今日の産経ニュースほか(5/16分)(追記・訂正あり)

■産経『慰安婦記事は「捏造ではない」 元朝日記者が札幌で講演』
http://www.sankei.com/life/news/150516/lif1505160031-n1.html
 まずは裁判勝訴を勝ち取って欲しい、そう強く思います。まあ、大江「沖縄ノート訴訟」、「百人斬り訴訟」で負けても居直るウヨ連中ですが、実際問題負ければ「居直ったところでウヨのダメージは小さくはない」でしょう。


■産経『【iRONNA発】先進国で最悪レベル「子供の貧困」 なぜ豊かな日本で解決できないのか』(山野良一)
http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160001-n1.html
・先進国で最悪レベルというのは「OECD加盟国で最悪レベル」「G7で最悪レベル」「欧米と比べて最悪レベル」つうことでしょう。

「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク(http://end-childpoverty.jp/世話人。近著は『子どもに貧困を押しつける国・日本』(2014年、光文社)*1

と言う御仁による産経とは思えないまともな文章です。まあ、赤旗とか朝日新聞とか岩波世界とか「左派系」「リベラル保守系」メディアなら珍しくない文章なんですけどね(つうかその種のメディアで山野氏の文章を見たような覚えがある)。
 まあ、「子どもの貧困」についてまともな記事を書こうとしたら山野氏のような普段産経が敵視してる御仁に依頼するしかないんでしょうけど。
 まあ、「貧困問題は子ども限定、子育て家庭限定ではない」「大人の貧困問題とセットで考えないと話がおかしくなる(子どものいない貧困者なら放置していいと言う話ではないし、おそらく子どもの貧困は大人の貧困と分けて解決することが可能な話でもない)」という点に注意すれば山野氏の主張には俺は異論ないですね。もちろん山野氏も「子どもの貧困だけを問題視してる」のではなく「子どもの貧困」と言うテーマを与えられたからそれについて論じてるだけですが。
 「何故豊かな日本で?」と言う問いへの「山野氏の答え」は「貧困な子育て家庭が日本には多いから」です。
 つまり「豊かと言っても、ならした場合の平均値が豊かなだけ」で、「生活保護給付をうけるような貧困子育て家庭はたくさんある」わけです。
 では何でそんなに貧困な子育て家庭が多いのか。山野氏の文章を引用してみましょう。

 貧困家庭の収入が低いのは親たちが働いていないからではない。ほとんどがワーキングプアであるからだ(日本の子育て世帯の失業率は先進国の中で最も低い)。
 こうした厳しい状況の背景の一つは、子供を持つ親たち、特に若い親たちの労働状況の悪化だろう。しかし、日本の場合、貧困化の進展に合わせて、政府からの子育て世帯への援助が限られている。つまり、公的支援が貧困なことを指摘しなければならない。
 まず、子育て世帯は経済的に困窮していても、児童手当などの金銭的な支援(現金給付)を十分に受けていれば、貧困に陥らずにすみ、子供への影響を防ぐことができる。他の豊かな先進国が子供の貧困率を低く抑えることができているのは、親たちの稼働所得に格差が少ないためではない。現金給付が日本に比べ、潤沢なためである。
 さらに、子育て世帯は現金給付だけでなく、教育や保育など公的なサービスを受けている。こうしたものを「現物給付」と呼んでいるが、現物給付が十分であれば経済的に困窮していても、例えば、高い教育費負担に悩むことは少なくなる。
 ところが、日本では現物給付も現金給付以上に貧困な状況だ。特に、公的教育支出(対GDP比)に関しては、2005年から11年までOECD経済協力開発機構)31カ国(メキシコ・トルコなど中進国も含む)の中で最も低い割合である。少子化率を配慮しても極端に低い。

 貧困な子ども家庭が日本に多い理由は「ワーキングプアが多いから」「貧困者への公的支援が乏しいから」でした。
 ここから出てくる「子どもの貧困解決」の答えは「労働環境の改善(ワーキングプアの撲滅)」「貧困者への経済支援」でしょう。
 ただ問題は安倍政権や自民党、あるいは産経のような日本右派にそうした問題意識があるとはあまり思えないことでしょう。
 山野氏は最後に「こうした話(ワーキングプア撲滅や貧困者支援)をすると『予算問題』など持ち出されるし、自分も困難な問題が色々あることは分かるがしかし、他の先進国に比べてあまりに悪い子ども貧困率を放置していいのか、政治の怠慢ではないか」として話を終えます。


