今日の産経ニュース(1/16分)(追記・訂正あり)

■【台湾・総統選】韓国の朴槿恵大統領、中国意識して言及なし 同じ女性首脳なのに
http://www.sankei.com/world/news/160116/wor1601160069-n1.html
 当然ながら「同じ女性首脳だから」と言って言及する必要はどこにもないわけです(まあ、当選おめでとうという祝電ぐらいは外交儀礼として送るでしょうが)。
 こんな程度の話で「朴は中国べったりだ」と非難するのだから産経の「アンチ朴政権」「アンチ中国」も病気の域に入ってると思います(なお、配信は共同通信なので「共同通信も産経並みに気が狂ってる」と言うべきでしょうね)。


■【台湾・総統選】国民党、敗北は「必然」の指摘も 存在意義が問われかねない状態に
http://www.sankei.com/world/news/160116/wor1601160068-n1.html
 総統選及び国会議員選における敗北*1で、国民党が台湾において「結党後最大の苦境にあること」は確かなのでしょうが、まあ、産経が言うような「存在意議が問われかねない」云々、つまり解党とか分裂の危機にあるかと言ったらそこまでの話でもないでしょう。民主進歩党の今後の政権運営によっては「国民党の巻き返し」は十分可能でしょう。
 しかし「大陸反攻」を唱えていた蒋介石時代の国民党はべた褒めし、民主進歩党なんかガン無視していた産経が「国民党が中国との交流にシフトすると」、独立論を唱えている民主進歩党に鞍替えするのだからまあデタラメです。
 とはいえ民主進歩党も政権与党になれば「産経が期待するほどの反中国路線」つうわけにもいかないでしょう。そもそも国民党の敗北にしても「国民党への不満の表れ」ではあっても産経が期待するような「反中国の現れ」かどうかははなはだ疑問です。


■【お金は知っている】中国が世界にまき散らす市場不安と習政権が恐れるリスク(田村秀男)
http://www.sankei.com/premium/news/160116/prm1601160033-n1.html

 習政権が恐れるのは、元が底なしの下落に見舞われるリスクである。資本逃避ラッシュが起き、外準は雲散霧消、輸入物価は急上昇し、悪性インフレに見舞われるかもしれない。すると、党独裁体制崩壊の危機である。それは、習政権の膨張主義を妨げるので、世界にとってはよいこと*2だが、(ボーガス注:完全変動相場制を支持する田村と違い)日本の財務官僚や親中メディア*3は管理変動相場制維持を支持する。中国の市場危機で日本も大きく揺れるとの懸念による。近視眼の平和ぼけの論理だ。

 やれやれですね。下手に中国経済がぽしゃったら日本も直撃でどんな事になるか考えるだけでも恐ろしい。だからこそ日本の財務官僚は「リスクのある完全変動相場制より、中国政府が主張する管理変動相場制を支持するわけ(もちろん管理の度合いは徐々に減らすのでしょうが)」ですが「リスクなど心配するな」「そんなことだから中国に舐められるんだ」と根拠レスで放言するいつもの田村です。つうかここまで酷いと「変動相場制が採用されないことを前提に中国に因縁つけてるだけじゃないか」と疑いたくなります。日経出身の田村が「日経にはるかに劣るゴミ新聞」産経に「わざわざ」移籍したのも分かる気がします。田村がろくでもないゴミ記者だということでしょう。

*1:議員選はともかく総統選での敗北は世論調査から充分予測されていましたが。

*2:中国経済がそこまでやばくなったら「中国共産党が下野して良かった」「膨張主義がなくなって良かった」と言う話よりも「リーマンショックギリシャ危機並みの経済危機」であり世界経済も日本経済もやばいでしょうが「自称経済記者」でありながらそう言う認識ができない田村の頭は大丈夫なんでしょうか。それとも「そう言う事態は現実にはあり得ない」と認識した上で、反中国発言をアンチ中国相手にご機嫌取りで吹いているだけなのか。どっちでもくだらないですが

*3:田村よりも中国政府に近い意見だからと言ってそれだけで親中扱いとは全くふざけています。