今日の産経ニュース(10/14分)ほか(追記・修正あり)

■ちきゅう座『面従腹背は、悲哀か救いか』澤藤統一郎
http://chikyuza.net/archives/88250

 文部科学省の新事務次官に同省の藤原誠官房長が就任した。昨日(10月16日)藤原新次官は、職員向けのあいさつで(中略)「面従腹背はやめましょう」と呼びかけたという。新次官が述べた「面従腹背やめましょう」の具体的内容が問題だ。
(1)仕事で議論すべきときは議論する
(2)大臣をはじめ上司が決めたことには従う
(3)いったん決めた後は議論のプロセスをむやみに外に漏らさない
の3つだという。いったい何だ、それは。

 もちろん(1)は「議論はするけど決めるのは安倍だ(単なるガス抜きとしての議論)」ですから、まあほとんど意味のない話です。そもそも「ガス抜きの議論」ですらするか疑問ですが。
 (2)や(3)には「たとえモリカケのような違法行為でも」という枕詞がつきます。
 しかし「面従腹背はやめましょう」「議論のプロセスをむやみに外に漏らさない」て。完全に、加計告発(議論のプロセスを外に漏らし?)をし「加計問題では面従腹背のつらい気持ちだった」という前川氏へのあてつけです。
 これが本心だとしたら「何だかなあ」ですが、この藤原新次官発言こそが「だって就任挨拶で前川けなせって上(文科相や安倍)が言うから。俺だってこんなこと言いたくないけど、面従腹背しなければ次官になれねえんだから仕方ないだろ。俺に次官を諦めろってのか!」つう「面従腹背」だと思いたいところです。
 しかしこうなると今年の流行語に「面従腹背」がランクインしそうですね。さすがに大賞はないでしょうが。


■ちきゅう座『イエス・ワコール、ノー・DHC』澤藤統一郎
http://chikyuza.net/archives/88209
 タイトルを見て、「え、ワコールってDHCの同類と違うの?」と思って読んでみます。

「『実習生の人権侵害ないか』ワコール、委託先に異例調査」「人権軽視は経営リスク…実習生制度に批判、企業も危機感」という本日(10月15日)の朝日デジタル記事。これは立派なものだ。まずは、ワコールに敬意と賞讃の意を示したい。そして、いち早くこのことに着目して記事にした朝日にも敬意を表さねばならない。
 私はワコールという企業についてほとんど何も知らない。ブランドイメージの認識もない。しかし、外国人技能実習生の人権に配慮することで、ブランドイメージを維持し向上しようという、この企業の姿勢を好もしいと思う。ヘイト丸出しのDHCとは、月とスッポン、提灯と釣り鐘、それこそ雲と泥との差。民主主義国日本の消費者は、コンプライアンス重視のワコールの経営を順調に育てなければならない。
 朝日はこう報じている。

 女性下着大手のワコールホールディングス(HD、本社・京都市)が、自社製品の製造工程にかかわるサプライチェーン(製品供給網)に、外国人技能実習生の人権を侵害している会社がないかどうかの調査を始めた。賃金不払いなどの不正行為があれば改善を求める。応じない場合は取引そのものを見直す。
 グループ会社にとどまらず、製品の調達元までさかのぼって外国人を人権侵害から守ろうという取り組みは日本の企業では異例だ。技能実習制度への批判が国内外で高まるなか、人権を軽視すれば企業ブランドに傷が付きかねないリスクが企業を動かしたかたちで、同様の動きが他企業に広がる可能性もある。

 澤藤氏が「ワコールについてイメージがない」と書いているのを見てびっくりです。俺的にはワコールと言えば「創業者・塚本幸一(すでに故人だが)が極右団体・日本会議の初代会長というDHCと似たり寄ったりの会社」なのですが今は違うんでしょうか?。あれは塚本個人の趣味に過ぎなかったのか。
 それともこういうことをやる一方で「今も会社として右翼活動に励んでいる」のか。誰かにご教示いただきたいところです。
 そして「リアルな政治活動にコミットしてない」「ブログ記事くらいしかやってない」口舌の徒にすぎない俺なんぞと違って、「リアルな活動家」澤藤氏は「ワコール創業者」について俺以上に知ってるかと思っていたのですが。
 澤藤氏なら