■産経『【一筆多論】看過できぬ中国の経済覇権』長谷川秀行
http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160008-n1.html

AIIBが中国の国家銀行のような色彩を帯びる懸念は払拭されておらず

 産経の言う「国家銀行のような色彩」の意味がわかりませんが多数の国家が参加表明した以上、そうそう中国も好き勝手はできないでしょう。

日米両国は、組織運営が不透明などとして参加を見合わせたままだ。

 詳細はこれから参加国で決めてくことですからね。不透明なのはある意味当然です。「不透明だから参加できない」というならTPPだって全然透明ではないんですが。

 日米政権の中枢は最近、中国抜きの環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の戦略的意義を再三強調するようになった。

 産経記事を信じると、TPPとはそもそも「中国排除が前提ではない*2」と思ってましたがいつの間にか「中国排除が前提」になり、かつ「そこに大きな意義があること」になったようです(少なくとも日米にとっては)。

 習近平国家主席は(中略)国際ルールを無視した南シナ海岩礁埋め立てなどをやめない。
 本質的な覇権主義体質が変わらぬ中、日本がAIIBに入れば改革を促せると考えるのは、あまりに楽観的だ。
(中略)
 AIIBに加わっても日本企業の受注増大は望み薄*3だ。中国の経済力ばかりに目を奪われて新たな関係構築を焦る必要はまったくない。
 日本が進むべき方向ははっきりしている。途上国の間に、日本主導のアジア開発銀行(ADB)などの融資審査が遅くて厳しい、との不満があるなら、使い勝手のいい組織へと改革を急げばいい。

 田村秀男同様、「AIIBに参加する必要などない」と叫ぶ長谷川記者です。しかし仮に米国が参加を決めても、あるいは安倍政権が参加を決めても同じ事が言い続けられるのでしょうか。


■産経『「忘れてはいけない事実、伝え残す」 フジ系特番「連続企業爆破テロ」 産経キャップ役・野村宏伸
http://www.sankei.com/entertainments/news/150516/ent1505160011-n1.html
・写真見ると「野村宏伸もフジ『ラジオびんびん物語』(1987年)、『教師びんびん物語』(1988年)*4の時(22〜23才)と比べてやっぱ老けたなあ」て思いますね。もちろん実年齢(50才)が老けてるだけでなく「新聞社会部キャップ」ということでことさらに老化を強調するメイクであり写真なんでしょうけど。
・主役が産経記者、放送がフジてだけで「何だフジサンケイの自画自賛か」と見る気なくしますね。まあ、小生は勿論テロなんか擁護しませんが、「テロを実行した側」にもそれなりの政治思想があったわけであり、それを無視してただ犯罪者扱いてのには賛同できませんね。産経も「中国のウイグル過激派テロ」とかだと「犯罪者として切って捨てていいのか」つうわけですし(毒)
 まあ、フジサンケイだからそう言う犯罪者て描き方しかしないでしょうけど。
1)なお、「死者が出なければいい」というものでもないですが、テロリストたちは「負傷者を出しても死者は出さない」をモットーにしており、三菱重工ビル爆破以外では負傷者は出ても死者は出ていない。
三菱重工ビル爆破で死者が出たのは
ア)最初の犯行だったため予告電話をかけてもいたずらと思われ予告にならなかった(三菱重工事件以降は予告電話が予告として機能した)
イ)最初の犯行だったため「爆弾の性能について理解が乏しく」予想した以上の爆発力で被害が出た(三菱重工事件以降は事件の教訓から爆弾の威力が弱められた)
ということです(ウィキペディア「連続企業爆破事件」「三菱重工爆破事件」参照)。
2)また犯人の一人・大道寺将司は

 獄中から、松下竜一*5中山千夏辺見庸*6らの文化人との交流の過程において、自身も文芸活動を開始。獄中で詠んだ句集『棺一基』(2012年、太田出版)は、2013年日本一行詩大賞の俳句部門を受賞した。

とのことです(ウィキペディア「大道寺将司」参照)。
 もちろん「文芸活動をすれば罪が償われる」と言う単純な話でもないですがこういうこともフジのドラマでは描きはしないんでしょうね。


