■自民都連、次期会長選び結論出ず 主流・非主流派が対立
http://www.sankei.com/politics/news/170913/plt1709130042-n1.html
都議選惨敗で下村*1が都連会長辞意を表明したのに未だに後任が決まらないというのもすさまじい。
これが野党なら散々バカにしてるであろう産経も自民には全く甘いもんです。
なお、主流派というのが下村一派、非主流派というのが「小池*2都知事に近いと言われる鴨下一郎*3」を会長にし小池とごろごろニャンニャンしたいという連中のようです。
■「答えない権利ある」 菅義偉官房長官、記者会見対応でパウエル*4元米国務長官に勇気づけられ
http://www.sankei.com/politics/news/170913/plt1709130041-n1.html
やれやれですね。パウエルがどんな話をしているのかにも寄りますがもし菅のような無法を正当化してるのならそれは単にパウエルが馬鹿なだけです。
一方でそうでないなら、「菅がパウエルを悪用してる」わけで菅が馬鹿な事になります。
どっちにしろ菅の無法な態度が正当化出来るわけもない。
しかし「ニッポン放送の番組」ねえ。ニッポン放送も本当にどうしようもないラジオ局です。
■【正論】中国共産党は戦争を躊躇しない…今や戦争をする条件は満ちた 東京国際大学教授・村井友秀
http://www.sankei.com/column/news/170913/clm1709130007-n1.html
ここで村井が名前を挙げてる戦争は一番新しい「南沙海戦(スプラトリー諸島海戦)」ですら1988年です。つまりは最近の中国は小競り合いならまだしも本格的な戦争などまずしないし、しないからこそ村井も最近の戦争名が上げられないわけです。
それで
中国共産党の戦争体質を検証する。
というのはデマも甚だしいでしょう。つうか戦争体質つうなら「朝鮮戦争(1950〜1953年)」「ベトナム戦争(1964年のトンキン湾事件から1973年の米軍撤退まで)」「グレナダ軍事介入(1983年)」「パナマ軍事介入(1989年)」「湾岸戦争(1991年)」「タリバン政権打倒、アフガン軍事介入(2001年〜)」「フセイン政権打倒、イラク軍事介入(2003年〜)」「シリア内戦軍事介入(2011年〜)」など年中戦争ばかりやってる米国の方がよほど戦争体質でしょうに。
あるいは「台湾出兵(1874年)」「江華島事件(1875年)」「日清戦争(1894年)」「台湾征服戦争(1895年)」「義和団事変鎮圧(1900年)」「日露戦争(1905年)」「義兵闘争鎮圧(1905〜1914年)」「第一次世界大戦参戦(1914年)」「シベリア出兵(1918〜1922年)」「日中15年戦争(1931〜1945年)」「太平洋戦争(1941〜1945年)」などと年中戦争ばかりやってる戦前日本の方がよほど戦争体質でしょうに。
1980年代、党総書記は胡耀邦*6、趙紫陽*7であり、最高指導者のトウ小平*8は共産党のトップではなかった。肩書は党中央軍事委員会主席である。すなわち、党中央軍事委員会主席は党総書記よりも権力があった。
まるで中国が先軍主義であるかのような物言いですが、まあ誰が考えても詭弁ですね。トウ小平は「党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席」だったから「胡耀邦や趙紫陽(党総書記)」より偉かったわけではない。毛沢東*9党主席、劉少奇国家主席、周恩来首相と同格の長老政治家だから偉いわけです。
トウは「党総書記(党トップ)や国家主席(国家トップ)」の立場ではなく「ご隠居的な立場」で院政をしたかったから党総書記や国家主席にはならず、とは言え無役だと格好がつかないので「軍トップ(党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席)」の地位に就いただけでしょう。
むしろトウが軍トップというのは「建前ではやはり一番偉いのは党総書記や国家主席だ」といっていいでしょう。
「構造的暴力」とは自然災害や伝染病、政治的弾圧などによって多数の死者が発生する状況*10をいう。戦争以外の原因で多数の死者が発生するような国では、多数の死者の発生を防ぐために戦争を避けるという思想は希薄になる。
(中略)
「構造的暴力」も存在している。建国後、共産党は経済不振を脱却する「大躍進」(1958〜61年)を唱え、その後「文化大革命」(66〜76年)を開始した。「大躍進」では非現実的な農業政策や工業政策によって1千万人から4千万人が餓死し、「文化大革命」では多くの国民を巻き込む権力闘争によって数百万人から1千万人が死亡した。他方、戦争による死者は朝鮮戦争が50万人、中越戦争は2万人である。
おいおいですね。構造的暴力として持ち出すのが40年前の文革、戦争の例として持ち出すのが38年前の中越戦争(1979年)というのでは「今の中国」について語ってることには全くなりません。
現在、対外貿易が国内総生産(GDP)に占める比率は3割である。戦争になって対外貿易が縮小すれば中国経済は深刻な打撃を被る。
戦争の規模や内容にも寄りますが、もちろん対外貿易云々だけでなく「外資の逃亡」「外国人観光客の減少」も危惧されるわけです。しかしこう書きながらも
中国共産党は戦争を躊躇しない…今や戦争をする条件は満ちた
なのだから絶句します。全然筋が通っていない。大体何処の国と何を巡って戦争するのか。
