■【北朝鮮拉致】UAゼンセン、拉致被害者の早期帰国求める20万超の署名を担当相に提出
http://www.sankei.com/world/news/160405/wor1604050041-n1.html
「この賃金ダウン時に、賃金アップ問題をなおざりにして、労組がやるようなことかよ、さすが旧同盟・民社系」と心の底から呆れます。それにしても「公称100万人」で「20万人しか集まらない」というのはやはり労組内は「こんな署名よりやることがあるだろうがよ!、賃金上がってねえんだぞ、バカヤロー」と相当冷めてるんでしょうか?
加藤氏との面会には、平成3年に韓国で行方不明になった特定失踪者、大政由美さん(49)=失踪当時(23)=の母、悦子さん(74)も同席。
時期、場所から考えてどう見ても北朝鮮拉致じゃないでしょう。つうか拉致認定するまともな根拠がそもそもないのですが。
■猪木氏が北朝鮮訪問見送り
http://www.sankei.com/politics/news/160406/plt1604060013-n1.html
とにかくこう日朝交渉が進展ないのでは「猪木氏でなくてもいい」ですが誰かが訪朝するしかないんじゃないかという気になってきます。「猪木氏に自重を求める側は、猪木氏訪朝に変わる何かがあるのか」と本当に不快な思いで一杯ですね。単に家族会や救う会にびびってるだけじゃないのか。
■中国外相、スー・チー氏と会談 ミャンマー、「最大の貿易相手国」との関係強化狙う
http://www.sankei.com/world/news/160405/wor1604050035-n1.html
スーチー氏にがっかりしている人もいるのでしょうが、「最大の貿易国」との関係強化に努めるのはごく当たり前のことでしょう。前も書きましたが彼女は「ミャンマーの民主活動家」であって「中国の民主活動家」ではないわけです。
■「実ったつぼみ絶やさない」奈良市の補助金ゼロ「なら国際映画祭」、河瀬*1監督が会見で表明 5月までに1千万円目標に寄付募る
http://www.sankei.com/west/news/160405/wst1604050072-n1.html
記事を読んでも財政難による補助金減額ならまだしも何故「ゼロ」になるのかさっぱりわかりません。奈良市は世間に恥をさらしてると言っていいでしょう。
■「こんなこと中国政府だってやらない」…民進・安住氏が日本政府のTPP対応批判
http://www.sankei.com/politics/news/160405/plt1604050028-n1.html
「安住はアホか」としか言いようがないですね。「安倍政権は秘密主義だ、問題だ」で済む話を何故隣国への悪口を始めるのか。これが「元閣僚(野田内閣財務相)で民進党幹部(国対委員長)」と言うのだから頭痛がしてきます。
■キューバで関心集めるトランプ氏 「開放」支持の姿勢で“歓迎”の声も
http://www.sankei.com/world/news/160405/wor1604050030-n1.html
キューバで、米大統領選の共和党候補指名で先行する不動産王、ドナルド・トランプ氏の動向が関心を集めている。対キューバ制裁解除への反対派が多数を占める共和党内にあって、トランプ氏は反対一辺倒の強硬論者ではないためだ。
意外なことですがトランプは「ゴリゴリの反共主義」ではないようです。もちろんだからといってトランプ支持などしませんがこの点では「共和党主流」よりトランプの方がマシでしょう。
■【異論暴論】現代の《デュープス》はだれだ!? 総力特集「共産主義者は眠らせない」 正論5月号好評発売中
http://www.sankei.com/column/news/160405/clm1604050010-n1.html
「巨悪は眠らせない(東京地検特捜部のキャッチフレーズ)」みたいなノリで「共産主義者は眠らせない」とか言われても笑うほかありません。むしろ産経は「斡旋疑惑・甘利*2前経済財政担当相のような巨悪は我々マスコミは眠らせない、眠らせてはならない」「巨悪を眠らせないという検察の誇りはどこに消えたのか。何故甘利氏に検察は事情聴取しないのか?」とでも書いたらどうなのか。産経にとっては共産党員であることは「甘利疑惑以上」のそれほどの悪なのか?