■産経『【緯度経度】誤解・思い込み…特異な韓国』ソウル・黒田勝弘
http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160006-n1.html
 バンドン会議に日本が招待されたのは単に「日本がアジアの大国だから呼ばないのはまずい」ということで招待されただけなのに「日本がアジアを解放したから」と強弁できる神経には心底呆れます。
 会議の主役である「中国の周恩来首相」「インドのネルー首相」が連合国の一員だったことは何故か産経黒田の脳みそからは飛んでるようです。
 当然「日本なんか呼ぶな」と言う声もあったのを、おそらく周やネルーが政治力で抑え込んだわけでばかばかしいにも程があります。
 大体当時の日本には「周恩来が主役の会議になど行けない」「台湾が呼ばれてない、出席しない会議になど行けない」「中国による日本・台湾分断工作ではないか」などと言う声が右翼からあり、それを無視できない鳩山*7首相や重光*8外相は「他国の首脳に比べると少し格落ち」の高碕*9経済審議庁長官(後に経済企画庁長官)を送ったのですがそう言うことも産経は無視です。右翼の非難がなかったら喜んで首相か、外相がバンドンに行ってたでしょうけどね。

 18日にはインドのモディ首相が韓国を訪問するが、朴槿恵(パク・クネ)大統領はモディ首相と歴史談議をしてみてはどうだろう。インドは100年近く英国に植民地支配されたが「おたくの謝罪・反省・補償要求はどうなってますか?」と聞いてみればいい。今、世界で韓国だけが歴史にこだわった外交をしていることが分かるだろう。

 マジな話、インドと英国の間のその話は相当「複雑で微妙でうかつに第三者が聞けない話」だと思いますけどね。そして当事者のインドも英国もうかつには語れない話でしょう(まあイギリスは安倍ほど植民地問題について無神経ではないでしょうが)。
 「旧宗主国を非難するのは韓国だけ」なんてことはおそらくないでしょう。


■産経『【メガプレミアム】韓国で“ポッキー”めぐる甘くない対決…グリコがロッテを提訴』
http://www.sankei.com/west/news/150516/wst1505160005-n1.html
■産経『【メガプレミアム】『ワンピース』→『ワピース』? 中国も青くなる韓国のパクリアニメ…それでも侮れぬ“コンテンツ輸出力”』
http://www.sankei.com/premium/news/150516/prm1505160020-n4.html
もそうですけど最近の産経の韓国への物言いは既に差別とか「いわゆる嫌韓国」とかいう酷いレベルに行ってると思います。いつからそうなったのかは知りませんが。
 産経は「アニメの件はともかく、ポッキーの件はグリコがロッテ*10を訴えたのは事実じゃないか」と言い訳しそうですが問題は記事の書き方ですよね。


■産経『【メガプレミアム】『ワンピース』→『ワピース』? 中国も青くなる韓国のパクリアニメ…それでも侮れぬ“コンテンツ輸出力”』
http://www.sankei.com/premium/news/150516/prm1505160020-n4.html
 嫌韓国・産経らしいばかばかしさです。まあ小生も「韓国アニメ事情に詳しいわけでも何でもないド素人」ですが「日本のアニメのパクリアニメしかなくて」、韓国にコンテンツ輸出力があるわけもない。
 当然ながら日本だってコンテンツ輸出してるわけですから(有名な成功例としてはドラえもん)。
 「パクリアニメもあった(特に過去においては)」を勝手に「パクリ大国韓国」にしてしまうのだから、ただもう唖然です。「慰安婦問題や竹島問題」での韓国批判はついに産経においては「何でもかんでも韓国をけなせ」と言うとんでもない世界に行ってるわけです。


■産経『【主張】スポーツ庁 東京五輪目指し実績示せ』
http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160002-n1.html
 スポーツ庁とは「日本のスポーツ振興が目的」で「東京五輪とはそのスポーツ振興のワンオブゼム」にすぎないのですが「東京五輪」を記事タイトルでやたら宣伝する辺りはさすが「五輪を国威発揚に使いたい」「五輪招致で石原慎太郎絶賛」の産経です。まあ本文ではさすがに「五輪以外」についても触れていますが。


■産経『【産経抄】5月16日』
http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160004-n1.html

 国連ではいま、核拡散防止条約(NPT)再検討会議がとりまとめる文書をめぐって日中が対立している。被爆地広島、長崎を訪問するよう各国指導者らに呼びかける文言を載せてはならぬ、と中国が強く反対しているのだ。「日本は大戦の加害者ではなく、被害者であるかのように描こうとしており、同意できない」からなんだとか。
(中略)
 二度と日本に原爆を落とさせないため*11にはどうすればいいか*12、真剣に考えるときがきた。

