今日の産経ニュース(12/12分)

経団連日露経済委員長、対露経済協力は収益性重視 「ロシアのいいとこ取りはない」
http://www.sankei.com/economy/news/161212/ecn1612120019-n1.html
 財界だから金儲けの話しかしないのはある意味当然ですが、「日ロ経済協力って、島の返還は関係なくて結局最初からそう言う話じゃないのか」という不信感を安倍政権には感じますね。


■【日露首脳会談へ】安倍晋三首相「私の世代でこの問題に終止符を打つ」 元北方領土島民と懇談で
http://www.sankei.com/politics/news/161212/plt1612120010-n1.html
 「私の任期中」ではない辺り腰が引けてますが、それでも、ろくな根拠もないであろうに「私の世代」と言いきる当たり「何だかなあ」と思います。


奥野誠亮氏お別れの会で安倍晋三首相「激動の昭和駆け抜けた偉大な保守政治家」と悼む
http://www.sankei.com/politics/news/161212/plt1612120020-n1.html
 こういっちゃ何ですが大臣経験者*1とはいえ大物政治家とは言い難い奥野の「お別れの会」なんかに行く首相は「奥野の同類の安倍」くらいでしょうし、こんな「奥野礼賛記事」を書くのも「奥野の同類の産経」くらいでしょう。奥野も「安倍が首相の今」死んである意味幸せだったのかも知れません。俺のような人間にとっては実に不幸ですが。


民進野田佳彦*2幹事長は「忍」、共産・小池晃書記局長は「進」 今年の漢字にも勢いの差
http://www.sankei.com/politics/news/161212/plt1612120029-n1.html
 「党勢の差」というよりは「キャラクターの差」でしょう。俺個人は「進」と言うような前向きなキャラクターでなければ政治家としていかがな物かと思いますが。


■【野口裕之の軍事情勢】安倍晋三首相の真珠湾訪問で暴かれる「日本だった韓国」と「逃げ回った中国共産党」 「抗日戦勝利」の妄想
http://www.sankei.com/premium/news/161212/prm1612120005-n1.html
 まあタイトルからしてバカバカしいですね。中国共産党軍も抗日戦争で戦っている上、「逃げ回った」とはとても言えないでしょうが、そんな事が安倍の訪問で「何故暴かれるのか」。そして仮に暴かれたとして「何がどうだというのか」。
 「日本だった韓国(と言うか日本の植民地だった韓国)」というのはまあ事実ですが、それをどうこう言って何か意味があるのか。

降伏調印式には当然、中華民国=国民党代表が出席した。

それは単に当時の中国正統政府が国民党だったと言うだけの話ですが。

歴史を正視すると、自信や誇りが傷付くので、歴史の捏造・粉飾で傷口を癒やす。

 「それ慰安婦南京事件で産経がやってることだろ」て話です。

韓国の朴槿恵大統領は、北京で2015年に開かれた「抗日戦争勝利記念」行事に出席したが、韓国の「連合国願望」史は筋金入り。

 あの式典に招かれたのは「連合国限定」ではないので全くの言いがかりです。

初代大統領・李承晩は長崎県対馬の「返還」要求と抱き合わせで、領土も画定する「サンフランシスコ講和条約署名国の資格がある」と1949年、米国に訴えた。戦勝国=連合国入りさせろ−とゴネたのだ。

 「連合国入りさせろ」というよりは「日本との間に竹島問題を抱える韓国を無視して講和条約で日本の領土確定するな」つうだけの話でしょう。

韓国は在日朝鮮人の連合国民扱い=賠償を求めるなど、国際の法・常識を無視する数多の無理難題を吹っ掛けた

 「賠償要求=連合国扱い」じゃなく単に「植民地支配の償い」を求めただけでしょう。「法的には償いじゃない」「額が適切か」「北朝鮮に対してはやってない」などと言う問題をひとまず置けば「日韓国交正常化」時に日本は韓国に金銭提供しています。

 しかし、韓国は日本と戦っていないと英国が異を唱え、朝鮮戦争(1950〜53年休戦)を共に戦っていた米国も英国にならう。
(中略)
 交渉過程で韓国は、日本の講和条約締結を終始妨害*3し、島根県竹島編入すら主張した。結局、韓国が得たのは在朝鮮半島の日本資産のみ。講和会議へのオブザーバー参加も拒絶された。

 単に英米
1)会議構成メンバーを増やしたくない
2)「韓国植民地支配」を下手に会議の議題にすると「フィリピンやインドの植民地支配に話が行きかねない」からそれは避けたい
つうだけの話でしょう。そもそも「このときに韓国が参加しなかった」ため「別途、日韓国交正常化をすることになったこと」を考えれば「韓国が参加しないことはよいことだ」なんて評価は必ずしもできないでしょう。
 なお、「会議に参加しなかった」ので別途国交正常化したのは韓国の他にソ連(現ロシア)と中国があります。

戦後も米国は、朝鮮を国家でなく日本だったと公認。日本の統治権を取り上げ直接軍政を敷き、光復軍も武装解除した。米国は38度線以北に陣取るソ連軍をにらみ(1)統治能力欠如(2)度し難い自己主張や激高しやすい民族性(3)偏狭な民族主義共産主義の跋扈…など、信頼性を欠く韓国に国家権能を与えたくなかった。

 「統治能力欠如」「共産主義の存在」、つまり「間接統治だとうまくいかないんじゃないか、共産勢力に負けるんじゃないか」はともかく、「度し難い自己主張や激高しやすい民族性」、「偏狭な民族主義」というのは明らかな差別発言でしょう。「米国主張の引用に過ぎない」で済む話ではない。

併合期の《3・1運動/1919年3月1日》を起点とする建国物語が記される。

 明らかな虚構である「2/11は神武が即位した建国記念の日」よりはマシだと思いますが(まあ韓国にも檀君神話がありますが、檀君即位は少なくとも「公的な建国の日」とはされないようです)。
 もちろんそこには「31運動を評価したい」などの思いがあるわけですが、それを部外者の日本がどうこう言っても意味がない。「正式な独立」はもちろん日本敗戦後ですが「日本植民地時代でのいわゆる亡命政府をどう評価するか」というのはもう価値観の問題でしかないわけです。

1937年に勃発した支那事変が大東亜戦争*4へと拡大する中、精強な帝国陸海軍と戦ったのは専ら国民党軍で、国共内戦時に国民党軍の損害は既に甚大であった。これが共産党系軍勝利の背景だ。

 共産党軍も日本軍と戦っていますし、第二次大戦終結後、米国の国民党支援もあったので実際には「日本軍のせいで国民党軍が負けた」というほど話は単純ではないと思います。
 ただし、一方で「日本軍の中国侵略」がなければ「国民党軍が全勢力を中国共産党に集中でき、情勢はより国民党に有利だったであろう事」もまた事実です。つうか「日本軍のおかげで共産党が勝てた」と言ったところで、それ共産党をコケにしてると言うよりは日本軍をコケにしてると思うんですが(苦笑)。

*1:田中内閣文相、鈴木内閣法相、竹下内閣国土庁長官

*2:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相

*3:正確には「韓国が関与しないかたちでの講和条約反対」でしょう。

*4:今時シナ事変、大東亜戦争です(呆)。