インドと国境紛争か。南シナ海問題でフィリピンやベトナムと戦争か。はたまた尖閣問題で日本と戦争か。具体的なことは書かないこと自体、村井も自分の主張がデマだと自覚してるのでしょう。
■【斉藤由貴さん不倫報道】斉藤さん、ニッポン放送「オールナイトニッポン」出演中止に
http://www.sankei.com/entertainments/news/170913/ent1709130007-n1.html
そんな事で出演中止にするのかと呆れます。
まあ小生が斉藤ファンであることは否定しませんが、率直に言って宗教家や政治家ならまだしも、芸能人にそこまで高い道徳性なんか俺は求めてませんし、むしろやしきたかじんなんぞの差別暴言の方がよほど腹立たしい。
■【山上直子の誘惑する京都】世界に誇る皇室…吉田茂首相も応援“碧い眼の神道学者*11”ポンソンビ博士展、下鴨神社で
http://www.sankei.com/west/news/170913/wst1709130048-n1.html
実に産経らしい気持ち悪い記事です。別に皇室を不当に貶める気もないですが「英国、デンマークなど外国の王室と比べて」どのあたりが「世界に誇れる」んですかね。
「照南神社」「マーシャル神社」など、かつて日本統治下にあった南洋諸島のもの
つまりは神社なんてのは日本国内でしか通用しない代物のわけです。
そう言う意味では神社なんてのは世界宗教である仏教、キリスト教、イスラム教と比べたらある意味「格下のレベルの低い宗教」といえるでしょう。
■【矢板明夫の中国点描】毛沢東の孫の落選が語るもの… 習近平氏*12は軌道修正したのか
http://www.sankei.com/premium/news/170913/prm1709130007-n1.html
毛沢東の男系唯一の孫、中国人民解放軍の少将、毛新宇氏が10月に開かれる共産党大会の党代表に選出されなかった。このことが党内で大きな波紋を広げている。「これまで毛沢東路線を突き進んできた習近平政権が、ついに軌道修正を始めたのか」と深読みする党関係者もいる。
そもそも習氏は毛沢東路線なんかとってないでしょうに。
それはともかく
1)毛新宇氏*13が党代表に選出されるほど有能である
2)有能ではないが彼をそうした地位に就けるメリットが「彼の支持者」にはあり、支持者にはそうするだけの力がある
のどっちかでなければ党代表にはならないでしょう。それだけの話でしょう。
あるいは彼個人がどうこう言うより「彼の重用によって文革美化など毛沢東の負の側面が曖昧になる事」を恐れてるのかも知れません。
中国共産党の指導指針として「毛沢東思想」が規約に明記されている。習派は今秋の党大会で、その指導指針に「習近平思想」を新たに加えることを目指している。実現すれば、習氏は毛沢東と同等の歴史的地位を手に入れることになる。
しかし、党総書記に就任して5年しかたっておらず、実績もほとんど残していない習氏が毛沢東と並ぶことに党内から強い反発が起きている。
習氏の実績が「習近平思想」とやらを認めることができるほど巨大かどうかはともかく「AIIB」「一帯一路」などの実績は残してるでしょう。
*1:第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科相などを歴任
*2:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事
*4:レーガン政権大統領補佐官(国家安全保障担当)、ブッシュ父、クリントン政権統合参謀本部議長、ブッシュ子政権国務長官など歴任
*5:朝鮮戦争の主役は北朝鮮ですし、脇役としては中国の他にソ連もいるので「中国の戦争」と表現するのは相当に問題があるでしょう。
*6:党中央組織部長、中央宣伝部長などを経て党総書記。1987年、保守派の批判で総書記を解任され失脚。後任の総書記には趙紫陽首相が就任した。
*7:広東省長、四川省長、副首相、首相などを経て党総書記、党中央軍事委員会第一副主席、国家中央軍事委員会第一副主席。1989年の天安門事件の対応を批判され全ての役職を解任され失脚。後任の総書記には江沢民・上海市党委員会書記が就任した。
*8:党副主席、副首相、人民解放軍総参謀長などを経て党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*9:ウィキペ「毛沢東」によれば彼は死ぬまで「党中央軍事委員会主席」として軍トップでしたが、これにしたってむしろ大きい意味を持ってるのはそう言う事よりも「死ぬまで党トップ(党主席)だったこと」でしょう。
*10:正確な表現ではないですね。構造的暴力とは「大量の死者が発生する必要」は必ずしもないからです。「日本の在日朝鮮・韓国人差別や部落差別」「米国の黒人差別、イスラム差別」「いわゆる格差問題、貧困問題」などだって立派な構造的暴力です。従って「規模の大小」はともかく構造的暴力のない国はどこにもないでしょう。「差別も貧困もないユートピア」なんてどこにもないからです。
*11:そもそも神道学て「学問の名前に値する」んでしょうか。産経の記事を読む限り「旧ソ連におけるマルクス研究」「江戸時代における朱子学」的な「御用学問」臭を感じますね。それは本当の学問とは言えないでしょう。
*12:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席