 「中国が日本に核ミサイルを撃ち込むかも知れない」と扇動してるようにしか読めない文章です(さすがの産経もはっきりとそうは書けないわけですが)。
 今日も産経の反中国極右ブリは尋常ではありません。
 なお、「中国の言動を支持はしませんが」、
1)中国の意見が今のところ通ってるのはほかの核保有国(米英仏露)にとってもその方が都合がいいからで、「ある意味」中国だけ非難出来ない
2)中国の主張には賛同できないが日本では「戦争被害ばかりがクローズアップされる傾向があり、問題」
と言う点には注意すべきでしょう。


■産経『「慰安婦」教科書問題で米出版社、記述変更せず 「ぶれぬ執筆者を支持」』
http://www.sankei.com/world/news/150516/wor1505160002-n1.html
 まあ予想通りの結論ではあります。国内の教科書会社なら「自民党文科省の圧力」「そうした圧力をバックにしたウヨの恫喝」に屈することはあり得ても、海外でそんな事あり得ない。
 産経や秦郁彦だって予想してた結論じゃないか。
 「俺達の申し入れを『受け入れる気はない』と無視するなんて酷い、この韓国の手先め、反日め」と教科書会社や執筆者に悪口雑言の産経や秦です。まあ、そんな事言ったところで教科書記述にも「米国内の慰安婦を巡る世論動向」にも何の影響もないのですが、もう産経や秦はそう言うことはあきらめてて国内でウヨ相手に「本当は俺達の勝ちだ」と大本営発表できればそれでいいんじゃないか。
 日本国内では「残念ながら」産経以外にも「週刊文春」「週刊新潮」「SAPIO小学館)」などの「産経のお仲間」がたくさんいるわけですし。


■産経『米学者、慰安婦問題に「ぶれ」 異なる見解の声明に同一人物署名 修正応じない出版社主張との食い違い浮き彫りに』
http://www.sankei.com/world/news/150516/wor1505160003-n1.html
 お断りしておけば見解にブレなんてもんはありません。
慰安婦数について推計値は出せるが確実な値はもはや出せない。なお数の問題はこの問題の本筋ではない(187人声明)」
マグロウヒルの推計値20万人は明らかな間違いとまでは言えず日本の訂正申し入れは不当だ(マグロウヒル声明)」との間には何の矛盾もブレもない。これがぶれてると思えるなら自分の知的能力を疑った方がいい。まあ産経の場合は故意の詭弁でしょうけど。

 学者らは「数の問題ではない。女性の尊厳が奪われたことが問題だ」と主張する。
 だが、産経新聞の取材に応じたマグロウヒル社の教科書で学んでいるカリフォルニア州の生徒によれば、「日本軍が強制連行した慰安婦は何人」などとテストに出る可能性もあり、教科書の「20万人」という数字をおぼえるという。

 捏造常習・産経の記事ではとても本当とは思えないですけどね。そんな「本質に関係ない」重箱の隅をつつく問題は「慰安婦問題に限らず」普通出しませんから。
 大体「マグロウヒル社」「マグロウヒル社の教科書執筆者」などが「数の問題じゃない」というのは全くその通り。「数」なんて重箱の隅をつつくテストを出す方がおかしいのであってそれ、事実だとしても、マグロウヒルの責任じゃないでしょうよ。


■五十嵐仁の転成仁語『「中国の罠」にはまった安倍首相』
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2015-05-14
 五十嵐先生の主張は「中国政府のしかけた罠(これだと陰謀論的になってしまいます*13)」というよりは「中国脅威論の罠」と言う意味です。まあ、「反中国極右」安倍にとっては「中国脅威論」は罠でも何でもないのでしょうが。
 安倍は「中国脅威論」に乗っかる形で「安保法制」を出してきています。ただそれは短期的にはともかく中長期的には
1)日中関係悪化で日本の景気に悪影響を与え
2)また日本の極右性への批判、反発から相対的に中国の評判をあげてしまう(たとえば韓国が安倍との対決のために中国に接近するなど)
という形で日本にダメージを与えるわけです。
 1)は「中国の景気にも悪影響を与える」ので中国も望んではいないでしょうが、2)は中国にとっては「ある種ありがたいこと」ではあります。まあ、「2)のために安倍政権が続いて欲しい」とは中国もさすがに思わないでしょうが
A)安倍政権の一日も早い退陣や安倍政権の少しでもまともな軌道修正を目指して当然安倍批判する一方で
B)有力な反安倍勢力が現時点では残念ながら日本国内に存在しないこと、米国が「集団的自衛権やTPPで少しでも有利な状況を得ること」を目的に安倍批判を自重してることにも配慮して「災い転じて福となせ」ということで安倍政権によって日本の国際的評判が落ちていることを少しでも自分に有利な方向(例:中韓連携)にもって行こう
と考えてるでしょう。要するに「安倍批判」と「安倍政権によって生まれた状況をうまく利用する」二正面作戦です。
 なお、「中国がAIIBを提唱してることで分かるように」、中国脅威論など全く「虚構の脅威論」「虚妄の脅威論」です。


