり「今までやりたくてもやれなかった不認可を真紀子パワーでやってやるぜby文科省」的な話。
まあ、経緯とか是非とかいずれわかることでしょうけどね。その時改めてコメントしようかと思います。マスゴミはいつもながら情緒的な「真紀子酷い」「学校側が泣いてる」ばかりで話にならないな。
 俺としては「素人なので是非はわからないが学生のためにも認可すべきでは」と思う反面、「これで真紀子氏が引責辞任とかしたら朝鮮学校無償化がおくれる(最悪実施されない)かもしれないし、野田内閣が今吹っ飛んでも困るんだよな、安倍復権なんか望んでないし」っていったところですね。(追記:下の方にも書きましたが真紀子さんと文科省首脳陣は何を考えてるかさっぱりわかりませんね。ただでさえ政治力のなさから「二流官庁」扱いされてるんですから言動には気をつけてもらわないと困ります)

外相時代、日本に密入国して拘束された金正男をすぐ強制送還したように、この人が政治決断すると、ろくなことはない。

 アホかとしか言いようがないですね。あれは閣議も開いて内閣の総意で決定したことで真紀子さんの独断じゃない。文科省限定の今回の問題と全然性格が違う。
 実はあの後、当時の法務大臣森山真弓*1が「法務大臣の880日」(河出書房新社)という回顧録を出しています。
 俺は「金正男の件をどう書いてあるのか」とそこだけは興味があったので、そこだけは本屋で立ち読みしました。森山氏にはすみませんが、そこしか読んでない、そこしか興味がなかったので全体の評価はできません。機会があったら本を全部読んでもいいかなと今は思っています。
 でなんて書いてあったかというと「苦渋の決断だったが法務大臣として当時の判断は正しかったと思う(要旨)」と。まあ、当たり前ですけどね。法務大臣を辞めてから「あたしは反対だったのに」なんて言ったらその方が無責任です。抗議辞任とかしてないわけですから。
 真紀子さんの暴走じゃないわけです。大体、当時北朝鮮と交渉してたのに逮捕なんかできると産経は本気で思ってるんでしょうか?。そんなことをしたら、蓮池夫妻や地村夫妻、曽我さんは帰国できなかったと思いますよ。
 ちなみに森山さんの本は例の男性を「金正男氏と思われる男性」と書いていて断定していません。まあ政府見解、建前はそうですけど、つい笑ってしまいました。
 ちなみに教育政策での政治主導でろくでもないのはむしろ「産経も賛成した」安倍の「武道必修化」ですよ。あれどう見ても安倍が自分のイデオロギー文科省に押しつけたようにしか見えない。現場は迷惑でしょうよ。どれだけ怪我人が出る事やら空恐ろしい。

ダメな2世議員の典型としてあげつらわれる

それ産経が大嫌いな真紀子さんよりもむしろ、産経が大好きな「安倍壺三(安倍下痢三)」や「中川(酒)」だろ、ふざけんな。安倍の無様な辞任劇や、中川(酒)の酩酊会見は全く許し難い。あれで政治家を続けられる神経がなってない。

田中氏だけ辞めさせるわけにいかないなら、総辞職という手もある。

戦前の「松岡外相を外すため」の近衛内閣総辞職かよ(苦笑)


【追記その1】

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
田中真紀子文科相が三大学の認可不許可。大学は多すぎる。文部官僚にお灸をすえる英断と言える。
・大学の倒産が増えている。文部官僚の利権作りに800もの大学が認可されたことが問題。根本的なメスを入れる必要がある。 田中真紀子はよくやった。
・文部官僚は天下り先として大学の認可を利用してきた。財政負担も限度に達し、教育の質が低下し、大学は整理統合の段階に来ている。無責任な増設に歯止めをかける時期であることは間違いない。 田中真紀子の英断は正しい。
田中真紀子が文部官僚の聖域にメスを入れ、野放図な大学認可にストップをかけたのは英断。 前例がない?悪例を踏襲するバカがどこにいる。
・不認可となった三校の学生の声を一部マスコミはことさら取り上げ、田中真紀子の決定が不当であるかごときイメージを作ろうとしているが、杜撰な認可を放置した文部官僚(注:プラス審議会プラス真紀子さんの前任大臣たち)に第一義的な責任がある。 問題のすり替えは大学行政を混乱させる。(注:学生や教員採用予定者などへの)救済策は別途の問題である。
・不認可3大学が認可前に校舎を造ったのは審査が形骸化している証拠。学生は犠牲者。この種の馴れ合い認可行政が大学乱造と乱脈経営の温床となっている。 田中真紀子の蛮勇は歪んだ大学行政を正す一石を投じた。

俺も、河氏同様、正式認可前に「答申がひっくり返ることはない(まあ、確かにそういう前例はないが)」と勝手に動き出すのは「真紀子さんの判断の是非に関係なく」おかしいと思う。そんな勝手なコトして「被害が出た」って学生はともかく、学校経営者について言えばお前らがバカなだけと違うのかと思う。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/121102/edc12110222130006-n2.htm
産経新聞
教育ジャーナリストの野原明氏*2
 「18歳人口が減少する中、各大学は学生を集めるのに苦労しており、募集停止になったところもある。それでも文部科学省の審議会は大学新設を認め続け、その結果、運営に問題がある学校法人*3に解散命令を出すことになった。審議会のあり方に問題があるのは確かで、一般論で言えば*4大臣の行動は、問題に一石を投じたという意味で賛成できる。
(以下略)」

