今日の産経ニュースほか(2019年8月27日分)

安倍内閣支持率、58%に上昇…読売世論調査 : 選挙・世論調査 : 読売新聞オンライン
 何で上昇するのか*1さっぱり理解できず頭痛がしてきますが、まさか「安倍は韓国にガツンと物を言った、気持ちがスカッとした」とかいう差別的な理由なんでしょうか。
 そこまで日本人とはバカでクズで差別主義者なのか。
 それで「国益がどう増進したのか?」「お前の生活が楽になったのか?」と聞きたくなります。まさかこの21世紀に「鬼畜米英」「暴支膺懲」の二番煎じを見ることになるとは(呆)。
 まあ、韓国もそうした態度を日本がとるのであれば「批判を強めるだけ」でしょうね。「韓国が屈する」などと妄想するのは戦前日本が「蒋介石はいずれ屈服する」と考えたのと同レベルの愚劣さです。


沖縄振興費の一括交付金減少 概算要求、自民が了承 - 産経ニュース
 「韓国相手のホワイト国除外」「石破*2を現在干してること」などと同じで「敵視した人間相手には平気で嫌がらせをやる」安倍のゲスさとそれを容認する支持者には改めて悲しみや怒り、恐怖といった感情を覚えずにはいられません。


京アニ放火 京都府警が25人の身元を公表 - 産経ニュース
 ご遺族の了解が取れたという話なんでしょうね。当然ながら「もっと早く公開すれば良かった」と言う話では全くありません。


【軍事ワールド】反日の裏に中国恐怖症 韓国GSOMIA破棄(1/4ページ) - 産経ニュース
 もちろん安倍が戦前礼賛の極右であることが問題なのであって、自民党政権下において国交正常化後、ここまで日韓関係が悪化したのは「文世光事件直後(田中*3内閣)」など一部を除けば安倍政権だけでしょう(なお、文世光事件でわかるように、憤激する理由があれば朴チョンヒだって日本に反発するわけです)。中国云々なんてへりくつでしかない。
 なお、文世光事件の時は韓国ロビーの椎名*4自民党副総裁が訪韓しましたが今回そういう動きが与党内に見えないのが困りものです。

 かつて豊臣秀吉が西国の大名を集め中国の明(みん)征服のため朝鮮半島へ出兵した文禄・慶長の役(1592~98)で、李氏朝鮮は滅亡の危機を明の出兵で救われた。明はこの戦役で経済が衰退し清に滅ぼされるのだが、この際に清を北方の蛮族と見下し、清の出兵命令を無視して明についた朝鮮は、1636年に清の軍勢に攻められわずか45日で全面降伏した(丙子の乱)。
 降伏の条約は交渉場所の名をとり「三田渡の盟約」と呼ばれる。条約の内容は、「朝鮮は清に臣下の礼を尽くすこと」に始まり、朝鮮王の長男を人質として差し出すなど厳しいものだ。中国の官吏が朝鮮を訪れる際は、朝鮮の王が国境で出迎え、起立状態から土下座して額を地面に三回打ち付けて立ち上がる、これを三度繰り返させる「三跪九叩頭(さんききゅうこうとう)の礼」を義務とするなど、事あるごとに属国であることを思い知らせる内容だった。
 この「無慈悲な中国」と「へりくだる朝鮮」の関係は戦後も同様だ。

 「はあ?」ですね。全然時代状況が違うでしょうよ。

 朝鮮戦争(1950~53)では義勇軍として参戦した中国人民解放軍に首都ソウルで攻防戦を展開、廃墟にされたのをはじめ数十万の戦死者を出しているにもかかわらず、中国に賠償を求めていない。

 ならば朝鮮戦争に参加した米国は中国に賠償を求めてるのか、と言うことです(求めてなかったと思います)。そもそも朝鮮戦争は建前では終戦していません(38度線は建前では国境ではなく停戦ライン)。
 あるいは日ソ国交正常化において日本はソ連に賠償を求めてるのか(求めてなかったと思います)。こんなことは「韓国は中国に弱腰だ」なんて話にはなりません。


【主張】竹島の軍事演習 対韓制裁を検討すべきだ - 産経ニュース
 そんなことをしたらただでさえ悪い日韓関係が更に悪くなると言う意味でも「北方領土で軍事演習したロシアには制裁なんかしてない」という「ロシアとのバランス」と言う意味でも、WTO違反行為の疑い濃厚という意味でも産経は論外ですね。


拉致問題「G7全てから理解と支持」 安倍首相会見 - 産経ニュース
 いつもながら馬鹿馬鹿しい。

安倍「拉致問題解決にご協力を」
G7諸国「我々に出来ることがあれば協力しますので何でも言って下さい」

レベルの話でしかない。どこの世界にも「拉致解決への協力?。するか、バカ!」「俺関係ねえから、日本が勝手にやれよ」なんて国はない。
 そんなこと言ったら対日関係が悪くなるだけですから。
 ただ正直な話、G7諸国(米英仏独伊カナダ)には何も出来ることはないでしょう。
 安倍の方も「こうしてほしい」という具体的にG7諸国に依頼したい内容はおそらく何もない。
 正直、6カ国協議参加国「中露韓」の3国が拉致問題解決では重要でしょうが、このうち、韓国とは関係を悪化させてるのだから話になりません。
 米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で紹介されてる「林東源の話」を信じれば韓国のおかげで拉致被害者5人は帰国できたのですがね。
 まあ、韓国だって「林東源*5の話」については「拉致解決に協力して日本に恩を売ることは悪いことではない」「これが日朝国交樹立につながれば韓国にとってメリット」とか、それなりの思惑はあるし、「日本は韓国にいつもいつもただただ世話になってるだけでは無論ない(日本から韓国へのお土産だって当然ある)」ですが、過去に「拉致被害者帰国」で世話になってるのに、そういうこと全部無視して安倍みたいなふざけた態度とれば向こうだって「誰のおかげで拉致被害者が帰ってきたと思ってるんだ」「ウチの金大中が協力したからじゃねえか」「少なくとも安倍なんぞよりウチの金大中の方が拉致解決に貢献してる」「日本はふざけんのもいい加減にしろ」とはなるでしょう。
 俺だって「産経とか本当に金大中氏への感謝がなさ過ぎるよな」「お前ら拉致被害者が帰国しなくても良かったと思ってるだろ」とマジで腹立たしいですから。

*1:マスコミが安倍批判をろくにしないとか、国会がまだ開会されていないとか言った要素もあるにはあるのでしょうが。

*2:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*3:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*4:戦前、岸信介・東条内閣商工大臣(戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相)を下で商工次官。戦後、岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣外相、通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任

*5:金大中政権で大統領外交安保首席秘書官、統一相、国家情報院長など歴任