今日の産経ニュース&北朝鮮関係ニュース(2/10分)(追記・訂正あり)

■【湯浅博の世界読解】尖閣衝突「5日で日本敗北」 衝撃シナリオの裏に中国のプロパガンダ
http://www.sankei.com/column/news/160210/clm1602100008-n1.html
 そもそもこういう記事は「何か思惑があるのではないか」と眉に唾した方がいいでしょう。日中が尖閣で激突という設定も「5日で日本が敗北」という設定も率直に言って現実性に乏しいと思います。
 産経は何故か中国のプロパガンダとしていますがむしろ小生なんかは「中国に負けるな!」として「日本の軍事力強化を扇動するため(米国や日本の軍事タカ派の仕込み)」ではないかと疑います。まあ、いずれにせよ大事なことは「尖閣で激突しないこと」であって「激突した場合の対応を考える」など愚策でしょう。


■【産経抄】敵基地攻撃の議論を急げ 2月10日
http://www.sankei.com/column/news/160210/clm1602100003-n1.html

金正恩政権は、リビアカダフィ*1大佐の轍(てつ)を踏まない、と決めている。
(中略)
大佐は、反体制派の民兵に射殺される無残な最期を迎える。
▼大佐が核開発を放棄して、米欧との関係改善に転じるような愚かなまねをしたからだ。第1書記は、そう信じているに違いない。体制維持のために、何が何でも核兵器開発を続けていく。

 実際どうかはわかりませんが北朝鮮がそうした思惑という可能性は当然あるでしょう。であるなら「米国には体制転覆の意思はない、リビアのようなこと*2はない(米国)」「我々国際社会も米国がそうした転覆をしないよう監視する(欧州、日本、中露など国際社会)」と主張し、北朝鮮を安心させることが「一番の解決策」でしょう。と同時にそう言う思惑なら「韓国や日本、米国への攻撃*3」ということは基本的にはブラフでしかないわけです。
 「もう北朝鮮体制は終わりだ、こうなったら日韓米を道連れにしてやる」と自暴自棄にでもならない限りそんなことはまずありえない。
 にもかかわらず産経は「敵基地攻撃の議論を急げ」というから呆れます。
 そんなことをしたら「日本は我が国の政権転覆を企んでる」と余計、あちらの警戒心を呼び、軍事開発に拍車がかかるだけです。まあ、安倍政権はともかく産経は「北朝鮮転覆」を実際に企んでると思いますが。

 発射前にミサイルを破壊する、「敵基地攻撃力」が備わっていないと、国民の安全は守れない。
(中略)
「政府は、日本の安保にとって核となる敵基地攻撃能力に関する議論をスルーしている」。
 民主党枝野幸男*4幹事長も昨年、小紙のインタビューで、安倍晋三首相との論争に意欲を示していた。

 産経の指摘が事実なら枝野という男の馬鹿さには心底呆れますね。敵基地攻撃能力なんて物騒なもんを議論する必要がどこにあるのか。「相手が攻撃する前に攻撃の恐れだけで先制攻撃するなんて」そもそも憲法違反以前に国際法違反ではないのか。小生は別に共産主義者ではないですがこれでは当面共産党しか支持できそうにないですね。

*1:リビア革命時の肩書きから「大佐」と呼ばれるが実際には「首相→革命指導評議会議長→全国人民会議書記長→リビア最高指導者」を歴任

*2:リビアの反政府勢力=米国の傀儡」とまではいいませんがカダフィ打倒目的で反政府勢力を米国が支援していたことは事実です。

*3:特に「韓国に比べ距離が離れてる」日本や米国は。

*4:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相などを経て民主党幹事長