「極右・塚本幸一の会社というネガティブイメージしかないのだが、今はまともになったようだ」

とでも書くかと思っていました。
 それはともかく、もちろん俺も

自社製品の製造工程にかかわるサプライチェーン(製品供給網)に、外国人技能実習生の人権を侵害している会社がないかどうかの調査を始めた。

というのが事実なら、澤藤氏同様ワコールを評価するにやぶさかではありません。


【ここから産経です】
那覇市長選告示、自民推薦の新人とオール沖縄推す現職の一騎打ち
http://www.sankei.com/politics/news/181014/plt1810140018-n1.html
 沖縄県知事選で勝てたから、こちらでも勝てると言うほど簡単ではないでしょう。
 勝つにしてもやはり総力戦を覚悟すべきでしょうね。
 とはいえ、沖縄県知事選に引き続き、勝利したいところです。「俺の願望込みですが」、那覇市は元々翁長氏が市長だった場所ですし、勝利は楽でないにせよ、十分可能だと思います。


■沖縄・豊見城市長に玉城知事支援候補が初当選
https://www.sankei.com/politics/news/181014/plt1810140022-n1.html
 自民系の現職を破っての当選というのが実に喜ばしいですね。
 まあ、「自民系」がなぜか「現職」と「新人(なぜか新人を自民、公明が推薦)」の2人に分裂した選挙で、オール沖縄側が有利だったのは確かですが。 


■アフリカ・ジブチ拠点を恒久化へ 自衛隊唯一の海外根拠地 中国に対抗の狙いも
https://www.sankei.com/politics/news/181014/plt1810140020-n1.html
 おいおいですね。何のために恒久化(永続化)するのか。米国のような「海外で戦争できる国」を目指すのか。中東でシリア内戦、イエメン内戦のような戦乱が現在進行中である以上、そうした危惧はせざるを得ません。


■特攻隊員を慰霊 茨城県護国神社で像の除幕式
http://www.sankei.com/life/news/181014/lif1810140038-n1.html
 慰霊と言ってもこの場合「特攻は馬鹿げた自殺強要だった、犬死に同然だ。特攻を強要した当時の政府、軍を許せない」なんつうんじゃないでしょうね。何せウヨの巣窟・護国神社ですから。それで本当の意味で慰霊といえるのか。
 前も別記事(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170720/5210278609http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20171004/5640158721参照)で書きましたけど、「ポーランドアウシュビッツ」が「ホロコーストで死んだユダヤ人も特攻で死んだ日本兵も、戦争被害者という意味では同じだから友好都市関係を結びたい」といって、鹿児島県南九州市に話を持ちかけて市長がいったんOKしたのに、産経だのウヨ連中が「特攻とホロコーストと全然違う、ナチスと日本を同一視するなんて反日だー」と訳のわかないこと言い出して、話を潰したことがありますからね。


■【主張】姉妹都市解消 慰安婦像で妥協は不要だ
http://www.sankei.com/column/news/181014/clm1810140002-n1.html
 妥協も何も大阪市の主張の方がデマですからねえ。むしろサンフランシスコ市の方が「慰安婦は違法ではないというデマには妥協できない、我々から姉妹都市関係を解消はしないが大阪市が解消するというならやむを得ない。」ですよね。道義的な問題はもちろん、妥協したら韓国との関係が悪化しかねませんしね。
 

■【昭和天皇の87年】君主国が次々崩壊… 卒業の春を迎えた皇太子に、皇国の命運が託された
http://www.sankei.com/premium/news/181012/prm1810120008-n1.html
 ちなみにこの産経記事が触れている時期に君主国が崩壊した直接の原因は「第一次世界大戦」ですね。ロシア、ドイツでは戦争による生活苦への不満から革命が起きます。
 そして第二次大戦でもイタリアでは「ムソリーニに協力し、敗戦を招いた国王」への不満から王政が廃止されます。
 日本では「天皇制は存続し、昭和天皇も退位しなかった」ものの、天皇は主権者ではなくなり、憲法九条により再軍備が禁止されます。
 その後、解釈改憲により自衛隊が成立したものの「専守防衛が義務づけられてること」は言うまでもないでしょう。
 また昭和天皇の身代わりとして東条英機*1元首相らが戦犯として死刑になります。
 昭和天皇は「天皇制廃止」という最悪の事態は、「教育勅語、ご真影、軍人勅諭などによる日本人洗脳教育の成果」もあって回避したものの皮肉にも敗戦を招く無謀な戦争を起こした結果、「崩壊した君主国」の二の舞を踏むわけです。

*1:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣などを経て首相