「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/27分:高世仁の巻)(追記あり)

幸せランキングで低迷するブータン - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 国連が定める「国際幸福デー」の20日に合わせ、各国の「幸福度」を順位付けした年次報告書がこのほど発表され、日本は昨年より順位を四つ下げ、156カ国・地域のうち58位となった。先進7カ国(G7)で最低だった。
 グテレス*1国連事務総長が支援する組織が発表。日本は各種指標のうち、健康寿命は2位、1人当たりの国内総生産(GDP)は24位だったが、自由度が64位、寛大さが92位と評価が低かった。
 2年連続の1位はフィンランドで、デンマークノルウェーが続いた。米国は19位、台湾は25位、韓国は54位、中国は93位で、最下位は南スーダンだった。》(共同)
 あの「幸せの国」ブータンは・・・と見ると、ずっと下位で、92位インドネシア、93位中国、94位ベトナムにつづく95位。実は毎年、低迷しているのだ。どうして?
 「どれくらい幸せと感じているか」を聞いた結果に、GDPや平均余命などの指標を点数化したという。つまり主観的な評価と客観的な社会のレベルをまぜて判定している。後者の指標は先進国が圧倒的に有利だ。

 いやいや「GDPや平均寿命が低かったら」普通に考えて不幸でしょう。「主観的には幸せだからいいんだ」なんてそんな馬鹿な話はない(本当にブータンが『主観的には幸せと言えるのか』疑問に思いますが)。
 2010年7月の古い記事ですが

ちょっと、それって・・・: ブータンは本当に幸福な国か
 ブータンの平均寿命は66.1歳である。これは他の先進諸国に比べて10歳以上も短い。ブータンの経済状態から考えると、高度な医療を国民全般に普及させることが困難なのであろう。そこで幼児死亡率は、先進諸国の約10倍と非常に高い。また、高齢者を始め、多くの重病患者への医療が先進国並みに提供できないことは、ブータンの平均寿命が比較的短い大きな原因のひとつだと推測できる。

なんて指摘が見つかりました。全くこの記事の指摘通りでしょう(とはいえ平均寿命66歳*2というのは俺の予想よりは高かったです。もっと低くて50歳代かと思ってました。まあそれでも日本や欧米と比べれば大分低いですが)。 
 つうか「お前、平均寿命とかGDPとか客観的指標で北朝鮮DISってただろ!。手前の大好きなブータンだけ特別扱いかよ!。高世はふざけんな!」「お前、ブータンの順位が低いから言い訳してるだけだろ!。高かったら『国連もブータンを認めてくれた』て宣伝してるだろ!。どんだけデタラメなんだよ!」て話です。
 まあいつもながら高世もデタラメな男です。素直に「ブータンは不幸なんですよ、貧乏だし、平均寿命酷いし」「幸せの国とか宣伝してるブータン政府は嘘つきなんですよ」と認めたらどうなのか。
 「幸せの国ブータン」なんてのはブータン政府の自画自賛に過ぎません。基本的には高世が非難する北朝鮮帰国事業での北朝鮮政府の宣伝「地上の楽園」や安倍の「アベノミクスは成功してる」とほとんど変わりません。「自画自賛」を北朝鮮や安倍なら非難して、ブータンなら擁護する。高世のクズぶり、カスぶり、インチキぶり、デマカセぶりにはいつもながら呆れます。
 しかしまーた「1位がフィンランドで、以下、デンマークノルウェー」ですか。この種の調査で「北欧が鉄板で毎回上位」なのはいつものことですが、本当に強い(?)ですね。そして日本が「G7諸国で最下位」なのもいつものことです。
 実際「フィンランド」「デンマーク」でググっても

フィンランド:紹介は出版年順】
◆福田誠治*3『競争やめたら学力世界一:フィンランド教育の成功』(2006年、朝日選書)
◆福田誠治『競争しても学力行き止まり:イギリス教育の失敗とフィンランドの成功』(2007年、朝日選書)
◆堀内都喜子『フィンランド豊かさのメソッド』(2008年、集英社新書)
◆リッカ・パッカラ『フィンランドの教育力 なぜ、PISAで学力世界一になったのか』(2010年、学研新書)
◆福田誠治『こうすれば日本も学力世界一:フィンランドから本物の教育を考える』(2011年、朝日選書)
デンマーク:紹介は出版年順】
◆岡本祐三*4デンマークに学ぶ豊かな老後』(1993年、朝日文庫)
福田成美デンマークの環境に優しい街づくり』(1999年、新評論
◆小島ブンゴード孝子『福祉の国は教育大国:デンマークに学ぶ生涯教育』(2004年、丸善ブックス)
◆高田ケラー有子『平らな国デンマーク:「幸福度」世界一の社会から』(2005年、NHK生活人新書)
◆ケンジ・ステファン・スズキ『なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか:どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか』(2008年、合同出版)
◆澤渡夏代ブラント『デンマークの高齢者が世界一幸せなわけ』(2009年、大月書店)
◆千葉忠夫『世界一幸福な国デンマークの暮らし方』(2009年、PHP新書) 、
◆ケンジ・ステファン・スズキ『デンマークが超福祉大国になったこれだけの理由』(2010年、合同出版)、『消費税25%で世界一幸せな国デンマークの暮らし』(2010年、角川SSC新書)
◆野村武夫『「生活大国」デンマークの福祉政策』(2010年、ミネルヴァ書房
◆銭本隆行『デンマーク流「幸せの国」のつくりかた』(2012年、明石書店
◆ケンジ・ステファン・スズキ『デンマークという国を創った人びと: ”信頼”の国はどのようにして生まれたのか』(2014年、合同出版)
◆千葉忠夫『格差と貧困のないデンマーク:世界一幸福な国の人づくり』(2014年、PHP新書)
◆佐野利男*5『女神フライアが愛した国:偉大な小国デンマークが示す未来』(2017年、東海大学出版部)
◆芳子ビューエル『世界一幸せな国、北欧デンマークのシンプルで豊かな暮らし』(2017年、大和書房)

なんて本がヒットします。なお、ここで「デンマーク本の紹介」が多いのは「ググったところ、タイトルだけでデンマーク礼賛と分かる本がフィンランドに比べ多数ヒットした」にすぎず「俺がデンマークを評価してる」「俺がデンマークを好きだ」などの特別な理由はありません
【2022年5月10日追記】
 その後、フィンランド礼賛本(2019年以降の刊行)をいくつか見つけたので珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年5月8日分) - bogus-simotukareのブログで紹介しました。デンマークについても改めてググったところ

◆小賀久『幸せつむぐ障がい者支援:デンマークの生活支援に学ぶ』(2020年、法律文化社
◆澤渡夏代ブラント、小島ブンゴード孝子『デンマークの女性が輝いているわけ:幸福先進国の社会づくり』(2020年、大月書店)

がヒットしました。
【追記終わり】
 スウェーデンノルウェーはいい本が見つかりませんでした。
 まあ日本出版界ではある種のデンマークブーム(?)があるんでしょうか?。
「知らなかったよー、デンマークがこんなにブームだとは*6」「デンマークは教えてくれたー、福祉社会を持つように」(『空がこんなに青いとは』風に*7)。
 そしてブータンググる

・根本かおる*8ブータン:「幸福な国」の不都合な真実』(2012年、河出書房新社

なんてブータン批判本がヒットします(苦笑)。ちなみに単なる偶然ですが、デンマークブータンと同じ王国ですね。

・幸福度ランキングはこれ以外にもいくつかあって、それぞれ結果が全く違う*9が、幸せを計るモノサシが違うのだからあたりまえだ。幸せを論じるとき、モノサシが何かがはっきりしないから深まらず、最後は「自分が幸せって思ってたらそれでいいんじゃない」と茶飲み話で終ってしまう。
 しかし、そもそも、幸せって計量化できるのか。