■産経『祖父の岸*14首相超え「感慨深い」 在職日数で安倍首相 長期政権へ決意にじむ』
http://www.sankei.com/politics/news/150516/plt1505160007-n1.html
 第1次政権も入れての数字であることに注意する必要がありますが、一方で
1)最近の政権(第1次安倍政権、福田*15政権、麻生*16政権、民主党政権など)に比べると長期であり、支持率も高い
2)「支持政党なしが一番多いことに注意する必要があるが」、各種世論調査では最大野党民主党と、自民党の支持率には2倍近い差がある
3)自民党内に有力な反安倍勢力が見あたらない(谷垣*17幹事長や石破*18地方創生相はとてもそうは見なせない)
など、安倍に有利な事実が色々とあることも一方で事実です。小生みたいなアンチ安倍、アンチ極右としては憂鬱にならざるを得ませんが、地道に安倍批判していくほかはないのでしょう。
 「ポスト岸(池田勇人*19)」「ポスト中曽根*20竹下登*21)」「ポストブッシュ(オバマ)」「ポストベルルスコーニ」などが「前政権の極右性に比べればそれなりにまとも」「ある種の揺り戻しがあった」ようにいつまでもこんな極右安倍政権が続くとは思いたくないところです。
 ちなみに「民主党政権→安倍政権」の流れを見てると「鈴木*22政権→中曽根政権」を連想しますね。
 「ある種のハト派性があった鈴木政権」をレーガン政権は敵視し、ポスト鈴木の中曽根政権をレーガン政権は「米国の言う事を聞く都合のいい男」として応援したわけです。
 鈴木政権を民主党政権に、レーガン政権をオバマ政権に、中曽根政権を安倍政権に書き換えればかなり「かぶるところ」があるんじゃないか(もちろん違う所もありますし、時代背景が違うので単純比較はできないでしょうが)。

*1:産経が紹介する著書以外の著書としては『子どもの最貧国・日本』(2008年、光文社新書

*2:ただし現時点では中国は参加表明していない

*3:何でそう思うのかはよく分かりません。

*4:若い野村が世間に名を売った出世作田原俊彦(当時、26〜27才)が主役で、野村が準主役。

*5:著書に松下全集20巻『記憶の闇:甲山事件』(2000年)、21巻『私兵特攻:宇垣纒長官と最後の隊員たち』(2000年)、22巻『狼煙を見よ:東アジア反日武装戦線”狼”部隊』(2000年)、23巻『怒りていう、逃亡には非ず:日本赤軍コマンド泉水博の流転』(2000年)(以上、全て河出書房新社)など

*6:共同通信外信部記者を経て作家。個人サイト(http://yo-hemmi.net/

*7:戦前、田中内閣書記官長、犬養、斉藤内閣文相。戦後、日本自由党総裁、日本民主党総裁、自民党総裁を歴任

*8:戦前、東条、小磯内閣で外相。戦後、改進党総裁・日本民主党副総裁を歴任

*9:満州重工業開発総裁、電源開発総裁を経て政界入り。岸内閣でも通産相科学技術庁長官を歴任

*10:他の韓国企業と異なり1)創業の地はもともと日本(日本での資金を元手に日韓国交正常化後、本格的に韓国へ進出)で、2)日本にも「プロ野球球団のオーナー企業」として定着してるロッテは「韓国企業」とはちょっと言い難い存在ですが。

*11:「世界から核の脅威をなくすため」と書けない辺りさすが産経です。「日本さえ良ければそれでいいのか」と言われたらどう答える気なのやら?

*12:だからそれは核廃絶でしょうよ。で核廃絶に反対してきたのが産経でしょ?

*13:そもそも安倍の反中国政策は「中国の政策に対する単純な反応」というよりは「いくつも選択肢がある中で安倍がわざわざ選択した極右的政策」です。

*14:自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*15:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*16:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)など歴任。現在第三次安倍内閣副総理・財務相

*17:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政務調査会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相など歴任。

*18:福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政務調査会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*19:吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相。

*20:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*21:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*22:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農水相自民党総務会長(大平総裁時代)などを経て首相