日本が結んだのは不可侵条約ではなく「日ソ中立条約」ですがそれはさておき。何故ってそれは「左翼のはずのソ連が右翼のはずのナチドイツと不可侵条約を結んだから」ですが。
独ソ連携に対し、当時の平沼*3内閣は「欧州情勢は複雑怪奇」の迷文句を残して退陣しますが、確かに独ソ連携は当時の人々にとってはショックでした。これに対し、日本からは「スターリンソ連はマキャベリズムからドイツと手を組んだのであり、であるならば日本もソ連と手を組めるはず。ソ連と手を組むことが国益になるなら手を組んでもいい」という考えが出てきます。もちろんそう言う考えは共産シンパでも何でもない。日ソ連携論者の松岡洋右外相に至っては「独ソ戦が発生するや」日ソ提携を解消してドイツと一緒にソ連を攻撃すべき、と主張します。完全なマキャベリズムのわけです。
右翼国家なら、米国の前にまず左翼国家と戦うのが筋のはずだ。
当時の日本にとって「蒋介石を支援する米国」は「打倒しなければならない最大の反日国家だった」という話です。
大体この理屈だとナチドイツに対しても
右翼国家ならフランスや英国の前にまず左翼国家・ソ連と戦うのが筋のはずだ。
と言わないといけない。明らかに変な話でしょう。実際のナチドイツは勿論「ソ連と闘う前に」フランスや英国と闘ってるわけです。
・実際どうなのか小生は無知なので知りません。が、仮にそうだとしても、全然奇妙じゃありません。日本にとって最大の敵は「国民党蒋介石政権」であり「共産党」は「第二の敵に過ぎなかった」というだけの話です。日本としては「まず蒋介石を倒す、蒋介石以外の連中は雑魚だから後で倒す」と思っていたのが当てが外れただけの話です。そういう「当て外れ」はいくらでもあるでしょう。
・例えば「第一次世界大戦」は「ロシア革命、ドイツ革命」という「2つの革命」を結果的に引き起こしますがこれは結果論でしかない。何も「ドイツやロシアで革命を起こす」ために戦争したわけではない。
あるいは「水戸藩主・徳川光圀が始めた大日本史編纂」は「水戸学」を産み出し、「尊皇攘夷運動や討幕運動」に大きな影響を与えます。水戸浪士は桜田門外の変を実行し、大老・井伊直弼を暗殺する。
しかし、もちろん光圀は幕末の政治運動を生み出すために大日本史編纂を始めたわけではない。徳川家一族・光圀の尊皇はあくまでも「徳川幕府を前提とするもの」で「倒幕」だの「大老暗殺」だのなんて物騒な考えはないわけです(そもそも幕末と違い光圀時代に倒幕なんて風潮はどこにもありません)。後世の人間が「光圀の考えを自己流に発展させたら」光圀とはかけ離れた場所に来ていたという話です。
こうした「当事者の思惑を外れて事態が動くこと」など他にもいくらでもあるでしょう。
・大体「1945年の日本敗戦後、中国共産党が内戦に勝利するまで4年かかってる」わけで「日本が中国で戦争したから共産党が内戦に勝利できた」というほど話は単純ではないでしょう。
実は、右翼と思われていた過去の日本は左翼のインテリや政治家がリードした左翼国家で、彼らが、ソ連や中国共産党と連携して日本の共産化*4を誘導していたのではないか
バカバカしいですね。「左翼政治家、左翼インテリ」とは一体誰のことを言っているのか。
「満州事変の実行者の一人・石原莞爾*5」「日本が中国侵略に本格的に乗り出すことになった満州国建国当時の犬養*6首相」「国際連盟脱退を決定した斎藤*7首相」「日中全面戦争に突入した盧溝橋事件当時の林*8首相」「仏印進駐で日米関係を悪化させた近衛*9首相」「日米開戦を決定した東条*10首相」「真珠湾攻撃の実行者・山本五十六*11」「515事件や226事件で日本の右傾化を助長した青年将校たち」などといった面子に共産主義者なんかどこにいるのか。
いわゆる企画院事件はでっちあげですし、ゾルゲ事件の尾崎秀実がやっていたことは情報スパイに過ぎません。尾崎は国策を決定できるほどの地位にはなかったし、実際決定してもいない。
大体そう言う左翼(ソ連)陰謀論と
1)米国にはめられたというルーズベルト陰謀論、ハルノート陰謀論
2)あの戦争は自衛だとする自衛戦争論
3)あの戦争のおかげでアジアは独立できたとする植民地解放論
は矛盾する。
両立させるなら「あの戦争は左翼(スターリンソ連)とルーズベルト共謀の陰謀だが、日本の自衛戦争であり、またあの戦争のおかげでアジアは解放された」という意味不明なことになります。左翼とルーズベルトの陰謀であの戦争が起こりアジアが解放されたのならアジア諸民族が感謝すべきなのは「日本ではなくスターリンとルーズベルト」になります。
これらの主張には「日本は悪くない」という言い訳という点しか共通点はないから、こういうおかしなことになるわけです。
「悪くない理由」はあるときは「米国やソ連の陰謀」、あるときは「自衛戦争」、あるときは「アジア解放の正義の戦争」になるから矛盾だらけになるわけです。
張作霖暗殺がソ連に限らず「日本軍(関東軍)以外の犯行」とするならば
1)田中義一*12首相が「暗殺犯・河本大作らの処分」を昭和天皇に言明したのに、陸軍の猛反発で処分を挫折、昭和天皇の不信を買って内閣総辞職に追い込まれたこと
2)東京裁判で日本の犯行と認定されたこと
をどう説明する気でしょうか。いやそれ以前に張作霖を暗殺することがどうソ連にとって有利なんでしょうか。