 「高世の大好きなブータン」が国連調査で惨敗したからって詭弁が酷すぎです。いつもながら高世はバカでクズです。
 つうかそんなこというなら今後高世は北朝鮮を「不幸な社会」と抜かすのはやめたらどうなのか。

 「幸せ」を懸命に求めること自体が「今」の特徴ではないのか。百年前の日本人は「幸せ」を目的には生きていなかっただろう。そのあたりのことはまた書いてみたい。

 「はあ?」ですね。いつの時代も人間は「幸せを求めて生きている」と思いますが(もちろん「何が幸せか(WHAT)」「幸せをどう手に入れるのか(HOW)」などは国や時代、個人個人によって違うでしょうが)。ならば高世は何のために生きているのか。
 「カネがほしい、物がほしい」であれ「女にもてたい」であれ「社会のお役に立ちたい(例:医師として病人を治療する)」であれ「教養を身につけたい、スポーツがうまくなりたい」であれ、「妻子など愛する者の幸せのため、今日も仕事を頑張る」であれ、なんであれそれらの欲望はすべて「自分にとっての幸せのため」です。
 だから「自殺していいとはもちろん言いませんが」、「事情が何であれ」幸せを感じられない人間は

・「有島武郎」「芥川龍之介」「太宰治」「川端康成」「江藤淳」「西部邁」「ヘミングウェイ」(以上、作家)
・「円谷幸吉」(スポーツ選手)
・「田宮二郎」(芸能人)
・「中川一郎*10」「松岡利勝*11」(政治家)

など、古今東西「時に自殺する」わけです(俺が思いついた名前を適当に挙げました)。


ブータンの闇について:参考】

https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20190304000142
 ブータン国内の留学仲介業者に多額の費用を支払って日本に留学したブータン出身者たちが生活苦に陥っているとして、留学生の家族らが4日、兵庫県庁(神戸市)で記者会見した。1人当たり約120万円の借金を背負い、被害は約700人に上るという。
 留学生の家族らでつくる「被害者の会」によると、ブータン労働人材省の認可を受けた留学仲介業者1社の派遣事業で、昨年4月まで1年間に東京都や兵庫県日本語学校などに約700人が入学。同事業は、日本で働いて返済しながら日本語が学べるとのうたい文句で、留学生の多くはブータンの大卒者の年収3年分以上に相当する約120万円を同国の政府系金融機関から借りているという。
 会見で被害者の会は、「業者は、アルバイトで年間180万円稼げ、卒業後は日本での進学、就職も可能と説明したが、とても借金返済分と学費は稼げず、食事すらままならない」と指摘。「ブータン政府公認のブローカーにだまされた」と訴えている。ブータン国内でも問題となり同事業は打ち切られたが、現在も約600人が日本に滞在中。被害者の会は、2月22日に日本政府に留学生への就労支援を要請した。

ブータン留学生の「自殺」が暴いた「深く暗い闇」(上) - 出井康博 (1/2)
 ブータン人青年の遺体が見つかった。福岡市内の日本語学校に在籍していたソナム・トブゲイ君(享年24)である。警察は死因を「自殺」と判断した。
 ソナム君は、ブータン労働人材省が中心となって2017年4月から推し進めた日本への留学制度「学び・稼ぐプログラム」(The Learn and Earn Program)で来日していた。日本に留学すれば、アルバイトで学費と生活費がまかなえ、大学院への進学や就職も簡単にできると喧伝された制度である。それを信じ、人口約80万の小国から700人以上もの若者が日本へとやってきた。日本円で100万円以上にも上る留学費用を借り入れてのことだ。
 同プログラムの実態は、2018年8月の本連載で6回にわたって詳しく書いた。留学生たちは日本で借金返済に追われ、アルバイト漬けの生活を強いられている。彼らを甘い言葉で日本へと導いたブータン労働人材省と留学斡旋ブローカーのやり方、そのブローカーを紙面で礼賛した『朝日新聞』の罪、プログラムにお墨付きを与え、留学ビザを発給した日本政府の責任などにも言及した。
 当時、ブータンでは、留学生たちの苦境は全く報じられていなかった。それから5カ月を経た現在、留学生問題は連日のように現地メディアを賑わせている。日本で夢破れ母国へ帰国した留学生と親たちは、団体を結成して声を上げ始めた。2018年11月に就任したロテ・ツェリン首相も、留学生たちの救済に乗り出すことを表明した。そして政府の反汚職委員会からは、労働人材省やブローカーの問題を指摘する調査報告書が出された。こうして事態が急展開したきっかけが、ソナム君の「自殺」なのである。
(中略)
 「学び・稼ぐプログラム」の留学生たちには、政府系金融機関から70万ニュルタム(約112万円)の借り入れがある。若者の失業が社会問題となっていて、うまく仕事が見つかっても大卒の月収が3万円程度というブータンでは大変な負担だ。その返済に加え、留学生たちは翌年分の学費も貯めなければならず、アルバイト漬けの生活となる。仕事は決まって肉体労働で、徹夜で働くケースも多い。女子留学生も「弁当やパンの工場などで3つの仕事をかけ持ちして働いていた」(同じ日本語学校に通うブータン人留学生)という。
(中略)
 事態が急激に動き始めるのは、ソナム君の「自殺」が報じられてからである。
 彼の死をきっかけにして、ブータン・メディアの報道が一気に変わった。日本にいる留学生に関する報道が堰を切ったように増えたのだ。それに伴い、「学び・稼ぐプログラム」の問題点を指摘する声も高まっていく。

 どう見てもブータンは「幸せの国」などではないですね。これがブータン以外なら高世も批判してるでしょうにねえ。繰り返しますが高世も本当にデタラメな男です。俺が「ブータン」でググって見つかる程度の話を高世が知らないなら無知だし、知ってて無視してるなら不誠実です。どっちにしろ高世はどうしようもないバカです。「妻子でアレ」「兄弟でアレ」「知人友人でアレ」高世と付き合える人間の気が知れません。
 なお、上で紹介した出井康博氏には『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(2009年、新潮社)、『ルポ ニッポン絶望工場』(2016年、講談社+α新書)、『移民クライシス:偽装留学生、奴隷労働の最前線』(2019年、角川新書)といった外国人労働者問題、あるいは労働問題の著書があります。


【2019年3/30追記】
 「すっかり忘れていて」後で気づいたんですが高世って1年前(2018年4月)にも幸福度ランキングでブータンは?ていう大同小異のブータン擁護のへりくつ記事(国連のランキングが低くてもブータンは素晴らしい)を書いていたんですね。
 でそのときも小生は「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2/22分:高世仁の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログという記事で突っ込んでいます。内容的には「ブータンは明らかに不幸じゃん、高世は詭弁はくな」つう今回と全く同内容の記事ですが。

*1:ポルトガル首相、国連難民高等弁務官を経て国連事務総長

*2:「この記事から9年後」の今(2019年)はこれよりも向上してるでしょうがそれにしても日本や欧米に比べれば低いでしょう。

*3:2022年現在、都留文科大学名誉教授

*4:著書『高齢者医療と福祉』(1996年、岩波新書)、『24時間巡回型介護サービス』(1996年、岩波ブックレット)、『介護保険の教室』(2000年、PHP新書)など

*5:デンマーク大使

*6:もちろん冗談抜きで本当に知らなかったし、そう言う人間は俺以外でも多いでしょうが。

*7:俺の文章ではこのように脈絡なく親父ギャグが飛び出しますがそう言う人間なので「親父ギャグが寒い」「つまんねえ」など、「厳しい突っ込みなど入れず」、ご容赦下さい。

*8:著書『難民鎖国ニッポンのゆくえ』(2017年、ポプラ新書)など

*9:とはいえたいていの場合、「福祉国家」北欧が上位に来ます。

*10:福田内閣農水相、鈴木内閣科学技術庁長官など歴任。自民党中川派ボス。「出馬した自民党総裁選での惨敗で前途を悲観したこと」が自殺原因とみられている。

*11:第一次安倍内閣農水相。金銭疑惑の追及を苦にして自殺。