今日のMSN産経ニュース(5/6分)(追記・訂正あり)

■【異論暴論】河野談話「放置」でもできる強烈反論 「幻の反論書」が「正論」6月号に
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140506/plc14050610400012-n1.htm

 青山学院大学教授、福井義高氏*1の「『日米を戦わせよ』−1920年のレーニン演説とスターリンの謀略」は、第二次世界大戦をめぐる共産主義の開戦責任について、レーニン*2スターリン*3自身の言葉で検証している。「日米を戦わせよ」「ドイツと欧米諸国を対立させよ」というレーニンの演説は、その後の世界史の展開を考えると衝撃的。

 ばかばかしいですね。レーニンが亡くなったのが1924年ナチスが英仏相手に戦争を起こしたのが1939年。日本が太平洋戦争を起こしたのが1941年。
 で「ナチスのヨーロッパ侵略」や「日本の対米戦争」が「レーニンスターリンの謀略」とかよくもまあ言えるもんだと思います。そんなに自由自在にドイツや日本を操れるなんて、レーニンスターリンは神様なのか?。そしてそんなに簡単に操られるほど当時のドイツや日本の政治指導者(ヒトラー昭和天皇など)は「抜け作」なのか?
 この辺りまともな歴史学者が「素人の戯言なんか相手できるか」と放置せずに「そんなレーニンの演説はない、デマカセだ」とか、きっちり批判しておくべきだと思いますが、まあ、こんなアホな話があるわけもないでしょう。大体「ナチスドイツも戦前日本も悪くない、彼らはレーニンスターリンにはめられたんだ」と言って国際社会に通用するわけもない。
 そもそも旧ソ連ナチスドイツをはめたのなら何で「独ソ戦で緒戦で惨敗し、ナチスドイツに苦しめられる羽目になる」のか。
 こんな馬鹿な事言ったって「日本右翼とは何というアホで無反省な連中だ」「つうか当時の日本がソ連にまんまとだまされたってそれむしろ自分で積極的に戦争を始めたのよりある意味恥ずかしくないか?」と呆れられるのがオチでしょう。
 しかも「そんなの陰謀論だ、何でもかんでもソ連のせいにするな」と言う批判は「反共主義の保守派」からもでてるのにそういう批判者に向かって

共産主義幻想を捨てられない人

呼ばわりですからもう産経にはつける薬がないとしか言いようがないでしょう。
 なお、タイトルになってる「幻の反論書」についていえばこんなもん出したら国連で日本が総スカンですよ(そもそも河野談話に矛盾するでしょう)。だから「結局提出されなかった」し、「存在それ自体がひた隠しに隠された」わけです。表沙汰にしたら韓国その他から厳しい批判を浴びますからね。
 今だって相当立場は悪いですが、あんなもん当時出したら今以上に立場が悪くなる。しかし「政府が隠していたこと」を勝手に産経に流す輩(政府関係者?)がいるってんだから困ったもんです。国家公務員法違反じゃないのか。


■姦通で「石打ち」、窃盗は「手の切断」 厳罰イスラム法ブルネイ施行
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140506/asi14050613500003-n1.htm

 ブルネイのボルキア*4国王は30日、シャリア(イスラム法)に基づく厳しい刑罰を盛り込んだ新しい刑法を5月1日から段階的に施行すると発表した。今後は「姦通罪」に問われた人が死亡するまで石を投げ付ける石打ちや、窃盗罪に対する手の切断といった刑罰も導入する予定だ。
 ボルキア国王は近年、政策の宗教色を強めており、新しい刑法もその延長線上にあるとみられる。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は「幅広い犯罪に死刑を適用するものだ」と懸念。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは「姦通や同性愛は犯罪と見なすべきではない」と批判している。

こういう馬鹿げた行為は国際社会が何としても辞めさせるべきですね。まあ、そもそも「王政」てのも問題で早急に民主化すべきでしょうが。

*1:著書『会計測定の再評価』(2008年、中央経済社)。要するに会計学が福井氏の専門であって、国際政治学だの歴史学だのは専門ではない(こういう人には俺だったら会計学も教わりたくはないが)。なお『中国がうまくいくはずがない30の理由』(2006年、徳間書店)といったウヨ著作もある。

*2:ソ連人民委員会議議長

*3:ソ連共産党書記長

*4:ウィキペディア「ハナサル・ボルキア」に寄れば「ボルキア国王は首相・蔵相・国防相を兼任し絶大な権力を有している」。議会は存在するが権限が制約されており、また「国王任命議員」がおり全てが公選の訳ではない。民主主義の観点からは相当に問題があると思う。