張作霖暗殺事件についていえば
1)張作霖が蒋介石の「いわゆる北伐」に対して、帰順する危険性が出てきたため、日本(関東軍)は『張学良はバカ息子でロボットにできる』と思って張作霖を暗殺したが
2)かえって学良は蒋介石に帰順してしまった
のだから、この事件で利益を得た人間の一人は明らかに「蒋介石」でしょう(もちろん結果論でしかありませんが)。一方、一体ソ連がどんな利益を得たと言うんでしょうか。
張学良の起こした西安事件なんてずっと後の話です。
現代の日本でも、共産主義者は元気だ。反安保法制デモで活躍したのも、野党結集の音頭を取るのも共産党だ。元同党政策委員長の筆坂秀世氏はその狙いを分析、警鐘を鳴らす。
要するに産経は政府批判運動に「正面切って批判する能力がないために」「アカ」のレッテルを貼りたいだけでしょう。いつもながら産経はゲスとしか言いようがありません。「反安保法制デモ」に参加したのは共産党などの左派だけではないし、当然ながら「反安保法制デモ」は左翼運動ではありません。もちろん仮に「アカだけの運動」だとしてそれだけで非難するなんて「戦前か!」て話ですが。
それにしても元共産党幹部の癖に筆坂もどこまで落ちぶれれば気が済むんでしょうか。まあここまで落ちぶれれば、「まともな人間ならたとえ保守派でも筆坂を見限る(筆坂の共産非難など無視する)」のでそう言う意味では喜ぶべきかも知れませんが。
共産勢力の秘密工作の最新研究を紹介した評論家の江崎道朗*13氏によれば、米国の元FBI長官*14は、知らぬまに共産党に利用*15される人々を《デュープス》と呼んだという。「間抜け」「騙されやすい人々*16」という意味だが、現代日本にもデュープスはいるのではないか?
反共右翼でしかない江崎を評論家呼ばわりもお笑いなら、安倍批判で共産党と共闘しただけで「間抜け(デュープス)」呼ばわりもお笑いです。さすが鳩山首相をルーピー呼ばわりしていただけのことはあります。
さすがの産経も個人名を出す度胸はないようですが
赤旗
■『いまこそ「戦争法廃止の国民連合政府」を、憲法学者・小林節*17さん、志位委員長が大いに語る、ネット番組「とことん共産党」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-01/2015100101_02_0.html
■『内田樹*18神戸女学院大学名誉教授と小池副委員長が懇談、“共闘進め政権交代”』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-04-05/2016040503_01_1.html
リテラ
■『鶴瓶も「赤旗」で護憲を主張! 芸能人・文化人の間で共産党が人気な理由』
http://lite-ra.com/2014/12/post-698.html
などに登場する著名人が産経の言う「間抜け」なのでしょう。
小生個人は未だに「反共主義から共産を毛嫌いする自称アンチ安倍(例:連合)」のほうがよほど「間抜け」だと思いますが。
*1:1997年、『萌の朱雀』で、第50回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を史上最年少(27歳)で受賞。また芸術選奨新人賞受賞。2007年、第60回カンヌ国際映画祭で『殯の森』がグランプリを受賞。
*2:小渕内閣労働相、第一次安倍、福田内閣経産相、麻生内閣規制改革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任。
*3:検事総長、大審院長、山本内閣司法相、枢密院議長、首相、近衛内閣内務相を歴任。戦後A級戦犯として終身禁固刑。1978年に靖国合祀。
*4:一体いつ日本が共産化したんですかね?
*6:大隈内閣文相、山本、加藤内閣逓信相などを経て首相。515事件で暗殺される
*7:西園寺、桂、山本内閣海軍大臣、朝鮮総督、首相、内大臣を歴任。226事件で暗殺される。
*10:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣を経て首相。戦後A級戦犯として死刑判決。1978年に靖国合祀。
*11:海軍航空本部長、海軍次官、連合艦隊司令長官などを歴任。1943年に戦死。
*13:著書『戦後教育を歪めたGHQ主導の教育基本法』(共著、2006年、明成社)、『コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾:迫り来る反日包囲網の正体を暴く』(2012年、展転社)
*14:具体的な個人名を出せない辺り怪しすぎます。
*15:日本共産党は正体を隠してなどいませんが。むしろ正体を隠してるのは伝統宗教の仮面をかぶる「日本を代表する右翼団体」神社本庁の方ではないのか。
*16:だまそうとしてるのは「南京事件否定論」「河野談話否定論」「対馬が危ない」などデマ常習の産経の方です。
*17:最近の著書に『安倍「壊憲」を撃つ』(共著、2015年、平凡社新書)、『「憲法改正」の真実』(共著、2016年、集英社新書)など
*18:著書『寝ながら学べる構造主義』(2002年、文春新書)、『レヴィナスと愛の現象学』、『映画の構造分析:ハリウッド映画で学べる現代思想』(以上、2011年、文春文庫)など