今日の産経ニュース(3/28分)(追記・訂正あり)

観光協会が海女キャラポスター配布 苦情相次ぎ志摩市公認撤回も「女性蔑視に当たらない」と判断
http://www.sankei.com/west/news/160328/wst1603280084-n1.html
 「ポスターの是非(女性蔑視に当たるかどうかなど)」については「よく分かりません」のでひとまずおきます。しかし苦情が相次ぎ、「無理にプッシュしてもかえって逆効果」と志摩市が手を引いたものを「商売として」プッシュできる神経が分かりません。「悪名は無名に勝る」とでも勘違いしてるんでしょうか。


■あのムガベ*1大統領、官邸に来たる! “世界一の独裁者”と日本の関係は…
http://www.sankei.com/politics/news/160328/plt1603280040-n1.html
 「世界一の独裁」かどうかはともかく普通なら引退してるであろう「高齢政治家(90歳代)」「超長期政権(30年超えてる)」ムガベが「独裁的政治家」として「欧米諸国で大変評判が悪い事」は事実です。別に国際問題専門雑誌なんか読まなくても「一般紙の国際面読むだけでも」わかることです。
 以前産経は

http://www.sankei.com/world/news/151202/wor1512020032-n1.html
 新華社電によると、アフリカ歴訪中の中国の習近平*2国家主席は1日、ジンバブエの首都ハラレでムガベ大統領と会談し、インフラ建設やエネルギーなどの分野で協力を強化することで一致した。
 習主席は会談で「ジンバブエが国際社会でさらに大きな役割を果たすことを支持する」と強調。欧米諸国などから「独裁者」と批判されているムガベ氏を中国として全面的に支える姿勢を示した

などの記事で「経済を重視してムガベとつきあう」中国*3に対し「独裁者とつきあうなんて」云々と非難めいたことを言ってましたが、安倍とムガベのつきあいだと

・欧米諸国から「世界最悪の独裁者」と激しく批判されてきた人物だが、「反植民地闘争の英雄」として、アフリカで絶大な影響力を持つキーパーソンでもある。日本としては8月にケニアで開かれる「アフリカ開発会議TICAD)」成功や国連改革に向け、良好な関係を維持したい狙いがある。
・「今回、招待いただいたことを深く感謝したい。こうして日本に来られたのも安倍首相の招待があったからこそだ」
 安倍首相との首脳会談に臨んだムガベ氏は、ゆっくりと、しかしよどみない英語で首相に語りかけた。
(中略)
 安倍首相も「アフリカの長老であり、日本の古い友人であるムガベ大統領の訪日を心から歓迎したい」と持ち上げた。
・(ボーガス注:独裁者だという)「悪名」は一面的な見方でもある。外務省関係者は「われわれが考える以上に、ムガベ氏は現地で尊敬されている。アフリカでは長老への尊敬が強く、国力以上の発言力や影響力を持っている」と明かす。反植民地闘争の英雄として、南アフリカの故マンデラ元大統領と並び称されることもあるという。
・日本としては、8月に初めてアフリカで開催される日本主催のTICADに向け、ムガベ氏の協力は欠かせない。同時に「白人支配の打破」を訴え、国連安全保障理事会の改革を唱えるムガベ氏は、同じく安保理改革で常任理事国入りを目指す日本にとって、味方に付けておくべきキーパーソンでもある。

で片付けて安倍非難など勿論しないのだからまあ、いつもながらデタラメです。これが民主党政権だったら「独裁者とつきあうのか」などと非難してるのかも知れませんが。


■【埼玉失踪少女保護】千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討
http://www.sankei.com/affairs/news/160328/afr1603280036-n1.html
■【埼玉失踪少女保護】千葉大が寺内容疑者の卒業認定と学位の授与を取り消し、4月以降も同大に在籍
http://www.sankei.com/affairs/news/160331/afr1603310025-n1.html
 犯罪や不祥事を起こした学生を退学にするのは分かります。在学中に犯行に及んでいたとしても、「卒業生」の卒業を取り消すというのは話がおかしいんじゃないか。「卒業式をやった」以上「3月末までは在籍」というのは詭弁でしょう。


■【産経抄在日米軍を撤退させるぞ 3月28日
http://www.sankei.com/column/news/160328/clm1603280003-n1.html
 トランプの主張「在日米軍撤退」がそれなりの計画と覚悟に基づく真摯なものであれば「在日米軍撤退論(つうか日米安保廃棄論)」の小生としても嬉しいですがたぶんそうではないでしょう。
 イラク戦争やアフガン戦争という「終わりの見えない戦争」にあきあきしてる「共和党支持層」が「外国への軍の駐留など意味があるのか」という感情を持ち、それにトランプがのってるだけの話です。
 米国支配層(政財官界)は共和党民主党を問わず「在日米軍に意味がある」と考え、であるからこそ「沖縄の基地反対世論」を無視して沖縄の基地に固執するわけですから、仮にトランプ大統領が実現*4したとして「米軍基地撤退が早期に実現する」と考えるほど、基地賛成派でアレ、基地反対派でアレ、トランプ支持者でアレ、トランプ批判派でアレ、ほとんどの人間は「産経も含めて」誰も能天気ではないでしょう。
 とはいえ、ならば、こうしたトランプ発言が無意味かといえば、発言の背景にある「米国が海外で戦争してることにはもううんざりだ」という厭戦世論の広がり自体は必ずしも悪い事ではないと思います。少なくとも「米国は国際社会の反発を受けても海外に積極的に出兵せよ」なんてのよりはマシでしょう。
 

*1:ジンバブエ首相(1980〜1987年)、大統領(1987年〜)を歴任。

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*3:まあ他にも軍事独裁時代ミャンマーとか、バシールスーダンとかと普通に経済交流して中国は非難されてるわけですが。

*4:その可能性は低いでしょうが