「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(5/30分:島田洋一の巻:その2・猪木記者会見)(追記・訂正あり)

■島田のツィート(2013.8/7)

被害者は少なくとも14か国に及ぶ。愚かな猪木は問題を日朝に限定したい*1北のメッセンジャーになっているわけだ。

 愚かなのは島田の方でしょう。スネドン君拉致疑惑なんて寝言を言う島田では「14カ国」という数字は怪しいですが、まあ、日本以外にも拉致被害者はいるでしょうね。少なくとも韓国にはいる。
 でもそれは「韓国・北朝鮮間の問題」で日本は関係ないわけです。韓国であれ、どこであれ外国の政府が「日本さん、うちと拉致問題で共闘しましょう」というなら島田の「猪木氏の方針は間違ってる」という猪木氏批判は成り立つかも知れない(その場合でも「北朝鮮の手先呼ばわり」は誹謗中傷ですが)。でもそんな状況ではないわけです。日本が「協力をお願いする」というと「まあ、出来る限りのことはしますよ」という社交辞令がかえってくると言うのが現状です。
 外国の「共闘しよう」と言ってる連中は「自称拉致被害者家族」でしかありません。政府じゃない。彼らと共闘することに「日本人拉致問題を解決する」上でどれほどの意味があるかと言ったらまずないでしょうね。彼らに政府ほどの政治力や情報収集能力などがあるとは思えない。
 むしろ彼らと共闘することによって「彼らとの間に変なしがらみが出来て日本が北朝鮮と交渉しづらくなる」という弊害さえ生まれかねない。
 しかも島田らが「共闘を訴えて大使館周りしている国」には「自国民に拉致被害者などいない明らかに部外者の国」もありますからね。まあ、拉致に限らず「多国間交渉(拉致での島田の主張。日本が参加してるTPPも多国間交渉の一種)」と「二国間交渉(拉致での猪木氏の主張。他の例で言えば例えば日米牛肉オレンジ交渉など)」とどっちがいいかと言ったらケースバイケースでしょう。
「多国間」だと「何度も同じような交渉をしないで一回、妥結すれば全てOK」「他の国とうまく共闘すれば、その国から情報をもらえるなどのプラス面がある」と言うメリットがある。一方、デメリットとしては「意見がまとまりづらい」というデメリットがある。
 「二国間」のメリットとデメリットはその逆です。で「二国間のメリット」を重要視する猪木氏の考えが間違ってるとは必ずしも言えない。実際、成果を上げた小泉訪朝は完全な「二国間交渉」のわけです。
 また、現実問題、島田らは小泉訪朝から10年経っても何の成果も上げられないわけで偉そうに猪木氏批判が出来る立場じゃありません。少しは恥を知れと言いたい。


■「拉致が解決したら幸せになりますか」―知的勇気欠く「偽の闘魂」アントニオ猪木の愚問
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3150713/
 島田が非難する猪木氏の言葉を引用してみましょう。率直に言って何も問題はないと思いますね。猪木氏よりもむしろ島田の方がバカでしょう。

アントニオ猪木日本維新の会参院議員
 よく私は講演で「拉致問題が解決したら我々は幸せになりますかね?」と言うと、皆さん「え?」って顔をする。今まで凝り固まっていた考え方、視点をちょっと変えることによって、もっと知恵が出てきて、解決をどうしましょうかとなる。

要するに「根本から考えようよ」ということでしょう。
何のために拉致問題を解決するのか、その為には何が必要なのか。
別に「拉致が解決しなくていい」と言ってるわけじゃない。島田は「拉致が解決しなくていい」と猪木氏が言ってるかのように、猪木氏を批判していますけど。

一番の問題は、日本の拉致名簿は数字がどんどん変わり、日本で死んでいる人もいる。そういった名簿を提出して解決しようとしても、北朝鮮からしたら「そんないい加減なことを言ってくるなよ」となる。

「数字が変わる」ってのは特定失踪者のことでしょう。「日本で死んでいる人」ってのは「あとで死んでるとわかった人」ってことでしょうね。たとえば巣くう会は死亡を認めませんが、「山本美保さん」なんかがそうです。
政府認定拉致被害者は変わってないんですが、特定失踪者はころころ変わる上に、「本来政府が取り上げるべきでない」のに、巣くう会に媚びて、「北朝鮮に特定失踪者まで持ち出す」という中途半端な態度を取ってしまう。これじゃ猪木氏が言うように交渉が進むわけがないでしょう。

これは2国間の問題ですから、世界を回って訴える話ではない。一日も早くトップ会談ができるような環境づくりを一生懸命やらせてもらいます。

これまたその通りだと思いますね。「6カ国協議参加国」ならまだしも、ほとんどの国は「うちは当事者じゃないから。二国間で交渉すればええやん」ぐらいにしか考えてないでしょう。

*1:限定したいも何も拉致問題をこんなに騒いでる国は日本ぐらいのもんでしょう