黒井文太郎に突っ込む(2022年1月2日分)

◆黒井文太郎ツイート

黒井文太郎
 北朝鮮核ミサイルはリアル脅威。しかも予想被害甚大。
 そこでMD必須

 吹き出しました。今の日本において「リアル脅威」はそんなことよりも「新型コロナ・オミクロン株」でしょう。
 あるいは「福祉の弱い国日本」では多くの人間にとっては「介護問題」の方がよほど脅威です。
 核ミサイルなんぞ日本であれ韓国であれ、打ち込んだら相手側の反撃によって北朝鮮が滅びてしまう。
 北朝鮮が仮に核ミサイルを撃ち込むケースがあるとすれば「米軍侵攻に対する反撃」というケースしかないでしょう。
 勿論、その場合「米軍の侵攻」がなければそんなことはないのであって、もし黒井がその場合も「北朝鮮核ミサイルの脅威」に数えてるのなら馬鹿げています。
 なお、現状でも「ミサイル迎撃防衛システム」自体は一応存在します。
 黒井の言う「MD(ミサイル防衛)」とは現在、開発中の「地上イージス」のことですが「バカ高い金がかかる上にどこまで有効か疑問」という代物です。財政難の日本にそんなもんに金かけてる余裕はない。
 それこそ「福祉や教育、科学技術振興予算」を「犠牲にすること」になり「福祉切り捨て」「科学技術沈没(一方、黒井が軍事的脅威を騒ぎ立てる中国は科学予算増加で日本を追い越す)」という「亡国の道」です。
 黒井も年をとれば「介護保険」等の世話になるだろうに、「公的福祉が壊滅状態でも金持ちだから民間福祉で俺(黒井)は大丈夫」といえるほどの金持ちでもないだろうに、よくもバカなことがいえたもんです。
 なお、コメント欄で

 講談社から相手にされなくなるとあせってさらに言論の質が下がる。まさに負のスパイラルですね。

と言う指摘がありますが、黒井の著書は

◆『イスラムのテロリスト』(2001年、講談社+α新書
◆『世界のテロリスト』(2002年、講談社+α文庫)
◆『北朝鮮に備える軍事学』(2006年、講談社+α新書
◆『日本の情報機関』(2007年、講談社+α新書
◆『ビンラディン抹殺指令』(2011年、洋泉社新書y)
◆『イスラム国の正体』(2014年、ベスト新書)
◆『地図と写真で読む 「イスラム国」の全貌』(2015年、TAC出版)
◆『イスラム国「世界同時テロ」』(2016年、ベスト新書)
◆『新型コロナで激変する日本防衛と世界情勢』(2020年、秀和システム
◆『教養としての「軍事戦略家」大全』(2020年、宝島社新書)
◆『超地政学で読み解く! 激動の世界情勢 タブーの地図帳』(2021年、宝島社)

ということで過去に出版されていた講談社(2001~2007年で4冊)からは出版されなくなっています。おそらく「講談社が相手にしてくれない」のでしょう。まさか「最大手・講談社を蹴って、よりマイナーなKKベストセラーズ(ベスト新書)や宝島社などから出してる」わけでもないでしょう。

黒井文太郎
 対中国の抑止力強化はもちろん重要なのですが、将来的に起こる可能性あって起きたら被害甚大すぎる北朝鮮核ミサイルへの迎撃能力強化も急務ですのでお忘れなきようお願いします
【独自】海自潜水艦に1000キロ射程ミサイル…敵基地攻撃能力の具体化で検討 : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン

 「日本と深い経済的関係にある」、つまり「経済的利益を考えれば日本攻撃などするわけがない」中国に対する軍事対応も馬鹿げていますがもっと馬鹿げてるのは北朝鮮への軍事対応です。「経済大国中国」と違い、経済小国であるが故に、通常兵器が大きく劣り「米国の侵攻を阻止するため」には核兵器に頼るしかない北朝鮮が日本先制攻撃などするわけがない。そんなことをしたら在日米軍自衛隊の反撃で国が滅ぶ。
 「北朝鮮のミサイル攻撃で死ぬ可能性」より「原発事故」「京都アニメ放火のような犯罪行為」で死ぬ可能性の方がよほど高い。「一国の故意の軍事行動」はそう簡単に起こることではない一方「人為ミス(チェルノブイリ事故)や自然災害(福島事故)による原発事故」「一個人の犯罪行為」は「もっと簡単に起こりうること」だからです。
 実際には黒井らウヨも本気で「中国、北朝鮮の脅威ガー」ではなくそれを口実に軍拡したいだけでしょう。
 なお、中国の「本当の脅威」は軍事的脅威ではなく「急速に力をつけ日本を既に追い越していると思われる経済力&科学技術力の脅威」だと俺は思っています。「軍事予算拡大で科学予算を削減」などその意味で「中国の本当の脅威(科学技術力)」に目を背ける愚行と言っていい。

黒井文太郎
 朝鮮半島有事が非核の戦いに留まっていれば日本には問題はほとんどないのですね。サダム・フセインの対イスラエルみたいに挑発目的で日本に非核ノドン撃ってくる可能性あります*1が、被害は軽微です。現実味があって怖いのは、北の暴発です。

 いろいろな意味で「アホか」です。まず第一に「しつこく繰り返します」が、「そんなことをしたら在日米軍自衛隊の反撃で国が滅ぶ」ので、「北朝鮮サイコパスではなく一定の常識がある」と前提するならば、北朝鮮から先制攻撃でミサイルを撃つ可能性(黒井の言う「北の暴発」)はまずない。
 問題は「米国、韓国側から開戦させないこと」です。米国、韓国の方が軍事力が上なのでこちらの可能性の方がよほど高い。
 何せ米国には「パナマ・ノリエガ政権転覆」「アフガン・タリバン政権転覆」「イラクフセイン政権転覆」といった「軍事侵攻による政権転覆」の歴史が実際にあります。
 米国、韓国が攻撃を仕掛けてくれば、北朝鮮が「反撃行為」としてミサイルを撃つ可能性はある(さすがに黒井の言う「暴発」に反撃は入ってないでしょう)。
 第二に「通常ミサイルなら被害は軽微」とバカなことがよく言えたもんです。確かに「核攻撃よりは被害は軽微」である。
 しかし、「迎撃ミサイルで撃ち落とせなかった場合」、通常ミサイルだろうと「無人の場所」以外に落下すれば人が死ぬわけです。その落下場所が「ガスタンク」、「鉄道」、「都市部の繁華街」なら、とても「軽微な被害」ではすまないでしょう。黒井が言う「軽微な被害」がどの程度の物を意味してるのかも謎ですが。

*1:ぶっちゃけそんな可能性はありません。