 まあ河氏や野原明氏のようなそういう見方もあるんだろうね。産経がdisるほど簡単に今回の決定は否定できるもんじゃないと思うが。
 しかし「カシオミニかけてもいい」がこれが真紀子さんじゃなくて、橋下や石原慎太郎あたりだと「文教利権に切り込んだ」とかマスゴミ大絶賛なんだろうな(毒)。関係者の迷惑云々というなら橋下の文楽への態度もいい加減迷惑だけどね。マスゴミは橋下批判しないんだから腐ってるよな。まあマスゴミ連中がゴミだって常識があればわかることだけど。


【追記その2】
 結局、3大学は現行基準で認可するそうですよ。やれやれ。真紀子さんの頭には脳みそ詰まってるんでしょうか。彼女個人の判断なのか、彼女だけでない「文科省首脳陣の判断(普通に考えればこちらでしょうが)」なのか、いずれにせよこういういい加減なことでは困ります。
 もちろん、黙然日記「産経「主張」、嘘をつく」(http://d.hatena.ne.jp/pr3/20121109/1352469656)が主張するように真紀子さんの問題意識「大学設置認可制度は今のままでいいのか」それ自体は正当だと思いますし、真紀子叩きしかやらない産経はその点で論外ですが「朝令暮改」はさすがに支持できないですね。
 なお、「学生がかわいそう」って言う人がいますが、ろくでもない大学新設を認めて、創造学園大の悲劇が再現したらその方がよほどかわいそうですよ。今頃短大を大学にしてやってけるんでしょうか?。だから文科省は認可にストップをかけたんじゃないんですか?
 そして学生がかわいそうという輩は朝鮮学校生がかわいそうですので「朝鮮学校無償化早期実現を支持」しましょう。そういう感情論は良くないというなら「学生がかわいそう」などという真紀子批判はするな。まだ「法的な妥当性(俺は一概に不当とは言えないと思いますが)」を持ち出す方が論理としてまともです。まあ、その場合でも「なら法的に不当だから朝鮮学校無償化早期実現だ」って事には変わりはありませんが。
 いや真紀子批判者に無償化早期実現を支持してる人ももちろんいますけど、自民だの産経だのがそうでない「クズの集団」であることは確かです。


【追記その3】
 今回の件、真紀子さん批判者は「部下(副大臣政務官及び官僚)を無視した真紀子さんの暴走」、支持者(不認可はともかく問題提起は評価できるという人を含む)は「前例を変えようとした真紀子さんの英断」と評価はまるで違いますが、ある種のリーダーシップを彼女が取ったと評価する人が多いようですが、そうじゃないという記事が産経に。
 真偽不明なのでノーコメントで紹介だけしときます。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121111/plc12111112000011-n1.htm
【高木桂一の『ここだけ』の話】真紀子大臣の“暴走”に官僚の「振り付け」あり!?
(前略)
 どうも腑(ふ)に落ちないところがある。
 2日の騒動の勃発から、3大学関係者に謝罪した9日までの間、田中氏はなぜか官僚に当たり散らすこともなく*5「変」だった。外相時代の“学習効果”があったのかもしれない。だが、すべてが予定調和で進んでいった印象をぬぐえない。
 ある政府関係者はこうささやく。
「結果的に真紀子さんはハシにも棒にもかからない大学にも税金をつぎ込む私学助成金を削りたい財務省と、同じ問題意識をもつ文科省に利用されたようだ。安易に大学新設を認めてきた審議会の在り方や大学設置基準の見直しに持ち込むために、突然の不認可裁定から一転して許可するという一連のシナリオをすべて官僚が書き、それを真紀子さんが忠実に演じたのだろう」
 それを裏付ける「傍証」もある。
 田中氏が不許可発言した2日のことだ。改造内閣発足まで財務相を務め、野田首相*6ともども「財務省のパペット(人形)」と言われた民主党安住淳幹事長代行が、真紀子発言の数時間前に都内で行った講演で、普段口にしたことがない「大学設置基準の見直しの必要性」を長々と説いたのだった。前出の政府関係者は「安住氏は財務、文科両省のシナリオを事前に知っていたに違いない」と話す。
 また、民主党関係者によると、安住氏の講演と同じ頃、文科省幹部が民主党の有力文教族議員を議員会館の事務所に訪ね、「大学設置基準を見直したい」と伝えていたという。
 安住氏の講演での発言、文科省幹部の議員への働きかけはいずれも、その直後に飛び出す“予定”だった田中氏の不認可発言への環境整備だったというわけだ。
(中略)
 ある政界関係者はこう分析する。
 「官僚が『前任の平野博文*7文科相だったらちゃぶ台返しはできないが、田中氏なら『政治主導』の甘言をささやけばやってもらえると踏んだ。つまり、田中氏が大臣でいる間が最大のチャンスだと。大学設置基準見直しに踏み出すために、“ショック療法”として田中氏を利用し、官邸サイドもこれを黙認した出来レースだったということだ」

*1:海部内閣環境庁長官官房長官、宮沢内閣文相などを歴任

*2:ウィキペいわく「元NHK解説委員、文化学園大学名誉教授。著書『戦後教育50年』(1995年、丸善ライブラリー)」

*3:創造学園大学を運営する堀越学園のこと

*4:ただし具体論で言えば、今回の決定には疑問を感じるとはしているが

*5:マスコミの前で官僚の悪口を真紀子氏が言うこともなかったし、またマスコミサイドにはそういう話(真紀子さんが裏では相当酷いこと言ってるとか)が流れてこないのでしょう

*6:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を歴任

*7:鳩山内閣官房長官