■【中国軍艦領海侵入】“わがもの顔”で領海航行 常態化の恐れ、見送られた「警備行動」と「抗議」
http://www.sankei.com/politics/news/160615/plt1606150068-n1.html
何で見送ったか。
産経は
・その理由は、国際的に認められる「無害通航」に該当する可能性があるからだ
・国際法上、領海内では他国の軍艦であっても、平和や秩序、安全を害さない限り、自由に航行できる無害通航が認められている。
と書いています。そう言う法的理由(政治的是非はともかく法的には違法ではなく合法の可能性が強い)もあるかも知れない。しかしもっと大きいのは「この件で中国ともめるとむしろ選挙に悪影響かも知れない」「下手にもめると日中関係悪化を望まない財界や米国から『中国が問題であることは認めた上での話だが、お前は余計なもめ事を作るな、安倍。冷静に対応しろ』と駄目出しされるかも知れない」という政治的理由、つまりは安倍のおびえでしょう。
今の安倍は「景気も良くないし」中国相手に喧嘩売れる状況じゃないのでしょう。というかそう言う安倍の足下を見て「今まで安倍が靖国参拝だのAIIBには入らないと公言だの散々やらかしてくれたことの意趣返し」を中国が仕掛けてると言う要素もあるでしょう。しかし「安倍応援団」産経には「安倍が中国ともめごとを起こして収拾がつかなくなることを恐れてる、びびってる」なんて書けない。
だから「まあ一応、嘘ではないのでしょうが」、『合法行為だから警備行動なんてできないという説もあったので法治国家として違法の疑いのある行為はできず自重しただけ(安倍さんは中国にびびってなんかいない!、政治的配慮なんかしていない!)』と書くのでしょう。
それにしても「とはいえ、何か手がないのか、何故中国に安倍政権はもっと強く出ない」としながらも安倍に対しては批判の腰が引けてる産経です。これが安倍以外、特に民主党政権なら批判はこんなレベルでは済まないでしょう。